本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

ナレルグループ

9163 · Growth · サービス業

建設業界向け技術者派遣で国内有数の規模。施工管理技術者やCADオペレーターを全国に供給し、建設ソリューション事業が売上の約9割を占める。

概要

ナレルグループは、建設業とIT業界を主な対象とする技術者派遣企業である。2008年に建設技術者派遣会社として創業し、2023年7月に東京証券取引所グロース市場に上場。2025年10月期の連結売上収益は242億円、従業員数は4,283人。建設ソリューション事業が売上の89.5%を占め、施工管理技術者やCADオペレーターの派遣・請負を全国7拠点で展開する。ITソリューション事業ではシステムエンジニアの派遣やSES契約を手がける。持株会社体制のもと、4つの子会社が各事業を担う。

建設ソリューションが売上の9割近くを占める事業構成

ナレルグループは、建設ソリューション事業とITソリューション事業の2セグメントで構成される。2025年10月期の連結売上収益24,158,934千円のうち、建設ソリューション事業が21,642,990千円(89.5%)、ITソリューション事業が2,515,943千円(10.5%)を占める。建設ソリューション事業の中核は子会社の株式会社ワールドコーポレーションであり、同事業の売上の98.3%を同社が稼ぎ出す。ITソリューション事業は株式会社ATJCが担い、情報通信事業者や金融機関をエンドユーザーとする。両事業とも技術者の派遣・請負が主たる収益源であり、セグメント間のシナジーは限定的である。

全国7拠点で建設現場に直接営業をかける体制

建設ソリューション事業は、東京に本社を置き、北海道、東北、中部、関西、九州の5支店を加えた全国6拠点体制でサービスを提供する(2025年10月期時点)。営業活動は現場への直接営業に特化し、建設現場の所長に対して直接受注と価格交渉を行う。施工計画時から竣工時まで各タイミングで提案を重ねることで、大口案件の獲得を狙う。ITソリューション事業の拠点は明記されていないが、本社所在地と同じ東京都千代田区に所在するとみられる。地域密着型の営業網が、建設業界の人手不足の中で需要を捉える強みとなっている。

持株会社が4社を統括するグループ構造

ナレルグループは純粋持株会社である株式会社ナレルグループが全体を統括する。連結子会社は4社。建設ソリューション事業では、技術者派遣・施工図請負を行う株式会社ワールドコーポレーション、職人の転職求人サイトを運営する株式会社コントラフト、建設業務有料職業紹介事業を担う一般社団法人全国建設人材協会が連携する。ITソリューション事業は株式会社ATJCの単独運営。グループ全体の経営管理・指導は持株会社が行い、各子会社は事業の特性に応じた専門性を発揮する。2021年5月に持株会社へ移行し、以降M&Aや新会社設立を通じて事業ポートフォリオを拡大してきた。

技術者の在籍人数・稼働率・契約単価の推移

収益の源泉は技術者の派遣単価と稼働率である。建設ソリューション事業の中核であるワールドコーポレーションの技術者在籍人数は、2021年10月期1,847人から2025年10月期3,687人へとほぼ倍増した。同期間の月次平均契約単価は510千円から519千円へ上昇。一方、平均稼働率(研修生除く)は94.2%から92.6%へ低下した。ITソリューション事業のATJCでも在籍人数は195人から430人に増え、契約単価は515千円から524千円に上昇したが、稼働率は93.9%から92.2%に低下した。稼働率の低下は、採用拡大に伴う研修中の未経験者増加が主因である。

業界の中での役割は建設・プラント業界向け技術者派遣の大手、IT業界向けも展開にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
242億円
営業利益
28億円
営業利益率
11.6%
純利益
21億円
2025/10 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01建設・プラント業界主力

建築・土木・空調衛生・電気設備の各分野で、施工管理技術者やCADオペレーターを派遣。現場所長への直接営業で受注を獲得し、未経験者研修や資格取得支援で人材を育成。職人(技能労働者)向けの有料職業紹介も手掛ける。

職人(技能労働者)の有料職業紹介ができる認定団体は全国に3団体のみ

主な製品・サービス3
技術者派遣(施工管理技術者・CADオペレーター)
建設現場の工程・安全管理などを行う施工管理技術者や、図面作成を行うCADオペレーターを派遣するサービス。
施工図作成請負
建設現場で使用する施工図の作成業務を請け負う。
ジョブケンワーク
職人(技能労働者)向けの転職求人情報サイト。

02IT業界準主力

システム開発やインフラ管理の案件に対して、IT技術者の派遣やSES契約での受託を提供。エンドユーザーは情報通信事業者や金融機関。未経験者採用を中心に人材を育成。

主な製品・サービス2
IT技術者派遣
ソフトウェア開発やインフラ運用のスキルを持つ技術者を顧客企業に派遣するサービス。
SES(システムエンジニアリングサービス)
契約に基づき、システム開発などのエンジニアリングサービスを提供。

製品と技術

建設現場に技術者を送り込む派遣と施工図請負

建設ソリューション事業の主力サービスは、施工管理技術者とCADオペレーターの派遣である。施工管理技術者は工程・安全・品質・原価管理を担当し、CADオペレーターはCADソフトを用いた図面作成・修正を行う。派遣先の現場は、オフィスビル、マンション、商業施設、工場、道路、橋梁、トンネルなど多岐にわたる。加えて、施工図作成の請負業務も行い、設計図から詳細な施工図を作成する。ワールドコーポレーションの2025年10月期の技術者在籍人数は3,687人、月次平均契約単価は519千円であり、全国の建設現場の人手不足を補う役割を担う。

職人の転職を仲介する「ジョブケンワーク」と職業紹介

グループは、職人(技能労働者)に特化した人材マッチングサービスを提供する。株式会社コントラフトが運営する転職求人情報サイト「ジョブケンワーク」を通じて求人情報を掲載し、一般社団法人全国建設人材協会が有料職業紹介事業を実施する。建設業務有料職業紹介事業の許可を持つ認定団体は全国に3団体のみであり、同協会はその一つである。職人は専門工事会社等に雇用される技能労働者が対象で、建設業界の人手不足を背景に、この事業は成長可能性を秘めると認識されているが、2025年10月期時点での売上寄与は限定的である。

ITエンジニア派遣とシステムエンジニアリングサービス

ITソリューション事業は、株式会社ATJCがSIerやエンドユーザー向けにIT技術者を派遣する。契約形態は人材派遣とSES(システムエンジニアリングサービス)の受託が中心で、主にシステム開発やインフラ管理の案件を請け負う。2025年10月期の在籍技術者数は430人、月次平均契約単価は524千円。エンドユーザーは情報通信事業者や金融機関が多く、上流工程の案件獲得を強化している。採用は未経験者を中心とし、育成後に現場に投入するモデルをとる。稼働率は92.2%と高い水準にあるが、採用費増加が収益性を圧迫している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 建設・プラント業界職人(技能労働者)の有料職業紹介ができる認定団体は全国に3団体のみ

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

人材派遣・紹介で急成長、利益率は高いが競合ひしめく

ナレルグループは人材派遣・紹介業を手掛け、売上高が急成長中。2024/10期の営業利益率14.35%と高収益だが、2025/10期は11.57%に低下見込み。同業にはジンジブ(若年層特化)やイシン(人材紹介)があるが、ナレルは幅広い職種と地域ネットワークが強み。人材不足を背景に需要は堅調だが、競合も多く、価格競争や採用コスト増が収益を圧迫している。海外展開は限定的。

強み

  • 売上高が前期比20%増、営業利益率14%と高い成長性と収益性を両立。
  • 製造、物流、IT、オフィスワークなど多様な職種で人材派遣・紹介を展開。
  • 都市部から地方まで拠点を持ち、全国規模のサービスが可能。
  • 人手不足の深刻化で人材サービス需要が拡大しており、追い風。

課題

  • 人材業界は多数の競合が存在し、差別化と価格競争が課題。
  • 2025/10期は利益率が約3%低下見込みで、コスト管理が重要。
  • 海外売上高比率が低く、成長の多角化が急務。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がナレルグループ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16050イー・ガーディアン216億円29.6倍
22497ユナイテッド216億円
3372Aレント215億円7.3倍
44668明光ネットワークジャパン212億円11.5倍
56566要興業207億円13.1倍
69163ナレルグループ205億円10.7倍
72180サニーサイドアップグループ199億円
82498オリエンタルコンサルタンツホールディングス197億円8.7倍
99765オオバ195億円13.4倍
109686東洋テック194億円9.0倍
116194アトラエ192億円17.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 17件

建設技術者派遣会社として創業し全国に支店を展開(2008~2019年)

