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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

うかい

UKAI CO.,LTD.7621 · Standard · 小売業

「うかい亭」などの高級レストランを都心や郊外で展開する飲食企業。鉄板焼きや和食で知られ、洋菓子の物販事業も併せ持つ。

概要

うかいは、東京都八王子市に本社を置く外食企業である。高級鉄板焼きレストラン「うかい亭」を中核に、和食・洋食のディナーレストランを展開し、洋菓子の物販事業も手掛ける。2026年3月期の売上高は136億円、営業利益8億円。従業員数は589名。

レストラン事業と物販事業の二本柱

うかいの事業は、レストラン事業部と物販事業部で構成される(2025年10月に文化事業部の「箱根ガラスの森」を譲渡したため、以降は二部門となった)。レストラン事業部は、和食料理店5店舗と洋食料理店8店舗を運営する。和食には、いろり炭火焼料理の「うかい鳥山」、とうふ料理の「とうふ屋うかい」、割烹料理の「銀座 kappou ukai」などがある。洋食の主力は鉄板料理の「うかい亭」で、八王子、横浜、銀座、あざみ野、表参道、六本木に店舗を構える。物販事業部は、洋菓子の製造販売を行う「アトリエうかい」ブランドを展開し、百貨店や駅ナカに5店舗を持つ。

高級路線に特化した店舗戦略

同社のレストランは、いずれも高価格帯のディナーレストランであり、客単価の高さが特徴である。2026年3月期のレストラン事業部売上高は110億円で、全社売上の約81%を占める。店舗ごとに異なるコンセプトを掲げ、鉄板焼き、豆腐料理、割烹など多様なジャンルをカバーする。都市部では銀座や六本木に出店する一方、八王子の「うかい鳥山」や「とうふ屋うかい」は郊外型の広大な敷地を持つ。物販事業は、レストランで培った製菓技術を活かした洋菓子を販売し、ECでも安定した売上をあげている。

首都圏と観光地を中心とした立地

店舗は東京都内(八王子、銀座、六本木、表参道など)、神奈川県(横浜、川崎、あざみ野)、山梨県(富士河口湖町)に集中する。かつては箱根町に「箱根ガラスの森」、富士河口湖町に「河口湖オルゴールの森」といった文化施設も運営していたが、2025年10月に箱根ガラスの森を事業譲渡し、文化事業から撤退した。これにより、事業は飲食と物販に集約された。なお、2026年3月末には「東京 芝 とうふ屋うかい」を閉店しており、店舗網の見直しが進んでいる。

業界の中での役割は富裕層から一般客まで幅広い客層に高級食事体験を提供する外食企業。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
136億円
営業利益
8億円
営業利益率
5.9%
純利益
3億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
レストラン事業部110億円80.9%16億円14.5%
物販事業部20億円14.7%2億円10.0%
文化事業部6億円4.4%0億円0.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01外食主力

和食と洋食のディナーレストランを展開。うかい鳥山の炭火焼きやとうふ屋うかいの豆腐料理、うかい亭の鉄板焼きなど、高品質な食事とサービスを提供。銀座や六本木など都心のほか、郊外にも店舗を持つ。

銀座・六本木などに高級レストランを複数展開

主な製品・サービス5
鉄板料理
高級食材をシェフが目の前で調理する鉄板焼き。うかい亭の看板メニュー。
いろり炭火焼料理
囲炉裏でじっくり焼き上げる炭火焼き料理。うかい鳥山で提供。
とうふ料理
厳選された豆腐を使った懐石風の料理。とうふ屋うかいで提供。
割烹料理
季節の素材を活かした本格割烹。銀座kappou ukaiで提供。
グリル料理
肉や魚をグリルで焼き上げる洋食。グリルうかいで提供。

02物販準主力

洋菓子店「アトリエうかい」を5店舗運営。レストランで培った技術を活かした洋菓子を製造・販売。駅ナカや百貨店などで展開し、贈答用や日常需要に応える。

主な製品・サービス1
洋菓子
レストラン品質のケーキや焼き菓子。アトリエうかいブランドで販売。

製品と技術

鉄板焼き「うかい亭」―ライブ感と上質な肉料理

「うかい亭」は、同社を代表する鉄板焼きレストランブランドである。シェフが目の前で肉や魚介を焼き上げるスタイルで、素材の味を引き出す技と、きめ細かいサービスが特徴。八王子、横浜、銀座、あざみ野、表参道、六本木の6店舗を展開する。コース料理は、季節の前菜から始まり、黒毛和牛やロブスターなどのメインディッシュ、デザートに至るまで、一品一品が丁寧に仕立てられる。客単価は高く、特別な日のディナーや接待需要を捉えている。

和食ブランド群―「うかい鳥山」「とうふ屋うかい」「kappou ukai」

和食部門は3つのブランドで構成される。「うかい鳥山」は創業以来のいろり炭火焼料理店で、田舎家風の建築と囲炉裏が特徴。地鶏や山菜を炭火で焼き、懐石スタイルで提供する。「とうふ屋うかい」は、自家製豆腐を中心とした精進料理風のコースが売り。大和田店(八王子)と鷺沼店(川崎)の2店舗がある。「kappou ukai」は銀座と六本木に所在し、本格的な割烹料理を提供。いずれも、高級和食の枠組みで、季節感と素材の良さを重視する。

洋菓子「アトリエうかい」―レストランの技を活かした物販

物販事業の核は「アトリエうかい」ブランドの洋菓子である。レストランで提供するデザートの技術を応用し、焼き菓子やケーキを製造・販売する。主力商品はフィナンシェ、マドレーヌ、バームクーヘンなどで、百貨店や駅構内の専門店で展開。2026年3月期現在、トリエ京王調布(製菓工房併設)、エキュート品川、髙島屋京都店、髙島屋大阪店、グランスタ東京の5店舗を運営する。EC販売も行っており、レストラン事業と相乗効果を生んでいる。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

小売業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 外食銀座・六本木などに高級レストランを複数展開

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

高級レストラン運営、安定成長と高い収益性

同社は「うかい亭」などの高級レストランを運営。競合の光フードサービスは低価格帯、トライアルホールディングスはディスカウント型と異なり、高級路線で差別化。売上高は横ばいだが、営業利益率は5.2%→5.9%と高い水準。まんだらけなど他小売業と比較しても収益性は良好。富裕層向けサービスで安定した需要を確保。新規出店や既存店舗の効率化が成長ドライバー。

強み

  • 「うかい」ブランドは高級感と信頼を確立。富裕層から支持を得る。
  • 営業利益率5%超と小売業平均を上回る。顧客単価の高さが寄与。
  • リピーター率が高く、景気変動の影響を受けにくい。
  • 高級店ならではのサービス・品質管理のノウハウを蓄積。

課題

  • 少子高齢化で高級外食需要が減少する可能性。新規顧客開拓が課題。
  • 優秀なシェフ・スタッフの確保難。人件費上昇が収益を圧迫。
  • 高級レストラン市場は競合も多く、差別化戦略が不可欠。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

小売業の時価総額近傍。太字がうかい

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19979大庄222億円26.5倍
29994やまや222億円10.7倍
37119ハルメクホールディングス204億円19.7倍
43558ジェイドグループ204億円11.7倍
57643ダイイチ200億円17.8倍
67621うかい195億円66.0倍
7428Aサイプレス・ホールディングス194億円41.7倍
83068WDI192億円80.6倍
93361トーエル189億円10.5倍
107562安楽亭178億円20.9倍
113544サツドラホールディングス178億円39.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 21件

