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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

アシロ

ASIRO Inc.7378 · Growth · サービス業

弁護士情報サイト「ベンナビ」を展開するリーガルメディアのパイオニア。法務ニーズに特化したSEO集客で、弁護士への広告収入を軸に成長。

概要

アシロは法律相談ポータルサイト「ベンナビ」シリーズを中心に、弁護士とユーザーをマッチングするメディア事業を主力とする企業である。2021年に東京証券取引所マザーズに上場し、2025年10月期の売上収益は66億円、営業利益14億円に達した。月額定額型の広告収入を基盤に、HR事業や保険事業へ多角化している。

リーガルメディアを中核とするストック型収益

主力のリーガルメディアは、離婚・交通事故・相続など8つの事件分野に特化した「ベンナビ」サイト群で構成される。弁護士が月額定額で掲載枠を購入するストック型収益であり、掲載枠数×単価で売上が決まる。2025年10月時点の掲載枠数は3,332件、売上収益は37.8億円。弁護士会の法律相談件数は年間58.3万件(2023年度)と高水準であり、弁護士人口も45,808人(2024年)と増加傾向にある。この市場拡大を背景に、当社のリーガルメディアは顧客獲得競争が激化する弁護士事務所に効率的な集客手段を提供している。

派生メディアと多角化事業の展開

弁護士以外の分野では、転職エージェント「キャリズム」や探偵事務所紹介「浮気調査ナビ」「人探しの窓口」を運営する。これらは成果報酬型のフロー収益であり、問合せ数に応じて収入が発生する。2025年10月期の主要3サイト合計問合せ数は105,447件、売上収益24.6億円を達成した。また、弁護士等人材紹介のHR事業では転職サイト「NO-LIMIT」「Hi-Standard」「BEET AGENT」を運営し、2025年10月期に初のセグメント黒字を達成。保険事業では子会社アシロ少額短期保険が法人向け弁護士費用保険「bonobo」を2025年7月に発売した。

高い営業利益率と急成長する財務体質

2025年10月期の売上収益は66億47百万円(前年同期比41.6%増)、営業利益は14億19百万円(同262.0%増)、当期利益は9億90百万円(同674.1%増)と急成長した。営業利益率は約21.3%。資産合計は48億33百万円、負債16億93百万円、資本31億40百万円。中長期目標として2030年10月期に売上収益200億円の達成を掲げる。インターネット広告市場の成長(2024年広告費3兆6,517億円)と弁護士人口増加が追い風となっている。

業界の中での役割は弁護士・士業向けの集客支援メディア運営にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
66億円
営業利益
14億円
営業利益率
21.2%
純利益
10億円
2025/10 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01弁護士業界主力

離婚・交通事故など分野別の法律メディア「ベンナビ」を運営。弁護士の広告枠を月額定額で提供し、ユーザーからの問い合わせを獲得。弁護士法第72条に配慮したモデルで、ストック型収益が特徴。

主な製品・サービス1
ベンナビ(離婚、交通事故等)
事件分野に特化した法律メディアサイト。弁護士の広告掲載とユーザーの相談マッチングを提供。

02転職エージェント・探偵事務所など準主力

リーガルメディアで培った集客ノウハウを活かし、転職サイト「キャリズム」や探偵事務所向けメディアを運営。成果報酬型で収益を得る。

主な製品・サービス2
キャリズム
転職エージェントに特化したメディアサイト。求職者からの問い合わせを紹介し、成果報酬を得る。
浮気調査ナビ
探偵事務所向けの分野特化型メディアサイト。

03士業・管理部門人材(HR事業)副次

弁護士・公認会計士等の有資格者や管理部門人材に特化した人材紹介サービスを提供。リーガルメディアでのネットワークを活用。

主な製品・サービス3
NO-LIMIT
弁護士専門の転職サイト。
Hi-Standard
会計士・税理士専門の転職サイト。
BEET AGENT
管理部門人材専門の転職サイト。

04法人・個人事業主(保険事業)その他

弁護士費用保険を提供。連結子会社が運営し、法人向けにシフト中。

主な製品・サービス1
bonobo(ボノボ)
法人・個人事業主向けの弁護士費用保険。法務リスクをサポートし、契約書確認などのサービスも付帯。

製品と技術

事件分野別リーガルメディア「ベンナビ」シリーズ

ベンナビは離婚、交通事故、相続、労働問題、刑事事件、債権回収、債務整理、ITの8つの事件分野に特化した個別サイトで構成される。ユーザーは無料で弁護士情報を検索でき、弁護士は月額定額の掲載料を支払う。2025年10月期の掲載枠数は3,332枠、掲載顧客数は1,191件、売上収益は37.8億円。掲載枠数は前年同月比5.9%増と順調に拡大している。

派生メディア「キャリズム」と探偵紹介サイト

「キャリズム」は転職エージェントを広告主とする成果報酬型メディア。ユーザーからの問合せ数に応じて収入が発生する。「浮気調査ナビ」「人探しの窓口」は探偵事務所の紹介サイトで、同様のビジネスモデル。2025年10月期のこれら3サイト合計の問合せ数は105,447件、売上収益24.6億円。リーガルメディアとの相互送客も行い、相乗効果を生み出している。

専門人材紹介サイト群「NO-LIMIT」「Hi-Standard」「BEET AGENT」

HR事業では、弁護士専門転職サイト「NO-LIMIT」、会計士・税理士専門「Hi-Standard」、管理部門人材専門「BEET AGENT」を運営。求職者は無料で登録でき、採用成立時に企業から紹介手数料を得る。2025年10月期の新規登録者数は5,794件、売上収益3.4億円。リーガルメディアで培った弁護士ネットワークを活用し、初のセグメント黒字を達成した。

法人向け弁護士費用保険「bonobo」

子会社アシロ少額短期保険が販売する法人向け保険。2025年7月に発売。中小企業・個人事業主(潜在市場約300万社)を対象に、取引先トラブルや労務問題などの法務リスクをカバーする。弁護士利用時の費用を補償するほか、契約書確認やリーガルチェックを支援するサービスを付帯。個人向けから法人向けへシフトした戦略的な商品である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

急成長のDX支援企業、利益率21%と高収益

アシロは、企業向けにデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するサービスを提供しており、売上高は2023年10月期の32億円から2025年10月期には66億円と2倍以上に成長した。営業利益率は8.5%から21.2%へと大幅に改善し、業界内で際立った収益性を誇る。同業他社のイシンやマテリアルグループも同様のサービスを展開するが、アシロは顧客企業の業務効率化に特化し、導入後の成果報酬型モデルが評価されている。規模ではイオンファンタジーに及ばないものの、成長率と利益率ではトップクラス。省人化ニーズの高まりを追い風に、今後も市場拡大が見込まれるが、競争激化で価格競争に陥るリスクがある。

強み

  • 売上高が2年で2倍に拡大。DX需要を取り込み急成長を実現
  • 営業利益率21%超と業界トップ。成果報酬型で収益性向上
  • 業務効率化に特化し、中小企業向けソリューションで差別化
  • リピート率が高く、追加開発やサポートで売上を積み上げ

課題

  • DX市場への参入が相次ぎ、価格競争や差別化が課題となる
  • エンジニアやコンサルタントの採用難が拡大の制約に
  • 企業のIT投資が景気後退で削減されると受注が鈍化するリスク

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がアシロ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16091ウエスコホールディングス122億円13.4倍
22130メンバーズ122億円9.6倍
31717明豊ファシリティワークス120億円11.9倍
42169CDS120億円38.7倍
59636きんえい118億円58.5倍
67378アシロ117億円13.5倍
76533Orchestra Holdings116億円160.4倍
82173博展116億円6.3倍
92162nms ホールディングス116億円33.4倍
109560プログリット116億円14.6倍
115071ヴィス115億円8.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 17件

2016年の会社設立と旧アシロの吸収合併

2016年4月に株式会社ASIROを東京都新宿区で設立。同年5月に旧株式会社アシロの株式を取得して子会社化し、10月に吸収合併。同日、商号を株式会社アシロに変更した。この合併により、旧アシロが持っていたリーガルメディアの運営ノウハウや顧客基盤を継承し、その後の事業拡大の土台を築いた。

リーガルメディアの拡充と派生メディア開始(2016〜2017年)

2016年12月に派生メディア「人探しの窓口」を開始。2017年8月にはリーガルメディア「あなたの弁護士」、同年11月に「ベンナビIT」のサービスを開始した。これにより、弁護士向けサイトを事件分野別に細分化する戦略が確立され、後の「ベンナビ」シリーズの基礎ができた。派生メディアでは探偵事務所紹介や転職エージェント紹介など、法律相談に付随するニーズをカバーするメディアも立ち上げた。

新規事業HRと保険への進出(2019〜2020年)

2019年12月に子会社株式会社trientを設立。2020年4月に有料職業紹介事業の許認可を取得し、HR事業を開始した。同年6月には弁護士費用保険を販売する株式会社カイラス少額短期保険に出資(出資比率14.6%)。リーガルメディアで培った弁護士ネットワークと集客ノウハウを活かし、人材紹介と保険の分野に進出した。

マザーズ上場と保険子会社の完全子会社化(2021〜2022年)

2021年7月に東京証券取引所マザーズに株式を上場。同年12月にtrientを吸収合併し、HR事業を本体に統合した。2022年4月にはカイラス少額短期保険を子会社化し、同年9月に株式会社アシロ少額短期保険に社名変更。上場により資金調達と知名度向上を実現し、保険事業を連結子会社として取り込んだ。

ビッコレ買収と人材派遣事業の参入・撤退(2023〜2025年)

2023年3月、メディア事業等を営む株式会社ビッコレを子会社化し、同年6月に吸収合併。2023年8月には人材派遣会社株式会社ヒトタスを設立し、同年11月に派遣事業を開始した。しかし、2025年4月にヒトタスの全株式を代表取締役に譲渡し、人材派遣事業から撤退した。選択と集中を進め、事業ポートフォリオの整理を行った。

年表17件を開く

2010年代

  • 2016年4月創業株式会社ASIROを設立(東京都新宿区西新宿)。
  • 2016年5月旧 株式会社アシロの株式を取得して、同社を子会社とする。
  • 2016年10月M&A旧 株式会社アシロを吸収合併し、同日、株式会社アシロに商号変更。
  • 2016年12月派生メディア「人探しの窓口」のサービスを開始。
  • 2017年8月リーガルメディア「あなたの弁護士」のサービスを開始。
  • 2017年11月リーガルメディア「ベンナビIT」のサービスを開始。
  • 2019年12月創業株式会社trientを設立。