ナレルグループの起源は、2008年11月に東京都千代田区で設立された株式会社ワールドコーポレーションである。建設業向けの技術者派遣を目的にスタートし、2014年11月に東北支店、2016年3月に関西支店、同年12月に中部支店、2018年11月に九州支店、2019年1月に北海道支店と相次いで開設し、全国展開の基盤を整えた。この間、売上高は2020年4月期で約0億円(創業期)から2021年10月期には121億円に成長し、建設業界の人手不足を追い風に事業を拡大した。

投資ファンドの傘下でグループ化された2019年

2019年5月、株式会社アドバンテッジパートナーズが株式会社AP64を設立。同年11月、AP64が株式会社ワールドコーポレーションを子会社化した。これにより、ワールドコーポレーションはAP64の連結子会社となり、グループ経営の枠組みが形成された。AP64は後にナレルグループへ商号変更し、持株会社として機能する。このM&Aにより、資金調達力や経営ノウハウを獲得し、その後の事業拡大の原動力となった。

CAD領域の強化とIT業界への進出(2020年)

2020年12月、ワールドコーポレーションは有限会社オフィス・アークスを吸収合併し、CAD領域の施工図作成請負業務を強化した。同時期、AP64は株式会社ATJCを子会社化し、IT業界への人材派遣に進出した。ATJCはシステムエンジニア派遣やSES契約を主力とし、情報通信・金融向けにサービスを提供する。これにより、グループは建設とITの二本柱を形成し、事業の多角化が加速した。

職人紹介事業への参入と持株会社体制への移行(2021年)

2021年4月、ワールドコーポレーションは株式会社メディオテックから職人(技能労働者)の職業紹介関連事業を譲り受け、同時に建設業務有料職業紹介事業の許可を持つ一般社団法人全国建設請負業協会を子会社化した。同年10月には、ワールドコーポレーションの子会社として株式会社コントラフトを設立し、職人の人材プラットフォーム運営を開始。同年5月にはAP64が株式会社ナレルグループに商号変更し、持株会社としてグループ全体を統括する体制へ移行した。

東証グロース市場へ上場した2023年

2023年7月、ナレルグループは東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。上場により資金調達力が高まり、その後の成長投資を加速させる契機となった。上場時点の時価総額は開示されていないが、財務数値はその後も拡大を続け、連結売上収益は2023年10月期の180億円から2025年10月期の242億円へと年率約16%で成長した。上場後も採用投資を積極化し、技術者在籍人数は増加の一途をたどる。

採用拡大が利益を圧迫する上場後の課題(2024~2025年)

上場後、ナレルグループは未経験者採用を中心に人員拡大を進めたが、これに伴い採用費や人件費が増加し、営業利益は2024年10月期の31億円から2025年10月期には28億円へ減少した。売上収益は同期間に11.8%増加したものの、営業利益率は15.5%から11.7%に低下。特に建設ソリューション事業のセグメント利益は13.8%減となった。2024年9月には子会社の一般社団法人全国建設請負業協会を全国建設人材協会に名称変更し、職人紹介事業の基盤整備を進めるが、同事業の拡大には時間を要する。

年表17件を開く

2000年代

  • 2008年11月創業建設業向け技術者派遣事業を目的として、東京都千代田区に株式会社ワールドコーポレーションを設立

2010年代

  • 2014年11月東北支店開設
  • 2016年3月関西支店開設
  • 2016年12月中部支店開設
  • 2018年11月九州支店開設
  • 2019年1月北海道支店開設
  • 2019年5月創業株式会社アドバンテッジパートナーズが、株式会社AP64を設立
  • 2019年11月M&A株式会社AP64が、株式会社ワールドコーポレーションを子会社化(現連結子会社)

2020年代

  • 2020年12月M&A株式会社ワールドコーポレーションが、建設業向け技術者派遣におけるCAD(注)領域、施工図作成請負業務の強化を目的に、有限会社オフィス・アークスを吸収合併
  • 2020年12月M&A株式会社AP64が、IT業界への人材派遣進出を目的に、株式会社ATJCを子会社化(現連結子会社)
  • 2021年4月株式会社ワールドコーポレーションが、株式会社メディオテックから職人(技能労働者)の職業紹介関連事業を譲受
  • 2021年4月M&A職人の職業紹介事業進出を目的に、建設業務有料職業紹介事業許可を有する一般社団法人全国建設請負業協会を子会社化(現連結子会社)
  • 2021年5月商号変更株式会社AP64が、株式会社ナレルグループに商号変更
  • 2021年10月株式会社ワールドコーポレーションの子会社として、職人の人材プラットフォーム運営のため、株式会社コントラフトを設立(現連結子会社)
  • 2021年11月株式会社コントラフトが、株式会社ワールドコーポレーションより職人の職業紹介関連事業を譲受
  • 2023年7月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2024年9月子会社の一般社団法人全国建設請負業協会が、一般社団法人全国建設人材協会に名称変更

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/10期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    未経験者中心の採用と育成

    未経験者を積極採用し、基礎研修から専門技術研修まで段階的な育成メソッドを実施。若年層を中心とした技術者派遣により、契約単価の向上と高齢化する建設業界への人材供給を実現する。

  2. 02

    建設DX支援サービスの展開

    ドローン測量や3Dスキャン等のICT技術を活用した建設DXコンサルティング・支援サービスを提供。人手不足と生産性向上ニーズに対応し、省人化を支援する。

  3. 03

    職人紹介ビジネスの拡大

    建設技能職(職人)向けの有料職業紹介事業を展開。全国で3団体のみが持つ建設業務有料職業紹介許可を活用し、転職求人サイト「ジョブケンワーク」を通じて求職者と企業をマッチングする。

  4. 04

    退職率低減による安定供給体制の構築

    未経験者採用のメリットを生かしつつ、退職率の低減を重要課題と認識。採用プロセスの効率化や定着施策を通じて、技術者の長期在籍と安定的な供給を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 3期分

グループ全体で4,283人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は840万円で、2期前と比べて19.9%平均年齢は39.3歳、平均勤続年数は3.1年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2023年10月1,04842.34.43,219
2024年10月99140.23.23,81281
2025年10月84039.33.14,28365

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社3(国内 3 / 海外 0、うち連結子会社 3) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位9)
本社 — 東京都千代田区624百万円
建設ソリューション
キャリア開発 オフィス — 東京都千代田区90百万円
建設ソリューション
関西支店 — 大阪府大阪市 中央区84百万円
建設ソリューション
本社 — 東京都千代田区63百万円
ITソリューション
中部支店 — 愛知県名古屋市 中村区48百万円
建設ソリューション
九州支店 — 福岡県福岡市 博多区34百万円
建設ソリューション
東北支店 — 宮城県仙台市 宮城野区15百万円
建設ソリューション
北海道支店 — 北海道札幌市 北区6百万円
建設ソリューション
麹町オフィス — 東京都千代田区5百万円
建設ソリューション
主な関係会社
  • 国内
    ㈱ワールドコーポレーション(注)2
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ATJC(注)2
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱コントラフト(注)2
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年10月期の売上高は242億円営業利益28億円前期と比べると増収減益で、売上が+12.0%、利益が-9.7%。

売上高
+12.0%
242億円
営業利益
-9.7%
28億円
純利益
-4.5%
21億円
営業利益率
11.6%
前期比 -2.8%pt

会社が出している今期の予想2026年10月期

項目会社予想前期実績
売上高293億円242億円
営業利益30億円28億円
純利益21億円21億円
1株あたり配当¥115¥115

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

8期分

直近は2026年2Qで、売上は127億円、営業利益は14億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+7.6%、営業利益は−6.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q1311813.712
2023年4Q495
2024年1Q50714.05
2024年2Q52611.54
2024年4Q1141815.813
2025年2Q1181512.711
2025年4Q1241310.510
2026年2Q1271411.09

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 7期分

直近期の営業利益率は11.6%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
株式会社ワールドコーポレーションが、建設業向け技術者派遣におけるCAD(注)領域、施工図作成請負業務の強化を目的に、有限会社オフィス・アークスを吸収合併
2020年4月0−3−3
2020年10月−1−1
職人の職業紹介事業進出を目的に、建設業務有料職業紹介事業許可を有する一般社団法人全国建設請負業協会を子会社化(現連結子会社)
2021年10月1211610
2022年10月1451912
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2023年10月1802517
2024年10月216313114.422
2025年10月242282811.621

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年10月期

売上高242億円のうち、営業利益として残るのは28億円11.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は21億円、売上の8.7%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金74.4%180億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金14.0%34億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益11.6%28億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
25.6%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+4.0pt
11.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+3.6pt
8.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.1pt
14.9%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
8.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
9.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 5期分

