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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

アソインターナショナル

9340 · Standard · サービス業

矯正歯科技工物の製作専門会社。歯科医療機関向けにオーダーメイドの矯正装置を供給するニッチトップ。

概要

アソインターナショナルは、矯正歯科治療に用いる歯科技工物の製作・販売を専門とする企業である。1988年に株式会社アソ.デンタルとして設立され、現在は歯科矯正事業の単一セグメントで、約310名の従業員を擁する。2025年6月期の売上高は38億円、営業利益7億円。2022年12月に東京証券取引所スタンダード市場に上場した。本社を東京都中央区銀座に置き、国内に大阪・新潟・名古屋の各オフィス、海外にフィリピン・米国・ハワイの子会社を持つ。

矯正歯科技工物に特化した事業構造

当社グループは、創業以来一貫して矯正用の歯科技工物の製作・販売を主力事業としており、一般的な補綴物(入れ歯やかぶせ物)は手がけていない。提供する製品は100種類以上に及び、拡大床やリテーナーなどの可撤式装置、マウスピース型矯正装置、ブラケットとワイヤーを用いた固定式装置に大別される。2025年6月期の売上高3,796,454千円の内訳は、矯正歯科技工物売上がアナログ1,993,683千円、デジタル1,182,403千円、商品売上574,792千円、その他45,575千円である。商品売上には口腔内スキャナーや3Dプリンターなどのデジタル商材が含まれ、矯正治療のDX化に対応している。また、矯正歯科技工物の修理やセミナー開催の受託、矯正関連材料の販売も行い、歯科医療機関への総合的なサービスを提供している。

内製と外注を組み合わせた柔軟な生産体制

当社グループの製造体制は、自社内製と外部パートナーへの外注の二本立てで構成される。内製では、自社で46名の歯科技工士を抱え、複雑な高付加価値品に特化して製作するほか、フィリピンの連結子会社ASO INTERNATIONAL MANILA, INC.がワイヤーなどの一般的な技工物を担う。外部協力パートナーは57か所に及び、そのうち47か所は当社から独立した歯科技工士が設立した歯科技工所である。これらパートナーは主に一般的な技工物の製作を請け負い、受注状況に応じて外注量を柔軟に調整できるため、固定費の抑制と急増する受注への対応を両立している。また、パートナー側も安定した受注を得られる互恵関係にある。この体制により、特殊品から量産品まで幅広いニーズに対応可能となっている。

大学歯学部との長期取引と海外展開

当社グループは全国の歯科大学・大学附属病院と取引実績を持ち、卒業生が独立開業後も継続的に利用する傾向があるため、安定的な顧客基盤が形成されている。2025年6月期の取引歯科医療機関数は明示されていないが、過去10年で症例データのデジタル管理を加速し、顧客との長期的関係を強めている。海外展開では、2015年にフィリピンにASO INTERNATIONAL MANILA, INC.を設立し、低コストな製造拠点を確保。2019年にはハワイにASO INTERNATIONAL HAWAII, INC.を取得し、米国市場への足掛かりとした。2024年4月にはカリフォルニア州サンノゼにASO INTERNATIONAL USA, INC.を新設し、カリフォルニア大学サンフランシスコ校歯学部、テキサス大学歯学部ヒューストン校、ボストン大学歯学大学院の公式サプライヤーとして登録されるなど、本格的な米国本土進出を進めている。

業界の中での役割は歯科医療機関向け矯正歯科技工物メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
42億円
営業利益
7億円
営業利益率
16.7%
純利益
5億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01歯科医療主力

全国の矯正治療を行う歯科医院、歯科大学及び附属病院向けに、矯正歯科技工物を製作・販売している。内製と外注を組み合わせた柔軟な製造キャパシティと、デジタル技術を活用した多品種対応が特徴。

矯正歯科技工物の専門メーカーとして、国内の歯科大学29校全てに販売実績

主な製品・サービス3
矯正装置(拡大床、リテーナー等)
矯正治療の初期や後期に使用される可撤式の矯正装置。拡大床は歯の移動スペース確保、リテーナーは後戻り防止に用いる。
マウスピース型矯正装置(AsoAligner DIGITAL)
3DCAD・3Dプリンターで製造する透明なマウスピース型矯正装置。歯列の並び替え精度と製造スピードを向上させている。
イン・ダイレクト・ボンディング・システム(I.D.B.S)
ブラケット装着用のコアとプレフォームドワイヤーをセットにした矯正歯科技工物。装着時間の短縮を実現する。