2020年代

  • 2020年4月株式会社trientにて有料職業紹介事業の許認可を取得し、「HR事業」のサービスを開始。
  • 2020年6月弁護士費用保険を販売する株式会社カイラス少額短期保険に出資(出資比率14.6%)。
  • 2021年7月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場。
  • 2021年12月M&A株式会社trientの吸収合併を実施。
  • 2022年4月M&A株式会社カイラス少額短期保険(現 株式会社アシロ少額短期保険)を子会社化。
  • 2023年3月M&Aメディア事業等を営む株式会社ビッコレを子会社化。
  • 2023年6月M&A株式会社ビッコレの吸収合併を実施。
  • 2023年8月創業株式会社ヒトタスを設立。
  • 2023年11月株式会社ヒトタスにて人材派遣事業の許認可を取得し、人材派遣サービスを開始。
  • 2025年4月株式会社ヒトタスの全株式を譲渡。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/10期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上収益2030年10月期まで200億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    メディア事業の収益基盤安定化

    大口顧客依存を是正し、中小事務所の開拓強化、商品ラインナップ多様化、解約率低減、新規収益源の確立を推進。派生メディアではマッチング精度向上と顧客企業開拓を進める。技術変化に対応しSEO対策やコンテンツ品質向上、エンジニア体制を強化する。

  2. 02

    新規事業による収益源の多様化

    HR事業では紹介対象を弁護士から他士業・企業管理部門人材へ拡大し専門人材市場での存在感を高める。保険事業では法人向け弁護士費用保険「bonobo」の普及拡大に注力し、販売代理店開拓と自社販売体制を整備する。

  3. 03

    組織体制の強化

    成長に向け営業、カスタマーサクセス、ウェブマーケティング、エンジニア、デザイナーなどの人材を中途・新卒採用で確保。業務の標準化・マニュアル化、権限委譲、内部統制システム整備により属人化を低減し経営基盤を構築する。

  4. 04

    運営サイトの安定稼働

    システム保守体制の構築、ユーザー増加に対応したシステム環境整備、情報セキュリティの維持により、ウェブサイトの安定的な稼働を確保する。

  5. 05

    リスク管理体制の強化

    個人情報や顧客機密情報の適切管理のため情報セキュリティ強化、従業員教育徹底、最新技術導入を進める。関連法令遵守を徹底し、法務体制強化や外部専門家連携、社内研修でコンプライアンス意識を高める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で127人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は552万円で、4期前と比べて+3.9%平均年齢は30.1歳、平均勤続年数は2.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2021年10月53129.12.251
2022年10月56129.52.257
2023年10月57129.82.380
2024年10月58129.12.3153261
2025年10月55230.12.51271,102

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年10月期・提出会社(単体)
女性管理職比率30.0%
縦線は目安の30%

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都新宿区119百万円
メディア事業 等
主な関係会社
  • 国内
    株式会社アシロ 少額短期保険(注3)
    愛知県名古屋市 中区 · 連結子会社
    議決権78.9%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年10月期の売上高は66億円営業利益14億円前期と比べると増収増益で、売上が+40.4%、利益が+250.0%。

売上高
+40.4%
66億円
営業利益
+250.0%
14億円
純利益
+900.0%
10億円
営業利益率
21.2%
前期比 +12.7%pt

会社が出している今期の予想2026年10月期

項目会社予想前期実績
売上高70億円66億円
営業利益15億円14億円
純利益10億円10億円
1株あたり配当¥65¥65

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は36億円、営業利益は7億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+9.1%、営業利益は−22.2%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q7114.30
2023年2Q800.01
2023年3Q800.00
2023年4Q9−1
2024年1Q10−1−10.0−1
2024年2Q1119.10
2024年4Q26415.42
2025年2Q33927.36
2025年4Q33515.24
2026年2Q36719.44

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2017年10月期からの9期で、売上は7億円から66億円へ9.4倍に増えた。直近期の営業利益率は21.2%。売上は7期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2017年10月710
2018年10月
株式会社trientを設立。
2019年10月1222
2020年10月1532
東京証券取引所マザーズに株式を上場。
2021年10月1642
株式会社カイラス少額短期保険(現 株式会社アシロ少額短期保険)を子会社化。
2022年10月2253
株式会社ヒトタスを設立。
2023年10月3200
2024年10月47448.51
2025年10月66141421.210

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年10月期

売上高66億円のうち、営業利益として残るのは14億円21.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は10億円、売上の15.2%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金60.6%40億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金18.2%12億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益21.2%14億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
39.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+13.7pt
21.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+10.1pt
15.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+26.0pt
37.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
20.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
42.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 7期分

2025年10月期は営業CFが13億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは13億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は25億円で、売上の4.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2019年10月30−134
2020年10月2−1016
2021年10月305313
2022年10月5−33219
2023年10月−1−2−4−312
2024年10月70−3716
2025年10月130−41325

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2025年10月期の総資産は48億円。このうち返さなくてよい自己資本が31億円で、自己資本比率は64.8%(業種中央値53.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2017年10月178945.6
2018年10月167945.3
2019年10月189949.9
2020年10月21111054.1
2021年10月2822679.3
2022年10月40261465.3
2023年10月37221559.6
2024年10月41231856.1
2025年10月48311764.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年10月期の内訳
現金及び預金
25億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
19億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
17億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
90
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE534社中23位あたり、逆に低いのは配当利回り534社中322位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
37.8%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
21.2%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
64.8%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
40.4%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.1%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,590で、1年前と比べて-30.0%過去52週の値幅のなかでは32%の位置にある。

¥1,590-0.7%1ヶ月+6.4%1年-30.0%時価総額117億円
過去52週の値幅
安値¥1,161高値¥2,489

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)13.5倍
PER (会社予想)12.0倍
PBR3.97倍
配当利回り4.09%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月19日までに1,504円と、直近1ヶ月で6.41%下落。25日移動平均線(1,540.64円)を約2.4%下回り、75日線(1,551.84円)も突破された。52週高値(2,489円)からは約39.6%下落し、高値圏から調整が続く。出来高は7月28日に29,100株と膨らみ、戻り売りが散見。RSIは51.54と中立圏。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PERは12.76倍と予想PER11.3倍並みで、業界平均22.68倍を大きく下回る。PBRは3.76倍と割高めだが、ROE37.83%が株主資本の効率性を示し、正当化され得る。配当利回り4.32%は業界平均2.32%の約2倍で魅力的。ただし直近の業績成長が売上・利益とも急加速しており、今後の持続性には注意が必要。PBRの高さが押し下げ要因となるが、総合的には割安と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)13.5倍23.4倍
PER (予想)12.0倍
PBR3.97倍3.51倍
ROE37.8%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

法律相談はニーズが多様で、オンラインマッチングの市場は成長しているが、競合も増えている。強気派は、同社のポータルサイトが一定の知名度を持ち、集客力と専門家の質で優位にあると評価する。高い営業利益率(20%超)が示すように事業モデルが効率的であり、今後も法律分野に留まらず隣接領域へ拡大することで成長を続けると見る。PERは13倍と割安で、今後の収益成長が期待できる。弱気派は、市場規模が限定的であり、競合の参入や広告費の増加で利益率が低下するリスクを指摘する。また、士業に対する紹介手数料は規制や倫理問題の影響を受けやすく、ビジネスモデルが持続可能か疑問を投げかける。特に、売上高は急増しているが純利益は伸びておらず、将来への投資やコスト増が収益を圧迫している可能性がある。投資論点は、マッチング市場の成長と競争激化のバランス、そして収益性の持続性に集中している。

プラスに働く材料7
  • 高営業利益率

    2025/10期は営業利益率21%超と高く、効率的なマッチング事業が利益を生む

  • 拡大する市場

    オンライン相談の需要は増加傾向で、法的サービスへのアクセスが広がっている

  • 成長への再投資

    売上高は急成長しており、集客やネットワーク拡大への投資が将来の成長を促す

  • 売上高2年で32億円→66億円に倍増通年影響

    2023/10期32億円から2025/10期66億円へ、2年で倍増。

  • 営業利益率8.51%→21.21%へ急改善通年影響

    2024/10期8.51%→2025/10期21.21%と急改善、営業利益14億円。

  • 純利益が1億円から10億円へ10倍通年影響

    2024/10期純利益1億円から2025/10期10億円へ9億円増。

  • 予想PER11.7倍と成長率対比で割安不定影響

    予想PER11.7倍、ROE37.83%と高収益なわりに割安。

マイナスに働く材料7
  • 競合の参入

    類似の法律相談サービスが増え、差別化と集客力の維持が難しくなる

  • 利益の伸び悩み

    純利益は売上高ほど伸びておらず、広告費や人件費が収益を圧迫する

  • 規制リスク

    士業紹介に関する規制強化や倫理問題がビジネスモデルを制約する可能性

  • PBR3.89倍と高値圏の警戒不定影響

    PBR3.89倍で、ROE37.83%を勘案しても株価が純資産の約3.9倍。

  • 株価1年で23.56%下落の調整不定影響

    好業績にもかかわらず株価は1年で23.56%下落と調整。

  • 外国人保有5.49%と低く需給に弱い継続影響

    外国人持ち分は5.49%と低く、海外資金の流入は限定的。

  • 2023/10期は純利益0円からの急回復通年影響

    2023/10期は純利益0円、その後10億円へ急拡大し、反動リスクも。

次の決算で確かめる点
提携専門家数
ネットワークの拡大が将来の受注機会と成長の指標になるから
相談件数(予約数)
プラットフォームの利用活性度を測り、売上高の先行指標となるから
営業利益率
成長投資と収益性のバランスを確認するため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり65で、前期から+74.5%いまの株価に対する利回りは4.09%。増配か配当維持が3年続いている。

年間配当
¥65
1株あたり
配当利回り
4.09%
いまの株価に対して
配当性向
30.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
3年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2022年10月1224.9
2023年10月149.3
2024年10月2477.7123.2
2025年10月4274.530.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥65

株主

有価証券報告書より

2025年10月期末の株主数は延べ4,886人。区分でいちばん多いのは個人・その他80.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が6.5%を占め、残る93.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年10月%2022年10月%2023年10月%2024年10月%2025年10月%
個人・その他67.071.370.862.180.3
証券会社10.65.08.27.17.7
事業法人11.42.30.73.04.9
外国法人8.518.019.926.84.8
金融機関2.33.30.20.41.6
自己株式1.81.61.41.2
外国人個人0.20.10.20.60.7