2025年10月期は営業CFが23億円、投資CFが−2億円で、差し引きのフリーCFは21億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は48億円で、売上の2.4ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年10月11−102122
2022年10月16−2−121423
2023年10月230−52341
2024年10月230−192345
2025年10月23−2−192148

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 7期分

2025年10月期の総資産は246億円。このうち返さなくてよい自己資本が145億円で、自己資本比率は58.9%(業種中央値53.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2020年4月162768647.0
2020年10月163758846.2
2021年10月1928610644.9
2022年10月2029910349.3
2023年10月22512210354.1
2024年10月23613410256.9
2025年10月24614510158.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年10月期の内訳
現金及び預金
48億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
55億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
101億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
92
/ 100
安定性自己資本比率39 / 40
収益力営業利益率23 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り534社中73位あたり、逆に低いのは自己資本比率534社中220位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
14.9%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
11.6%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
58.9%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
12.0%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.9%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,344で、1年前と比べて+3.6%過去52週の値幅のなかでは60%の位置にある。

¥2,344-2.7%1ヶ月+2.5%1年+3.6%時価総額205億円
過去52週の値幅
安値¥2,071高値¥2,529

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)10.7倍
PER (会社予想)9.8倍
PBR1.38倍
配当利回り4.91%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

1ヶ月で+5.28%上昇し、25日線(2268円)を上回る2334円。週足はもみ合いから上放れ、75日線(2235円)も上抜け。52週高値2529円からは-7.7%と高値圏。出来高は平均並みで、方向性は強気。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PER 10.6倍は同業平均22.5倍を大きく下回り割安。PBR 1.37倍も平均3.16倍を下回る。ROE 14.9%は高く収益性良好。配当利回り4.93%は平均2.73%を上回り魅力的。業績は増収基調だが利益は横ばい傾向。割安ながら今期減益予想に注意。

指標この会社業種平均
PER (実績)10.7倍23.4倍
PER (予想)9.8倍
PBR1.38倍3.51倍
ROE14.9%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

人材サービス業界は人手不足が追い風だが、派遣法規制や最低賃金上昇がコスト増要因。強気派は売上成長と高い営業利益率を評価し、PBR1.37倍・PER10.6倍の割安感を指摘。弱気派は2025年10月期の営業利益率低下予想(14.35%→11.57%)を懸念し、競争激化による利益率低下リスクを指摘。

プラスに働く材料7
  • 人手不足追い風

    売上高が3期連続2桁増、需要堅調。

  • 利益率の高さ

    2024年10月期営業利益率14.35%は業界高水準。

  • 割安バリュエーション

    PER10.6倍、配当利回り4.93%は魅力的。

  • 2025年10月期売上高12%増の成長2025年10月期影響

    売上高180→216億円、11%増収で順調拡大

  • 2026年10月期も増収見込み2026年10月期影響

    売上高216→242億円、12%増収見通し

  • PER10.6倍と割高感薄い不定影響

    予想PER9.8倍、成長率考慮すればバリュエーション魅力的

  • 配当利回り4.93%の高水準通年影響

    配当利回り4.93%、安定配当継続ならインカム魅力

マイナスに働く材料7
  • 利益率低下懸念

    2025年10月期予想営業利益率は11.57%へ低下。

  • 競争激化

    人材業界は中小企業が多く、価格競争に陥りやすい。

  • 規制リスク

    派遣法改正や社会保険料負担増が利益を圧迫。

  • 営業利益減益予想に転換2026年10月期影響

    営業利益31→28億円と9.7%減益見通し

  • 営業利益率14.4%→11.6%に低下2026年10月期影響

    利益率が3ポイント低下、コスト増の懸念

  • 成長鈍化によるバリュエーション調整2026年10月期影響

    減益予想でPERが13倍超に上昇、割高感

  • 業界競争激化で受注単価低下リスク継続影響

    サービス業界の競争激化で収益圧迫の可能性

次の決算で確かめる点
売上高成長率
需要動向の直接的な指標。
営業利益率
収益性の変化を見極める最重要KPI。
派遣登録者数
将来の売上を左右する先行指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり115で、前期から+4.5%いまの株価に対する利回りは4.91%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥115
1株あたり
配当利回り
4.91%
いまの株価に対して
配当性向
67.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2024年10月11048.2
2025年10月1154.567.3

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥115

株主

有価証券報告書より

2025年10月期末の株主数は延べ7,189人。区分でいちばん多いのは個人・その他47.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が37.2%を占め、残る62.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年10月%2024年10月%2025年10月%
個人・その他35.240.747.6
事業法人39.136.736.2
外国法人14.714.010.4
証券会社3.43.84.6
金融機関7.64.71.1
外国人個人0.00.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社村松屋商店33.75
02投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズV号12.00
03AP CAYMAN PARTNERS Ⅲ,L.P.(常任代理人 大和証券株式会社)4.10
04INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)1.80
05JPモルガン証券株式会社1.69
06柴田 直樹1.39
07JAPAN FUND V,L.P(常任代理人 大和証券株式会社)1.06
08BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.03
09岩崎 泰次0.87
10田中 幸夫0.85

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近4
  • 2026-06-22
    ウィル・フィールド・キャピタル・ピーティーイー・エルティーディー(WILL FIELD CAPITAL PTE.LTD.)
    変更報告
    4.33%
    +1.03pt
  • 2026-06-19
    ウィル・フィールド・キャピタル・ピーティーイー・エルティーディー(WILL FIELD CAPITAL PTE.LTD.)
    新規の大量保有報告
    4.33%
    +1.03pt
  • 2026-06-08
    株式会社AP V GP
    新規の大量保有報告
    12.00%
    -0.49pt
  • 2026-06-05
    ウィル・フィールド・キャピタル・ピーティーイー・エルティーディー(WILL FIELD CAPITAL PTE.LTD.)
    新規の大量保有報告
    3.30%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 7期分

1株利益は7期で+399%、1株純資産は7期で+73%。直近期のROEは14.9%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2020年4月−80956
2020年10月−10946
2021年10月1271,04613.1
2022年10月1511,20413.4
2023年10月2101,44515.810.615.6
2024年10月2551,54117.19.248.2
2025年10月2391,65514.99.567.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2025/10期の役員報酬は総額135百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
小林良代表取締役532,956,126
柴田直樹専務取締役47121,902
後藤洋平取締役45
羽鳥良彰取締役(監査等委員)65
島田圭子取締役(監査等委員)55
西村隆志取締役(監査等委員)47
爲近幸恵取締役(監査等委員)46
瀬合康介取締役4610,000
三井規彰取締役55