炭火焼き専門店「うかい鳥山」の創業(1964年)

1964年12月、東京都八王子市に「うかい鳥山」が創業された。いろり炭火焼料理を提供するこの店が、うかいグループの原点である。1968年3月には「株式会社うかい鳥山」として法人化。当時から郊外型の高級和食店として地元で評判を集めた。この創業時の業態が、後に展開する「うかい亭」ブランドとは異なる、和食の伝統を重視する姿勢の基礎となった。

鉄板焼き「うかい亭」の誕生と多店舗化(1974年~1978年)

1974年12月、八王子に「八王子うかい亭」を開店。鉄板焼きという洋食スタイルを導入し、高級感のあるディナーを提供した。1975年には「うかい竹亭」を開店し、和食のバリエーションを拡大。1978年5月、商号を「株式会社うかい」に変更し、グループ経営の基盤を固めた。この時期に「うかい亭」ブランドが確立し、後の展開の核となった。

1990年の合併による経営統合

1990年10月、うかい商事株式会社(1982年設立)が株式会社うかい及び株式会社横浜うかい(1983年設立)を吸収合併し、同時に商号を「株式会社うかい」に変更した。これにより、八王子、横浜の各店舗が一つの法人に統合され、経営効率が向上した。1993年には「とうふ屋うかい 大和田店」を開店し、和食の新たな柱を加えた。

文化事業への進出と株式上場(1996年~2004年)

1996年8月、神奈川県箱根町に「箱根ガラスの森」を開設。美術館とレストランを組み合わせた文化施設で、新たな収益源とした。1999年には山梨県に「河口湖オルゴールの森」を開設。2001年には「ウカイリゾート」を開店し、事業領域を拡大した。1999年11月に株式を店頭登録し、2004年12月にジャスダック証券取引所に上場した。上場により資金調達力を高め、銀座うかい亭(2003年)などの都市部出店を加速した。

コロナ禍と事業構造改革(2020年~2026年)

2020年3月期以降、新型コロナウイルス感染症の影響で売上が急減。2021年3月期の売上高は86億円(前期比35%減)、純損失17億円を計上した。その後、回復に向けてコスト削減と業態見直しを進め、2023年3月期には黒字に転換した。2024年には創業60周年を迎え、長期経営構想2035を策定。2025年10月には文化事業「箱根ガラスの森」を事業譲渡し、飲食と物販に集中する方針を明確にした。2026年3月には「東京 芝 とうふ屋うかい」を閉店し、収益性の改善を図った。

年表21件を開く

1960年代

  • 1964年12月創業東京都八王子市にうかい鳥山創業。
  • 1968年3月創業東京都八王子市に株式会社うかい鳥山を設立。

1970年代

  • 1974年12月東京都八王子市に八王子うかい亭を開店。
  • 1975年11月東京都八王子市にうかい竹亭を開店。
  • 1978年5月商号変更株式会社うかい鳥山を株式会社うかいに商号変更。

1980年代

  • 1982年8月創業うかい商事株式会社(現:株式会社うかい)を設立。
  • 1983年12月創業神奈川県大和市に株式会社横浜うかい(横浜うかい亭)を設立。

1990年代

  • 1990年10月M&Aうかい商事株式会社が株式会社うかい及び株式会社横浜うかいを合併。同時にうかい商事株式会社は株式会社うかいに商号変更。
  • 1993年11月東京都八王子市にとうふ屋うかい 大和田店を開店。
  • 1996年8月神奈川県足柄下郡箱根町に箱根ガラスの森を開設。
  • 1997年4月M&A株式会社コレクトを吸収合併。
  • 1997年11月創業山梨県南都留郡富士河口湖町に株式会社河口湖うかいを設立。
  • 1999年9月山梨県南都留郡富士河口湖町に河口湖オルゴールの森を開設。
  • 1999年11月日本証券業協会に株式を店頭登録。

2000年代

  • 2001年3月東京都八王子市にウカイリゾートを開店。
  • 2001年10月神奈川県川崎市宮前区にとうふ屋うかい 鷺沼店を開店。
  • 2003年12月東京都中央区銀座に銀座うかい亭を開店。
  • 2004年12月上場ジャスダック証券取引所(後の東京証券取引所JASDAQ(スタンダード))に株式を上場。
  • 2005年9月東京都港区芝公園に東京 芝 とうふ屋うかいを開店。
  • 2005年12月神奈川県横浜市青葉区にあざみ野うかい亭を開店。
  • 2007年3月株式会社河口湖うかいに河口湖オルゴールの森を事業譲渡。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2031年3月期まで14,000百万円
  • 営業利益2031年3月期まで850百万円
  • 営業利益率2031年3月期まで6.1%
  • 自己資本利益率(ROE)2031年3月期まで5.0%
  • 新規事業創出件数2031年3月期まで5件

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    収益力の向上

    既存レストラン・物販事業に加え、子会社UKAIzmを中心に新たなビジネスモデルを開発し、収益源を多様化する。新規事業で得た収益を人材や現場環境への投資に循環させる。

  2. 02

    人材力の強化と現場環境の充実

    社内教育制度「UKAI Global Academy」を通じたプロ人材育成や、働きやすい環境整備により従業員満足度を向上。優秀な人材の確保・定着を図り、サービス品質と収益力の好循環を生む。

  3. 03

    新規事業・物販事業の拡大

    子会社UKAIzmによるブランドプロデュースや新業態開発、日常利用向けセカンドブランドの多店舗展開を推進。物販では新工房「Cafe & Factory HACHIOJI」を2026年8月に稼働させ、生産能力を拡大。

  4. 04

    既存レストラン事業の価値向上

    うかいブランドの品質・顧客体験を維持しつつ、ホテル内直営店など新たな形態で収益機会を拡大。UKAIzmとのシナジーを最大化し、事業全体の競争力を高める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で589人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は498万円で、9期前と比べて+2.1%平均年齢は38.8歳、平均勤続年数は8.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月636
2018年3月658
2019年3月48835.06.7753
2020年3月47635.77.0734
2021年3月43337.18.1712
2022年3月44735.97.4668
2023年3月45036.37.9639
2024年3月50137.08.1638
2025年3月49437.28.1658106
2026年3月49838.88.6589136

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率13.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)65.4%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
物販事業部 — アトリエうかい他(東京都3店舗 大阪府1店舗 京都府1店舗他)1,023百万円
レストラン 事業部 — うかい鳥山(東京都八王子市)523百万円
全社(共通) — 本社等(東京都八王子市)462百万円
レストラン 事業部 — 八王子うかい亭(東京都八王子市)137百万円
レストラン 事業部 — あざみ野うかい亭(神奈川県横浜市青葉区)117百万円
レストラン 事業部 — 表参道うかい亭(東京都渋谷区)109百万円
レストラン 事業部 — 六本木うかい亭(東京都港区)96百万円
レストラン 事業部 — 横浜うかい亭(神奈川県大和市)93百万円
レストラン 事業部 — 六本木 kappou ukai (東京都港区)91百万円
レストラン 事業部 — 銀座うかい亭(東京都中央区)56百万円
ほか9件の開示あり
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 補助金
    コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業
    文部科学省 · 2022-08-12
    1,500万円
  • 補助金
    コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業
    文部科学省 · 2021-11-05
    1,500万円
  • 補助金
    文化施設の感染症防止対策事業
    文部科学省 · 2020-08-12
    52万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は136億円営業利益8億円前期と比べると増収増益で、売上が+0.7%、利益が+14.3%。