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01中山 博登25.38
02松田 健太郎3.08
03大東特殊電線株式会社2.61
04INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)2.35
05西川 晶2.18
06野村證券株式会社1.72
07阿部 重成1.29
08山本 雄太1.28
09楽天証券株式会社共有口1.21
10JPモルガン証券株式会社1.10

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は8期で−53%、1株純資産は9期で−99%。直近期のROEは37.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2017年10月29839,3810.8
2018年10月121
2019年10月2615019.3
2020年10月3518720.6
2021年10月3732513.719.5
2022年10月5034213.715.724.9
2023年10月−2307−0.5
2024年10月203136.353.8123.2
2025年10月14143037.88.930.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

4名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は4名。2025/10期の役員報酬は総額77百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
中山博登代表取締役社長 兼執行役員431,873,035
高橋重雄取締役(常勤監査等委員)65
麻生要一取締役(監査等委員)43
東目拓也取締役(監査等委員)40

役員報酬の内訳2025/10

役員の区分人数固定報酬百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)25466030
社外取締役417174

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/10期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,121字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 1.当社グループについて 当社の社名は、世界最深地点で生存が確認された深海魚の名前(ヨミノアシロ)を拝借しており、「アシロに関わる人を誰よりも深く幸せにすることで、よりよい社会の実現に貢献する」という企業理念の下、表層的なサービスではなく、日常生活の基盤やインフラと成り得るサービスの創出を目指しております。 上記の企業理念の下、当社グループは、デジタル技術やウェブマーケティングノウハウを活用して、インターネット上で法律情報や弁護士情報等を提供する「リーガルメディア」、同事業から派生して立ち上げられた「派生メディア」から成る「メディア事業」を主要事業としております。また、当該事業を拡大する中で蓄積した弁護士業界のネットワークや知見、インターネット上での集客ノウハウを活かし、弁護士有資格者等の人材紹介サービスを提供する「HR事業」を2020年より、弁護士費用保険等の販売を行う「保険事業」を連結子会社の株式会社アシロ少額短期保険にて2022年より開始しております。なお、HR事業は現在、弁護士有資格者や公認会計士といった士業人材に限らず、管理部門人材の人材紹介サービスも提供し、事業の幅を拡大しております。 主要事業である「メディア事業」の中でも、収益の大きい「リーガルメディア」は主に月額定額の掲載料収入(サイト内の有料広告の掲載枠数に、月額定額の掲載枠単価を乗じた金額)であり、掲載枠数の増加に比例して収益が伸長するストック型の収益構造であることから、安定的な成長を目指すことが出来るビジネスモデルとなっております。 当社グループは、当社(株式会社アシロ)及び連結子会社1社(株式会社アシロ少額短期保険)の2社で構成されており、当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 セグメントの名称   会社名   当社との関係   主な事業内容 メディア事業   株式会社アシロ   当社   リーガルメディア及び派生メディアのサイト運営 HR事業   株式会社アシロ   当社   弁護士等の有資格者や管理部門人材の人材紹介サービス 保険事業   株式会社アシロ少額短期保険   連結子会社   少額短期保険業 上記の3事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 7.セグメント情報」に掲げる区分と同一であります。 なお、当社は、2025年4月25日開催の取締役会において、人材派遣事業を営む連結子会社である株式会社ヒトタス(以下「ヒトタス」といいます。)の全株式を同社の代表取締役である鈴木輝氏(以下「鈴木氏」といいます。)に譲渡すること、並びに鈴木氏に対してヒトタスの株式取得資金の一部を当社より貸付けることを決議し、2025年4月30日に鈴木氏に貸付を実行してヒトタスの全株式を譲渡しました。これに伴い、前連結会計年度及び当連結会計年度においてHR事業のうちヒトタスが営む人材派遣事業を非継続事業に分類しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記「37.非継続事業」」に記載のとおりであります。 2.各事業の概要 (1)メディア事業 メディア事業は、弁護士へのマーケティング支援サービスを提供しているリーガルメディアと、弁護士以外の広告主へのマーケティング支援サービスを提供している派生メディアに分類され、運営する主要なサイトとその概要を図で示すと以下のとおりです。 媒体   運営サイト   概要 リーガル メディア   ベンナビ   ベンナビ離婚   分野特化型法律メディアサイト ベンナビ交通事故 ベンナビ相続 ベンナビ労働問題 ベンナビ刑事事件 ベンナビ債権回収 ベンナビ債務整理 ベンナビIT 派生メディア   キャリズム   転職エージェントメディアサイト 浮気調査ナビ   分野特化型探偵メディアサイト 人探しの窓口   分野特化型探偵メディアサイト ユーザーはリーガルメディア・派生メディアとも原則として無料で閲覧することができ、メディアへ広告出稿をする弁護士・企業等の顧客から広告収入を頂くビジネスモデルとなっております。 派生メディアの報酬体系はユーザーからの問合せ数に応じた成果報酬型でありフロー収益となりますが、リーガルメディアの報酬体系は、サイト内の有料広告の掲載枠数に月額定額の掲載枠単価を乗じた広告収入を得るストック収益となっていることから、安定した収益を見込むことが可能となっております。 なお、当社運営サイトへのユーザー流入経路は大きく2通りに分けられ、1つはコラム記事等のコンテンツを制作することによる大手検索サイトでの自然検索(注)経由での流入であり、もう1つは大手検索サイトにおいてリスティング広告(注)等を出稿することによる広告経由での流入となります。 (注)自然検索とは、検索結果画面に表示されるURLのリストのうち、リスティング広告のような広告枠を含まない部分をいいます。検索エンジンのランキングアルゴリズムによってURLをランキング付けしてリスト化できるのは自然検索の部分であり、SEO(検索エンジン最適化)対策は自然検索での表示を対象に行います。リスティング広告とは、検索キーワードに応じて検索結果上位に表示される広告です。検索連動型広告とも呼ばれ、ユーザーがクリックするごとに課金されます。 (リーガルメディア) リーガルメディアは、弁護士を主な顧客としているメディアサイトであり、「ベンナビ離婚」、「ベンナビ交通事故」等、弁護士が取り扱う事件分野に特化した個別のベンナビサイトにより主に構成されております。ベンナビは、離婚・交通事故・相続・労働問題・刑事事件・債権回収・債務整理・ITの8つの事件分野で独立したサイトを運営しており、弁護士個人又は弁護士法人の広告の掲載を行っております。 弁護士業界は、司法制度改革による弁護士数増加に伴い、案件獲得の競争が激化しております。各弁護士は得意分野や取扱い分野を明確化し、差別化を図ることが重要となっている中、当社が運営するリーガルメディアは個別の事件分野に特化したサイトであることから、弁護士にとって積極的に獲得したい事件分野の問合せが得られやすいサービスとなっております。また、ユーザーにとっては、悩みを抱えている事件分野を積極的に取り扱っている弁護士に相談できるサービスとなっており、ミスマッチが起こりづらい点が大きな特徴です。 リーガルメディアの各期の有料広告の掲載枠数(期末時点)、売上収益の推移は以下のとおりであります。なお、掲載枠数は、顧客である弁護士がサイト内で有料広告を出稿している枠の数であり、掲載枠数に月額定額の掲載枠単価を乗じた広告収入を顧客である弁護士から得ております。 掲載枠数(件) (期末時点)   売上収益(千円) (年間) 2016年10月期(注)   499   - 2017年10月期   548   599,342 2018年10月期   1,031   722,363 2019年10月期   1,199   865,662 2020年10月期   1,276   1,008,827 2021年10月期   1,478   1,160,701 2022年10月期   1,925   1,469,725 2023年10月期   2,415   1,838,036 2024年10月期   3,146   2,460,690 2025年10月期   3,332   3,784,558 (注)当社及び旧 株式会社アシロにおけるサービス提供期間を通算した数値となります。リーガルメディアのみの売上収益については、当時は集計していなかったため、記載しておりません。 (派生メディア) 派生メディアは、「キャリズム」という転職エージェントを顧客としたメディアサイトと、「浮気調査ナビ」といった探偵事務所を顧客としたメディアサイト等により構成されております。派生メディアは弁護士に相談・依頼するユーザーが有する派生ニーズに対応したメディアサイトであり、例として「キャリズム」については、労働問題で悩みを抱えるユーザーに対して、弁護士への相談を促すだけでなく、転職という選択肢も提供することがユーザーの潜在的なニーズを満たし、ユーザーの利益に資するという考えの下、サービスを開始いたしました。 リーガルメディアの運営を行う中で培ってきたデジタル技術やウェブマーケティングノウハウを活用するとともに、リーガルメディアとの間でのユーザーの相互送客といった相乗効果の創出も図っております。 本サービスは、ユーザーは無料で利用でき、ユーザーからの問合せ数に応じた成果報酬を掲載顧客より得ております。 派生メディアの主要サイト合計の年間の問合せ数、売上収益は以下のとおりであります。なお、問合せ数は、ユーザーが顧客に対して電話、メール等による問合せを行った数であり、問合せ数に問合せ単価を乗じた広告収入を顧客から得ております。そのため、問合せ数が増加すれば広告収入が増加致しますが、問合せ数はGoogleの検索アルゴリズムなど外部環境の影響により増減し、フロー型の収益構造となっております。 問合せ数(件) (年間)(注)   売上収益(千円) (年間) 2017年10月期   2,394   74,823 2018年10月期   6,084   109,329 2019年10月期   19,081   291,068 2020年10月期   27,714   454,599 2021年10月期   21,809   335,925 2022年10月期   33,486   597,045 2023年10月期   51,166   1,159,279 2024年10月期   90,607   1,966,444 2025年10月期   105,447   2,458,065 (注)派生メディアの主要サイト(「キャリズム」「浮気調査ナビ」「人探しの窓口」)合計の問合せ数です。 (2)HR事業 HR事業は、連結子会社である株式会社trient(2021年12月1日に当社が吸収合併を実施。)において2020年より事業を開始いたしました。法律事務所や法務人材を必要としている企業に対して、弁護士有資格者を紹介し、双方の求人ニーズ及び転職ニーズをマッチングする人材紹介サービスを提供し、弁護士専門の転職サイト「NO-LIMIT」を運営しております。また、弁護士に加えて公認会計士や税理士等の他士業人材や管理部門人材の人材紹介サービスも展開しており、会計士・税理士専門の転職サイト「Hi-Standard」、管理部門人材専門の転職サイト「BEET AGENT」等の運営も行っております。 本サービスは、採用候補者となるユーザーは無料で利用でき、候補者の採用が決定し、入社することによって採用企業から紹介手数料を得る成果報酬型を採用しており、フロー型の収益構造となっております。 当社グループがリーガルメディア関連事業の運営を通じて培った法律事務所とのネットワークやインターネット上での求職者集客ノウハウを活用することで、求人企業・求職者のいずれもスムーズな開拓が可能となっており、また、弁護士業界の知見を活かすことで精度の高い人材紹介サービスの提供を行っております。更に、人材紹介の対象を弁護士の他、公認会計士や税理士といった士業人材や管理部門人材に拡大しております。 HR事業の人材紹介サービスにおける求職者の新規登録者数、売上収益の推移は以下のとおりであります。 