役員報酬の内訳2025/10

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3109911940
社外取締役316165

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/10期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,028字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、持株会社である当社及び連結子会社4社(株式会社ワールドコーポレーション、株式会社ATJC、株式会社コントラフト、一般社団法人全国建設人材協会)により構成されております。当社は純粋持株会社として当社グループの経営管理、経営指導等を行っております。当社グループの事業会社は、建設業向けの技術者派遣、IT業界向けの技術者派遣・システムエンジニアリングサービスの提供を主な事業として取り組んでおります。 当社グループは、『深刻化するプロ人材(注)の枯渇を解決し、日本を「課題解決先進国」にする。』をミッション(存在意義)として掲げております。 日本に限らず、先進国の多くは枯渇とも言えるレベルで「プロ人材の不足」に悩まされており、国・産業・企業の隆盛に影響を与える大きな課題と考えております。今日の日本では、少子化に伴う新規就業者数の減少等によってプロ人材は慢性的に不足しており、既存のプロ人材も高齢化が進んでいるため技術の継承も課題となっております。また、かかるプロ人材の不足を補うことが期待されるIT化・デジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化についても、建設業をはじめとする多くの産業分野において遅れているのが現状です。当社グループは、このような「プロ人材不足による問題」を解決し、日本を「課題解決の先進国」に押し上げるという強い意志をミッションに込めております。 (注) 当社では、プロ人材を「特定の産業分野で技術をもち、専門業務に従事する人材」と定義しております。 当社グループの事業における当社及び関係会社の位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記5.事業セグメント」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 2025年10月期におけるセグメント別売上収益及び構成比は、建設ソリューション事業は21,642百万円(89.5%)、ITソリューション事業は2,515百万円(10.5%)であります。 (1)建設ソリューション事業 株式会社ワールドコーポレーション、株式会社コントラフト、一般社団法人全国建設人材協会にて、建設ソリューション事業を展開しております。 2025年10月期における建設ソリューション事業の売上収益及び構成比は、株式会社ワールドコーポレーションが21,283百万円(98.3%)となります。 株式会社ワールドコーポレーションは、建設・プラント業界向けに、施工管理技術者(注1)やCADオペレーター(注2)等の技術者派遣を行うとともに、施工図作成の請負業務も行っております。主に、建築(オフィスビル、高層マンション、商業施設、ショッピングセンター、工場、医療福祉施設、耐震工事等)、土木(道路、河川、下水道、橋、ダム、トンネル、鉄道等)、空調衛生(高層ビル、マンション、工場等)、電気設備(高層マンション、商業施設、ショッピングセンター、工場、医療福祉施設等)を受注領域としております。東京のほか、北海道、東北、中部、関西、九州に事業拠点を有しており、全国的にサービス提供を行っています。営業活動においては、現場への直接営業に注力しており、決定権の大きい現場所長に対して直接受注・価格交渉を行っております。さらに、施工計画時から竣工時まで、現場ニーズに合った提案を各タイミングで行うことも可能となっております。また、採用においては、大手求人メディア及び人材紹介事業者を活用した未経験者採用を中心としつつ、自社採用メディア(施工管理に特化した転職・求人情報サイト「セコカンNEXT」)等による経験者採用も行っております。人材育成においては、当社グループが確立した若手人材の育成メソッドを活用して、未経験者には建設業界の基礎知識や専門用語の研修を行うほか、4年から6年程度の実務を経験した技術者には一級建築士や施工管理技士等の資格取得を視野に入れた研修を行うなど、経験年次に応じた育成体制を構築しております。 株式会社コントラフトは、職人(技能労働者)の転職求人情報サイト「ジョブケンワーク」を運営し、建設業務有料職業紹介事業許可を有する一般社団法人全国建設人材協会に求職者情報の提供を行っております。一般社団法人全国建設人材協会では職業紹介を行っております。建設業就業者は、①ゼネコンや技術者派遣会社に雇用される施工管理技術者等の技術者、②専門工事会社等に雇用され、建設工事の直接的な作業を行う、技能を有する職人(技能労働者)、③個人事業主として建設業に従事する一人親方に大別されますが、株式会社コントラフト及び一般社団法人全国建設人材協会は、主に②の建設工事の直接的な作業を行う、技能を有する職人(技能労働者)を対象として事業を展開しております。職人(技能労働者)の有料職業紹介を行うことができる認定団体は全国に3団体のみであります。このため、職人(技能労働者)の有料職業紹介は成長可能性を秘めていると認識しており、今後は求職者・求人企業の獲得による事業基盤構築を進め、先行者としての優位なポジションの確立を目指してまいります。一方で、新市場での事業展開であるため、職人(技能労働者)の有料職業紹介事業が想定どおりに拡大しない可能性もあります。 (注) 1.建設現場の工程管理、安全管理、品質管理、原価管理業務を行う。 2.CAD(Computer Aided Design)を用いて設計士や作図者の指示に従い図面の作成・修正・調整業務を行う。 (*1) 建設業務有料職業紹介事業とは、「事業主団体が、その構成員を求人者とし、又はその構成員若しくは構成員に常時雇用されている者を求職者とし、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における建設業務に就く職業に係る雇用関係の成立をあっせんすることを有料で業として行うこと」と定義しております。厚生労働大臣の認可を受けた認定団体のみ建設業務有料職業紹介事業を行うことが可能であります。 (*2) 2025年4月時点、厚生労働省「建設業務有料職業紹介事業の許可を得た団体」(一般財団法人みやぎ建設総合センター、一般社団法人沖縄県建設業協会、一般社団法人全国建設人材協会の3団体) (2)ITソリューション 株式会社ATJCにて、ITソリューション事業を展開しております。 2025年10月期における株式会社ATJCの売上収益は2,515百万円となります。 株式会社ATJCは、SIer等の開発案件・インフラ管理業務に対して、IT技術者等の人材派遣やSES(システムエンジニアリングサービス)契約による受託を行っております。主なエンドユーザーとしては、情報通信事業者や金融機関などが挙げられます。また、採用においては、未経験者採用を中心としております。 事業の系統図は、次のとおりであります。 (*1) 売上収益は2025年10月期の数値であります。 (*2) 各事業の売上収益は内部取引消去後の外部売上です。 なお、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については、連結ベースの数値に基づいて判断することになります。
経営方針・対処すべき課題9,558字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)ミッション / ビジョン ミッション(私たちの存在意義): 深刻化するプロ人材の枯渇を解決し、日本を「課題解決先進国」にする。 当社グループは、建設・IT領域を中心に技術者の派遣事業を展開しております。日本に限らず、先進国の多くは枯渇とも言えるレベルで「プロ人材の不足」に悩まされており、国・産業・企業の隆盛に影響を与える大きな課題と考えております。今日の日本では、少子化に伴う新規就業者数の減少等によってプロ人材は慢性的に不足しており、既存のプロ人材も高齢化が進んでいるため技術の継承も課題となっております。また、かかるプロ人材の不足を補うことが期待されるIT化・デジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化についても、建設業をはじめとする多くの産業分野において遅れているのが現状です。当社グループは、このような「プロ人材不足による問題」を解決し、日本を「課題解決の先進国」に押し上げるという強い意志をミッションに込めております。 また、「プロ人材」という表現は、専門技術を持つ人材不足の問題解決に事業領域を絞る意図をもっており、この「プロ人材」に焦点を絞っていることが他の人材会社との違いと考えております。 ビジョン(私たちの目指す姿) ITと人材育成の2つの技術をかけ合わせ、プロ人材の減少を補う「生産性を高める業務変革」と 「プロ人材の育成と安定供給」を提供・実現する。 「人材育成」の技術は、体系的な専門技術のインプットも大切ですが、それぞれの人の成長段階やタイミングに合わせた感情的なフォローも重要になります。当社グループは、血の通った「人材育成」の組織文化と育成技術を基盤に、各業界で求められる専門知識とビジネススタンスを備えた人材を数多く安定供給していく体制を構築しております。 また、当社グループは、顧客企業に対し、「プロ人材が減った少人数体制でも、生産性が高まるような業務変革の支援」もITを用いて提供してまいります。 このような業務効率化支援と、プロ人材の安定供給という2つのサービスの掛け算によって、「プロ人材不足による問題」を解決し、各業界や社会の未来に貢献してまいります。 (2)経営環境 建設業界においては、公共土木施設・民間建築の老朽化に伴う維持・修繕工事の増加に加え、民間設備投資の持ち直しが進んでいることなどから、今後も底堅い需要が見込まれております。他方、2025年10月現在の建設従事者(採掘含む)の有効求人倍率は5.18倍(注1)と採用環境の厳しさは増しており、加えて建設業界への時間外労働の上限規制が2024年4月に適用されたことから、建設業界における人手不足の問題はより深刻化しています。 このような環境下において、技術者派遣に対するニーズは更に高まっていくことが想定されます。また、就業人口不足を補うために、建設現場の生産性向上を目的としたDX導入支援のニーズも高まっております。 また、中期的には、建設業界を中心とする顧客環境の変化、規制・政策の影響、労働市場としての人材環境の変化、技術革新の進展を踏まえ、当社グループとして今後の事業機会として、人材不足解消ニーズの拡大、DX・生産性向上支援の需要増加、規制緩和による新市場の可能性、多様な働き方・柔軟な就業ニーズの顕在化があると認識しております。同様に中期的には、採用難・定着率低下、採用費等の原価上昇による収益圧迫、働き方改革・残業規制による制約、DX対応遅れによる競争優位性喪失の虞についても認識しております。 (注) 1. 厚生労働省発表「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」(パート含む)(2025年11月28日発表) (3)経営戦略 ①当社グループの強み 「採用力の優位性」 他業種を含めた幅広い求職者層を母集団として採用活動を行うことができるため、当社グループは未経験者を中心とする採用戦略を推進しています。未経験者採用は応募から入社までのハードルが高いという課題はありますが、大手求人メディア及び人材紹介事業者の活用により大量採用が可能なうえ、経験者採用と比べ採用単価を低く抑えることができるというメリットがあります。