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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

マイクロ波化学

Microwave Chemical Co., Ltd.9227 · Growth · サービス業

マイクロ波技術で化学プロセスを変革する技術プロバイダー。化石資源由来の熱と圧力をマイクロ波に置き換え、省エネ・高効率・コンパクトな製造を実現。

概要

マイクロ波化学は、マイクロ波を活用した化学プロセス技術の開発・提供を専門とするサービス業企業である。2007年に京都で創業し、2022年に東京証券取引所グロース市場に上場した。本社は大阪市住之江区に置く。従業員数は49名(2025年3月期)。売上高は16億円、営業利益2億円の段階にある。従来の熱源を用いない「内部から直接」の加熱を実現するマイクロ波技術を軸に、医薬品、材料、リサイクルなど多分野の顧客と共同開発を行い、研究開発から実機導入までワンストップでソリューションを提供する。

電気由来のマイクロ波で化学プロセスを置き換える事業モデル

マイクロ波化学の事業は、化学プロセスにおける加熱手段を化石燃料由来の熱から電気由来のマイクロ波に置き換えることである。同社は「何を作るか」ではなく「どのように作るか」に着目し、自社開発した技術プラットフォームを顧客に提供する。受注は4つのフェーズで進行する。フェーズ1ではラボで概念検証(POC)を行い、フェーズ2で実証機を用いたパイロット試験、フェーズ3で実機を設計・納入、フェーズ4では製造支援を行う。収益は、各フェーズでの共同開発費や設計費、ライセンス収入(一時金・ロイヤリティ)として計上する。2025年3月期の売上高は16億円、営業利益は2億円であり、営業利益率は約12%に改善した。中長期的には、事業化案件から得られるロイヤリティを安定収益の柱と想定している。

研究開発から社会実装までを支えるインフラと人材

同社は大阪事業所(大阪市住之江区)に複数の実証棟を擁する。2014年竣工の第一実証棟(年産3,000トンの脂肪酸エステル工場「M3K」を含む)に加え、2019年に第二実証棟、2024年に第三実証棟が稼働した。ラボ設備はマイクロ波に特化しており、一般的な2.45GHzのみならず、主に5種類の周波数を使い分けることができる。また、スーパーコンピューターを用いた電磁場・熱流体連成シミュレーションにより、反応器内のマイクロ波分布を高精度に予測する。2025年6月には横浜ラボを開設し、マイクロ波発振器の内製化プロジェクトを開始した。人材面では、化学、物理、電気、機械工学など多様なバックグラウンドを持つサイエンティストやエンジニアが集結し、技術プラットフォームを支えている。

提携と標準化でスケールする事業戦略

同社の事業は、特定の顧客向けの個別開発に加え、業界共通の課題に対する標準化技術の横展開を重視する。ケミカルリサイクル事業では、マイクロ波熱分解技術を多様な廃プラスチックに適用する標準化を進め、2021年3月期から累計20社以上・30件以上のプロジェクトを蓄積した。鉱山プロセス事業では、自己投資で開発した標準ベンチ装置(2024年3月完工)を活用し、大平洋金属とのニッケル鉱石煆焼・還元試験などに成功している。提携面では、三井化学(2017年)、太陽化学との合弁会社ティエムティ(2015年設立、2024年清算)、レゾナック・ホールディングス(NEDOグリーンイノベーション基金事業に採択)など、大手化学企業との協業を多数実施している。

業界の中での役割はマイクロ波プロセス技術の開発・エンジニアリング会社にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
11億円
営業利益
-9億円
営業利益率
-81.8%
純利益
-10億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/3
事業売上構成比利益利益率
フェーズ213億円81.3%
フェーズ13億円18.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01化学・エネルギー産業(製造プロセス)主力

マイクロ波プロセス技術を様々な化学製品の製造プロセスに応用し、顧客課題に応じて研究開発からエンジニアリング・製造支援までをワンストップで提供。収益は開発フェーズでは共同開発費・設計費、事業化フェーズではPMフィー・設計費・ライセンス収入で得る。

マイクロ波プロセスの産業化に成功した唯一の企業

主な製品・サービス1
マイクロ波プロセス技術
マイクロ波を利用して物質を内部から直接・選択的に加熱し、省エネルギー・高効率・コンパクトな化学プロセスを実現する独自技術。

02ケミカルリサイクル準主力

廃棄プラスチックをマイクロ波熱分解で化学原料に戻す事業。多様な廃プラに対応し、パートナー企業との共同開発を推進。2021年から取り組み、20社以上×30件以上のプロジェクト実績。

主な製品・サービス1
ケミカルリサイクル技術
マイクロ波熱分解技術を標準化し、家電や車などに使われるプラスチックからレジ袋までの多様な廃棄プラスチックを分解して化学品原料に再利用する。

03鉱山プロセス準主力

金属製錬・鉱山プロセスの煆焼・焼成・還元工程をマイクロ波プロセスに置き換える事業。標準化装置を自己投資して開発し、開発コスト・期間を削減。

主要顧客大平洋金属株式会社

主な製品・サービス1
標準ベンチ装置
マイクロ波を利用した鉱石の高温焼成・反応に対応可能な標準ベンチ装置。2024年3月に完工し、ニッケル鉱石の煆焼・還元に成功。

製品と技術

完全フロー型リアクターMWF-1と脂肪酸エステル

同社が初めて製品化したのは、完全フロー型リアクター「MWF-1」である。2009年3月に立ち上げられたこの装置は、バイオディーゼル用の連続式反応器であり、マイクロ波を利用して脂肪酸エステルを製造する。その後、大阪工場に年産3,000トンの「M3K」工場を建設し、脂肪酸エステルの商業生産を開始した。脂肪酸エステルは、バイオディーゼルや界面活性剤の原料として利用される。この一連の開発により、同社はラボスケールから量産へのスケールアップ技術を確立した。現在も同工場は稼働しており、同社の技術プラットフォームの基盤をなす。

ショ糖エステル製造技術と合弁事業

2015年、太陽化学株式会社との合弁で設立したティエムティ株式会社(2024年清算)は、ショ糖エステル製造を目的とした。ショ糖エステルは食品添加物として乳化剤などに用いられる。同社はマイクロ波技術を適用し、従来の熱による製造法よりも省エネルギーで高品質なショ糖エステルの生産を目指した。特許・ノウハウライセンス契約に基づき、マイクロ波反応装置とプロセスを供給。この案件は、食品分野への応用事例として重要である。ただし、合弁会社は2024年12月に清算され、同事業は終了した。

ケミカルリサイクル向けマイクロ波熱分解技術

同社は2021年3月期から廃プラスチックのケミカルリサイクルに取り組んでいる。従来の熱分解に比べ、マイクロ波を用いることで低温・短時間で分解でき、エネルギー消費を削減できる。これまでに20社以上との共同開発を実施し、多様なプラスチック(家電・車部品からレジ袋まで)に対応可能な連続式実証機を2024年度に完工した。特に、株式会社レゾナック・ホールディングスとの共同開発はNEDOグリーンイノベーション基金事業に採択され、使用済みプラから基礎化学品への直接再生を目指す。また、中小規模の分散型リサイクルシステムを想定した技術開発も並行して進めている。

鉱山プロセス向け標準ベンチ装置と成果

金属製錬・鉱山プロセス分野では、従来の化石燃料燃焼による煆焼・焼成・還元工程をマイクロ波に置き換えることをビジョンとする。同社は2024年3月に自己投資で標準ベンチ装置を大阪事業所に完工した。この装置は鉱石の高温焼成・反応に対応可能で、あらゆるプロジェクトに汎用的に使える。実際に、大平洋金属株式会社との共同開発でニッケル鉱石の煆焼及び還元に成功した。さらに、中外炉工業株式会社と戦略的提携を結び、回転炉床炉型のマイクロ波反応器を設計・製造する。東京大学が参画する南鳥島沖のマンガンノジュール製錬プロジェクトにも試験参加している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 化学・エネルギー産業(製造プロセス)マイクロ波プロセスの産業化に成功した唯一の企業