新規登録者数(件) (年間)   売上収益(千円) (年間) 2020年10月期   179   15,278 2021年10月期   623   56,127 2022年10月期   2,391   105,943 2023年10月期   4,668   135,739 2024年10月期   5,804   191,033 2025年10月期   5,794   335,297 (3)保険事業 保険事業は、少額短期保険業を営んでいる㈱アシロ少額短期保険(以下「アシロ少短」といいます。2022年9月1日に株式会社カイラス少額短期保険から社名を変更)の株式を2022年4月28日に追加取得して連結子会社化することにより、少額短期保険事業を開始しております。アシロ少短では、日常生活の中で遭遇したトラブルの解決を弁護士に依頼したときに生じる費用の一部を保険金で填補する保険の販売に注力しておりましたが、当連結会計年度より戦略的な事業構造の転換を推進することを目的として、これまでの個人向け弁護士費用保険から、より大きな市場機会が見込まれる法人向け保険への戦略的シフトを加速させるため、商品開発及び販売体制の構築に経営資源を集中投下いたしました。 具体的には、日本には約300万社を超える中小企業・個人事業主が存在し、その多くが法務リスクへの十分な備えを有していない現状を鑑みると、法人向け弁護士費用保険の潜在的な市場規模は個人向けを大きく上回ると考えております。この認識のもと、2025年7月に法人・個人事業主向け弁護士費用保険「bonobo(ボノボ)」の販売を開始いたしました。同商品は、顧客や取引先とのトラブル、従業員とのトラブル等、企業経営に関する法務リスクをサポートするものであり、弁護士利用時の費用の一部を補償するだけでなく、日頃の契約書確認や各種リーガルチェック等の法務業務を支援するサービスを付帯した商品となっております。 この方針のもと、個人向け保険については新規販促活動を停止し、今後は法人向け保険の販売チャネルの拡充と認知度向上施策を通じて中長期的な収益基盤を確立してまいります。 保険事業の売上収益の推移は以下のとおりであります。 売上収益(千円) (年間) 2022年10月期(注)   27,383 2023年10月期   64,469 2024年10月期   75,954 2025年10月期   69,440 (注)2022年10月期の売上収益については、連結子会社化後の数値を記載しております。 上記のとおり当連結会計年度において販売する保険商品に重大な変更が生じたため、当連結会計年度から保有契約件数の推移の記載を省略しております。なお、前連結会計年度までの個人向け保険商品の保有契約件数は以下のとおりです。 保有契約件数(件) (期末時点) 2022年10月期   1,588 2023年10月期   1,994 2024年10月期   2,000 以上述べた事業を事業系統図によって示すと以下のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,504字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社の社名は、世界最深地点で生存が確認された深海魚の名前(ヨミノアシロ)を拝借しており、「関わる人を誰よりも深く幸せにすることで、よりよい社会の実現に貢献する」という企業理念の下、表層的なサービスではなく、日常生活の基盤やインフラと成り得るサービスの創出を目指しております。 上記の企業理念の下、当社グループは、「メディア事業」を中心に事業を展開しており、当該事業においては主に弁護士を顧客とするリーガルメディアや、弁護士以外を顧客とする派生メディアを運営しており、引き続き当該事業の拡大を図るとともに、「HR事業」「保険事業」等の当社経営資源を活かした新規事業の積極的な展開を通じて、更なる成長を図って参ります。 (2)経営目標を達成するための主要な経営指標 当社グループは、経営目標を達成するため、各事業で以下の通り経営指標を位置づけております。 メディア事業において、リーガルメディアでは有料広告の掲載枠数を主要な経営指標と位置づけております。なお、掲載枠数は、顧客である弁護士がサイト内で出稿している有料広告の枠の数であり、掲載枠数に掲載枠単価を乗じた金額を顧客である弁護士から得ております。また、掲載枠数増加のためには顧客満足度の維持向上が必須であり、解約率についても主要な経営指標と位置づけております。 また、派生メディアでは運営するメディア経由の問合せ数に応じた成果報酬をいただく事業であることから、問合せ数を主要な経営指標と位置づけております。 HR事業においては、人材紹介事業にて重要となる転職希望者の新規登録者数を主要な経営指標と位置づけております。 保険事業においては、法人向け保険の販売を開始したため、特に法人向け保険の保有契約件数を主要な経営指標と位置づけております。 (3)経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループを取り巻くインターネット広告市場におきましては、前年である2024年の広告費は3兆6,517億円(前年比9.6%増加)となり、総広告費に占める構成比は47.6%に達しました。インターネット広告市場は一貫して成長を続けており、市場全体の拡大に寄与しております(出所:株式会社電通「2024年日本の広告費」)。 また、当社の主要顧客である弁護士業界においては、2024年3月時点で弁護士人口が45,808人と継続的に増加しており、法律サービスの供給能力が拡大しております。一方で、弁護士会等による法律相談件数は2023年度で約58.3万件(出所:日本弁護士連合会「弁護士白書2024年版」)と高い水準で推移しており、国民の法的サービスに対する潜在的需要は引き続き旺盛であります。これらの状況を背景として、弁護士人口の増加に伴い各弁護士事務所における新規顧客獲得競争が激化する一方、インターネットを活用した効率的な集客ニーズは構造的に高まり続けており、当社が展開する弁護士マッチングプラットフォームの市場機会は拡大を続けております。 このような事業環境のもと、当社グループは、インターネット広告市場の継続的な成長、増加基調にある弁護士人口及び法律相談需要がある一方、技術革新の加速、顧客ニーズの多様化、競合他社との競争激化など、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応することが求められております。こうした状況のなか、当社グループは、中長期的に実現すべき成長の目安として2030年10月期の売上収益200億円の達成を掲げております。これにあたり、当社グループが対処すべき主要な課題を以下のとおり認識し、その解決に取り組んでまいります。 ① メディア事業における収益基盤の安定化と競争優位性の強化 当社グループがサービス提供しているリーガルメディアでは、弁護士人口の増加(2024年45,808人)と法律相談需要の高水準(年間58.3万件)という市場拡大を背景に、引き続き掲載枠数及び顧客数の拡大を図ってまいります。一方、2025年10月期においては大口顧客による高単価商品の採用が業績に大きく寄与した反面、特定顧客への依存度が高まり、業績のボラティリティが増大いたしました。 このため、適切なポートフォリオの構築という観点から、前述の高単価商品の提供も継続しつつも、中小規模の弁護士事務所・法律事務所の開拓強化、商品ラインナップの多様化、解約率の低減施策(顧客満足度向上、効果測定の可視化等)の推進及び新規収益源の確立等を通じて、収益基盤の分散化と安定化を図ってまいります。 派生メディアについては、キャリア相談サイト「キャリズム」、浮気調査ナビ等において、問合せ件数の大幅増加を収益に確実に結びつけるため、マッチング精度の向上、顧客企業の開拓強化、マネタイズモデルの最適化を推進してまいります。 さらに、生成AI技術の進展、検索エンジンの仕様変更等の技術環境変化に対応するため、SEO対策の高度化、コンテンツの質的向上、エンジニアリング体制の強化を継続的に実施してまいります。 ② 事業領域の拡大による新たな収益源の確保 当社グループの売上収益の大半がメディア事業に係る売上収益となり、当社グループの持続的かつ安定的な企業価値の向上のために、収益源となる事業の多様化が必要であると認識しております。HR事業においては、今後は、弁護士に加え、他の士業専門職、及び法務・経理・人事等の企業管理部門人材へと紹介対象を拡大し、専門人材マーケットにおける存在感を高めてまいります。 保険事業においては、株式会社アシロ少額短期保険が2025年7月より販売を開始した法人向け弁護士費用保険「bonobo(ボノボ)」の普及拡大に注力してまいります。本商品は、中小企業・個人事業主(潜在市場約300万社)が直面する法的リスク(契約トラブル、債権回収、労務問題への相談等)に対する保険ニーズを捉えたものであります。本商品の本格的な販売・展開に向けて、2026年10月期は販売代理店の開拓強化及び自社販売体制の整備を最重要課題として取り組み、顧客基盤の拡大と収益の多様化を実現してまいります。 ③ 組織体制の強化 当社グループは、今後の更なる成長のため、人員確保と組織体制の整備が重要な課題であると認識しております。営業担当者やカスタマーサクセス担当者の採用に加えて、メディアサイトの集客力向上を図る為のウェブマーケティング人材、開発を迅速に進める為のエンジニア、UI/UXの改善を図る為のデザイナー、HR事業のRA・CA等の採用も適時に進めていく必要があります。 これらの人材確保にあたっては、中途採用に加えて新卒採用も積極的に行っております。また、従業員からの紹介制度の充実やソーシャルメディアの活用等、採用方法の多様化も図ることで、着実に組織体制の整備を進めております。 さらに、事業規模の拡大及び新規事業の立ち上げに伴い、小規模組織特有のリスク(業務属人化等)を低減するため、業務の標準化・マニュアル化、権限委譲の推進、内部統制システムの整備を進め、持続的成長を支える強固な経営基盤を構築してまいります。 ④ 運営サイトの安定的な稼働 当社グループは、メディア事業等においてウェブサイトの運営を行っており、運営サイトの安定的な稼働が重要な課題と認識しております。 このため、システム保守体制の構築、運営サイトのユーザー数の増加に対応できるシステム環境の整備、及び情報システムセキュリティの維持により、運営サイトの安定的な稼働に努めてまいります。 ⑤ リスク管理体制の強化 当社グループは、ユーザーの個人情報及び顧客企業の機密情報を多数保有しており、これらの適切な管理は社会的責任であると認識しております。情報セキュリティ体制の継続的な強化、従業員教育の徹底、最新のセキュリティ技術の導入等により、情報漏洩リスクの最小化に努めてまいります。 さらに、職業安定法(有料職業紹介事業許可)、個人情報保護法、景品表示法、弁護士法・弁護士会広告規制、保険業法等、当社事業に関連する各種法令の遵守は事業継続の大前提であります。これらの法令・規制等の動向を踏まえつつ、法務部門の体制強化、外部専門家との連携強化、社内研修の実施等により、コンプライアンス意識の徹底とリスクの未然防止に取り組んでまいります。
事業等のリスク8,635字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 以下において、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しないものにつきましても、投資者の投資判断上、あるいは当社グループの事業をご理解いただく上で重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 また、以下の記載事項は、当社株式への投資に関連するリスクを網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、以下の記載事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 (1)事業環境に関するリスクについて ① インターネットの利用環境及びインターネット関連市場について 当社グループは、メディア事業を主たる事業領域としていることから、インターネットの利用環境の向上及びインターネット関連市場の拡大が当社グループの事業の成長にとって重要であります。当社グループは、高速通信技術の発展、スマートデバイスの普及、中高齢者層のITリテラシーの向上等により、インターネットの利用環境の向上及びインターネット関連市場の拡大は、今後も続いていくものと想定しております。しかし、インターネットの急激な普及に伴う弊害の発生、利用に関する新たな法的規制の導入、その他予期せぬ要因により、インターネットの利用環境の向上及びインターネット関連市場の拡大が阻害される場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 技術革新や顧客ニーズへの対応について インターネット業界においては、技術革新や顧客ニーズの変化が極めて激しく、当社グループもこれらの変化に対応していく必要があります。当社グループでは、技術革新に対応すべく人的・資本的投資を継続するとともに顧客ニーズの変化に対応すべく営業機能の内製化やカスタマーサクセス機能の強化を行っておりますが、当社グループが予期しない技術革新や顧客ニーズの急激な変化への対応が遅れた場合には、当社グループのサービスの競争力の低下を引き起こし、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合について 当社グループの主要事業としては、リーガルメディアの運営があり、優良かつ信頼性の高い情報提供によりユーザーを運営サイトに誘引することで、顧客である弁護士等の掲載枠数を確保しております。