採用プロセスでは、応募から書類選考、面談設定まで24時間対応可能な採用自動化ツールを導入して採用の効率化を図る一方で、面接への移行率向上を目的に応募者へのアプローチを見直すなど、採用プロセスの継続的な改善にも取り組んでおります。また、採用チャネルについても、従来からの求人媒体の活用に加えて、自社採用メディア(セコカンNEXT)、人材紹介事業者の活用や知人紹介等へ多角化することで、技術者人材の確保に努めております。 以上のように、当社グループでは未経験者に特化して採用活動を行っていることから、経験者のみを対象とする場合と比較して高い人材供給力を発揮できるため、顧客企業からの強い需要に応えることが可能になっています。他方、一定の退職者が生じるため、退職率の低減は当社グループの重要な経営課題と認識しております。 在籍人数(人) 2021年10月期   2022年10月期   2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 ㈱ワールドコーポレーション(正社員)(注)2   1,847(1,604)   2,240(1,961)   2,696(2,320)   3,239(2,875)   3,687(3,321) ㈱ATJC(注)3   195   282   364   404   430 (注) 2. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。当月1日から月末までに1日以上在籍していた技術者数であります。括弧内は正社員の技術者数であります。 3. ㈱ATJC単体の数値であります。当月1日から月末期間中に1日以上在籍していた技術者数であります。 採用者数(人) 2021年10月期   2022年10月期   2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 ㈱ワールドコーポレーション(注)4   918   1,262   1,559   1,805   1,985 ㈱ATJC(注)5   63   169   186   151   161 退職者数(人) 2021年10月期   2022年10月期   2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 ㈱ワールドコーポレーション(注)4   732   885   1,125   1,284   1,589 ㈱ATJC(注)5   45   85   111   112   130 退職率(%) 2021年10月期   2022年10月期   2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 ㈱ワールドコーポレーション(注)4   27.9   29.1   30.2   29.1   31.1 ㈱ATJC(注)5   18.8   23.5   23.9   22.3   23.6 (注) 4. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。 5. ㈱ATJC単体の数値であります。 「人材育成力による単価向上余地」 当社グループは、未経験者を中心に採用を進めていることから、2025年10月末時点の技術者の年齢構成は、29歳以下約66%、30歳~39歳以下約25%、40歳以上約9%と、39歳以下が全体の約91%(注6)となっており、高齢化が進む建設業界に対して若年層の派遣が可能となっております。 また当社グループでは、若手人材の育成メソッドを確立し、技術者の経験年次に応じた研修を実施しております。具体的には、未経験者である1年目は基礎技術研修(建設業界の基礎知識や専門用語、社会人スキルの基礎などの研修)、2~3年目には専門技術基本研修(最初のプロジェクト配属で得た経験をベースに、次のプロジェクトに備えた基本技術などの研修)、4~6年目には専門技術実践研修(より専門性の高いプロジェクトを担当しながら一級建築士や施工管理技士等の資格取得を視野に入れた研修)、7年目以降は専門技術研修(建設現場に欠かせない存在としてプロジェクトをけん引するための研修)を行っております。これらにより、技術者はよりレベルの高いプロジェクトにチャレンジすることが可能となり、そこで得られたスキルによって、さらなる成長を実現することができます。 以上のように、当社グループのビジネスモデルは若年層中心の技術者派遣と若手人材の育成メソッドをベースに構築されていることから、契約単価を引き上げやすい構造となっております。 なお、一人あたりの契約単価、稼働人数、稼働率は以下のとおり推移しております。 (注) 6. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。派遣契約中の従業員を対象としております。 一人あたり契約単価(千円/月) 2021年10月期   2022年10月期   2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 ㈱ワールドコーポレーション(1年目平均)(注)7   468(404)   471(414)   487(441)   510(462)   519(467) ㈱ATJC(注)8、9   537   524   499   514   524 (注) 7. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。経験者・未経験者を含む全派遣従業員の各契約単価(残業代は除く)の平均値であります。括弧内は1年目の平均値であります。 8. ㈱ATJC単体の数値であります。経験者・未経験者を含む派遣又は準委託契約中の従業員の各契約単価(残業代は除く)の平均値であります。 9. 未経験者採用人数の増加により、契約単価の低い未経験者の割合が増加したことで、一人あたり契約単価が低下しております。 稼働人数(人) 2021年10月期   2022年10月期   2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 ㈱ワールドコーポレーション(注)10   1,594   1,922   2,351   2,817   3,136 ㈱ATJC(注)11   155   214   299   342   362 (注) 10. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。派遣契約中の従業員を対象とし、期中平均にて算出しております。 11. ㈱ATJC単体の数値であります。派遣又は準委任契約中の従業員数を対象とし、期中平均にて算出しております。 稼働率(%) 2021年10月期   2022年10月期   2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 ㈱ワールドコーポレーション   研修中含(注)12   89.4   93.1   93.8   92.4   90.8 研修中除(注)13   90.8   95.3   96.2   94.2   92.6 ㈱ATJC   研修中含(注)14   87.1   86.5   85.6   87.8   86.6 研修中除(注)15   90.8   94.3   92.9   93.9   92.2 (注) 12. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。在籍人数に対する技術者数(研修中の従業員を含む)の割合を、期中平均にて算出しております。 13. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。在籍人数に対する技術者数(研修中の従業員を除く)の割合を、期中平均にて算出しております。 14. ㈱ATJC単体の数値であります。在籍人数に対する稼働人数(研修中の従業員を含む)の割合を、期中平均にて算出しております。 15. ㈱ATJC単体の数値であります。在籍人数に対する稼働人数(研修中の従業員を除く)の割合を、期中平均にて算出しております。 「建設DX支援基盤」 当社グループは、建設テック市場の拡大が期待される中で、建設DX支援を提供する新規人材サービスを確立し、建設業界のDX化をサポートしております。建設業界においては、人手不足や時間外労働削減を背景とした省人化・生産性向上を目的として、ICT技術(例:ドローンによる測量、3次元レーザースキャナによる点群計測、図面管理・情報共有ツールの活用、等)のニーズが高まっております。一方で、建設業界に建設ICT技術に精通した人材はまだ十分ではなく、建設DX推進支援に対する需要は今後高まっていくものと想定しております。当社グループは、建設ICT導入のコンサルティングを実施するコンサルタントや支援員を養成し、複数名により編成したチームより建設DX支援サービスを提供しております。 以上のように、当社グループでは顧客の様々なDXニーズに応えるため建設DX支援基盤が整備されており、建設業界の省人化と生産性向上に寄与することが可能になっています。 「職人紹介の優位性」 当社グループの中核事業領域である技術者(施工管理等)の派遣に加えて、建設技術職39万人(注16)よりも多くの就業者が存在する職人(建設技能職)303万人(注16)の人材紹介ビジネスを展開しております。なお、労働者派遣法により、土木、建設の現場で行われる作業に直接従事する業務に労働者派遣を行うこと及び受け入れることは禁止されております。また、有料職業紹介事業においても、職業安定法で建設業務に就く職業の求職者を紹介することは禁止されておりますが、当社グループでは建設業務有料職業紹介事業許可(「建設労働者の雇用の改善等に関する法律第18条」)を有する一般社団法人全国建設人材協会を通じて職人(建設技能職)の職業紹介を行っております。建設業務の有料職業紹介事業は認定団体のみ職人の職業紹介が可能であり、一般社団法人全国建設人材協会を含む全国で3団体のみが認定を受けております(注17)。なお、当社グループの株式会社コントラフトは職人(建設技能職)の転職求人情報サイト「ジョブケンワーク」を運営し、一般社団法人全国建設人材協会に求職者情報の提供を行っております。株式会社コントラフト設立以降、プラットフォームの求職者数、求人情報を掲載する企業の登録会員数は順調に増加しております。 以上のように、当社グループでは派遣事業で蓄積した求職者の集客ノウハウを活用し、国内で3団体のみが認定されている団体のもとで職人紹介事業を展開することが可能なため、職人不足という課題に対して対応することが可能になっています。 (注) 16. 建設技術職・建設技能職:総務省「労働力調査」を基に一般社団法人日本建設業連合会にて算出(2025年5月) 17. 2025年4月時点、厚生労働省「建設業務有料職業紹介事業の許可を得た団体」(一般財団法人みやぎ建設総合センター、一般社団法人沖縄県建設業協会、一般社団法人全国建設人材協会の3団体) ②当社グループの中期的な成長戦略 「中期経営計画“Change&Growth2030”」 当社グループは、2026年10月期を初年度とする5カ年の中期経営計画を策定し2025年12月に公表しております。中期経営計画では「人材とテクノロジーの両輪で建設業界の未来を支える」という基本方針を定め、「建設業界の二大課題である「人材不足」と「生産性向上の遅れ」に正面から取り組み、人材派遣・職人紹介・DXソリューションを通じて建設業界の持続可能な発展に貢献する。社員一人ひとりの成長を支え、スキルを社会に還元することで、建設業界だけでなく日本社会を支える力となる」、ことを掲げております。 「2030年に目指す姿」として中期経営計画の最終年度である2030年10月期には、技術者の採用・育成強化により当社グループの技術者在籍人数8,000人、持続的成長と高い資本効率の実現によりグループ連結売上収益500億円、同営業利益50億円、同営業利益率10.0%、ROE20%以上を目標としております。 「4つの成長戦略」 人材力と組織機能の強化を通じたコア事業の競争力向上 当社グループのコア事業である建設技術者派遣事業の安定成長に向けて、採用(在籍数拡大)、営業(稼働件数の安定確保)、育成/定着支援(定着率改善)の各機能の競争力強化に取り組んでまいります。 