売上高
+0.7%
136億円
営業利益
+14.3%
8億円
純利益
+200.0%
3億円
営業利益率
5.9%
前期比 +0.7%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高119億円136億円
営業利益-6億円8億円
純利益-4億円3億円
1株あたり配当¥15¥15

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は27億円、営業利益は0億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−18.2%、営業利益は−100.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q323
2024年1Q3339.12
2024年2Q3213.11
2024年3Q36411.14
2024年4Q322
2025年2Q6534.61
2025年4Q7045.70
2026年2Q6700.0−2
2026年4Q69811.65
2027年1Q2700.0−1

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は117億円から136億円へ1.2倍に増えた。直近期の営業利益率は5.9%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月11722
2014年3月12033
2015年3月12220
2016年3月1211−1
2017年3月12642
2018年3月13232
2019年3月13921
2020年3月133−3−5
2021年3月86−12−17
2022年3月98−5−9
2023年3月12799
2024年3月13399
2025年3月135775.21
2026年3月136885.93

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高136億円のうち、営業利益として残るのは8億円5.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は3億円、売上の2.2%にあたる。営業利益率は業種中央値3.7%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金41.9%57億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金52.2%71億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.9%8億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
58.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+2.2pt
5.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比0.3pt
2.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比2.6pt
6.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
7.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが6億円、投資CFが−23億円で、差し引きのフリーCFは−17億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は31億円で、売上の2.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月9−2−776
2014年3月8−3−753
2015年3月9−2−476
2016年3月5−2−732
2017年3月10−2−683
2018年3月6−5116
2019年3月6−7−2−13
2020年3月0−33−34
2021年3月−9−313−124
2022年3月2−114119
2023年3月15−1−91423
2024年3月12−2−141018
2025年3月1229−54154
2026年3月6−23−7−1731

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は105億円。このうち返さなくてよい自己資本が50億円で、自己資本比率は47.9%(業種中央値47.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月119407933.7
2014年3月115486741.2
2015年3月114486641.7
2016年3月106466043.2
2017年3月106485845.1
2018年3月113516245.2
2019年3月110515946.2
2020年3月109456441.3
2021年3月102297327.7
2022年3月110308027.2
2023年3月113397434.6
2024年3月108476143.7
2025年3月109486143.7
2026年3月105505547.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳単体ベース
現金及び預金
34億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
20億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
1億円
在庫として抱えている分
負債合計
55億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
74
/ 100
安定性自己資本比率32 / 40
収益力営業利益率12 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

小売業 322社との比較

同じ小売業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率322社中86位あたり、逆に低いのは配当利回り322社中306位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.0%/中央値 8.6%
P25 4.9%P75 13.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.9%/中央値 3.7%
P25 1.6%P75 6.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
47.9%/中央値 47.4%
P25 34.3%P75 62.5%
売上成長率前期からの売上の伸び
0.7%/中央値 4.5%
P25 0.1%P75 10.6%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.4%/中央値 1.9%
P25 1.1%P75 2.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥3,470で、1年前と比べて-7.3%過去52週の値幅のなかでは37%の位置にある。

¥3,470-0.3%1ヶ月+2.4%1年-7.3%時価総額195億円
過去52週の値幅
安値¥3,230高値¥3,880

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)66.0倍
PBR4.03倍
配当利回り0.43%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で+2.87%と小幅上昇。25日線(3388.8円)を上回り、75日線(3337.73円)も上回るが、200日線(3360.96円)付近でもみ合う。52週高値3880円、安値3230円に対し、現在3405円は中間圏。出来高は1日500〜3000株と低調で、薄商いが続く。RSIは44.44と中立圏で、方向感に欠ける。決算材料や業績変化が乏しく、レンジ相場が継続する見込み。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 20/100)

PER 64.52倍は業界平均41.65倍を大幅に上回り、PBR 3.95倍も平均2.95倍を上回る。ROE 6%は低く、配当利回り0.44%は平均13.61%と比べて極端に低い。直近の業績は減益傾向で、成長性も乏しい。小売業の特性を考慮しても、現在の株価は業績に対して大きく割高と判断。投資判断には慎重な姿勢が求められる。

指標この会社業種平均
PER (実績)66.0倍39.6倍
PBR4.03倍2.44倍
ROE6.0%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

高級レストラン事業で安定した売上を維持しつつ、2025年3月期に純利益が急減したことから、収益性の低下が焦点。強気派は、客単価の高さと店舗の顧客固定率の高さを評価し、一時的な費用増加による業績悪化と見る。パンデミック後の需要回復やインバウンド消費の恩恵を期待する。弱気派は、純利益の低迷が構造的な問題で、人件費や食材費の高騰が続けば利益を圧迫すると懸念。PER 65倍と割高感があり、株価は成長期待を織り込みすぎとの見方もある。利益率の回復へどう導くかが最大の論点。

プラスに働く材料7
  • 高級路線の競争優位

    都内で希少な高級店舗網を持ち、富裕層向けサービスで一定の価格決定権がある。

  • インバウンド需要の取り込み

    訪日客の増加により、高単価の食事需要が高まり、稼働率と売上増が見込まれる。

  • 一時的な費用の反動

    当期の純利益減少は開業費や修繕費など一時的なもので、次期には反動が期待できる。

  • 純利益が1億→3億円へ3倍増通年影響

    2025/3期1億円→2026/3期3億円。EPSは約52円と計算

  • 営業利益率5.2%→5.9%に改善通年影響

    営業利益7億円→8億円。収益性向上が続く

  • 売上高136億円と3期連続増収継続影響

    133→135→136億円。高級外食需要が堅調

  • 株価1年で-5.5%調整後の押し目不定影響

    下落で買いやすくなった。年初来安値圏からの反発余地

マイナスに働く材料7
  • 純利益の急減

    2025年3月期の純利益が1億円まで減少し、収益力の大幅な悪化を示している。

  • PERの割高感

    PER約65倍で、今後の業績回復が織り込まれており、悪化なら株価調整のリスク。

  • コスト高の継続

    人件費・食材費の高騰が続き、価格転嫁が限定的なら利益率低下が常態化する。

  • PER64.8倍と割高な評価継続影響

    純利益3億円に対し時価総額191億円。増益率が鈍ればPER修正が急

  • PBR3.96倍とROE6%の乖離決算発表後影響

    ROE6%に対しPBR約4倍。資本効率の改善が伴わないと是正リスク

  • 配当利回り0.44%の株主還元の薄さ次回株主総会影響

    1株配当15円程度と想定され、利回り目的の買いは入りにくい

  • 外国人保有比率0.26%と低い不定影響

    海外資金の参入がほぼ無く、需給は国内個人頼み

次の決算で確かめる点
客単価
高価格帯事業の収益性を左右し、顧客の支払い意欲を測る指標。
稼働率
店舗の固定費回収の効率性を示し、予約状況の推移が需要動向を反映。
営業利益率
コスト増に対する価格転嫁や効率化の効果を確認する重要な指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり15で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは0.43%。

年間配当
¥15
1株あたり
配当利回り
0.43%
いまの株価に対して
配当性向
28.5%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1838.7
2018年3月180.042.8
2019年3月180.097.6
2023年3月3383.39.2
2024年3月17−48.511.0
2025年3月15−11.861.5
2026年3月150.028.5