しかし、今後何らかの理由により、ユーザーが当社グループの運営サイトから競合他社が運営するサイトへ利用を切替える場合には、弁護士等の掲載枠数の確保が行えず、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 検索アルゴリズムについて 当社グループの主要事業の中のリーガルメディアは、大手検索サイトでの自然検索経由によるものがユーザー流入の主たる経路であります。当社グループでは、人的・資本的投資を継続するとともに、リスティング広告等を出稿することによる広告経由の集客にも注力しております。また、2023年5月には、リーガルメディアのサービス名称を「ベンナビ」に統一し、ブランド認知施策を実施して指名検索経由の集客を増やすことにより更にリスク分散に努めております。しかし、今後大手検索サイトの検索アルゴリズムの変更がなされた場合には、自然検索経由のユーザー流入数の減少を引き起こし、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 自然災害、事故等による影響に関するリスク 当社は現状の拠点数は1ヵ所であり、グループ含めたほぼ全ての機能を集約しております。当社グループでは柔軟に事業を継続できる体制の整備に努めておりますが、大規模な災害や新型感染症などが蔓延、深刻化や長期化した場合、当社グループの事業活動等に支障をきたす恐れがあり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 特定の取引先への依存について 当社グループの売上収益のうち得意先の上位3社に対する割合は、以下の通り46.5%(当連結会計年度)を占めております。当該得意先との良好な関係を維持できるよう努めると同時に、特定の取引先への依存度を低減させるために新規顧客の開拓等を行っておりますが、当該得意先の広告出稿の方針変更などにより取引関係が変化した場合や新規顧客の開拓等が計画通りに進まない場合や弁護士会の処分等により当社の掲載基準に合致しないと判断し掲載を停止した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 相手先   前連結会計年度 (自 2023年11月1日  至 2024年10月31日)   当連結会計年度 (自 2024年11月1日  至 2025年10月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 株式会社フォーイット   1,104,904   23.5   1,217,971   18.3 弁護士法人アディーレ法律事務所   350,580   7.5   1,075,864   16.2 オープン株式会社   539,842   11.5   806,742   12.1 (2)事業内容に関するリスクについて ① 新規事業について 当社グループは、新規事業の開発と成長により企業価値の更なる向上を目指して参ります。新規事業の開始にあたっては予算を作成し、予実比較を適切に実施するとともに予算から乖離する場合は予算修正や方針の見直しを行うことで、予算からの大幅な乖離の発生を防止しております。しかし、当初の予測とは異なる状況が発生し、新規事業の展開が計画通りに進まない場合は減損損失の計上が必要になる等、投資を回収できなくなる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② サイト運営の健全性について 当社グループが運営するサイトでは、法律に関する悩みを抱えた一般ユーザーが、会員登録のうえ、「無料法律相談Q&A」を通じて弁護士に匿名の法律相談をすることが可能です。当社グループはサイト運営に関して利用規約をサイト上に明示し、一般ユーザーの適切な利用を促すよう努めており、「無料法律相談Q&A」では、投稿内容の公開可否について全件監視体制を構築していることから、利用規約で禁止されている、第三者のプライバシー権・肖像権・知的財産権・その他権利を侵害する内容、特定の第三者に対する誹謗中傷、政治活動・宗教活動等、及び公序良俗に反する内容等の不適切な投稿があった場合には当該相談を公開しないなど、健全なサイト運営を維持しております。このような体制を構築しているにもかかわらず、不適切な投稿に対して当社グループが十分な対応ができない場合には、当社グループがサイト運営者として信頼を失う可能性があり、当社グループの事業展開に支障が生じ、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 事業の許認可について 当社グループが行うHR事業は、職業安定法第32条の4に基づく有料職業紹介事業許可を受けて展開をしています。職業安定法では、有料職業紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む。)が有料職業紹介事業者としての欠格事由(職業安定法 第32条)及び当該許可の取消事由(同 第32条の9)に該当した場合には、それぞれ、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めています。 また、当社グループが行う少額短期保険事業は、保険業法に基づく少額短期保険業の登録を受けて展開をしております。保険業法では、少額短期保険事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む。)が少額短期保険事業者としての欠格事由(保険業法第272条の4)及び当該登録の取消し・業務停止事由(保険業法第272条の26)に該当した場合には、それぞれ、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。 現時点において、上記に抵触する事実はないと認識していますが、今後何らかの理由により上記に抵触した場合、登録が取り消され、または、業務の全部若しくは一部の停止が命ぜられることにより、事業活動に支障をきたすとともに、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの許認可の状況 当社グループ会社   許認可の名称 許可番号   監督官庁   取得年月日   有効期限 株式会社アシロ   有料職業紹介 13-ユ-313782   厚生労働省   2021年12月1日   2029年11月30日 株式会社アシロ 少額短期保険 (注)   東海財務局長 (少額短期保険)第6号   金融庁   2020年2月14日   - (注)上表の内容は当事業年度の末日における情報となります。なお、株式会社アシロ少額短期保険が2025年12月1日付で本店所在地を移転したことでその管轄財務局に変更が生じたことから、報告書提出日現在における登録情報等は次のとおり変更となりました。 当社グループ会社   許認可の名称 許可番号   監督官庁   取得年月日   有効期限 株式会社アシロ 少額短期保険   関東財務局長 (少額短期保険)第120号   金融庁   2026年1月19日   - (3)事業運営体制に関するリスクについて ① 小規模組織であることについて 当社グループは、小規模組織であり会社の規模に応じた内部管理体制及び業務執行体制となっております。事業拡大に応じた人員の拡充、内部管理体制及び業務執行体制の整備強化を行っておりますが、役員及び従業員の業務遂行上の支障が生じた場合、あるいは、役員及び従業員が社外流出した場合には、内部管理体制及び業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保、定着、及び育成について 当社グループは、事業拡大に応じて、優秀な人材の確保、定着、及び育成が重要であると考えております。採用手法の多様化や採用力の強化、福利厚生制度の充実や人事評価制度の運用等の施策を行っておりますが、優秀な人材の確保、定着、及び育成が計画通りに進まない場合には、事業拡大の制約要因になる可能性があり、当社グループの事業拡大及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定の人物への依存について 当社の代表取締役社長である中山博登は、当社の実質的な存続会社である旧 株式会社アシロの創業者であり、創業以来、代表取締役社長として経営方針の決定及び新規事業開発において重要な役割を担っております。当社グループでは、適切な権限委譲を進めるとともに人材の確保により、経営体制及び事業運営体制の強化に努めておりますが、現状では同氏が何らかの理由により当社グループの業務を遂行することが困難となった場合、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 事業継続リスクについて 当社グループは、運営サイトの安定性確保のため、外部攻撃対策や冗長化等の適切なセキュリティ対策を図るとともに、大規模災害に備えて行動計画等の準備や防災備品の備蓄等を行っております。しかし、何らかの理由により、当社の管理するシステムに問題が発生した場合や従業員の勤務が困難となった場合、安定的なサービス提供ができなくなる可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)法的規制に関するリスクについて ① メディア事業における法的規制について 当社グループの主たる事業領域であるメディア事業においては、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」「電気通信事業法」等といった各種法的規制を受けております。当社グループでは、記事制作マニュアルや広告掲載基準等を整備し、当該基準に沿って適切な運用を行うなど法令遵守体制を整備・強化するとともに、定期的な社員教育を行うなど、細心の注意を払った事業運営を行っております。加えて、インターネット広告の自主規制団体である一般社団法人日本インタラクティブ広告協会に正会員として加入しており、情報収集に努めております。しかし、各種法的規制の内容や解釈の変更、新たな法的規制の制定により、当社グループの業務の一部が制約を受ける場合、または新たな対応を余儀なくされる場合、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 弁護士法及び同法の関連規制について 当社グループは弁護士へのマーケティング支援サービスを提供しており、弁護士法、同法の関連法規、及び各単位弁護士会の規程・指針等といった弁護士法関連規制を遵守する必要があります。例えば、弁護士法第72条において報酬を得る目的での弁護士に対する法律事件の周旋は禁止されております。当社グループでは、上記を含む弁護士法関連規制に関して、法令遵守体制の整備・強化、社員教育を行うなど、細心の注意を払った事業運営を行っております。しかし、弁護士法関連規制の内容や解釈の変更、新たな法的規制の制定により、当社グループの業務の一部が制約を受ける場合、または新たな対応を余儀なくされる場合、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの顧客である弁護士についても弁護士法関連規制に服しております。万一、これらに違反した場合、各単位弁護士会の綱紀委員会及び懲戒委員会等における審査を経て、懲戒処分が下される場合があり、その懲戒処分の内容が業務停止以上の重大なものである場合は当社の掲載基準に合致しないと判断し掲載を停止する可能性があるため、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報管理について 当社グループは、ユーザー及び顧客の個人情報を保有しております。これらの個人情報については、「個人情報保護方針」に基づき適切に管理するとともに、社内規程として「個人情報取扱規程」を定め、社内教育の徹底と管理体制の構築を行っております。 当社グループは、個人情報の保護に最大限の注意を払っており、不正アクセス、改竄等のリスクに対して必要かつ適切な安全管理対策を講じるとともに、個人情報保護の必要性及び重要性への意識の徹底を図るべく社員教育を実施しております。しかし、外部侵入者や当社グループの関係者の故意または過失による個人情報の流出等の問題が発生した場合には、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 訴訟について 当社グループは、本書提出日現在、当社として関与している当社の事業および業績に影響を及ぼす訴訟手続きはありません。また、法令違反となるような行為を防止するための内部管理体制の構築を図っております。しかし、事業活動にあたっては、法令等の違反の有無に係わらず訴訟を提起される可能性があり、当社グループが適切に対応できなかった場合には、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスクについて ① のれんの減損について 当社は、2016年5月に旧 株式会社アシロの株式の86.9%を取得したことでメディア事業におけるのれんを計上しましたが、当連結会計年度末において当社グループの資産合計の23.6%となっており、資産合計に占める割合が特に高くなっております。 当該のれんについては、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、当社グループの将来の収益性が低下した場合には、当該のれんについて減損損失を計上するため、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、日本基準に準拠した財務諸表においては、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間(10年)を見積り、その期間で償却しております。 