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

高収益だが変動大きく小規模

マイクロ波化学は売上高19億円(2024/3期)と小規模だが、営業利益率は5.26%と高い。2025/3期には売上高が16億円に減少する一方、営業利益率は12.5%に大幅改善しており、収益性向上に成功している。同業(ジンジブ、イシン等)と比較すると規模は小さいが、高い利益率を維持している。

強み

  • 営業利益率が12.5%(2025/3期)と業界平均を大きく上回る。
  • マイクロ波技術を核にした独自性が差別化要因。
  • 売上減少下でも利益率向上、コスト管理の徹底が見える。
  • 特定分野に特化し、競合との競争を回避。

課題

  • 2025/3期に売上高が減少しており、安定的な成長軌道にない。
  • 売上高10億円台と極小、事業拡大には大きな投資が必要。
  • ニッチ市場のため、成長余地が限定的。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がマイクロ波化学

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19221フルハシEPO140億円15.4倍
27082ジモティー140億円28.2倍
37352TWOSTONE&Sons139億円56.9倍
49612ラックランド137億円7.2倍
52193クックパッド136億円7.8倍
69227マイクロ波化学135億円
77050フロンティアインターナショナル133億円10.3倍
84651サニックスホールディングス133億円30.7倍
99731白洋舎132億円4.5倍
106035アイ・アールジャパンホールディングス131億円14.6倍
115869早稲田学習研究会128億円13.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 17件

マイクロ波化学プロセスの事業化を目指した2007年の創業

2007年8月、マイクロ波環境化学株式会社が京都市上京区に資本金1,000千円で設立された。目的はマイクロ波化学プロセスの事業化である。創業後、研究拠点を求めて2008年10月に本社を大阪府吹田市の彩都バイオイノベーションセンターへ移転。2009年3月には、完全フロー型リアクターの初号機(MWF-1、バイオディーゼル用)を大阪市此花区の島屋ビジネス・インキュベータで立ち上げた。この段階ではまだ収益化には至らず、基礎技術の確立に注力した。

社名変更と基本特許成立により事業基盤を固めた2011年

2011年11月、社名をマイクロ波環境化学株式会社からマイクロ波化学株式会社に変更した。同時に同年12月、基本特許「化学反応装置、及び化学反応方法」が成立。この特許は、同社のコア技術であるマイクロ波を用いた反応装置と方法を広くカバーするもので、以降の事業展開の知的財産上の基盤となった。2012年8月には第一号製品となる脂肪酸エステルの出荷を開始し、初めて市場に製品を送り出した。同年10月、本社を大阪大学吹田キャンパスに移転し、アカデミアとの連携を強化した。

大阪工場の竣工と合弁事業への進出(2014年~2015年)

2014年3月、大阪市住之江区に大阪工場(現大阪事業所)が竣工した。この工場には年産3,000トン規模の脂肪酸エステル製造工場「M3K」と第一実証棟が含まれる。同社初の量産拠点であり、マイクロ波プロセスの商業生産を実現した。翌2015年3月には太陽化学株式会社とショ糖エステル製造に関する合弁契約を締結し、同年4月には合弁会社ティエムティ株式会社を設立。さらに特許・ノウハウライセンス契約を結び、食品添加物分野への応用を開始した。

大手化学との提携と新分野への展開(2017年~2019年)

2017年9月、三井化学株式会社と業務提携契約を締結し、マイクロ波を用いた次世代化学プロセス技術の開発を推進した。これにより、化学業界の大手との連携を強化。2018年3月にはペプチスター株式会社とペプチド医薬品製造向け装置供給契約を締結し、医薬分野に進出。2019年6月には大阪事業所に第二実証棟を増設し、パイロット実証能力を拡大した。この時期、炭素繊維やケミカルリサイクルなど新領域の開発も並行して進められた。

東証グロース上場とその後の設備拡充(2022年~2025年)

2022年6月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。上場後は研究開発投資を加速し、2024年3月に第三実証棟を大阪事業所内に竣工。大型試験に対応可能な設備を備えた。しかし、業績は変動が大きく、2024年3月期には9億円の当期純損失を計上した。2024年12月には合弁会社ティエムティ株式会社を清算し、事業の選択と集中を進めた。2025年3月期には売上高16億円、当期純利益2億円と黒字転換した。2025年6月には横浜ラボを開設し、マイクロ波発振器の内製化に着手した。

年表17件を開く

2000年代

  • 2007年8月創業マイクロ波化学プロセスの事業化を目的として、マイクロ波環境化学株式会社を京都市上京区に設立(資本金1,000千円)
  • 2008年10月本社を彩都バイオイノベーションセンター(大阪府吹田市)に移転
  • 2009年3月完全フロー型リアクター1号機(MWF-1:バイオディーゼル用)を島屋ビジネス・インキュベータ(大阪市此花区)にて立上

2010年代

  • 2011年11月社名をマイクロ波環境化学株式会社からマイクロ波化学株式会社へ変更
  • 2011年12月基本特許「化学反応装置、及び化学反応方法」成立
  • 2012年8月第一号製品となる脂肪酸エステルの出荷を開始
  • 2012年10月本社を大阪大学吹田キャンパス(大阪府吹田市)に移転
  • 2014年3月大阪工場(年産3,000トン規模の脂肪酸エステル製造工場「M3K」及び第一実証棟。現大阪事業所)を、大阪市住之江区に竣工
  • 2015年3月太陽化学㈱とマイクロ波技術を使用したショ糖エステル製造にかかる合弁契約を締結
  • 2015年4月太陽化学㈱と食品添加物の製造を目的とした合弁会社(ティエムティ㈱)を設立 ティエムティ㈱とマイクロ波技術を使用したショ糖エステル製造にかかる特許・ノウハウライセンス契約を締結
  • 2017年9月マイクロ波を活用した次世代化学プロセス技術開発を推進するため三井化学㈱と業務提携契約を締結
  • 2018年3月ぺプチスター㈱と「ペプチド医薬品製造」にかかる装置供給契約を締結
  • 2019年6月大阪事業所を拡張し、第二実証棟の稼働を開始

2020年代

  • 2022年6月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2024年3月大型試験を行うための第三実証棟を新たに大阪事業所内に竣工
  • 2024年12月関連会社ティエムティ㈱を清算
  • 2025年6月マイクロ波発振器内製化プロジェクトの拠点として横浜ラボを開設

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 新規契約獲得数(数値目標の記載なし)
  • 契約総数(数値目標の記載なし)
  • フェーズ別売上高(数値目標の記載なし)

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    提携事業の深化による社会実装

    炭素繊維製造、鉱山プロセス、ケミカルリサイクルなどの開発案件をPhase3(実機導入)に進め、大型収益を目指すとともに技術・装置の標準化を進め、粗利率改善とリードタイム短縮を図る。またマイクロ波発振器の内製化によりコストダウンを目指す。

  2. 02

    新規事業探索による収益源の多様化

    戦略仮説と検証のサイクルを回し、2030年までに継続収益獲得を目指す。具体的にはマイクロ波の半導体材料など他分野への展開、既存顧客への新規ソリューション提供、小規模M&Aを想定。

  3. 03

    技術プラットフォーム強化と開発効率化

    要素技術開発、データベース充実、アカデミア連携により技術体系化を推進。競合技術(IH加熱等)と比較したマイクロ波の優位性を活かし、研究開発から実証・エンジニアリングまでのワンストップ提供体制を強化する。

  4. 04

    事業開発体制の強化と経営層との連携

    化学メーカーなどとのネットワーク構築とプロデューサー機能を持つ人材を採用・育成。顧客の経営層への価値提案を通じて新技術導入のハードルを下げ、スムーズな社会実装を実現する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で49人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は765万円で、3期前と比べて+28.7%平均年齢は43.3歳、平均勤続年数は4.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年3月59442.44.655
2023年3月63941.44.559
2024年3月63442.95.155182
2025年3月76543.34.649408