具体的には、採用において多様な採用手法とブランド強化を通じた採用人数の拡大を推進してまいります。営業においては顧客基盤の拡大・案件数の創出・営業機能の効率化に努めてまいります。育成/定着支援においては成長支援策(技術社員が継続的に成長できる体制の構築を目指したキャリアデザイン支援制度「ゼロプロ成長サイクル」)の拡充と定着率の改善に努めてまいります。 建設現場の生産性向上を支える建設DXの推進 建設DX企業との協業推進を図り、当社の技術社員にデジタルスキルを付けることにより、顧客のDX化を推進してまいります。 具体的には、建設DX企業との協業推進とエリアを含む事業拡大、DX研修の拡大、BPO事業の立ち上げ、DX事業のブランディング強化に取り組んでまいります。また、ITソリューション事業の株式会社ATJCとのシナジー創出を目的に、株式会社ATJCとして建設領域へ参入し、建設業界のICTニーズに幅広く対応してまいります。 マッチング基盤の強化と進化による職人紹介事業の拡大 職人紹介事業の成長加速に向けて、ステークホルダーとのパートナーシップを強化してまいります。また、採用手法の多様化としてダイレクトリクルーティングサービス「職人スカウト事業」も推進してまいります。職人紹介事業で蓄積した地場ゼネコン・専門工事会社等の顧客基盤を活かし、建設技術者派遣事業も開始し建設業界の多様なニーズに応えるサービスを拡充してまいります。 デジタル活用と業務改革による生産性の向上 当社グループの生産性向上ならびに収益性向上を目的に、当社グループ内におけるデジタル活用と業務改革を組み合わせることで、事業拡大と生産性向上を同時に実現してまいります。 具体的には、コストコントロールをはじめとする持続的な収益性向上に向けた効率化の推進、営業活動の最適化に代表される業務プロセスの最適化、AI活用を含むデジタル施策による生産性向上を進めてまいります。 ③2026年10月期の経営方針 中期経営計画の初年度として、成長基盤の構築を推進していきます。売上拡大に向けた成長投資を優先するとともに、経営基盤の整備を実施し、将来の持続的成長に向けた土台の構築を優先してまいります。具体的には、4つの成長戦略である「人材力と組織機能の強化を通じたコア事業の競争力向上」、「建設現場の生産性向上を支える建設DXの推進」、「マッチング基盤の強化と進化による職人紹介事業の拡大」、「デジタル活用と業務改革による生産性の向上」の基盤作りに取り組んでまいります。 これらの取り組みを踏まえ、2026年10月期の連結業績予想につきましては、売上収益29,250百万円(前期比21.1%増)、営業利益3,010百万円(前期比6.5%増)、税引前当期利益は2,940百万円(前期比6.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益2,090百万円(前期比0.1%増)を見込んでおります。 なお、2026年10月期の第2四半期(累計)の連結業績予想につきましては、売上収益13,530百万円(前年同期比14.7%増)、営業利益1,090百万円(前年同期比29.0%減)を見込んでおります。上期については前年同期比で増収を見込む一方で、今後の技術者採用強化に向けて営業や採用部門のスタッフの増強を図ることから営業利益以下の段階利益については減益を見込んでいます。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2025年12月に開示した中期経営計画における「2030年に目指す姿」に則り、持続的成長と高い資本効率の実現を掲げ、売上収益と売上収益の成長率、営業利益と営業利益率、ROEを重視しております。また、売上収益の構成要素である在籍人数、稼働人数、採用人数、退職者数、退職率、稼働率、一人あたり契約単価を主要なKPIとして管理しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 技術者の確保及び育成 技術者人材の確保は当社グループの成長における重要な経営課題であり、「採用者数の拡大」「退職率の低減」「技術者のスキルアップ」の取り組みを通じて、派遣する技術者の規模拡大を図ります。採用者数の拡大施策としては、SNSやWEBでの積極的な情報発信によるブランディング強化、自社採用メディア(セコカンNEXT)の活用、グループ採用による幅広い職種採用、採用フロー見直しによる遷移率の改善、潜在的見込応募者の発掘等を推進してまいります。 退職率の低減施策としては、研修中及び配属後のフォロー強化、派遣領域の拡大による技術者の成長機会創出、顧客と技術者の関係性構築支援、退職懸念の早期発見と早期解決体制強化等を推進してまいります。 人材育成施策としては、技術者数の増加や派遣領域の拡大に対応するため、各種研修プログラムや資格取得支援制度の拡充等により、技術者の継続成長を支援する「ゼロプロ成長サイクル」を高度化し、定着化とキャリア形成を促進してまいります。 以上の施策により、採用者数の拡大と退職率の低減を図り、技術者の確保・育成に努めてまいります。 ② テクノロジーの普及による省人化 テクノロジーの普及により、中期的な工事現場における省人化が進展することで、技術者の人材派遣需要が減少(人数減、業務時間減)する可能性があります。一方では、建設業界へのICT導入による効率化へのニーズが高まっているということでもあり、建設DX企業との協業を含めてICT導入に係る人材供給に取り組んでまいります。 ③ 法改正への対応(長時間労働の抑制) 政府による「働き方改革」のもと、労働時間関連法令の改正や法令違反企業へ新たな罰則が設けられるなど、長時間労働に対する指導・監督が強化されております。また、2024年4月より建設業においても時間外労働時間の上限規制が適用されました。派遣元である当社グループは、派遣先に対して当社グループの派遣技術社員が時間外労働時間の上限規制を超えて時間外労働を行うことがないように、勤怠状況を把握する体制を整備しており、派遣先に対する改善要請など、適切な対応を行っております。 ④ 財務体質の強化 当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し借入を行っており、また、多額ののれんを計上しております。当該のれんは、主に2019年11月に株式会社ワールドコーポレーションの株式を取得したことにより生じたものであります。今後は、事業拡大に伴う運転資金及び投資資金の確保、配当政策、有利子負債とのバランス等を勘案しつつ自己資本の拡充を図ってまいります。
事業等のリスク5,952字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。 また、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制の概要とその体制を採用する理由」に記載のとおり、当社は、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、当社のリスク管理に関する課題の調査・対応の審議等を行っております。 (1)建設業界の景気動向(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中期) 当社グループは、建設業界向けを中心とした人材派遣事業を行っており、建設業界における派遣人材の需要は人材不足等を背景に今後も拡大基調であると考えておりますが、当社グループの業績は国内の建設投資動向に一定程度の影響を受けます。経済情勢の悪化に伴う公共工事や民間工事の落ち込み等により、建設投資動向が著しく変動した場合、就業時間の短縮化、契約条件の悪化、派遣契約期間中の中途解約等が生じる可能性があります。当社グループは多くの正社員を派遣しているため、景気後退局面では無期雇用の待機技術者の人件費負担が重くなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、建設業界向けの人材派遣を中心とした事業展開を行いつつ、プラント領域、BIM領域、IT領域等への人材派遣など、建設業界において蓄積されたノウハウ・経験を活用し、特定の業界や顧客の業況に大きく影響を受けないようにリスクを分散した事業運営を行っております。 (2)技術者人材の確保(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中長期) 技術者人材の確保は当社グループの成長における重要な経営課題であり、「採用者数の拡大」「退職率の低減」「技術者のスキルアップ」の取り組みを通じて、派遣する技術者の規模拡大を図ります。採用力は当社グループの強みであり、技術者の採用人数、在籍技術者数は順調に増加しております。また、採用チャネルについても、従来からの求人媒体の活用に加えて、自社採用メディア(セコカンNEXT)、人材紹介事業者の活用や知人紹介等へ多角化することで、技術者人材の確保に努めております。 退職率の低減施策としては、研修中及び配属後のフォロー強化、派遣領域の拡大による技術者の成長機会創出、顧客と技術者の関係性構築支援、退職懸念の早期発見と早期解決体制強化等を推進してまいります。人材育成施策としては、技術者数の増加や派遣領域の拡大に対応するため、各種研修プログラムや資格取得支援制度の拡充等により、広範囲、高品質、高効率な人材育成の仕組みを構築してまいります。 一方で、国内の総人口は継続的に減少することが見込まれています。国内における技術者の需給は逼迫しており、今後の技術者採用市場の動向によっては、需要に見合う供給を十分に確保できないおそれや採用コストが増加する可能性もあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)労務管理(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中期) 当社グループでは、約4,000人の派遣技術社員が在籍しており、現在も継続的に派遣技術社員の採用を進めております。時間外労働時間の上限規制が建設業においても2024年4月より適用されるなど、労務管理に関する規制が強化される中、当社グループでは、採用時における人材品質の確保、教育研修体制の強化、コンプライアンスを重視した労務管理を含む派遣技術社員の管理の充実等の取り組みを実践しております。しかしながら、万一、不適切な労務管理による法令違反が発生した場合や、労働安全衛生や雇用関係等に関して派遣技術社員との間で紛争が発生した場合等、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが派遣する技術社員は顧客企業の様々な現場で就業を行っております。当社グループは、派遣先の就業環境における労災事故のリスク把握に努めておりますが、当社グループの従業員が不測の事態に遭遇した場合、損害賠償金の負担や社会的信用失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)許認可及び法規制(発生可能性:小、影響度:中、発生時期:中長期) 当社グループは、労働者派遣事業者及び有料職業紹介事業者として、厚生労働大臣の許可等を受け事業を行っております。本書提出日現在における当社グループの主要な事業活動の前提となる許可・届出状況については以下のとおりであります。 (株式会社ワールドコーポレーション) 許認可等の名称   所管官庁等   許認可等の内容   有効期間   取消事由 労働者派遣事業許可   厚生労働省   厚生労働大臣許可派13-305286   2021年4月1日~2026年3月31日   労働者派遣法第14条 (一般社団法人全国建設人材協会) 許認可等の名称   所管官庁等   許認可等の内容   有効期間   取消事由 建設業務有料職業紹介事業許可   厚生労働省   厚生労働大臣許可13-ケ-300001   2023年12月21日~2026年10月31日   建設労働者の雇用の改善等に関する法律第40条 当社グループは、法令違反等の未然防止に取り組んでおり、本書提出日現在、当該許可等の取消又は事業の停止等となる事由は発生しておりません。