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥15

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ4,716人。区分でいちばん多いのは事業法人54.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が60.2%を占め、残る39.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人51.954.854.854.955.054.4
個人・その他38.437.037.637.838.138.6
金融機関8.16.46.25.95.85.8
証券会社1.41.31.01.10.80.9
外国法人0.30.50.40.40.30.3
自己株式0.00.00.00.00.00.0
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01一般社団法人鵜飼家持株会24.25
02京王電鉄株式会社13.70
03キッコーマン株式会社8.88
04株式会社青山財産ネットワークス3.56
05株式会社三菱UFJ銀行1.78
06株式会社群馬銀行(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)1.28
07多摩信用金庫1.26
08三菱UFJ信託銀行株式会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)0.71
09エノテカ株式会社0.53
10日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)0.51

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+52%、1株純資産は14期で+10%。直近期のROEは6.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月358104.447.734.5
2014年3月559256.038.427.1
2015年3月59250.6422.1273.7
2016年3月−25888−2.8
2017年3月479245.161.438.7
2018年3月429734.4105.942.8
2019年3月189751.9178.497.6
2020年3月−95860−10.3
2021年3月−320542−45.7
2022年3月−166532−29.9
2023年3月16469626.719.39.2
2024年3月15583820.224.711.0
2025年3月248502.9147.361.5
2026年3月538936.062.628.5

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

13名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は13名。2026/3期の役員報酬は総額188百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
紺野俊也代表取締役社長626,200
松崎城康専務取締役554,300
笹野雄一郎常務取締役553,300
峰尾亨取締役705,980
永田正取締役74
荒ヶ田和也取締役69
佐藤喜彦常勤監査役71
渡辺登美男常勤監査役622,400
三上安雄監査役66
新田誠監査役72
鵜飼健介取締役36
笹森良子取締役64
残りの役員1名を開く
氏名役職年齢
大原多鶴監査役52

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)51471914729
社外取締役522224
監査役1191919