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
大阪事業所 — 大阪市 住之江区704百万円
本社 — 大阪府 吹田市105百万円
主な関係会社
  • 国内
    ティエムティ㈱
    三重県四日市市
    議決権50.0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    戦略的基盤技術高度化支援事業(プロジェクト委託型)IoT、AI等を活用した「超スマート社会」の実現のための技術マイクロ波を利用した高純度金属ナノワイヤ製造プロセスの開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2018-05-25
    9,682万円
  • 調達
    戦略的基盤技術高度化支援事業(プロジェクト委託型) IoT、AI等を活用した「超スマート社会」の実現のための技術 マイクロ波を利用した高純度金属ナノワイヤ製造プロセスの開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2017-06-16
    9,243万円
  • 補助金
    平成31年度中小企業経営支援等対策費補助金(戦略的基盤技術高度化支援事業)「マイクロ波を利用した金型内樹脂への直接加熱溶融プロセスの開発」【マイクロ波化学株式会社】
    経済産業省 · 2019-04-01
    2,891万円
  • 補助金
    平成31年度中小企業経営支援等対策費補助金(戦略的基盤技術高度化支援事業)「マイクロ波を利用した金型内樹脂への直接加熱溶融プロセスの開発」【マイクロ波化学株式会社】
    経済産業省 · 2019-04-01
    2,850万円
  • 補助金
    令和2年度中小企業経営支援等対策費補助金(戦略的基盤技術高度化支援事業)「マイクロ波を利用した金型内樹脂への直接加熱溶融プロセスの開発」【マイクロ波化学株式会社】
    経済産業省 · 2020-04-01
    578万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は11億円営業利益-9億円前期と比べると減収減益で、売上が-31.3%、利益が-550.0%。

売上高
-31.3%
11億円
営業利益
-550.0%
-9億円
純利益
-600.0%
-10億円
営業利益率
-81.8%
前期比 -94.3%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高15億円11億円
営業利益1億円-9億円
純利益0億円-10億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は3億円、営業利益は−6億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年2Q1−1−100.00
2023年3Q3133.30
2023年4Q62
2024年1Q1−2−200.0−2
2024年2Q1−1−100.0−1
2024年3Q11327.32
2024年4Q6116.7−8
2025年2Q3−2−66.7−2
2025年4Q13430.84
2026年2Q3−6−200.0−6

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2018年3月期からの9期で、売上は4億円から11億円へ2.8倍に増えた。直近期の営業利益率は-81.8%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2018年3月4−2−1
2019年3月6−2−5
2020年3月1100
2021年3月5−4−10
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2022年3月9−1−1
2023年3月1201
2024年3月19115.3−9
マイクロ波発振器内製化プロジェクトの拠点として横浜ラボを開設
2025年3月162212.52
2026年6月11−9−9−81.8−10

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高11億円のうち、営業利益として残るのは-9億円-81.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-10億円、売上の-90.9%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金181.8%20億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-81.8%-9億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比89.4pt
-81.8%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比96.0pt
-90.9%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 6期分

2025年3月期は営業CFが−1億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは−2億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は5億円で、売上の3.8ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年3月1−55−48
2021年3月−3−1−1−44
2022年3月−2−12−32
2023年3月4−39112
2024年3月2−8−1−65
2025年3月−1−12−25

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2025年3月期の総資産は21億円。このうち返さなくてよい自己資本が11億円で、自己資本比率は50.1%(業種中央値53.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年3月2114769.7
2019年3月22121052.6
2020年3月28181063.6
2021年3月1771043.2
2022年3月1661039.5
2023年3月31171455.4
2024年3月1991045.2
2025年3月21111150.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年3月期の内訳単体ベース
現金及び預金
5億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-24億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
11億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率534社中529位あたり、逆に低いのは売上成長率534社中529位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-81.8%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-31.3%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥850で、1年前と比べて+27.2%過去52週の値幅のなかでは25%の位置にある。

¥850-4.6%1ヶ月-3.4%1年+27.2%時価総額135億円
過去52週の値幅
安値¥588高値¥1,620

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)3400.0倍
PBR88.82倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1ヶ月で1.7%上昇、29日には前日比+12.9%の922円と反発。週足では52週高値1,620円からは下落しているが、25日線869円を上回り、底値圏から脱しつつある。出来高341万株と急増し、買い戻し。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 15/100)

PERは赤字で算出不能。PBRは11.46倍と業界平均2.35倍を大きく上回り、ROE16.8%は高いが収益変動が大きく、過去2期は赤字。無配であり、割高感が強い。売上高は伸びているが利益率が低く、現状のバリュエーションは正当化困難。

指標この会社業種平均
PER (予想)3400.0倍
PBR88.82倍3.51倍
ROE16.8%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

2024/3期は赤字だったが、2025/3期は黒字転換見込み。強気派は独自技術による高付加価値受託が拡大し、成長軌道に乗ると評価。弱気派は売上高がまだ16億円と小さく、収益の安定性や競合の追随リスクを指摘。

プラスに働く材料7
  • 独自技術の可能性

    マイクロ波合成は省エネ・短時間で、顧客のコスト削減に寄与。

  • 収益性改善

    営業利益率が2023/3期の▲8%から2025/3期12.5%と急改善。

  • 成長市場の追い風

    医薬・材料分野でのグリーンケミストリー需要高まり。

  • 営業利益1→2億円と倍増、利益率も12.5%に改善2025年3月期影響

    FY2025営業利益2億円(前年比+100%)、営業利益率12.5%

  • ROE16.8%の高効率経営(少額自己資本で稼働)継続影響

    自己資本が薄いが、利益創出効率は良好

  • マイクロ波化学のニッチ技術で新規受注獲得余地不定影響

    環境規制強化でグリーンケミカル需要、パイロット案件増加

  • FY2024の売上19億円から回復基調継続影響

    FY2025売上16億円へ一旦低下も、新規案件で再成長の芽

マイナスに働く材料7
  • 売上規模が小さい

    2025/3期売上高は16億円とまだ小さく、収益基盤は脆弱。

  • 収益の不安定性

    受託案件の獲得状況に依存し、期ごとの振れ幅が大きい。

  • 競合技術の台頭

    他の省エネプロセス技術が普及すれば差別化が薄れる可能性。

  • 業績の不安定さ(FY2024純損失9億円→FY2025益2億円)継続影響

    利益変動大きく、FY2024の損失が繰越欠損金を拡大

  • PBR11.5倍と割高、収益悪化で急落リスク継続影響

    時価総額の大部分がのれん等、利益減少で大幅修正

  • 時価総額122億円・外国人比率1.4%の低流動性継続影響

    出来高少なく、大口売りで株価急落しやすい

  • 特定顧客への依存度が高い可能性継続影響

    売上高が19→16億円に減少、主要顧客の受注減が原因か

次の決算で確かめる点
受注高
今後の売上を占う先行指標。
営業利益率
高付加価値ビジネスの採算性改善度合い。
顧客数・リピート率
技術の定着度合いと収益安定性の指標。

株主

有価証券報告書より

2025年3月期末の株主数は延べ15,649人。区分でいちばん多いのは個人・その他83.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が9.2%を占め、残る90.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%
個人・その他18.678.284.183.6
事業法人78.79.39.28.8
証券会社6.54.35.8
外国法人5.41.21.0
金融機関2.70.50.90.4
外国人個人0.10.30.3

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01吉野 巌7.94
02塚原 保徳7.03
03三井化学㈱4.86
04楽天証券㈱3.25
05Mitsui Kinzoku-SBI Material Innovation Fund1.30
06千島土地㈱1.26
07下條 智也0.63
08高橋 悟0.57
09PNB-INSPiRE Ethical Fund0.50
10佐伯 裕昭0.49

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で+99%、1株純資産は4期で+44%。直近期のROEは16.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2018年3月−5,861
2019年3月−18,717
2020年3月132.2
2021年3月−415
2022年3月−4447
2023年3月51116.5403.5
2024年3月−6155
2025年3月106716.848.8
2026年6月−61

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

6名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は6名。2025/3期の役員報酬は総額51百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
吉野巌代表取締役 社長 CEO591,259,400
塚原保徳代表取締役 CSO521,115,500
浦田興優取締役46
下條智也取締役(監査等委員)53100,000
髙橋祐子取締役(監査等委員)60
齊藤修一取締役(監査等委員)50