IFRSに準拠した前連結会計年度及び当連結会計年度の連結財務諸表において、メディア事業におけるのれん1,138,725千円を計上しており、IFRS移行日である2018年11月1日以降はのれんの償却をしておりません。なお、IFRS上はのれんは非償却資産であるため、当該のれんについて減損損失を計上した場合には、日本基準に比べて当社グループの経営成績により大きな影響を及ぼす可能性があります。 当連結会計年度末における回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。使用価値は取締役会が承認した今後3年間の事業計画のうちメディア事業に係る計数を基礎としてその後の永久成長率は0%と仮定して計算した将来キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しております。この事業計画は、運営するメディアサイトの掲載枠数等を計画に基づいて見積り、過去の実績及び外部環境とも整合性を取ったうえで策定しております。また、この事業計画は、主としてリーガルメディアにおいては掲載枠数、派生メディアにおいては問合せ数の影響を受けます。 使用価値の測定で使用した割引率は、前連結会計年度においては12.1%、当連結会計年度においては12.2%であり、これは、税引前加重平均資本コストを基礎に、外部情報及び内部情報を用いて事業に係るリスク等が適切に反映されるよう算定しております。 資金生成単位の使用価値を算定して実施した減損テストにおける主要な仮定は、リーガルメディアの掲載件数及び派生メディアの問合せ数、並びに割引率です。 主要な仮定は不確実な要素の変動によって影響を受けるため、これらの仮定の見直しが必要になった場合には、減損損失が発生する可能性があります。 当社グループでは、のれんの減損リスクを低減するため、ストック収益源であるリーガルメディアの掲載枠数の積み上げにより、安定的な収益基盤の構築に努めております。具体的には、営業活動や契約後の顧客サポートを行うカスタマーサクセス活動の強化により、新規契約数を増加させるとともに解約率を引き下げることで掲載枠数の増加を図っております。 ② 多額の借入金と金利変動リスク及び財務制限条項について 当社グループは、金融機関から借入を行っているため、金融機関の融資情勢や市場金利の上昇による調達金利が変動した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの借入金の一部については、財務制限条項が付されております。当社グループでは、金融機関との間で金利条件や財務制限条項について継続的な交渉を行っており、借入当初に定められた財務制限条項からの条件緩和を実現いたしました。現時点における財務制限条項の内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 17.社債及び借入金」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (貸借対照表関係) ※3 財務制限条項」に記載のとおりでありますが、これらに抵触した場合、借入先の請求により、借入先に預け入れされた定期預金(当該請求時点において預け入れされていない場合には新たに作成する、元金は100百万円(借入金の元本部分の合計が100百万円未満の場合は当該元本合計を上限とする))に第一順位の質権を設定し、その預金証書もしくは通帳を借入先に差し入れることや期限の利益を失うこととなっており、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、当社グループは当該財務制限条項に抵触しておりません。 ③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社グループは、役員及び従業員に対して、ストック・オプションとして新株予約権を付与しております。また、当社グループでは今後もストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、これらの新株予約権が権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 本書提出日現在、新株予約権による潜在株式数は665,300株であり、発行済株式総数7,380,568株の9.0%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
経営成績の分析 (MD&A)15,524字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末の流動資産は、前期末に比べ909,047千円増加し3,334,771千円となりました。これは主に現金及び現金同等物が869,687千円、売上債権及びその他の債権が35,087千円増加したことによります。 当連結会計年度末の非流動資産は、前期末に比べ137,194千円減少し1,498,618千円となりました。これは主に使用権資産の償却等に伴い、使用権資産が143,161千円減少したことによります。 この結果、当連結会計年度末における資産合計は、4,833,389千円となりました。 (負債) 当連結会計年度末の流動負債は、前期末に比べ185,283千円増加し1,474,782千円となりました。これは主に未払法人所得税が166,569千円、保険契約負債が34,856千円それぞれ増加したことによります。 当連結会計年度末の非流動負債は、前期末に比べ257,464千円減少し218,522千円となりました。これは主に社債及び借入金が125,843千円、リース負債が80,967千円それぞれ減少したことによります。 この結果、当連結会計年度末における負債合計は、1,693,304千円となりました。 (資本) 当連結会計年度末における資本合計は、前期末に比べ844,034千円増加し3,140,085千円となりました。これは当期利益の計上により利益剰余金が1,023,632千円増加した一方、期末配当の実施等により資本剰余金が175,391千円減少したことによります。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業収益や実質賃金の上昇などに伴う個人消費の緩やかな持ち直し、世界的なイベントの開催やインバウンド需要の高まりなど、景気回復の兆しが見られたものの、世界的な金融政策の不確実性や地政学的リスク、自然災害の頻発など、引き続き先行き不透明な状況が継続しております。 当社グループを取り巻くインターネット広告市場におきましては、前年である2024年の広告費は3兆6,517億円(前年比9.6%増加)となり、総広告費に占める構成比は47.6%に達しました。インターネット広告市場は一貫して成長を続けており、市場全体の拡大に寄与しております(出所:株式会社電通「2024年日本の広告費」)。 また、当社の主要顧客である弁護士業界においては、2024年3月時点で弁護士人口が45,808人と継続的に増加しており、法律サービスの供給能力が拡大しております。一方で、弁護士会等による法律相談件数は2023年度で約58.3万件(出所:日本弁護士連合会「弁護士白書2024年版」)と高い水準で推移しており、国民の法的サービスに対する潜在的需要は引き続き旺盛であります。これらの状況を背景として、弁護士人口の増加に伴い各弁護士事務所における新規顧客獲得競争が激化する一方、インターネットを活用した効率的な集客ニーズは構造的に高まり続けており、当社が展開する弁護士マッチングプラットフォームの市場機会は拡大を続けております。 このような事業環境のもと、当社グループは選択と集中による収益性向上を推進してまいりました。主力のメディア事業では、掲載枠数・顧客数の着実な純増に加え、サービスの高付加価値化による単価上昇が進展し、売上収益41.0%増、セグメント利益86.2%増と高い成長を実現いたしました。HR事業では事業の整理と業務効率化等の推進により初めてのセグメント黒字を達成し、保険事業では法人向け市場という新たな成長ドライバーの開拓に本格着手いたしました。 以上の結果、国際会計基準(IFRS)に準拠した当連結会計年度の業績は、売上収益は6,647,361千円(前年同期比41.6%増)、営業利益は1,419,373千円(同262.0%増)、税引前利益は1,415,248千円(同270.5%増)、非継続事業からの当期利益と合わせて当期利益は990,779千円(同674.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,023,632千円(同620.1%増)となりました。 IFRSに準拠した2026年10月期の見通しは、売上収益7,000百万円、営業利益1,500百万円、税引前利益1,450百万円、当期利益960百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益980百万円を予想しております。当社グループを取り巻く事業環境に関し、インターネット広告市場の継続的な成長に加え、弁護士人口及び法律相談需要が増加基調にある一方、技術革新の加速、顧客ニーズの多様化、競合他社との競争激化など、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応することが求められております。こうした状況のなか、当社グループは、中長期的に実現すべき成長の目安として2030年10月期の売上収益200億円の達成を掲げております。そのなかで、2026年10月期は安定的かつ持続的な成長を実現するための収益構造の見直し・再構築期間と位置付けております。メディア事業では、中小規模事務所開拓と商品多様化により収益の多様化及び収益基盤の安定化を図ります。HR事業については、引き続き人材紹介事業に注力したうえで、士業人材・企業管理部門人材へ取扱い職種を拡大して売上収益の拡大を推進いたします。保険事業では法人向け弁護士費用保険「bonobo」の販売体制の整備・強化を図り、将来の本格的な収益貢献を目指して販売活動に注力いたします。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、売上収益はセグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 [メディア事業] (リーガルメディア) 主力のリーガルメディアにおいては、新規顧客開拓を推し進めるとともに、解約率の引き下げ並びに既存顧客からの追加受注に注力した結果、2025年10月における掲載枠数は3,332枠(前年同月比5.9%増)、掲載顧客数は1,191件(同3.3%増)と着実に純増を続けております。また、当社プラットフォームの集客力向上に伴い、サービスの高付加価値化を推進した結果、平均単価の上昇に寄与いたしました。 この結果、リーガルメディアの売上収益は3,784,558千円(前年同期比53.8%増)、営業利益は1,558,846千円(同103.2%増)と、数量成長と単価上昇の相乗効果により高い成長を実現いたしました。 (派生メディア) 派生メディアにおいては、企業の採用意欲の高まりが継続していることを背景に、積極的な広告出稿と送客の質・量が評価され、転職メディア「キャリズム」の案件数が大幅に増加いたしました。また、浮気調査のための探偵事務所を検索する「浮気調査ナビ」も引き続き好調に推移しております。その結果、当連結会計年度における問合せ総数は105,447件(前年同期比16.4%増)と順調に拡大いたしました。 この結果、派生メディアの売上収益は2,458,065千円(前年同期比25.0%増)、営業利益は475,745千円(同46.1%増)と着実に成長いたしました。 (メディア事業全般) 以上の結果、メディア事業全体の売上収益は6,242,624千円(前年同期比41.0%増)、セグメント利益は2,034,591千円(同86.2%増)となりました。 [HR事業] 人材紹介サービスにおいては、業務フローの改善や業務効率化等を推し進め、体制の最適化を図ってまいりました。2020年より開始した人材紹介サービスは、当初の弁護士に加えて、他士業の人材や管理部門人材にも取扱い職種の幅を広げ、法律事務所や事業会社等を中心とする取引先からのニーズに応え、サービスの質の向上と業務効率化を継続してまいりました。その結果、人材紹介サービスは引き続き堅調に売上収益を伸ばしており、初めてセグメント利益を計上するに至りました。 なお、当連結会計年度において、2025年4月30日に人材派遣事業を営む連結子会社であるヒトタスの全株式を同社代表取締役である鈴木氏に譲渡いたしました。HR事業につきましては、2023年10月より事務人材の人材派遣サービスを展開してまいりましたが、利益率の観点から当社として積極的に推進するサービスではなく、当社の他事業における顧客からの要望にお応えする範囲で運営していく方針でありました。一方、ヒトタスの代表取締役である鈴木氏が人材派遣サービスの可能性を感じており、自らの手で拡大していく意向を示したため、当社の取締役会にて検討した結果、鈴木氏に対して全株式を譲渡することが当社にとっても有益であると判断して当該譲渡の実行に至りました。この戦略的な事業整理によりHR事業は人材紹介サービスに注力する体制となり、収益性が大幅に改善いたしました。そのため、HR事業のうち人材派遣事業を非継続事業(注)に分類しております。 