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容699字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社は、飲食店の経営及び物販商品の製造販売を主な事業内容とし、事業活動を展開しております。 なお、文化事業部につきましては、2025年10月1日付で他社へ事業承継したことに伴い、記載のセグメントから除いております。 次の2部門は「第5  経理の状況  2  財務諸表等  注記事項(セグメント情報等)」のセグメントの区分と同一であります。 (1) レストラン事業部について 当社は、和食及び洋食料理のディナーレストランの経営を行っております。2026年3月末現在の店舗数は和食料理店5店舗、洋食料理店8店舗になります。 和食料理店は、うかい鳥山(いろり炭火焼料理)、とうふ屋うかい 大和田店・とうふ屋うかい 鷺沼店(とうふ料理)、銀座 kappou ukai 肉匠・六本木 kappou ukai(割烹料理)の営業を行っております。 洋食料理店は、八王子うかい亭・横浜うかい亭・銀座うかい亭・あざみ野うかい亭・表参道うかい亭・六本木うかい亭(鉄板料理)、グリルうかい 丸の内店(グリル料理)、ル・プーレ ブラッスリーうかい(ブラッスリー)の営業を行っております。 (2) 物販事業部について 当社は、物販商品の開発・製造及び販売を行っております。2026年3月末現在の店舗数は洋菓子店5店舗になります。 洋菓子店は、アトリエうかい トリエ京王調布(製菓工房・店頭販売)、アトリエうかい エキュート品川・アトリエうかい 髙島屋京都店・アトリエうかい 髙島屋大阪店・アトリエうかい グランスタ東京(店頭販売)の営業を行っております。 当社の事業系統図は、次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題5,828字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は企業理念として、基本理念「利は人の喜びの陰にあり」、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」、店舗理念「100年続く店づくり」を掲げております。ステークホルダーの皆様を大切にし、そして大切にされる企業になることこそ100年続く企業への道筋であると考え、全従業員がこの理念を共通の指針として行動し、当社の事業活動を通して多くの方に喜び、感動、豊かさ、絆、和みなどをご提供することで社会に貢献することを第一義に、魅力ある企業をつくりあげてまいります。 (2) 経営環境 当事業年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に、個人消費や設備投資に下支えされながら、緩やかな成長を続けることが期待される一方で、国内においては、物価上昇の継続による実質所得への影響、慢性的な人材不足にともなう人件費の上昇、金利・為替動向、国外においては、米国の通商政策の動向、ロシア・ウクライナ情勢ならびに中東情勢をはじめとする地政学リスク、原油・原材料価格の変動等に引き続き十分留意する必要があり、景気の下振れリスクを注視していく必要があります。 当社が属する外食産業においては、以上の経済状況に加え、国内消費者数の減少による内需の縮小、国内外食市場の成熟化、物価上昇を背景とした節約志向と選別消費の進行をはじめとする行動変容、インバウンド需要の拡大と広がり、気候変動と持続可能性を考慮した規制強化、食分野におけるフードテック・AIへの対応をはじめとするデジタル活用の進展等、当社を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、多方面での取り組みが必要になると考えております。 (3) 長期経営構想2035 / 中期経営計画2030 当社が属する外食産業を取り巻く環境は、かつてない速度で変化し続けています。国内市場においては少子高齢化による労働者数や消費者数の減少が進み、競争が激化するなかで外食市場の成熟化が進展しています。従来のビジネスモデルでは成長を維持することが難しくなりつつあり、革新的な戦略の策定が求められています。 新型コロナウイルス感染症の収束に伴う社会経済活動の正常化は、消費者ニーズに大きな変化をもたらしました。外食業界においては、利便性を重視したデジタルオーダーの普及や、新しいライフスタイルに適応したサービス提供が求められています。加えて、食の安全性や健康志向の高まりにより、提供するメニューや食材の選定にも新たな基準が必要となるなど、消費者の価値観の変容が顕著になっています。 さらに、気候変動と持続可能性を考慮した規制強化が進むなか、環境負荷の低減を目指した取り組みが企業の競争力を左右する要因となっています。食品ロス削減、持続可能な調達、エネルギー効率の向上など、環境対応への責任を果たすことが求められています。 また、テクノロジーの進化は外食産業にも大きな影響を与えており、フードテックやAIを活用した業務効率化が重要な経営課題であり、食材の選定・管理、顧客体験の向上、労働環境の改善など、多方面での技術活用が経営の持続性を左右する時代となっています。 このような変化のなかで、当社は未来を見据え、長期的な成長を実現するための長期経営構想2035(10年後の2035年にありたい姿)を策定しました。策定した長期経営構想は「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」、この構想を実現するための行動指針として「未来に向かって前に進む」を掲げます。この長期経営構想を実現するため、重点施策として定めた「収益力の向上」と「人材力の強化・現場環境の充実」を好循環させることで、ブランド価値の向上、人材育成、新たな収益源の確立など、企業としての成長戦略を推進し、持続可能なビジネスモデルの構築と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 <長期経営構想> 「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」 <長期経営構想2035で目指す姿> ■うかいブランドを核とし、時代の変化に順応できる構造を築く 「うかい鳥山」や「うかい亭」に代表される、これまでのハイブランド店舗に捉われず、複数の飲食事業を立ち上げ、展開することで、時代の変化に順応できる構造を築いてまいります。またブランドの持つ独自性や価値を維持しつつ、多様なターゲットに向けたビジネスを展開し、より広範囲な市場にアプローチできるようにします。たとえば、従来のお客様層から間口を広げた新業態の立上げやブランドプロデュース事業も視野に入れることで、リスク分散と成長機会の拡大を図ります。 ■うかいブランドと新規事業の相互活用 新規事業への投資は単なる拡大戦略ではなく、うかいブランド自体の成長に貢献するものとして考えます。新規事業で得られたデータを既存事業にフィードバックすることで、既存店舗のサービス品質向上に役立て、ブランド全体の競争力を高めてまいります。 ■事業間のシナジーを意識し、基盤を確立する 複数の事業を展開する場合、それぞれの事業が相互に影響し合い、価値を高め合うことが重要になります。そのため、既存事業、新規事業が価値を高め合い、成長スピードを加速し、企業全体としての強固な経営基盤を築いてまいります。 <行動指針> 「未来に向かって前に進む」 ・2024年に創業60周年を迎え、創業第2章として、伝統と革新を内に秘め、未来に向かって、前に進む。 ・既存の手段や仕組みに囚われず、自由に発想し新しいことに挑戦する。 ・攻めの姿勢を心がけ、失敗を恐れずに挑戦し続ける。 ・社内外に志を共にできる同士を作り、共創を心掛ける。 <重点施策> ■収益力の向上 ・東京芝とうふ屋うかいの閉店を踏まえ、収益力の向上に今一度、集中する。 ・既存のレストラン、物販に加え、子会社を中心とした新たなビジネスモデルの開発を進め、新たな収益の源泉を確立する。 ・新たな収益の源泉を確立することで、もう一つの重点施策(人材力の強化と現場環境の充実)へ投資することが可能となる。 ■人材力の強化と現場環境の充実 ・国内外で高い価値・信頼がある「うかいブランド」は、品質とサービスの高さに裏打ちされ、当社で働く従業員によって支えられている。そのため、ブランドの維持・強化には人材育成と働きやすい現場環境の整備が不可欠になる。 ・当社を選択し、働いてもらう環境整備(人材育成、社内制度等)を継続し、加えて、時代に合わせた現場環境の充実を図ることで、従業員の満足度を向上させ、優秀な人材を確保する。例として、2025年度に開講した社内教育制度「UKAI Global Academy(うかいグローバルアカデミー)」を通じて、料理・サービスのプロフェッショナル人材の育成を推進する。 ・働きやすさが向上することで、従業員が集まり、定着率が上がり、店舗運営の質を向上させ、より良いサービスを提供することができる。 ・結果として収益力が向上し、企業のさらなる成長や新規事業への投資が可能になり、また従業員をはじめ株主様やお客様等のステークホルダーの皆様に還元することができる。 <中期経営計画2030> 長期経営構想2035の実現に向けて、2030年のあるべき姿をバックキャスティングし、2025~2030年までの5ヶ年を中期経営計画2030と設定しました。中期経営計画では2025年4月3日に設立した子会社(株式会社UKAIzm corporation)による新規事業の創出と物販事業を成長の柱と位置づけ、積極的に強化・拡大してまいります。 ■UKAIzm UKAIzmは新たな企業価値の創造を目指し、新規事業の創出を目指します。「うかい」の既成概念にとらわれず、自由な発想で新しい事業を立ち上げ、展開していくことで、さらなる事業拡大を図ります。この新規事業の創出は、当社の持続的な成長を支える重要な要素となります。既に一部、実績を上げており、うかいブランドにまで波及する効果を期待できると考えております。 展開を予定している事業は主にブランドプロデュースと新業態開発になります。これまでの海外展開での経験、改良点を活かし、国内・海外で新たなブランドプロデュース戦略を実施します。今後は業務提携だけではなく、コンサルティング業の展開も検討しております。新業態開発はこれまでのハイブランド店舗から、お客様層を広げて日常的に利用できるようなセカンドブランド店舗を多店舗展開し、マルチブランド戦略を実施いたします。そのほか既存レストラン事業では使用しない周辺食材をフル活用し、スケールメリットも効く業態や、既存レストラン事業をリブランディングした業態の創出も実施いたします。