役員報酬の内訳2025/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)2242412
社外取締役318186
取締役(社内)1999

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,734字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 日・米・欧をはじめとした世界の主要国・地域は、地球温暖化対策として2050年のカーボンニュートラルを目指すことに同意しました。この実現にはエネルギーシステムをはじめとした抜本的な対策が必要となりますが、二酸化炭素の約30%を排出している製造業においては、再生可能エネルギー由来の電力をベースにした徹底的な「電化」が必須と言われております。当社のコアテクノロジーとなるマイクロ波プロセスは電気を用いて発生させますが、これに自然エネルギー由来の電力を活用することで、化石資源を利用している従来プロセスと比較して大幅な二酸化炭素削減が可能となるため、カーボンニュートラル実現に向けた有望な製造技術として注目されています。 運輸や通信産業などにおいて馬車から内燃機関、電話からインターネットなどのイノベーションが起こる中、化学産業は勃興期と言われている20世紀初頭において生産開始されたドイツにおける1913年高温高圧ハーバーボッシュ法によるアンモニア合成や、1940年代のアメリカにおけるナフサ熱分解法よりほとんど姿を変えておらず、未だ重厚長大のエネルギー大量消費型のプロセスが多く残っています。現在、化学産業は、石油、天然ガスや石炭など総計12億トンの化石資源を燃料(全体の約30%)や原料(全体の約70%)として使用しており、世界全体の使用量の約5%を占めています。 当社は、「何を作るか」ではなく「どのように作るか」に着目し、製造プロセスを化石資源由来の「熱と圧力」から電気由来の「マイクロ波」に置き換えることで、「省エネルギー」・「高効率」・「コンパクト」な環境対応型プロセスのグローバルスタンダード化を目指す技術プロバイダーです。 (1) マイクロ波プロセスの原理、優位性及び歴史 伝統的なモノづくりの方法においては、エネルギー伝達手段として、伝熱プロセスが用いられています。ガス、熱媒、蒸気といった熱エネルギーを、空間のある場所から対象物質に移動させることによって、反応を起こそうとするプロセスです。このプロセスにおいては、エネルギー伝達が外部から間接的なものとなり全体を加熱するためにエネルギーロスが生じることから、対象物質の反応に必要である以上のエネルギーが必要となります。また、大規模生産をしようとすると、対象物質へのエネルギー伝達が不均一になってしまうため、収率低下、品質劣化という問題が生じます。 一方、マイクロ波プロセスにおいては、エネルギー伝達の方法が全く異なります。 マイクロ波とは,波長約1mm~1m(300MHz~300GHz)の電界と磁界が直交した電磁波です。 マイクロ波は、特定の物質に内部から直接かつ選択的にエネルギーを伝達できるという特徴を有しており、これにより媒体を介してのエネルギー伝達が不要となるため、必要最小限のエネルギーしか要しません。また、目的とする物質のみが共鳴する周波数のマイクロ波を照射することで、均一にエネルギー伝達することができるため、ムダ・ムラを排除し高収率・高品質を達成します。 このような特徴を有するマイクロ波の化学への適用は、1980年代の電子レンジの改造ラボ装置からスタートしました。そして、現在に至るまで、有機合成を始めとした各種の化学反応において、反応時間短縮、高収率、素材の性能向上などの圧倒的な効果がラボスケールで報告されてきました。しかしながら、2000年に入っても化学プロセスとして大型産業化された例は無く、「化学反応においては、マイクロ波を制御することが困難であり、産業利用することは不可能である」という見解が化学業界の常識となっていました。 (2) 技術プラットフォームの構築 当社は、2007年の創業以来、上述のような常識に挑み、ついにマイクロ波プロセスを用いて年産3,000トン規模での商業生産を実現しました。当社は、その過程で「デザイン力の獲得と強化」及び「要素技術群の開発と蓄積」の2点に着目し、技術プラットフォームを築いてきました。 ①デザイン力の獲得と強化 ■ 反応系のデザイン 各々の物質において、マイクロ波を吸収できる能力(マイクロ波吸収能)は異なり、周波数依存性と温度依存性を示します。最適な反応を得るためには、ターゲット物質に合わせてマイクロ波の周波数を選定する、すなわち「反応系のデザイン」が重要となります。しかし、様々な状態におけるマイクロ波吸収能を測定できる手法は確立されておらず、加えて、膨大なデータ及びノウハウの蓄積が必要となるため、マイクロ波が汎用的なモノづくりプロセスとして採用されるための大きな障壁となっていました。当社はマイクロ波吸収能の測定方法を独自開発・確立し、データベース化を進め、それに基づいた反応系デザインのパターン認識とノウハウ蓄積を進めることで体系化しました。 ■ 反応器のデザイン マイクロ波プロセスにおいては、反応器という閉鎖空間の中でマイクロ波を照射しますが、研究段階では小さな反応器でマイクロ波の優位性検証を行います。一方で、マイクロ波を産業利用するためには、研究段階の小さな反応器を数千から1万倍程度の大きさにスケールアップする必要がありますが、マイクロ波プロセスの反応器デザインにおいては、従来の熱伝導を利用したプロセスにおけるそれとは全く異なった技術が必要となります。 マイクロ波反応器デザインでは、波の特性(吸収、透過・反射)を加味し、マイクロ波の分布(電磁界分布)を制御することが重要となります。しかしながら、反応系デザインに基づいた電磁界分布をデザインする必要があること、加えて、電磁界分布をシミュレーションするためには、各々の物質のマイクロ波吸収能が解析上必要となることにより、スケールアップが困難とされてきました。当社はシミュレーション技術の開発を進め、加熱対象物温度分布等のシミュレーション結果を、実際の反応器内部において高い精度で再現させるために、電磁場解析、熱流体解析を連成させました。また、スーパーコンピューターを導入することにより反応器の大型化、及びマイクロ波分布と流動している加熱対象物とが相互に作用し合う複雑系にも対応可能になりました。さらに、反応器製作後に、その実証データとシミュレーションの齟齬を認識、フィードバックを繰り返すことで精度を上げ、スケールアップの最適解を導くことができました。 ②要素技術群の開発と蓄積 要素技術群とは、マイクロ波環境下で化学プロセスを実施するために保有している複数の要素技術で、スケールアップ過程で開発を行ってきたものです。これは、4つのカテゴリに分類され(下表)、さらに20の各技術に細分化されます。 ③技術プラットフォームの確立 当社は、マイクロ波プロセスを産業化する過程で「①デザイン力」と「②要素技術群」を構築・強化し、これらで構成される技術プラットフォームを確立しました。そして、この技術プラットフォームを用いることで、化学・エネルギー産業における多様な課題に対して最適なソリューションを提供しています。  具体的には、顧客から得た課題に対して、蓄積してきた課題解決データベースから類似系を抽出することにより、顧客から得た課題を解決するための要素技術を複数選定し、初期的な概念検証であるラボ開発フェーズ、または実機導入を見据えた実証開発フェーズにおいて、デザインを行います。    なお、当社が、上述のような技術プラットフォームを確立し、マイクロ波プロセスの産業化に成功した背景として、以下のような点が挙げられます。 1) チーム 問題解決のために、多様な分野の知識を融合したことが挙げられます。具体的には、反応系デザインに関しては、化学、物理、電気、電磁気の知見を有するサイエンティスト、反応器デザインに関しては、化学工学・機械工学の知見を有するエンジニア、シミュレーションのための専門家、加えて、生産技術確立のための、製造技術者といった様々なバックグラウンドを持つ人材が当社には集結しています。 2) インフラ 当社が有するラボは、マイクロ波に特化した大規模な研究設備を備えており、プロセス検討の初期的な研究開発を担っています。特に反応系デザインに重要な周波数のバリエーションは豊富で、一般的な産業部門やラボ機で用いられる周波数は2.45GHzの1種類がほとんどのところを、当社は主に5種類の周波数を使い分けます。また、大阪事業所の「実証棟」は、実機導入のためのパイロット実証施設として機能しています。このように、当社は、研究・開発→実証→事業化すべてのフェーズにおいてソリューションの提供が可能なインフラを有しています。 3) データベース・ノウハウ・実証経験 当社は10年以上にわたり、様々な化学企業と多種多様な化学品に関する共同開発を重ねているため、データベース・ノウハウ・実証経験において、膨大な蓄積を有しております。 (3) 当社の事業内容 当社は、顧客課題に応じて、研究開発からエンジニアリング・製造支援までをワンストップでソリューションとして提供しています。技術プラットフォームを様々な化学製品の製造プロセスに応用することを目指していますが、化学産業は研究開発段階から商業化まで時間とコストがかかるため、顧客との長期的な関係を構築し安定的な収益を確保します。 当社は、顧客の課題解決を目指して研究開発を行う研究開発会社としての側面と、マイクロ波プロセスを設計して反応器を納入するエンジニアリング会社的な側面を併せ持っております。研究開発及びエンジニアリングのソリューションは4つのフェーズで提供していますが、各フェーズの具体的な実施内容は以下の通りであります。 開発段階のフェーズ1ないし2では、共同開発費や実証機の設計費という形で収益を計上します。