しかしながら、派遣先の指示により労働者派遣法で禁止されている建設業務(なお、当社グループの派遣技術社員が実施している施工管理、CAD作図、施工図作図等はかかる業務に該当しません。)を行う等、何らかの要因で当該事業許可等の取消又は事業の停止等を命じられた場合、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 有料職業紹介事業においても、職業安定法で建設業務に就く職業の求職者を紹介することは禁止されておりますが、当社グループでは建設業務有料職業紹介事業許可(「建設労働者の雇用の改善等に関する法律第18条」)を有する一般社団法人全国建設人材協会を通じて職人(技能労働者)の職業紹介を行っております。なお、建設業務の有料職業紹介事業は認定団体のみ職人の職業紹介が可能であり、一般社団法人全国建設人材協会を含む全国で3団体のみが認定を受けております。 また、当社グループは、準委任契約に基づきSES(システムエンジニアリングサービス)業務などを受託する場合、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(労働省告示第37号)」等の関係法令に従っておりますが、偽装請負問題等が発生した場合には、社会的信用失墜等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)借入金(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:中長期) 当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し借入を行っており、2025年10月期末における総資産に占める借入金残高は19.8%となっております。今後は借入金を減少させるべく取り組んでまいりますが、借入金にかかる金利のうち、変動金利部分については、金利が上昇した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが締結している借入契約には、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 16.借入金及び担保に供している資産等」に記載のとおり、財務制限条項が付されております。 当社グループは、財務制限条項への抵触リスクに対応するため、財務コベナンツに係る各種数値の定期的なチェック等を行うとともに、安定的な利益及び資金の確保に努めておりますが、当該財務制限条項に抵触した場合には、借入金を一括返済する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)のれんの減損(発生可能性:中、影響度:大、発生時期:中長期) 当社グループは、多額ののれん(2025年10月期末における総資産に対するのれん比率57.3%)を計上しております。当該のれんは、主に2019年11月に株式会社ワールドコーポレーションの株式を取得したことにより生じたものであります。 当社グループはIFRSを採用しているため毎期ののれんの償却負担は発生しませんが、のれんの対象となる事業の収益力が低下した場合には、減損損失を計上する可能性があります。事業の収益力の向上に努めておりますが、減損損失を計上するに至った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)代表者への依存(発生可能性:低、影響度:中、発生時期:中期) 当社グループの創業者であり代表取締役である小林良は、当社の株式を直接的又は間接的に所有しております。同氏は、建設業界向け人材派遣に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行において重要な役割を果たしております。 当社グループでは、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、2026年1月29日開催予定の定時株主総会の議案として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名選任の件」を上程しており、また当該株主総会後に開催が予定されている取締役会において代表取締役の異動を正式決定する予定であり、それぞれ承認可決すると、創業者へ依存しない体制の構築が進んでいくものと考えております。 (8)情報セキュリティ・個人情報の管理(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:特定時期なし) 当社グループは、技術者を含む従業員や採用応募者等、多くの個人情報を保有しております。当社グループでは、個人情報の適正な管理は極めて重要であると認識しており、役職員への継続的な教育研修等を通じて、個人情報の適正な取扱いを浸透させております。また、個人情報保護規程の整備・運用及び情報システムにおける個人情報に関するセキュリティ対策を講じております。 個人情報の外部流出が発生した場合には、損害賠償金の負担や社会的信用失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9)世界的な感染症の蔓延拡大(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:特定時期なし) 2020年から世界規模で感染が拡大した新型コロナウイルス感染症のように、世界的な感染症の拡大が発生した場合には、対面での営業活動や採用活動に制約を受ける可能性があります。また、人材派遣先である建設業界等顧客企業において、工事の稼働を中断した場合や工事案件が減少した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10)システム障害(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:特定時期なし) 当社グループでは、情報システムの安定的な運用に努めておりますが、自然災害、事故、コンピューターウイルスや不正アクセス等のサイバー攻撃等により、情報システムに重大な障害が発生した場合、当社グループのび経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11)買収・合併、業務提携、新規事業等(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:中期) 当社グループは、成長戦略の一環として、買収・合併、業務提携、新会社設立等を推進する可能性があります。これらの実施にあたっては、十分な事前調査及び検討を行ってまいりますが、当該事業が当初想定した計画と大きく乖離した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (12)自然災害(発生可能性:低、影響度:小、発生時期:特定時期なし) 当社グループは全国に営業拠点を有しており、当社グループの技術者は全国の顧客先にて勤務しております。地震、津波、台風等の自然災害が発生した場合には迅速かつ的確な対応を行ってまいりますが、想定外の大規模災害の発生により、営業拠点の事業運営が困難になった場合や、顧客先の工事の稼働が中断した場合など、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13)大株主の状況(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:短期) 当社グループは、株式会社アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンド(以下、「APファンド」という。)から、純投資を目的とした出資を受けており、本書提出日現在、投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅤ号、AP CAYMAN PARTNERS Ⅲ,L.P.、JAPAN FUND Ⅴ, L.P.、アドバンテッジパートナーズ投資組合80号が合計で当社株式1,560,600株(発行済株式総数対比17.8%)を保有しています。また、当社社外取締役かつ監査等委員である西村隆志は、株式会社アドバンテッジパートナーズより派遣されています。APファンドは当社株式の上場時において、所有する当社株式の大半を売却しましたが、上場後においても一定の当社株式を保有しています。なお、株式会社アドバンテッジパートナーズより派遣されている取締役につきましては、今後のAPファンドの当社株式の持分等を勘案しながら、将来的には退任を想定しております。 当社グループは、株式会社アドバンテッジパートナーズより、当該株式の将来的な処分時期や方法については未定であるものの、市場価格への影響を極力抑えた形で対応する旨聴取しておりますが、今後の保有・処分方針によっては、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの経営その他の事項に関する株式会社アドバンテッジパートナーズの利益は、他の株主の利益とは異なる可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,844字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度(2024年11月1日~2025年10月31日)における日本経済は、米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、緩やかに回復しております。先行きにつきましては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待される一方で、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要です。加えて、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、国内景気を抑制するリスクとなっています。また、金融資本市場の変動等の影響についても引き続き注意する必要があります。当社グループが主に技術者を派遣する建設業界については、公共投資の底堅い推移と民間設備投資の持ち直しの動きがみられたことから、需要は堅調に推移しました。一方で、建設業界は技術者の高齢化と若手人材の不足といった構造的課題を抱えており、人手不足は依然として深刻です。このような背景から、技術者派遣に対するニーズは更に高まっていくことが想定されます。 このような環境の下、当社グループの主要事業である建設ソリューション事業では、顧客企業からの強い需要に応えるため、「営業・採用・キャリアデザインの各プロセスの機能強化」、「自社採用メディアの育成強化」、「建設DX支援など新規サービスの展開を加速」を推進しました。これらの取り組みに加えて、ITソリューション事業では、営業力とエンジニアの技術力の双方を高めることで、システム開発における上流工程案件の獲得に向けた営業活動を強化しました。 以上の結果、建設ソリューション事業・ITソリューション事業ともに技術者の在籍人数と稼働人数が伸長したことに加え、技術者の契約単価も上昇したことから、当期の連結売上収益は24,158,934千円(前連結会計年度比11.8%増)となりました。営業利益は、成長投資として技術者の採用を積極的に推進したことによる採用費増加、営業・採用部門の人員増加に努めたことなどから、原価ならびに販売費及び一般管理費が増加した結果、2,827,490千円(同9.1%減)となりました。税引前当期利益は2,758,817千円(同9.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,086,906千円(同4.6%減)となりました。 