これまでのうかいの本質である料理やサービスの品質は変えず、特定料理・テーマに特化した専門店の展開や、少人数、少額投資で運営可能な業態の開発も目指します。 ■レストラン事業 レストラン事業は、当社の基盤となる屋台骨であり、UKAIzmの新規事業展開を支える事業です。レストラン事業が生み出すブランド価値と顧客体験が、UKAIzmの新たなビジネスの可能性を広げる役割を果たします。これまで品質向上の追求・海外事業への挑戦などを実施してまいりましたが、引き続きブランド価値の維持と段階的な拡大を推進してまいります。例えば、ホテルを訪れる海外ゲストをはじめとする様々なお客様に向けて、朝・昼・夜を通じて滞在価値を高める新たな「広場」として、京王プラザホテル内に直営店を出店するなど、これまでにない取り組みを通じて収益機会の拡大を図ります。さらに、UKAIzmの事業活動による好循環で両事業のシナジーを最大化し、収益の向上を実現してまいります。 ■物販事業 物販事業は、EC販売や関西圏への出店など、多様な施策を展開してまいりました。2025年11月には阪急うめだへ長期催事としてオープンし、関西発の生菓子販売等、当事業年度の売上高増加に寄与しました。しかし、さまざまな出店要請や需要の高まりに対して十分に応えきれなかった側面もあり、今後は製造キャパシティの拡大が重要となります。そのため、新たな工房「Cafe & Factory HACHIOJI」の設立による生産能力の向上と、新規出店を通じた市場拡大に取り組み、持続的な成長を図ります。新工房は単なる工房ではなく「体験型工房・併設カフェ」として、2026年8月中旬頃稼働を目指します。製造キャパシティの増加により、商品供給量が改善・売上高増加に寄与、見学体験スペースを含むカフェ店舗エリアは地域貢献とブランド発信の役割を担っていく予定です。 (4) 長期経営構想2035、中期経営計画2030とサステナビリティ 当社は、社会課題に対する当社の事業価値を明確にするため、ESG経営を推進し、持続可能な社会の実現にステークホルダーの皆様と共に取り組んでおります。また基本理念である「利は人の喜びの陰にあり」を礎に、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」と考えており、この基本理念、経営精神と共に、サステナビリティへの取り組みを更に進化させ、パーパス(おもてなしで人を豊かに)の実現を目指すことを目的に、当社が取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を以下のように特定しました。 ・食の安全・安心 ・コンプライアンスの遵守・コーポレートガバナンスの強化 ・顧客プライバシーの保護 ・仕事への誇りや働き甲斐が持てる労働環境づくり ・人材育成・イノベーションの創出 ・ダイバーシティ&インクルージョンの推進 ・地域社会への貢献を通した食文化発展への寄与 ・循環型経済への貢献・廃棄物、食品ロスの削減 ・低炭素社会への貢献・省エネ活動の推進 ・持続可能な水資源の利用 ・生物多様性の保護 当社は、長期経営構想2035、中期経営計画2030に加え、以上の基本理念、経営精神、サステナビリティにかかるマテリアリティ等に取り組み、ステークホルダーの皆様に価値をご提供し、長期経営構想を実現してまいります。 (5) 経営上の目標と達成状況を判断するための経営指標 長期経営構想2035、中期経営計画2030で重視している経営指標として、売上高、営業利益、営業利益率、自己資本利益率(ROE)、新規事業創出件数の5つを設定しました。 売上高と営業利益の向上は、事業の安定成長を示すものであり、企業の競争力を高めるために欠かせません。営業利益率の改善は、経営の効率性を向上させることを目的としており、持続的な収益性の確保に直結します。また、自己資本利益率(ROE)は、株主価値の最大化を目指す指標として位置づけ、資本の有効活用を重視しています。さらに新規事業の創出は、変化する市場環境に対応しながら、新たな収益源を確保するための鍵となります。 中期経営計画にあたる2030年3月期は売上高14,000百万円、営業利益850百万円、営業利益率6.1%、自己資本利益率(ROE)5.0%、新規事業創出件数5件を目標として定めました。2035年3月期には売上高16,000百万円、営業利益1,200百万円、営業利益率7.5%、自己資本利益率(ROE)8.0%、新規事業創出件数は10件(2030年から純増5件)を目指します。 本経営指標の実現に向けて、重点施策を実行し、売上高の拡大や営業利益の向上を推進してまいります。加えて、積極的な新規事業の開発を進めることで、既存事業の枠を超えた成長機会を創出し、全体の競争力を強化します。今後も市場動向を的確に捉えながら、革新的な取り組みを加速し、企業価値のさらなる向上を目指してまいります。
事業等のリスク4,387字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 (1) 方針 当社は、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、リスクの発生頻度や経営への影響を低減し、事業の継続、安定的発展を確保していくため、2016年12月に全社的なリスクマネジメント推進に関わる課題・対応策を協議・承認する組織として、取締役会の下にリスク管理委員会を設置しております。 リスク低減に関する協議・承認を行うため、リスク管理委員会を原則、年2回定時開催し、新たなリスクの候補の検討、また特定したリスクについて、固有リスクの評価、統制活動の決定、統制活動の有効性の評価、残余リスクの評価、リスク対策の優先度を協議・承認を行い、その結果を取締役会に適宜、報告しております。 (2) リスク管理委員会におけるリスクマネジメント体制 ①構成メンバー 委員長を社長とし、常任委員に常勤取締役、非常任委員を執行役員として組織し、事務局長を管理部長としております。またテーマに応じてその他の従業員を随時柔軟に招集して開催しております。 ②主な役割と権限 ・リスクマネジメント取組全体の方針・方向性の検討、協議・承認 ・各リスクテーマ共通の仕組みの検討、協議・承認 ・リスクマネジメントに関する年次計画、予算措置、是正措置の検討、協議・承認 ・必要に応じ社内外から必要なノウハウや協力の取付検討、協議・承認 ・分科会の組成指示、リスクマネジメント推進の進捗管理 ・各現場でのリスクマネジメント推進の指示、進捗管理 ・情報の収集と社内外開示の実施策検討、協議・承認 ・上記に関する取締役会への定期的な報告 ③個別リスクの分科会 個別リスクの検討課題ごとに具体策を検討・実行するための分科会を実務担当者から選出、編成しております。 各分科会の主な役割と権限、内容は以下のとおりです。 ・主な役割と権限 リスク管理委員会からの指示に基づく所管テーマの具体的対策検討、マニュアル化 所管テーマの対応策に関する各職場への周知徹底策検討、実行 ・各分科会の内容 経営リスク分科会(契約、与信、資金繰り、減損、債務超過、社内事務、クレーム対応) 労務・安全衛生分科会(負傷、疾病、労務、安全衛生) コンプライアンス分科会(法令違反、外部犯罪、社内不正、知的財産) 防災リスク分科会(防災対策、安否確認) 環境リスク分科会(環境リスク、建物改修) 品質管理分科会(食品衛生管理、品質管理) 情報システム分科会(ネットワーク障害、顧客情報・個人情報漏洩) 雇用・人事リスク分科会(人材流出、海外派遣社員対応) (リスクの設定イメージ) リスク管理委員会、及び各分科会により新たなリスクの候補の洗い出し、及びリスクの特定を行います。特定したリスクについて、固有リスクの評価、統制活動の決定、統制活動の有効性の評価、残余リスクの評価、リスク対策の優先度を分析し、対策を策定、実施いたします。また同時に特定したリスクに実施した対策をモニタリング、及び評価を行い、改善するサイクルを回しております。 (3) 個別のリスク 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (特に重要なリスク) ①食品の安全性 当社が運営するレストラン店舗で集団食中毒等の食品事故やアレルギー食材の誤提供が発生した場合、お客様に甚大なご迷惑をかけてしまい、また対応費用の負担、当社のブランドイメージや社会的信用の低下につながり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また物販事業において、食品表示法、食品衛生法等に抵触する物品事故及び異物混入等の商品回収等が発生した場合も同様です。 これらリスクに対して、当社は、食品衛生の重要性を十分認識した上で、従業員に対して品質管理の指導教育を徹底するとともに、定期的な点検・検査により、品質問題の発生防止に取り組んでいます。食品関連法令遵守、製菓事業におけるISO22000による食品安全体制の構築、レストランにおける飲食店HACCPに沿った店舗衛生体制の整備、自主基準の徹底により食品の安全性確保を図っています。外国語表記マニュアルを作成し、他国出身の従業員教育も徹底しております。また、予約受付時、料理注文時のアレルギー確認及び各担当への情報共有・自社製品と仕入販売品は食品衛生管理室で食品表示ラベルの確認を徹底しております。 ②人材の確保及び育成 当社の継続的な業績拡大には、「おもてなし」及び「最高の料理」を提供する人材の確保・育成・定着が重要です。しかし、採用環境の悪化等により必要人員を適正なコストで確保できない場合、賃金水準や採用関連費用の上昇、また育成・定着が計画どおりに進まない場合には、サービス品質や店舗運営に影響が生じ、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 これらリスクに対して、当社は、配置転換、定期採用・中途採用、リファラル採用、ジョブリターン制度等により人材確保を進めております。育成面では、OJTを軸とした教育に加え、海外派遣やイベント・企画への登用等の学びの機会創出を推進しております。また、うかいの想いや技術の伝承ならびに向上を目的として「UKAI Global Academy」を設立し運用を開始しており、まずは調理技術の向上を目指しTEPPANコースから取り組んでおります。さらに、各種セミナーや研修を通じた人材教育強化、人事評価制度の再構築、週休2日制の運用等により働きやすい環境整備を継続しております。加えて、従来の自社積立による退職一時金制度に加え、確定拠出年金制度を導入し、運用を開始しております。 ③自然災害等 当社が事業を展開する地域等において大規模な地震、風水害等の自然災害や感染症拡大による来店客の減少や店舗休業・営業時間短縮等が発生した場合は、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これらリスクに対して、当社はBCPを構築し、万が一の場合でも早期復旧できる体制推進、営業可能店舗へのお客様・従業員・食材を集中する体制整備等の取組みを進めております。