顧客が事業化するフェーズ3ないし4では、プロジェクトマネジメントフィーや設計費を計上した上で、顧客がマイクロ波プロセスを導入することによって生み出すことができたコスト削減や付加価値向上などの価値の一部、及び当社が所有するバックグランドIPの使用料としてライセンス収入を、一時金やロイヤリティという形で計上します。 中長期的には事業化したパイプラインから得るロイヤリティをはじめとした継続的な収益が当社の利益に貢献することを想定しています。 事業の成功率を高めるためには、当社内でフェーズ0と位置づけている初期段階における開発課題の特定、事業仮説や期待値の設定が重要であり、事業開発チームによる徹底的なヒアリングを実施します。ヒアリング内容をデータベース化し成功パターンを認識し、必要に応じて簡単な試験をすることで、効率の良い案件獲得に繋げていきます。さらに、その前段階となる顧客からの引き合い数を増やすことに注力することで、事業性の高い案件の受注を目指します。 フェーズ1   ラボ開発   概念検証(POC/Proof of Concept)。顧客の課題に合わせたソリューションの検証。マイクロ波を用いた反応系のデザイン。 フェーズ2   実証開発   実機を想定してベンチ機・パイロット機を用いた実証開発。反応器のデザイン。実機導入に向けた経済性の検証。 フェーズ3   実機導入(装置販売)   実機を設計・製作し納入。 フェーズ4   製造支援   多くの顧客がマイクロ波設備の使用経験がないため、生産技術部員を派遣して設備の立ち上げから製造やメンテナンスを支援。 (4) 技術及び事業の標準化 当社の事業は、顧客課題にソリューションを提供すると、これが当社の技術プラットフォームの強化とこれを支える要素技術群の充実につながり、この強化された技術プラットフォームが顧客課題のソリューション力向上に貢献するという、好循環を実現可能な事業モデルです。これは、ソリューションの提供を通して獲得した装置・プロセスを中心とした知財・ノウハウを当社がある程度自由に展開できる自律拡張的な仕組みとしているからですが、顧客から見ても過去に積み重ねたバックグランドIP・ノウハウを含む技術プラットフォームを低コストで活用でき、メリットを享受することができます。 さらに、技術プラットフォームを「標準化」し、特定の顧客ではなく、業界・市場に共通した「課題」に対するソリューションを提供することで、技術を横展開しスケールする事業を実現します。 具体的な例としては、①ケミカルリサイクル事業、②鉱山プロセス事業があります。 ① ケミカルリサイクル事業 サーキュラーエコノミー構築の為に、廃棄プラスチックを分解し、再度、化学品の原料として利用できるようにする事業であり、マイクロ波熱分解技術を標準化して、家電や車などに使われているプラスチックからレジ袋まで多様な廃棄プラスチックに対応することで、事業の横展開を目指しています。当社では2021年3月期からマイクロ波技術を用いたケミカルリサイクルへの取り組みを開始し、これまで計20社以上×30件以上のプロジェクトを通じて要素技術を蓄積してきました。今後も大阪事業所に実証設備を導入して、多様なプロジェクトを通じて得られた技術の標準化を進めるとともに、パートナー企業との共同開発案件の早期の事業化・社会実装を目指します。 ② 鉱山プロセス事業 金属製錬/鉱山プロセスにおける、煆焼・焼成・還元などの、従来工程で化石燃料を燃焼し大量の二酸化炭素を排出する工程を、電気で発生するマイクロ波プロセスに置き換えることをビジョンとする事業で、標準化装置を自己投資して開発し、各共同開発案件に汎用的に活用することで、プロジェクトの投資コストを抑え、開発スピード・確度を上げることを目指しています。 標準化装置の開発事例として、マイクロ波を利用した鉱石の高温焼成・反応に対応可能な標準ベンチ装置を2024年3月に大阪事業所に完工しました。当社独自で開発したため今後あらゆるプロジェクトへ展開することができ、実際に当該装置を用いて、大平洋金属株式会社との共同開発におけるニッケル鉱石の煆焼及び還元に成功しています。 (5) 事業系統図 上記事業モデルを、以下の事業系統図に示します。なお、当社はマイクロ波化学関連事業の単一セグメントであります。 (6) 用語 本書で使用する用語の解説は次のとおりであります。 用語   用語の解説 伝熱   熱エネルギーが空間のある場所から別の場所に、物質によって移動する現象 バックグランドIP   もともと自社が所有する知的財産 反応器   化学反応を起こさせる装置。リアクター、反応炉とも言う カーボンニュートラル   二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、植林、森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすること(環境省「脱炭素ポータル」より) 再生可能エネルギー   石油、石炭、天然ガスといった有限な資源である化石エネルギーとは異なり、太陽光、風力、地熱、バイオマス等、エネルギー源として永続的に利用することができるもの ベンチ機   パイロット機設計に先立ち、必要な設計データ収集のために試験的に組み立てる、ラボで行う研究とパイロット機を用いた試験の中間の位置づけの試験で使われるプラント パイロット機   実機設計に先立ち、必要な設計データ収集のために試験的に組み立てる、ほぼ実機と同様の機能を持った試験段階と実用の段階との中間の位置づけとなるプラント 電磁場解析   反応器内に照射されたマイクロ波がどのような状態で反応器内及び加熱対象物内に分布するのか、また効率よくマイクロ波を照射するために反応器のどの部分から照射すれば良いかなどを決めるために、専用のコンピューターシミュレーターを用いて解析すること 熱流体解析   反応器内に存在する気体、液体、固体(粉体)などが、その中でどのような動き(流れ)をしているのか、それに伴い熱がどの様に伝播するのかを専用のコンピューターシミュレーターを用いて解析すること 連成解析   2つ以上の物理現象が相互に及ぼす影響を考慮した解析をすること パイプライン   フェーズ1(ラボ開発)、フェーズ2(実証開発)、フェーズ3(実機導入)、フェーズ4(製造支援)のいずれかにある開発プロジェクト
経営方針・対処すべき課題3,580字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針及び経営環境 化学産業は、わたしたちの生活には欠かせない医薬品からスマートフォン、航空機など幅広い分野へ原料を提供する産業として世界経済の発展を支えてきました。しかしながら、今もなおエネルギーを大量に消費する重厚長大型の製造工程が主流で、大量の産業用エネルギーを消費、二酸化炭素ガスを排出しており、製造プラントは広大な敷地を要します。 化学反応にはエネルギーが必要となります。化学産業は、勃興期から、「外部から」、「間接的に」、「全体を」加熱してエネルギーを伝達してきました。一方、電子レンジにも使われているマイクロ波は、「内部から」、「直接」、「特定の物質だけに」エネルギーを伝達します。当社はこのマイクロ波の特性を活用して化学反応をデザインし、「省エネルギー」・「高効率」・「コンパクト」・「高品質」なものづくりを実現する製造プロセスを提供します。 さらにマイクロ波プロセスは再生可能エネルギー由来の電力を活用することで大幅に二酸化炭素の排出を減らすことができます。各国政府が約束した2050年のカーボンニュートラルは遠い未来のように思われますが、化学産業をはじめとした重厚長大な製造業の設備更新サイクルは40年であり、国際エネルギー機関(IEA)が発表したNet Zero by 2050 A Road Map for the Global Energy Sector IEA(2021年5月)では今後10年以内に、約30%の設備が設備改善の為の大規模投資が必要とされる25年目の寿命を迎えると言われております。カーボンニュートラルを実現するためには、それまでに、新しい革新的な技術を導入可能な状態にしなければいけません。また、一般的に新技術が実用化されるためには10年程度必要なことを考えますと、当社としては「今」新しいソリューションの開発に着手をする必要があると考えております。 (2) 経営戦略等 当社は、製造プロセスを化石資源由来の「熱と圧力」から電気由来の「マイクロ波」に置き換えることで、「省エネルギー」・「高効率」・「コンパクト」な環境対応型プロセスのグローバルスタンダード化を目指しています。これを実現する為に、技術プラットフォームを用いて幅広い顧客や業界が抱える課題に対してソリューションとして提供します。当社の戦略としては、このマイクロ波技術のソリューション提供(提携事業)を中核としつつ、新規事業の創出を両輪とした成長戦略を展開します。具体的な成長戦略は以下の通りです。 長期成長イメージ ① 提携事業の深化 当社がこれまでに取り組んできた、炭素繊維製造、鉱山プロセス、ケミカルリサイクルなどの事業領域における開発案件を提携先と共に着実にPhase 3(実機導入)に持って行き、社会実装を進めます。実機導入による大型収益を目指すとともに、技術・装置の標準化を進めることで長期的な粗利率の改善・リードタイム短縮化を目指します。具体的な技術標準化施策としては、鉱山プロセス新規標準実証装置への開発投資、既存標準ベンチ装置のアップグレードなどを想定しています。 マイクロ波ソリューション事業の事業拡大イメージ また、マイクロ波装置のスケールアップに伴い発振器コストが増加し納期も長期化しており、提携事業における利益を圧迫していたことから、2026年6月期より内製化に向けた開発を進め、コストダウンを目指します。 ② 新規事業探索 戦略仮説の立案と仮説検証のサイクルを回しながら新規事業の探索を行い、2030年までに継続収益の獲得を目指します。