以上の結果、売上収益は335,297千円(前年同期比75.5%増)、セグメント利益は71,480千円(前年同期は116,004千円の損失)となりました。 (注)当社が適用しているIFRSでは当連結会計年度に株式譲渡された人材派遣事業は非継続事業として区分することとされております。そのため、上記に記載している連結経営成績及びセグメント別損益のうち、売上収益、営業利益及び税引前利益については非継続事業を除いた継続事業の金額を記載しております。 [保険事業] 株式会社アシロ少額短期保険が営む保険事業は、当連結会計年度より戦略的な事業構造の転換を推進することを目的として、これまでの個人向け弁護士費用保険から、より大きな市場機会が見込まれる法人向け保険への戦略的シフトを加速させるため、商品開発及び販売体制の構築に経営資源を集中投下いたしました。 具体的には、日本には約300万社を超える中小企業・個人事業主が存在し、その多くが法務リスクへの十分な備えを有していない現状を鑑みると、法人向け弁護士費用保険の潜在的な市場規模は個人向けを大きく上回ると考えております。この認識のもと、2025年7月に法人・個人事業主向け弁護士費用保険「bonobo(ボノボ)」の販売を開始いたしました。同商品は、顧客や取引先とのトラブル、従業員とのトラブル等、企業経営に関する法務リスクをサポートするものであり、弁護士利用時の費用の一部を補償するだけでなく、日頃の契約書確認や各種リーガルチェック等の法務業務を支援するサービスを付帯した商品となっております。 この方針のもと、個人向け保険については新規販促活動を停止し、今後は法人向け保険の販売チャネルの拡充と認知度向上施策を通じて中長期的な収益基盤を確立してまいります。 以上の結果、売上収益は69,440千円(前年同期比8.6%減)、セグメント損益は159,559千円の損失(前年同期は130,470千円の損失)となりました。当期の損失拡大は、法人向け保険の商品開発、システム構築、販売体制整備等への先行投資によるものであり、中長期的な成長に向けた戦略的な布石と位置付けております。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,466,157千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは1,339,147千円の資金流入(前期は729,894千円の資金流入)となりました。これは主に、増加要因として税引前利益の計上1,415,248千円、減価償却費及び償却費の計上139,968千円、減少要因として法人所得税の支払い290,729千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは49,742千円の資金流出(同10,769千円の資金流出)となりました。これは主に、増加要因として子会社(ヒトタス)の売却による収入14,715千円、減少要因として貸付けによる支出43,963千円、無形資産の取得による支出14,400千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは419,718千円の資金流出(同348,607千円の資金流出)となりました。これは主に、減少要因として配当金の支払いによる支出175,614千円、リース負債の返済による支出103,801千円、長期借入金の返済による支出81,740千円、社債の償還による支出70,000千円によるものであります。 (参考情報) 当社グループは、投資家が会計基準の差異にとらわれることなく、当社グループの業績評価を行い、当社グループの企業価値についての純粋な成長を把握するうえで有用な情報を提供することを目的として、EBITDA及び調整後EBITDAを経営成績に関する参考指標として公表することとしました。EBITDAは、営業利益から非資金費用項目(減価償却費及び償却費)等の影響を除外しております。また、調整後EBITDAは、EBITDAからIFRS適用に伴う非資金費用項目(株式報酬費用、使用権資産の償却費等)の影響を除外しております。 EBITDA及び調整後EBITDAの計算式及び算出方法は次のとおりであります。 ・EBITDA =営業利益+減価償却費及び償却費-その他の収益 +その他の費用 ・調整後EBITDA =EBITDA ±IFRS適用に伴う非資金費用項目 (単位:千円) 前連結会計年度 (自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)   当連結会計年度 (自 2024年11月1日 至 2025年10月31日) 財務諸表における営業利益   392,090   1,419,373 +減価償却費及び償却費   158,758   139,883 -その他の収益   △38,452   △11,633 +その他の費用   204,460   3,189 小計   324,766   131,438 EBITDA   716,855   1,550,811 +有給休暇引当金繰入額   6,128   8,608 +株式報酬費用   11,880   17,336 +敷金の計上額の調整   267   266 -使用権資産償却費の調整   △111,726   △92,499 -資本取引直接増分費用の調整   -   - 小計   △93,452   △66,288 調整後EBITDA   623,404   1,484,523 (注)千円未満は四捨五入して記載しております。 ④ 生産、受注及び販売の実績 (生産実績) 当社グループは、生産活動を行っていませんので、生産実績に関する記載はしておりません。 (受注実績) 当社グループは、受注生産を行っていませんので、受注実績に関する記載はしておりません。 (販売実績) 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2024年11月1日 至 2025年10月31日)   前年同期比(%) メディア事業 (千円)   6,242,624   141.0 うち、リーガルメディア (千円)   3,784,558   153.8 派生メディア (千円)   2,458,065   125.0 HR事業 (千円)   335,297   175.5 保険事業 (千円)   69,440   91.4 合計(千円)   6,647,361   141.6 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の とおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)   当連結会計年度 (自 2024年11月1日 至 2025年10月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 株式会社フォーイット   1,104,904   23.5   1,217,971   18.3 弁護士法人アディーレ法律事務所   350,579   7.5   1,075,864   16.2 オープン株式会社(旧 株式会社セグメント)   539,842   11.5   806,742   12.1 (注)株式会社セグメントは、2024年6月1日にRPAテクノロジーズ株式会社及びオープンアソシエイツ株式会社と統合し、オープン株式会社に社名変更しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要性がある会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に与える見積りが必要となります。経営者は、これらの見積りを行うに当たり過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成に当たって特に重要と認識しているものは以下のとおりであります。 ・のれんの減損テスト 当社グループは、のれんについて、毎期又は減損の兆候が存在する場合には都度、減損テストを実施しております。減損テスト時に見積る資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。なお、この公正価値は、用いられる評価技法へのインプットに基づき、レベル3に区分されます。 重要なのれんの資金生成単位の状況は以下のとおりであります。 メディア事業におけるのれん メディア事業におけるのれん1,138,725千円は、株式会社ASIROが旧 株式会社アシロ(実質的な存続会社)の株式を取得して子会社化し、旧 株式会社アシロを吸収合併したことで生じたものであります。 当該使用価値は、取締役会が承認した3年以内の事業計画のうちメディア事業に係る計数を基礎とし(今後の3年間の売上収益の成長率は前連結会計年度においては平均16.1%、当連結会計年度においては平均11.3%と仮定して算出)、その後の永久成長率は0%と仮定して計算した将来キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しております。この事業計画は、運営するメディアサイトの掲載枠数等を計画に基づいて見積り、過去の実績及び外部環境とも整合性を取ったうえで策定しております。また、この事業計画は、主としてリーガルメディアにおいては掲載枠数、派生メディアにおいては問合せ数の影響を受けます。 使用価値の測定で使用した割引率は、前連結会計年度においては12.1%、当連結会計年度においては12.2%であり、これは、税引前加重平均資本コストを基礎に、外部情報及び内部情報を用いて事業に係るリスク等が適切に反映されるよう算定しております。 資金生成単位の使用価値を算定して実施した減損テストにおける主要な仮定は、リーガルメディアの掲載件数及び派生メディアの問合せ数、並びに割引率です。 減損テストの結果、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において算定された回収可能価額は帳簿価額を上回っているため、減損損失は計上しておりません。主要な仮定は不確実な要素の変動によって影響を受けるため、これらの仮定の見直しが必要となった場合には、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 ⅰ.財政状態 (単位:千円) 前連結会計年度 (2024年10月31日)   当連結会計年度 (2025年10月31日)   前年同期比 増減額   増減率(%) 流動資産   2,425,724   3,334,771   909,047   37.5 非流動資産   1,635,812   1,498,618   △137,194   △8.4 資産合計   4,061,536   4,833,389   771,853   19.0 流動負債   1,289,498   1,474,782   185,283   14.4 非流動負債   475,986   218,522   △257,464   △54.1 負債合計   1,765,484   1,693,304   △72,181   △4.1 資本合計   2,296,051   3,140,085   844,034   36.8 (資産) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて771,853千円増加し、4,833,389千円となりました。この主な要因は、現金及び現金同等物が869,687千円増加した一方、使用権資産の償却に伴い143,161千円減少したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて72,181千円減少し、1,693,304千円となりました。この主な要因は、返済により社債及び借入金が149,425千円、リース負債が103,801千円減少した一方、未払法人所得税が166,569千円増加したことによるものであります。 (資本) 当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べて844,034千円増加し、3,140,085千円となりました。この主な要因は、当期利益の計上等により利益剰余金が1,023,632千円増加した一方、期末配当の実施等により資本剰余金が175,391千円減少したことによるものであります。 ⅱ.経営成績 (単位:千円) 前連結会計年度 (自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)   当連結会計年度 (自 2024年11月1日 至 2025年10月31日)   前年同期比 増減額   増減率 (%) 売上収益   4,694,121   6,647,361   1,953,240   41.6 メディア事業   4,427,134   6,242,624   1,815,490   41.0 うち、リーガルメディア   2,460,690   3,784,558   1,323,868   53.8 派生メディア   1,966,444   2,458,065   491,622   25.0 HR事業   191,033   335,297   144,263   75.5 保険事業   75,954   69,440   △6,513   △8.6 売上原価   2,953,924   4,022,569   1,068,645   36.2 売上総利益   1,740,196   2,624,792   884,596   50.8 販売費及び一般管理費   1,182,098   1,213,863   31,765   2.7 その他の収益   38,452   11,633   △26,818   △69.7 その他の費用   204,460   3,189   △201,271   △98.4 営業利益   392,090   1,419,373   1,027,283   262.0 税引前利益   381,944   1,415,248   1,033,305   270.5 当期利益   127,996   990,779   862,783   674.1 親会社の所有者に帰属する 当期利益   142,160   1,023,632   881,472   620.1 当連結会計年度における経営成績は、売上収益は6,647,361千円(前期比41.6%増)となりました。 [メディア事業] (リーガルメディア) 主力のリーガルメディアにおいては、新規顧客開拓を推し進めるとともに、解約率の引き下げ並びに既存顧客からの追加受注に注力した結果、2025年10月における掲載枠数は3,332枠(前年同月比5.9%増)、掲載顧客数は1,191件(同3.3%増)と着実に純増を続けております。また、当社プラットフォームの集客力向上に伴い、サービスの高付加価値化を推進した結果、平均単価の上昇に寄与いたしました。 この結果、リーガルメディアの売上収益は3,784,558千円(前年同期比53.8%増)、営業利益は1,558,846千円(同103.2%増)と、数量成長と単価上昇の相乗効果により高い成長を実現いたしました。 (派生メディア) 派生メディアにおいては、企業の採用意欲の高まりが継続していることを背景に、積極的な広告出稿と送客の質・量が評価され、転職メディア「キャリズム」の案件数が大幅に増加いたしました。また、浮気調査のための探偵事務所を検索する「浮気調査ナビ」も引き続き好調に推移しております。その結果、当連結会計年度における問合せ総数は105,447件(前年同期比16.4%増)と順調に拡大いたしました。 この結果、派生メディアの売上収益は2,458,065千円(前年同期比25.0%増)、営業利益は475,745千円(同46.1%増)と着実に成長いたしました。 [HR事業] 人材紹介に関しては、業務フローの改善や業務効率化等を推し進め、体制の最適化を図ってまいりました。なお、当連結会計年度において、2025年4月30日に人材派遣事業を営む連結子会社であるヒトタスの全株式を同社代表取締役である鈴木氏に譲渡いたしました。HR事業につきましては、2023年10月より事務人材の人材派遣サービスを展開してまいりましたが、利益率の観点から当社として積極的に推進するサービスではなく、当社の他事業における顧客からの要望にお応えする範囲で運営していく方針でありました。一方、ヒトタスの代表取締役である鈴木氏が人材派遣サービスの可能性を感じており、自らの手で拡大していく意向を示したため、当社の取締役会にて検討した結果、鈴木氏に対して全株式を譲渡することが当社にとっても有益であると判断して当該譲渡の実行に至りました。この戦略的な事業整理によりHR事業は人材紹介サービスに注力する体制となり、収益性が大幅に改善いたしました。そのため、HR事業のうち人材派遣事業を非継続事業に分類しております。 以上の結果、売上収益は335,297千円(前年同期比75.5%増)、セグメント利益は71,480千円(前年同期は116,004千円の損失)となりました。 [保険事業] 株式会社アシロ少額短期保険が営む保険事業は、当連結会計年度より戦略的な事業構造の転換を推進することを目的として、これまでの個人向け弁護士費用保険から、より大きな市場機会が見込まれる法人向け保険への戦略的シフトを加速させるため、商品開発及び販売体制の構築に経営資源を集中投下いたしました。 具体的には、日本には約300万社を超える中小企業・個人事業主が存在し、その多くが法務リスクへの十分な備えを有していない現状を鑑みると、法人向け弁護士費用保険の潜在的な市場規模は個人向けを大きく上回ると考えております。この認識のもと、2025年7月に法人・個人事業主向け弁護士費用保険「bonobo(ボノボ)」の販売を開始いたしました。同商品は、顧客や取引先とのトラブル、従業員とのトラブル等、企業経営に関する法務リスクをサポートするものであり、弁護士利用時の費用の一部を補償するだけでなく、日頃の契約書確認や各種リーガルチェック等の法務業務を支援するサービスを付帯した商品となっております。 この方針のもと、個人向け保険については新規販促活動を停止し、今後は法人向け保険の販売チャネルの拡充と認知度向上施策を通じて中長期的な収益基盤を確立してまいります。 以上の結果、売上収益は69,440千円(前年同期比8.6%減)、セグメント損益は159,559千円の損失(前年同期は130,470千円の損失)となりました。当期の損失拡大は、法人向け保険の商品開発、システム構築、販売体制整備等への先行投資によるものであり、中長期的な成長に向けた戦略的な布石と位置付けております。 売上原価は、売上原価の大半を占める広告媒体費が売上収益の増加に伴って増加したため、全体では1,068,645千円増加して4,022,569千円(同36.2%増)となりました。また、販売費及び一般管理費は、社員の増加に伴って人件費や採用費等が増加したものの各種費用の抑制に努めた結果、全体では31,765千円増加して1,213,863千円(同2.7%増)となりました。 以上の結果、営業利益は1,419,373千円(同262.0%増)、税引前利益は1,415,248千円(同270.5%増)、当期利益は990,779千円(同674.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,023,632千円(同620.1%増)となりました。 当連結会計年度におけるセグメントの経営成績は、次のとおりであります。なお、売上収益はセグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 (単位:千円) 前連結会計年度 (自  2023年11月1日 至  2024年10月31日)   当連結会計年度 (自  2024年11月1日 至  2025年10月31日) 金額   構成比(注) (%)   金額   構成比(注) (%) メディア事業   売上収益   4,427,134   94.3   6,242,624   93.9 セグメント利益   1,092,602   278.7   2,034,591   143.3 HR事業   売上収益   191,033   4.1   335,297   5.0 セグメント利益   △116,004   △29.6   71,480   5.0 保険事業   売上収益   75,954   1.6   69,440   1.0 セグメント利益   △130,470   33.3   △159,559   △11.2 調整額   売上収益   -   -   -   - セグメント利益   △454,039   △115.8   △527,139   △37.1 合計   売上収益   4,694,120   100.0   6,647,361   100.0 セグメント利益   392,090   100.0   1,419,373   100.0 (注)それぞれ対連結全体の売上収益、対連結全体のセグメント利益に占める比率を記載しております。 メディア事業における売上収益及び営業利益について、リーガルメディアと派生メディアの内訳及びリーガルメディアにおけるストック収益とフロー収益の内訳(注)は次のとおりであります。 (注)リカーリングで発生する月額定額の掲載料収入をストック収益として集計し、ストック収益以外の収益をフロー収益として集計しております。なお、フロー収益は主に初期手数料やアフィリエイト収入、当社が保険代理店となっている保険商品の代理店手数料で構成されております。 (単位:千円) 前連結会計年度 (自  2023年11月1日 至  2024年10月31日)   当連結会計年度 (自  2024年11月1日 至  2025年10月31日) 金額   構成比(注) (%)   金額   構成比(注) (%) リーガルメディア   売上収益   2,460,690   52.4   3,784,558   56.9 うち、ストック収益   2,227,423   47.5   3,659,446   55.1 うち、フロー収益   233,267   5.0   125,112   1.9 営業利益   767,012   195.6   1,558,846   109.8 派生メディア   売上収益   1,966,444   41.9   2,458,065   37.0 営業利益   325,590   83.0   475,745   33.5 合計   売上収益   4,427,134   94.3   6,242,624   93.9 営業利益   1,092,602   278.7   2,034,591   143.3 (注)それぞれ対連結全体の売上収益、対連結全体の営業利益に占める比率を記載しております。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析 (単位:千円) 前連結会計年度 (自  2023年11月1日 至  2024年10月31日)   当連結会計年度 (自  2024年11月1日 至  2025年10月31日)   前年同期比 増減額 営業活動によるキャッシュ・フロー   729,894   1,339,147   609,252 投資活動によるキャッシュ・フロー   △10,769   △49,742   △38,972 財務活動によるキャッシュ・フロー   △348,607   △419,718   △71,111 現金及び現金同等物の期末残高   1,596,471   2,466,157   869,687 有利子負債(リース負債を除く)   492,833   343,408   △149,425 短期   149,362   125,780   △23,582 長期   343,471   217,628   △125,843 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,466,157千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは1,339,147千円の資金流入(前期は729,894千円の資金流入)となりました。これは主に、増加要因として税引前利益の計上1,415,248千円、減価償却費及び償却費139,968千円、減少要因として法人所得税の支払い290,729千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは49,742千円の資金流出(同10,769千円の資金流出)となりました。これは主に、増加要因として子会社(ヒトタス)の売却による収入14,715千円、減少要因として貸付けによる支出43,963千円、無形資産の取得による支出14,400千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは419,718千円の資金流出(同348,607千円の資金流出)となりました。これは主に、減少要因として配当金の支払による支出175,614千円、リース負債の返済による支出103,801千円、長期借入金の返済による支出81,740千円、社債の償還による支出70,000千円によるものであります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの資金需要のうち主なものは、当社が運営する各種メディアサイトに関する広告費用等の営業費用であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローにより大部分の運転資金の確保が可能であり、必要に応じて金融機関からの借入等を行う方針であります。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑥ 経営者の問題認識と今後の課題について 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑦ 経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について 当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、売上収益の継続的かつ累積的な増加を実現するため、リーガルメディアの有料広告の掲載枠数を主要な経営指標と位置づけております。下表のとおり掲載枠数は継続的に増加しており、当連結会計年度(2025年10月期)末時点における掲載枠数は、営業活動及びフォロー活動の強化により前年同月期比5.9%増となっており、売上収益の継続的かつ累積的な増加に向けた事業展開も順調に推移しているものと認識しております。 リーガルメディアの掲載枠数 (単位:件) 2021年10月期   2022年10月期   2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 掲載枠数(期末時点)   1,478   1,925   2,415   3,146   3,332

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開示資料

出典

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