また安否確認システム導入による従業員状況の把握にも努めております。 (重要なリスク) ④コンプライアンスについて 当社は、透明性のある誠実な企業を目指し、コンプライアンス意識の浸透と定着に継続的に取り組んでおります。「リスク管理規程」及び「コンプライアンスマニュアル」に基づき、様々なリスクを網羅的かつ適切に認識し、管理すべきリスク及び担当部署を定め、リスク管理、コンプライアンス遵守体制の整備・充実を図っております。しかしながら、役職員個人による法令・社内規程違反や社会通念上不適切な行為などコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 これらリスクに対して、当社は様々なリスクを統括的に管理するためリスク管理委員会を設置し、管理担当部署のリスク対策実施状況の点検・管理及び統制を確認し、迅速かつ適切にリスク対応をしております。また、コンプライアンス分科会を定期的に開催し、各テーマや時事ニュースでの違反案件の確認を踏まえ、当社のコンプライアンスに向けた教育、注意喚起を行っております。 ⑤原材料の調達 当社は使用する食材や資材が多岐にわたるため、天候不順、自然災害、疫病の発生や戦争・地域紛争等の世界情勢の変化により、原材料の調達価格の高騰や必要量の原材料の確保が困難になった場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これらリスクに対して、当社は複数の産地やお取引先から適切なロットで分散して調達を行い、価格、供給、品質の安定を実現する体制を構築しており、お取引先との関係強化も図っております。また、食材・資材の調達が困難な場合は、臨機応変に他の旬の食材を活用したメニューに変更、物販事業における包材の変更により、機会損失を回避していきます。 ⑥固定資産の減損損失 当社は、現時点で合理的と捉える単位で資産をグルーピングし、グループごとに減損会計を適用しています。事業環境の変化等により店舗の収益性が著しく低下したり、資産の市場価格が帳簿価額より著しく低下する等により、期待どおりのキャッシュ・フローを生み出せず、投資額の回収が見込めず、減損処理が必要となる場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して、当社は定期的に減損兆候の判定を行い、不採算グループの把握や投資の早期回収に向けた積極的な施策の実行に努めております。 ⑦法令対応 当社が展開する事業は、会社法のほか食品衛生関係、建築設備関係、労働関係など各種法令による様々な規制を受けております。これらの法的規制が変更または強化された場合には、それらに対応するための新たな費用の発生や営業活動への制約により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これらのリスクに対して、当社は各種法令や規制の制定・改廃状況を継続的にモニタリングして法令の周知徹底、遵守する体制を整えています。また定期的な研修を通じ情報の共有と定着に努めております。 ⑧情報漏洩 当社はお客様のご予約、代金の決裁、通信販売事業等で、多くのお客様の個人情報を取り扱っております。個人情報や営業上の機密情報の取り扱いについて適正な管理に努めておりますが、サイバー攻撃や従業員によるSNS投稿、資料の持出し等により、当社が保有する個人情報や営業上の機密情報が万が一漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償請求等により当社のブランドイメージが大きく毀損され、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 これらのリスクに対して、当社は社内情報へのアクセス管理の徹底、定期的な電子メール取扱訓練、強固なセキュリティ対策を講じているほか、社内教育により情報セキュリティに対するリテラシーの向上に努めております。 ⑨社会問題への対応 当社が人権や環境問題等の社会問題に対する対応について不備や遅れが生じた場合には、社会的信用の失墜により当社のブランドイメージが大きく毀損され、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社はサステナビリティ委員会により社会問題への対応について議論を進め、リスク低減に取り組んでおります。
経営成績の分析 (MD&A)7,129字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 1 経営業績 (1) 全般的な営業の概況 当事業年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費を中心として緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の長期化による個人消費への影響に加え、海外経済の動向や金融政策の先行きなど、依然として不透明な要因が残る状況となりました。加えて、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の変動リスクも意識される状況となり、先行きについては引き続き注視が必要な環境にあります。 当社が属する外食産業においては、インバウンド需要が引き続き堅調に推移し、都市部を中心に来店機会を下支えする要因となりました。一方で、慢性的な人手不足による人件費の上昇や原材料価格の高止まりなどにより、業界を取り巻くコスト環境は依然として厳しく、慎重な経営判断が求められる状況が続いております。また、物価上昇を背景とした消費者の節約志向も継続しており、外食需要の動向については引き続き注視が必要な状況にあります。 このような経営環境のもと、当社は期初に策定した「長期経営構想2035」および「中期経営計画2030」に基づき、既存事業の収益性向上と新たな成長機会の創出に取り組んでおります。当事業年度においては、中期計画の重点領域である新業態開発や人材育成に向けた基盤整備を着実に進めるとともに、2025年10月1日付で文化事業『箱根ガラスの森』を承継先へ移管し、事業ポートフォリオの再構築を推進いたしました。なお、契約期間満了に伴い、2026年3月31日をもって『東京 芝 とうふ屋うかい』を閉店しております。 こうした経営環境のもと、当事業年度の業績は以下の通りとなりました。売上高は13,570百万円(前事業年度比0.8%増)となり、概ね前事業年度並みの水準で推移いたしました。一方、各種コストの動向を注視しながら事業運営を行った結果、営業利益は831百万円(前事業年度比15.2%増)、経常利益は846百万円(前事業年度比21.0%増)となりました。また、当事業年度においては、事業譲渡益24百万円を特別利益として計上した一方、『東京 芝 とうふ屋うかい』の閉店決定に伴い、店舗閉鎖損失引当金繰入額239百万円を特別損失として計上いたしました。これらの結果、当期純利益は295百万円(前事業年度比115.8%増)となりました。 (2) 当事業年度の業績全般 当事業年度の業績は、以下のとおりです。 売上高(百万円)   営業利益(百万円)   経常利益(百万円)   当期純利益 (百万円)   1株当たり 当期純利益(円) 2025年3月期   13,462   721   699   136   24.41 2026年3月期   13,570   831   846   295   52.64 増減率   0.8%   15.2%   21.0%   115.8%   115.6% 事業の種類別セグメントの状況は、次のとおりであります。 〔レストラン事業部〕 レストラン事業部は、外食市場が堅調に推移するなか、各ブランド・各店舗の特色を活かした販促活動を継続し、来店機会の創出に努めてまいりました。また、食に対するニーズの多様化が進む環境下において、最上のおもてなしの質を維持・向上するため、コース内容やサービス料を含む価格体系の見直しや、運営体制の適正化にも取り組みました。 こうした取り組みはお客様お一人おひとりの体験価値の向上につながり、売上の底上げに寄与しました。一方で、既存店舗の来客数は全体として前年水準を下回り、さらに2024年11月末の『うかい竹亭』閉店により、当該店舗分の売上は期中で消失しております。 こうしたマイナス要因はあったものの、客単価の上昇が売上を下支えし、レストラン事業部の売上高は11,022百万円(前事業年度比4.2%増)と増収での着地となりました。 〔物販事業部〕 物販事業部は、既存店舗の一部において新規出店等による需要の分散がみられたものの、製菓部門を中心とした外販製菓の伸長に加え、『アトリエうかい グランスタ東京』の新店寄与や、西日本エリアにおける百貨店での長期催事への出店が売上の押し上げに寄与しました。また、EC販売についても引き続き安定的に推移しております。 一方で、『アトリエうかい たまプラーザ』が2024年8月末の契約満了に伴い閉店した影響はありましたが、全体への影響は限定的なものにとどまりました。 以上の結果、物販事業部の売上高は、1,994百万円(前事業年度比11.1%増)となりました。 〔文化事業部〕 文化事業部につきましては、2025年10月1日付で文化事業『箱根ガラスの森』を他社へ事業承継したことにより、当事業年度における計上対象期間が前事業年度と異なっております。 以上の結果、文化事業部の売上高は552百万円(前事業年度比49.3%減)となりましたが、これは主として事業承継に伴う計上期間の相違によるものです。 (3) 生産、受注及び販売の状況 ① 生産実績 該当事項はありません。 ② 受注状況 該当事項はありません。 ③ 販売実績 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当事業年度(自  2025年4月1日至  2026年3月31日) 金額(千円)   前年同期比(%) レストラン事業部   11,022,729   104.2 物販事業部   1,994,804   111.1 文化事業部   552,503   50.7 合計   13,570,037   100.8 (注)レストラン事業部の前年同期比については、前事業年度に閉店した『うかい竹亭』の販売実績金額を含めて算出しております。また、文化事業部の前年同期比については、2025年10月1日付で『箱根ガラスの森』は事業承継したため、事業継承前までの販売実績金額で算出しております。 a.