具体的には、(i)マイクロ波の他分野への展開(例:半導体材料領域)、当社の事業開発・ラボ・エンジニアリングの一貫した機能を活用した、(ⅱ)マイクロ波以外の新規ソリューションの既存顧客への提供、小規模M&Aを想定しています。 当社提供価値の拡大イメージ (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 新規案件を獲得し共同開発からスタートをした案件が、実証開発へ、そして最終的には、実機導入にまでステージアップすることが重要となります。これをモニタリングするために重視をしている経営指標としては、1)新規契約獲得数、2)契約総数、及び3)フェーズ別売上高があります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社が優先的に対処すべき課題は下記のように考えております。 ① 開発戦略 要素技術の開発、データベースの充実、ノウハウの整備、及びアカデミアとも協力をした技術の体系化をはかり効率的な開発体制を構築します。また、発信器など当社が競争優位を持たない分野については、外部機関とも積極的に協力することで技術プラットフォームを強化します。当社の強みは、マイクロ波化学において、研究開発から実証開発・エンジニアリング迄をワンストップで提供できることですが、これを可能とする要素技術群で構成されるインフラの開発投資を進めます。顧客の開発に共通的に使用できる設備を持ち、かつ、ラボ装置は市販されているものでは不十分な為、当社で開発し整備することで、安価かつ高品質なソリューションを提供することが出来る体制を構築します。 また、「電化」の製造技術という観点から競合技術の動向にも注意を払いながらスピードを落とさずに開発を行う必要があります。一方で、マイクロ波加熱以外の有力な手段となるIH加熱・電気ヒーター加熱は、従来の化石燃料による加熱と同様に伝熱を基本とする技術で、直接エネルギーを伝えるマイクロ波と比較して、エネルギー変換効率が低く、スケールアップ難易度が高いため、その優位性を活かして社会実装を進めることを目指します。 ② 事業開発体制 当社は、技術プラットフォームを幅広く顧客や業界が抱える課題のソリューションに適用します。また、最終的に社会実装するために、化学メーカーをはじめとした様々なプレイヤーとアライアンスを組むことにより事業を拡大します。このため、世界中の化学メーカー等とのネットワークを構築し、常に顧客や業界ニーズ・トレンド情報を収集し咀嚼しております。このためには、当社の技術を理解・発信し顧客や業界ニーズとマッチングさせることができるプロデューサー的な機能を持った事業開発体制を構築し強化を図るために、継続的な人材採用と組織づくりが必要となります。 また、顧客の化学メーカーにとって、これまでに導入した実績がない技術であるマイクロ波化学プロセスを導入することは、経営的な判断となります。当社がスムーズな技術導入を実現するためには、開発の初期段階より顧客側経営層からの理解が必要となり、その為に経営レベルでの関係構築及び経営目線での価値提言に努めて参ります。 ③ 研究開発体制 当社がテクノロジー企業として構築したマイクロ波プロセスに関する技術プラットフォームは、化学メーカー等とのアライアンス戦略における競争優位の源泉となっています。したがって、今後も継続的に充実を図り、当社の競争優位をより強固とするための研究開発の継続が重要であり、それを可能とする体制の構築・強化が課題であると認識しており、継続的な人材採用及び育成が重要と考えております。 ④ 人材確保 マイクロ波化学は業際分野であり、化学、物理(電磁気学)、エンジニアリングなどの専門家から構成される開発体制を構築する必要があります。また、単に技術を提供するだけでなく、顧客の製造迄支援するためには、エンジニアについても、プロセスエンジニア、機械、電気計装、生産技術、及びシミュレーション技術者からなる多様な技術者をバランス良く継続的に採用する必要があります。  さらに、当社が、今後も持続的に成長するためには、パイプラインの拡大を常に行う必要があり、それを推進する人材の確保は重要な課題となります。特に、各プロジェクトの研究開発から事業化までをマネジメントできるプロジェクトリーダー級の即戦力人材の確保に努めてまいります。 ⑤ 経営管理体制 当社が継続的な開発パイプラインの拡充及び新規事業探索を進める上で、パイプラインの進捗管理、予実管理等を行うための経営管理体制の強化は重要な課題と認識しております。当社は、組織が健全かつ有効、効率的に運営されるように、パイプラインの進捗モニタリングを行うための内部統制の整備、強化、見直しを行っていく方針です。
事業等のリスク5,247字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。 また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しておりますが、当社に関するすべてのリスクを網羅するものではありません。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 技術の応用領域の拡大について 当社は、従来困難とされてきたマイクロ波プロセスの大型化に成功し、大規模マイクロ波化学工場である「M3K」の立ち上げに成功した後、食品添加物、医薬品、炭素素材、石油化学プロセス、電子材料、金属製錬/鉱山プロセスなど多様な分野へと応用領域を拡大してまいりました。このように、マイクロ波プロセスは、基礎化成品、機能性化成品、燃料、鉱石など様々な領域に応用可能であると考えておりますが、新しい技術領域であり不確実性が高いため、当社技術の市場への浸透が計画通りに進まない場合、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 新規参入・技術革新について 当社は、独自に構築したプラットフォーム技術を事業基盤としており、マイクロ波化学分野においては強固な競争優位性を確保しているものと考えております。しかしながら、当社を上回る研究開発能力を備えた新規参入企業が出現すること、または当社の特許技術に抵触しない技術をもって当社を上回る技術が開発されることも考えられます。 当社としては、数多くの領域でマイクロ波プロセスによるプラント建設を進めマイクロ波化学に関する知見を蓄積することで、この競争優位性をより強固なものにできると考えておりますが、新規参入企業の出現や当社を上回る技術の開発により、当社の競争優位性が低下する結果、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、マイクロ波に対する代替技術を持った事業者の新規参入や、技術革新によりニーズが減退し、業界環境そのものが著しく変化する可能性があります。顧客ニーズの変化を先読みして、競合技術を継続的に観測し、この結果を当社の技術開発に活かしていくことで対処したいと考えております。 (3) 知的財産について 当社の事業に関連した特許権等の知的財産権について、第三者との間で訴訟やクレームといった問題が発生したという事実はなく、現時点においては、当社の事業に関し他者が保有する特許権等への侵害により、事業に重大な支障を及ぼす可能性は低いものと認識しております。また、技術調査等を継続して行って侵害事件を回避するよう努めております。ただし、当社のような研究開発型の企業にとって、このような知的財産権侵害問題の発生を完全に回避することは困難です。今後、当社が第三者との間の法的紛争に巻き込まれた場合、弁護士や弁理士と協議の上、その内容によって個別具体的に対応策を検討していく方針ですが、当該第三者の主張の適否にかかわらず、解決に時間及び多額の費用を要する可能性があり、また、当社の技術に関しては、細心の注意を払って管理しておりますが、第三者が当社の技術を侵害した場合であっても、解決に時間及び多額の費用を要する可能性があります。その場合には当社の事業戦略及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 現状、要素技術群において、反応系デザインが中心の共通の要素技術である、基礎物性評価、シミュレーション、制御は秘匿化し、反応器デザインが中心の個別の要素技術である基盤機構は特許化、公知化する戦略をとっており、このようにして積み重ねた知財は当社の強みとなっております。 (4) 多額の研究開発費の発生について 当社の第18期事業年度の研究開発費の総額は437,647千円です。マイクロ波プロセスは、基礎化成品、機能性化成品、燃料、鉱石など様々な領域への応用が可能であると考えられます。当社はマイクロ波化学産業を興し同産業におけるリーディングカンパニーとなることを目指し、グリーン、ケミカルリサイクル、鉱山プロセスを重点領域として複数の次世代パイプラインの研究開発を進めています。これら研究開発が当初計画よりも遅延する場合、または当初期待していた結果が得られない場合、研究開発費用が当初計画よりも増大し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 収益計上が変動する傾向について 当社の事業収益は、共同開発契約に伴う開発一時金の収受によるものが中心であるため、その計上時期や金額によっては事業収益、当期純利益(損失)は不安定に推移する可能性があります。 (6) パイプラインの進捗について 当社は共同開発契約を締結するにあたり、研究開発目的ではなく、事業化の達成が目的であることを確認しております。事業化までのロードマップを事前合意し、マイルストン毎に契約を締結しておりますが、開発が難航した場合や、顧客における経営方針の変更、業績悪化等に伴う予算削減等がなされた際には、開発の継続が困難となる場合があります。また、事業化段階であるフェーズ4においては、ライセンス収入等の継続収益が発生することを想定しておりますが、本書提出日現在において、継続収益の計上実績はありません。