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。 (建設ソリューション事業) 建設技術者派遣を展開する株式会社ワールドコーポレーションの当連結会計年度末における技術者の在籍人数は3,687人(前連結会計年度末比448人増加)、となりました。また、当連結会計年度の平均稼働率(研修生除く。)は92.6%(前連結会計年度比1.6%減)と低下しました。また、当連結会計年度の月次平均契約単価については519千円(同9千円増加)となりました。 建設ソリューション事業では、営業・採用の機能強化に継続的に取り組みつつ、顧客企業の需要に応えるために技術者の育成に注力しました。営業面では、大型再開発プロジェクト等により人材ニーズが高まる都市部を中心に活動を強化し、既存顧客との関係深化及び新規顧客の開拓を通じて、新規案件の獲得に努めました。その結果、稼働率は想定を下回ったものの、技術者の稼働人数は順調に増加し、増収に寄与しました。採用面では、採用プロセスの見直しと積極的な採用投資が奏功し、当連結会計年度の採用数は計画を超過しました。 以上の結果、同事業の売上収益は21,642,990千円(前連結会計年度比11.9%増)、セグメント利益は2,247,237千円(同13.8%減)となりました。 (ITソリューション事業) ITエンジニアの派遣を展開する株式会社ATJCの当連結会計年度末における技術者の在籍人数は430人(前連結会計年度末比26人増加)となりました。また、当連結会計年度の平均稼働率は92.2%(前連結会計年度比1.7%減)に低下しました。当連結会計年度の月次平均契約単価については、524千円(同9千円増加)となりました。 ITソリューション事業では、稼働率は想定を下回ったものの、システム開発における上流工程案件の獲得を背景とした契約単価の上昇に加え、稼働人数の増加が業績の成長に寄与しました。 以上の結果、同事業の売上収益は2,515,943千円(前連結会計年度比11.2%増)、セグメント利益は135,500千円(同8.4%減)となりました。 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末の流動資産合計は、8,469,466千円(前連結会計年度末比542,895千円増加)であります。これは主に、営業債権が162,033千円増加、現金及び現金同等物が305,526千円増加したことによるものであります。非流動資産合計は16,092,638千円(同401,736千円増加)であります。これは主に、繰延税金資産が173,431千円増加したことによるものであります。 この結果、当連結会計年度末における資産合計は、24,562,104千円(同944,632千円増加)となりました。 (負債) 当連結会計年度末の流動負債合計は、6,896,983千円(前連結会計年度末比380,041千円増加)であります。これは主に、その他の流動負債が200,607千円増加したことによるものであります。非流動負債合計は、3,186,342千円(同473,537千円減少)であります。これは主に、リース負債が125,000千円増加した一方で、借入金が714,284千円減少したことによるものであります。 この結果、当連結会計年度末における負債合計は、10,083,325千円(同93,495千円減少)となりました。 (資本) 当連結会計年度末の資本合計は、14,478,778千円(前連結会計年度末比1,038,128千円増加)であります。その主な内訳は、剰余金の配当があった一方で親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により、利益剰余金が1,021,611千円増加したことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)につきましては、4,822,364千円(前連結会計年度末比305,526千円増加)となりました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、獲得した資金は、2,298,494千円(前連結会計年度は2,310,147千円の収入)となりました。これは主に法人所得税の支払額894,778千円があった一方で、税引前当期利益2,758,817千円が計上されたことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は、197,639千円(前連結会計年度は6,375千円の支出)となりました。これは主に、その他の金融資産の取得による支出102,096千円や有形固定資産の取得による支出57,531千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、使用した資金は、1,923,208千円(前連結会計年度は1,870,155千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額1,004,077千円や長期借入金の返済による支出714,284千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(千円)   前年同期比(%) 建設ソリューション事業   21,642,990   11.9 ITソリューション事業   2,515,943   11.2 合計   24,158,934   11.8 (注) セグメント間取引については相殺消去しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。 なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 a. 売上収益 売上収益は、24,158,934千円(前連結会計年度比11.8%増)となりました。売上収益の分析・検討内容につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。 b. 売上原価、売上総利益 売上原価は、主に売上規模拡大に伴う派遣技術者の人件費の増加等により17,921,289千円(前連結会計年度比14.4%増)となりました。 この結果、当連結会計年度の売上総利益は6,237,644千円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。 c.販売費及び一般管理費、営業利益 販売費及び一般管理費につきましては、主に、株式報酬費用が減少した一方で、事業拡大に伴う管理部門の人件費の増加により3,369,697千円(前連結会計年度比18.4%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は2,827,490千円(前連結会計年度比9.1%減)となりました。 d. 金融収益・金融費用、税引前利益 金融収益につきましては、主に受取利息による収益の計上により6,516千円となりました。金融費用につきましては、主に支払利息の計上により75,189千円となりました。この結果、当連結会計年度の税引前当期利益は2,758,817千円(前連結会計年度比9.8%減)となりました。 e.親会社の所有者に帰属する当期利益 法人所得税費用671,911千円を計上した結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,086,906千円(前連結会計年度比4.6%減)となりました。 当社グループの財政状態の状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 資金の流動性については、経理財務部が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。当社グループの主な運転資金需要は、派遣技術者の人件費等であり、設備投資資金としては、営業拠点投資や情報システム投資等であります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本としております。今後は、借入金の総額を減少させつつも、資金需要の必要性に応じて柔軟に対応し、流動性リスクを適切にコントロールしてまいります。 ④ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営戦略」に記載のとおり、当社は売上収益及び営業利益を重視するとともに、売上収益の構成要素である在籍人数、稼働人数、採用者数、退職者数、退職率、稼働率、一人あたり契約単価を主要なKPIとして管理しております。 当連結会計年度においては、売上収益24,158,934千円(前連結会計年度比11.8%増)、営業利益2,827,490千円(同9.1%減)となりました。また、当連結会計年度における株式会社ワールドコーポレーションの主要なKPIは、在籍人数3,687人(同13.8%増)、稼働人数3,136人(同11.3%増)、採用者数1,985人(同10.0%増)、退職者数1,589人(同23.8%増)、退職率31.1%(同2.0%増)、稼働率(研修中の従業員を除く)92.6%(同1.6%減)、一人あたり契約単価519千円(同1.8%増)となりました。 前連結会計年度から引き続き、建設業界は人手不足が継続し、技術者人材を派遣する当社グループの役割は大きく、技術者人材の採用・教育の強化に取り組み、在籍人数、稼働人数は順調に拡大し、各種KPIは堅調に推移しており、当連結会計年度における増収増益に寄与しております。 (参考情報) 当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出されたEBITDA、調整後EBITDA、調整後営業利益を重要な経営指標として認識しており、過去3期間の各指標の推移は以下のとおりであります。 (単位:千円) 国際会計基準 第3期   第4期   第5期   第6期   第7期 2021年10月期   2022年10月期   2023年10月期   2024年10月期   2025年10月期 売上収益   12,125,351   14,540,628   17,994,881   21,608,643   24,158,934 営業利益   1,758,271   2,039,645   2,469,161   3,110,968   2,827,490 + 減価償却費及びその他償却費   229,321   237,782   244,626   261,372   285,199 + のれん償却費   -   -   -   -   - EBITDA   1,987,593   2,277,428   2,713,788   3,372,341   3,112,689 (調整額) + 支払報酬料(注)1   49,328   -   -   -   - 調整後EBITDA   2,036,921   2,277,428   2,713,788   3,372,341   3,112,689 営業利益   1,758,271   2,039,645   2,469,161   3,110,968   2,827,490 (調整額) + 支払報酬料(注)1   49,328   -   -   -   - + 無形資産償却費(注)1   13,000   -   -   -   - + のれん償却費   -   -   -   -   - 調整後営業利益   1,820,599   2,039,645   2,469,161   3,110,968   2,827,490 (注) 1. 2021年10月期は、当社によるATJC株式取得、職人の職業紹介関連事業譲受、オフィス・アークス株式取得に係るFAフィー、DD費用、リーガルコスト等を、それぞれ一時費用として調整しております。なお、2022年10月期以降、一時費用が不存在のため調整はありません。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。