レストラン事業部収入実績 区分   当事業年度(自  2025年4月1日至  2026年3月31日) 金額(千円)   前年同期比(%) 飲食販売収入   10,762,467   103.8 商品販売収入   260,261   125.0 合計   11,022,729   104.2 (注)合計の前年同期比については、前事業年度に閉店した『うかい竹亭』の収入実績を含めて算出しております。 (各事業所の状況) 事業所名   当事業年度(自  2025年4月1日至  2026年3月31日) 来客数(人)   前年同期比(%) うかい鳥山   78,382   99.5 とうふ屋うかい大和田店   50,214   94.9 とうふ屋うかい鷺沼店   56,386   91.6 東京芝とうふ屋うかい   110,782   99.1 銀座 kappou ukai 肉匠   7,077   98.3 六本木 kappou ukai   10,348   98.2 八王子うかい亭   35,214   102.2 横浜うかい亭   42,035   93.6 銀座うかい亭   32,488   103.2 あざみ野うかい亭   31,358   99.2 表参道うかい亭   26,226   94.6 グリルうかい丸の内店   22,932   105.5 ル・プーレ ブラッスリーうかい   26,090   102.2 六本木うかい亭   9,867   96.9 合計   539,399   95.7 (注)合計の前年同期比については、前事業年度に閉店した『うかい竹亭』の来客数を含めて算出しております。 b.物販事業部収入実績 区分   当事業年度(自  2025年4月1日至  2026年3月31日) 金額(千円)   前年同期比(%) 商品販売収入   1,994,804   111.1 合計   1,994,804   111.1 c.文化事業部収入実績 区分   当事業年度(自  2025年4月1日至  2026年3月31日) 金額(千円)   前年同期比(%) 入場料等収入   263,694   51.1 商品販売収入   183,682   49.5 飲食販売収入   105,127   51.6 合計   552,503   50.7 (注)収入実績金額及び前年同期比については、2025年10月1日付で『箱根ガラスの森』は事業承継したため、事業継承前までの収入実績金額で算出しております。 (各事業所の状況) 事業所名   当事業年度(自  2025年4月1日至  2026年3月31日) 来客数(人)   前年同期比(%) 箱根ガラスの森   181,225   49.5 合計   181,225   49.5 (注)来客数及び前年同期比については、2025年10月1日付で『箱根ガラスの森』は事業承継したため、事業継承前までの来客数で算出しております。 d.店舗形態別販売実績 区分   当事業年度(自  2025年4月1日至  2026年3月31日) 金額(千円)   前年同期比(%) レストラン事業部   うかい鳥山   1,229,191   109.5 とうふ屋うかい大和田店   465,060   102.9 とうふ屋うかい鷺沼店   550,402   103.9 東京芝とうふ屋うかい   2,566,193   113.5 銀座 kappou ukai 肉匠   289,722   116.5 六本木 kappou ukai   305,372   101.4 八王子うかい亭   774,988   104.0 横浜うかい亭   983,695   96.8 銀座うかい亭   1,221,482   105.7 あざみ野うかい亭   758,237   110.3 表参道うかい亭   872,400   98.9 グリルうかい丸の内店   343,194   102.4 ル・プーレ ブラッスリーうかい   185,807   107.4 六本木うかい亭   386,668   102.5 その他   90,311   116.3 小計   11,022,729   104.2 物販事業部   物販事業部   1,994,804   111.1 小計   1,994,804   111.1 文化事業部   箱根ガラスの森   552,503   50.7 小計   552,503   50.7 合計   13,570,037   100.8 (注)レストラン事業部小計の前年同期比については、前事業年度に閉店した『うかい竹亭』の販売実績金額を含めて算出しております。また、文化事業部の前年同期比については、2025年10月1日付で『箱根ガラスの森』は事業承継したため、事業継承前までの販売実績金額で算出しております。 2 財政状態 当事業年度末における資産、負債及び純資産の状態は以下のとおりであります。 (1) 資産の部 当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ428百万円減少し、10,473百万円(前事業年度比3.9%減)となりました。主な要因は、現金及び預金の2,037百万円の減少に加え、建物(純額)261百万円および商品及び製品132百万円の減少等からなる減少要因が、有価証券1,000百万円の増加、新工房建設計画に係る設備投資の進捗を主因とする建設仮勘定755百万円、その他流動資産238百万円の増加等からなる増加要因を上回ったことによるものです。 (2) 負債の部 当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ675百万円減少し、5,456百万円(前事業年度比11.0%減)となりました。主な要因は、借入金総額391百万円、退職給付引当金276百万円、未払消費税等262百万円の減少等からなる減少要因が、店舗閉鎖損失引当金209百万円の増加や、資産除去債務(流動負債および固定負債合計で)173百万円の純増加等からなる増加要因を上回ったことによるものです。 (3) 純資産の部 当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ247百万円増加し、5,016百万円(前事業年度比5.2%増)となりました。主な要因は、譲渡制限付株式報酬の新株式発行により資本剰余金が19百万円、当期純利益の計上により利益剰余金が211百万円それぞれ増加したことによるものであります。 3 キャッシュ・フロー 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ2,337百万円減少し、3,076百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により増加した資金は、617百万円(前事業年度は1,235百万円の資金増加)となりました。主な要因は、税引前当期純利益572百万円、減価償却費693百万円、店舗閉鎖損失引当金の増加額209百万円などの資金増加に対し、退職給付引当金の減少額121百万円、立替金の増加額221百万円、未払消費税等の減少額262百万円、法人税等の支払額181百万円などの支出があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により減少した資金は、2,284百万円(前事業年度は2,901百万円の資金増加)となりました。主な要因は、定期預金の預入1,300百万円、新設する製菓工房の設備および既存設備の更新等に伴う有形固定資産の取得934百万円などの支出があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により減少した資金は、669百万円(前事業年度は540百万円の資金減少)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出241百万円、短期借入金の純減少額150百万円、預り保証金の返還による支出187百万円などの支出があったことによるものであります。 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移 2022年3月期   2023年3月期   2024年3月期   2025年3月期   2026年3月期 自己資本比率   27.2%   34.6%   43.7%   43.7%   47.9% 時価ベースの自己資本比率   153.0%   157.4%   200.0%   185.0%   176.7% キャッシュ・フロー対有利子負債比率   32.5年   2.9年   2.5年   2.0年   3.4年 インタレスト・カバレッジ・レシオ   3.7倍   36.3倍   26.1倍   32.3倍   17.4倍 自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い (注1)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。 (注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。 (注3)有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。 当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業に必要な資金を安定的に維持確保することを基本方針としております。 当社の資金需要は、運転資金及び設備投資資金であります。運転資金は、主に原材料費や人件費、店舗賃借料及び店舗運営に関わる費用であり、設備投資資金は、既存設備の改修や情報システム関連の投資、新規出店によるものであります。これらの資金需要につきましては、営業キャッシュ・フローで充当し、必要に応じて短期借入金及び長期借入金等による資金調達にて対応しております。なお、当社は安定的かつ効率的な資金調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。 4 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定は実際の結果と異なる可能性があります。 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性であり、「第5 経理の状況 2 財務諸表等〔注記事項〕(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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開示資料

出典

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