今後、開発の進捗によりフェーズ4に到達するパイプラインが増加し、継続収益が発生することを見込んでおりますが、顧客の事業状況によってはパイプラインの事業化が困難となる場合があります。 以上のように、当社の想定どおりにパイプラインが進捗しない場合において、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 特定の取引先に売上が集中する可能性について 当社は多数の企業と共同開発を実施しておりますが、売上単価が大きいフェーズ2以降の案件について、現時点では特定の取引先からの売上が一定の割合を占めています。今後、フェーズ1の案件がフェーズ2へとステージアップすることで、このような状況は解消されると考えておりますが、開発の進捗に偏りが生じた際には、本状況が発生する可能性があります。 (8) 業績の不確実性について ① 過年度の業績推移について 当社がソリューション提供型のビジネスを開始したのは第11期であり、第13期、第16期及び第18期以外においては、当期純損失を計上しております。 今後、さらなる事業拡大を推進してまいりますが、過年度の経営成績が今後の当社の経営成績等を判断する材料としては、不十分である可能性があります。 今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、当社の業績に影響を及ぼすと考えられる様々な外部環境の変化について予想することは、現状においては困難であると思われます。 ② 研究開発投資について 当社は、マイクロ波プロセスの基盤技術確立、応用領域拡大のため、設備機器の導入、研究員及びエンジニアの増員等、研究開発にかかる先行投資を積極的に実行しております。 今後も、研究開発にかかる先行投資を継続するとともに、事業開発を強化することで、共同開発契約やライセンス契約の締結による収益の計上に努めてまいりますが、研究開発の効果が十分に得られない場合や、事業開発が計画通りに進まない場合には、当社の業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 人材及び組織について ①少数の事業推進者への依存について 代表取締役社長CEOである吉野巌は、経営戦略の策定、事業開発の推進において重要な役割を果たしております。また、代表取締役CSOである塚原保徳は、創業以前はマイクロ波化学分野の研究者として活動しており、同分野における豊富な知見を活かして、創業当初から当社研究開発の中心的存在であり、現在もその推進に重要な役割を担っております。 当社では、これらの取締役に過度に依存しない経営体制を築くために、研究開発、事業開発の遂行にあたって、幹部人材の採用や、各種会議体の設置によって意思決定やノウハウ蓄積を組織的に行うなど、経営組織の強化を進めております。しかしながら、仮に経営業務に関して、これら取締役への依存度が高い状態で推移し、かつ、これら取締役の事業への関与が何らかの理由により困難となった場合には、当社の事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②少人数組織であることについて 当社は、当事業年度末現在、従業員54名(臨時雇用者含む)と小規模であり、内部管理体制も相応の規模となっております。当社においては、業務上必要な人員の増強及び内部体制の充実を図っていく方針でありますが、必要な人材を獲得できない場合、人材流出が生じた場合及び代替要員の不在等の問題が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 情報管理について 当社のプラットフォーム技術及びパイプラインの開発並びにその他事業遂行等に関する重要な機密情報が流出するリスクを低減するために当社は、役職員、顧問、取引先等との間で、守秘義務等を定めた契約を締結するなど、厳重な情報管理に努めています。しかしながら、役職員、顧問、取引先等によりこれが遵守されなかった場合等には、重要な機密情報が漏洩する可能性があり、このような場合には当社の事業や財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 法令規制等について 当社は、法令の遵守を基本として事業を進めておりますが、製造物責任、消防法、電波法、廃棄物処理責任、環境・個人情報保護関連、税制関連等において、さまざまな法的規制を受けており、今後更にその規制が強化されることも考えられます。そのような場合、事業活動に対する制約の拡大やコストの増加も予想され、当社企業の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 固定資産の減損について 当社は、マイクロ波プロセスの技術プラットフォームを構築すべく、有形固定資産及び無形固定資産等の固定資産を取得・保有しております。これらの資産の取得にあたっては事前に必要性や収益性を十分に検証した上で決定しておりますが、研究開発の効果が十分に得られないこと、事業開発が計画通りに進まないこと、または経営環境や事業の状況の著しい変化等により、収益性が低下し、十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、対象資産に対する減損損失の計上により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 業績の季節的変動について 当社の主要顧客である化学企業においては、新年度直前の3月までに研究開発予算の獲得が行われるため、当社との共同開発は第1四半期または第2四半期に開始することが多くなります。その結果、当社の収益が計上される共同開発の完了時期が下半期に偏重する傾向にあります。また、大型案件の完了時期による影響があります。これに対して販売費及び一般管理費は、その大部分が固定費であることから、利益の割合も下期に偏重する傾向にあり、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。 第18期事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)の各四半期会計期間の売上高 (単位:千円) 第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期   合計 69,158   256,235   351,876   931,133   1,608,403 (14) 検収時期の変動について 共同開発契約においては、開発テーマに関する報告書・サンプル、機器等の成果物を納品し対価を得ており、顧客による成果物の検収が完了した時点で収益を認識しております。 このような契約において、顧客と合意の下、開発状況に応じた開発期間の延長等を行うことにより、顧客による成果物の検収が当初予定よりも遅れた場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)自然災害、事故、テロ、戦争などについて 当社は大阪府吹田市において研究開発、大阪市住之江区において実証開発を実施しておりますが、地震、台風等の自然災害の影響を受ける可能性があります。同様に火災等の事故災害、テロ、戦争等が発生した場合、開発拠点の設備等に大きな被害を受け、開発が遅延、または中止を余儀なくされる可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社の事業戦略及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,275字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況 (資産) 当事業年度末の資産合計は2,124,539千円となり、前事業年度末に比べ229,565千円増加しました。 これは主に、現金及び預金が22,309千円、リース資産が19,936千円それぞれ減少したのに対し、売掛金が294,232千円、仕掛品が27,835千円、ソフトウエアが15,408千円それぞれ増加したことによるものであります。 (負債) 当事業年度末の負債合計は1,060,531千円となり、前事業年度末に比べ21,849千円増加しました。 これは主に、契約負債が157,875千円、未払法人税等が18,818千円それぞれ減少したのに対し、長期借入金が151,440千円、買掛金が64,013千円、1年内返済予定の長期借入金が20,706千円それぞれ増加したことによるものであります。 (純資産) 当事業年度末の純資産は1,064,007千円となり、前事業年度末に比べ207,715千円増加しました。 これは、利益剰余金が161,482千円、資本金及び資本準備金がそれぞれ23,116千円増加したことによるものであります。 ② 経営成績の状況 製造業の中でも化学産業は、原料や素材を担う産業として経済の発展を支えてきました。しかしながら、多くの製品や製法にイノベーションが起こる中、同産業は長きにわたってその登場からほとんど姿を変えておらず、現在も未だ重厚長大のエネルギー大量消費型のプロセスが多く残っています。 当社は、「何を作るか」ではなく「どのように作るか」に着目し、製造プロセスを化石資源由来の「熱と圧力」から電気由来の「マイクロ波」に置き換えることで、「省エネルギー」・「高効率」・「コンパクト」な環境対応型プロセスのグローバルスタンダード化を目指す技術プロバイダーです。 当社は、「デザイン力」及び「要素技術群」からなる技術プラットフォームを駆使して、顧客課題に応じて、ラボ開発、実証開発といった研究開発フェーズから、実機製作、製造支援といった事業フェーズまでをワンストップでソリューションとして提供しております。現在では、炭素素材、ケミカルリサイクル、金属製錬/鉱山プロセス、電子材料、医薬品などの幅広い分野において研究開発のパイプライン拡充及び積極的な事業開発活動を行っております。 近年、地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、「カーボンニュートラル」を目指す動きが世界的に加速しております。わが国でも2020年10月、臨時国会で「2050年カーボンニュートラル」が宣言されたことを受け、経済産業省により2兆円のグリーンイノベーション基金が造成されるなど、二酸化炭素排出の削減を経営課題として取り組む企業等に対して、研究開発・実証から社会実装までを継続して支援を行う機運が高まっております。 マイクロ波プロセスは、従来の「外部から」「間接的」「全体」にエネルギーを伝達するプロセスに対して、「内部から」「直接的」「ターゲットした物質」に効率的にエネルギーを伝達することが可能であり、エネルギー削減を実現することができます。さらに、2000年代以降、安価、かつ発電量が増えてきた自然エネルギー由来の電気と組み合わせた「電化」のプロセスとして大幅な二酸化炭素削減が可能であるため、カーボンニュートラル実現に向けた有望なキーテクノロジーとして注目されております。 実際に当社では複数の化学企業と協業しながら、従来の製造プロセスを当社技術プラットフォームによって革新していく共同開発プロジェクトを進めております。具体的に当事業年度に推進した主要な開発プロジェクトとして下記が挙げられます。 (1) 金属製錬/鉱山プロセスにおけるマイクロ波を利用した標準ベンチ装置を完工。 (2) ニッケル鉱石の製錬技術に関する大平洋金属株式会社との共同開発において、マイクロ波標準ベンチ装置を用いたニッケル鉱石の煆焼及び還元に成功。 (3) 株式会社MiRESSOとの間でベリリウム製造実証におけるマイクロ波加熱反応器の設計及び製造に関する業務委託契約を締結。 (4) 鉱石製錬用のマイクロ波回転炉床炉の設計及び製造に関する中外炉工業株式会社との戦略的提携を発表。 (5) 南鳥島沖海底に存在するマンガンノジュール鉱石の製錬に関して、東京大学が採択された東京都の支援事業※に参画し、マイクロ波を用いた鉱石の煆焼試験を開始(※「GX関連産業創出へ向けた早期社会実装化支援事業」における「海底鉱物資源の製錬方法の開発」) (6) マイクロ波ケミカルリサイクルにおいて、「小型分散型」「連続式」の技術形態を検証することを目的として、連続運転可能な実証機を完工。 (7) 株式会社レゾナック・ホールディングスと進めていた、使用済みプラを直接基礎化学品へ再生するケミカルリサイクルの共同開発において、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業」に採択され、技術開発を本格化。 このように、既存の開発案件を着実に進めつつ、新領域の開発案件獲得にも取り組んだ結果、当事業年度は、新規案件獲得数は通期計画29件に対して24件、契約済みの案件総数は通期計画61件に対して71件となりました。 以上の結果、当事業年度における経営成績は、売上高1,608,403千円(前年同期比13.7%の減少)、営業利益187,394千円(前年同期比39.4%の増加)、経常利益182,126千円(前年同期比39.1%の増加)、当期純利益161,482千円(前年同期は944,895千円の当期純損失)となりました。 また、当社は、マイクロ波化学関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ22,309千円減少し507,095千円となりました。 当事業年度におけるキャッシュ・フローの概況は以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、73,516千円の支出(前事業年度は205,747千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益164,332千円、減価償却費101,904千円、固定資産除却損31,694千円、未収入金の減少額69,683千円、仕入債務の増加額64,013千円を計上したのに対し、売上債権の増加額294,232千円、契約負債の減少額157,875千円、棚卸資産の増加額31,293千円を計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、147,235千円の支出(前事業年度は797,816千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出117,001千円、有形固定資産の除却による支出29,809千円を計上したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、198,443千円の収入(前事業年度は124,794千円の支出)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出19,936千円を計上したのに対し、長期借入れによる収入180,000千円、株式の発行による収入46,233千円を計上したことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.受注実績 当事業年度の受注実績は、次のとおりであります。なお、当社はマイクロ波化学関連事業の単一セグメントであるため、売上高の主な内訳別に記載しております。 区分   当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   前年同期比(%) フェーズ1(千円)   246,730   51.4 フェーズ2(千円)   873,116   85.2 フェーズ3(千円)   15,000   - フェーズ4(千円)   656   - その他(千円)   543   2.0 合計(千円)   1,136,046   74.1 c.販売実績 当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はマイクロ波化学関連事業の単一セグメントであるため、売上高の主な内訳別に記載しております。 区分   当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   前年同期比(%) フェーズ1(千円)   258,480   45.7 フェーズ2(千円)   1,330,223   104.4 フェーズ3(千円)   15,000   - フェーズ4(千円)   656   - その他(千円)   4,043   16.8 合計(千円)   1,608,403   86.3 (注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)   当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) ㈱MiRESSO   -   -   187,000   11.6 大日本印刷㈱   -   -   178,000   11.1 三井化学㈱   866,123   46.5   -   - 2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末日における資産及び負債、会計年度における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績及び適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。 なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当事業年度における財政状態及び経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ③ キャッシュ・フロー、資本の財源及び資金の流動性 当社は、基盤技術の強化をはかるべく、積極的に研究開発活動を実施してまいりましたが、今後も継続して実施する方針であり、必要な資金は、自己資金、金融機関からの借入金、新株発行による調達資金により充当することとしております。 当社の資金の流動性については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ④ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の分析 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、1)新規契約獲得数、2)契約総数、及び3)フェーズ別売上高を主な経営指標として重視しており、各指標の進捗度は以下のとおりです。 新規契約獲得数及び契約総数 2023年3月期   2024年3月期   2025年3月期 新規契約獲得数   27件   27件   24件 契約総数   61件   64件   71件 フェーズ別売上高 2023年3月期   2024年3月期   2025年3月期 フェーズ1   567,193千円   565,112千円   258,480千円 フェーズ2   593,960千円   1,274,108千円   1,330,223千円 フェーズ3   35,000千円   -   15,000千円 フェーズ4   -   -   656千円 その他   19,200千円   24,100千円   4,043千円 合計   1,215,353千円   1,863,320千円   1,608,403千円

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開示資料

出典

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