製品と技術

可撤式矯正装置―拡大床とリテーナー

当社の可撤式矯正装置には、治療初期に使用する拡大床と治療後に装着するリテーナーが主要な製品として位置づけられる。拡大床は、顎を頬側に拡大して歯の移動スペースを確保する目的を持ち、当社は20種類以上のバリエーションを製造可能である。リテーナーは矯正後の歯の後戻りを防止する保定装置で、10種類以上のラインアップを揃える。これらは患者自身で着脱できる可撤式であり、食事や歯磨きの際に取り外せるため利便性が高い。製作方法は、従来の手作業によるアナログ工程と、3Dプリンターを用いたデジタル工程の両方を併用し、患者の口腔内印象やデジタルデータに基づいてオーダーメイドで供給される。

マウスピース型矯正装置「AsoAligner DIGITAL」

「AsoAligner DIGITAL」は、透明なプラスチック(PET材)製のマウスピースを段階的に交換することで歯を移動させる可撤式矯正装置である。2018年の発売以来、当社のデジタル戦略の中核製品として成長している。最大の特徴は、患者の歯型情報が石膏模型でも特定のデータ形式でも受注可能な点であり、取引先の設備に依存しない柔軟性を持つ。製造工程では、3DCADで歯列移動のシミュレーションを行い、3Dプリンターで精密なマウスピースを製作する。製品の導入にあたっては、歯科医師が事前にセミナーを受講し、適応症例や非適応症例を学習することが必須であり、治療トラブルの回避に寄与している。北海道から九州までの6社と業務提携し、地域密着型の販売網を構築している。

イン・ダイレクト・ボンディング・システムとHARMONYリンガルシステム

I.D.B.Sは、ブラケットを歯面に接着するためのコアと、患者の歯列に合わせて屈曲されたワイヤーを一体化した製品である。ラビアル(頬側)用とリンガル(舌側)用の2タイプがあり、リンガル用は舌側にブラケットを装着するため視認性が悪く治療難易度が高いが、I.D.B.Sを用いることで歯科医師の作業負担を大幅に軽減する。2017年から販売を開始した「HARMONYリンガルシステム」は、このI.D.B.Sの工程をさらにデジタル化した製品である。3DスキャンとCAD/CAM技術により、コアとワイヤーを高精度に製作し、リンガル矯正治療の効率と精度を向上させている。これらの製品は、ブラケットとワイヤーを用いた伝統的な矯正治療において、歯科医師の時間短縮と治療の標準化に貢献している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 歯科医療矯正歯科技工物の専門メーカーとして、国内の歯科大学29校全てに販売実績

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

人材派遣で業界中位、内需依存で安定成長

同社はサービス業に属し、人材派遣・紹介を主力とする。業界内ではジンジブやイシンなどがライバルで、同社は中位グループに位置する。売上高は35億円から42億円へと拡大しており、営業利益率は14%から18%と高水準を維持している。業界全体が人手不足に直面する中、派遣需要は底堅く、特に製造・物流分野でのニーズが強い。同社は特定業界に偏らず幅広いクライアントを持つことで、景気変動への耐性を備える。一方、競合他社も同様のサービスを提供しており、差別化が必須である。内需依存度が高く、海外展開は限定的で、為替や国際情勢の影響を受けにくい事業構造が特徴だ。

強み

  • 営業利益率は14〜18%で、業界平均を上回り、効率的な運営が強み。
  • 売上高は年率約10%増で推移し、安定した事業拡大を実現。
  • 特定業種に依存せず、多様な業界に人材を供給し需要変動に強い。
  • 国内市場中心で、海外景気や為替の影響を受けにくい事業構造。

課題

  • 同業他社とサービスが類似し、価格競争に陥るリスクがある。
  • 求職者数が減少する中、優秀な人材の確保が課題となる。
  • 労働関連法規が厳格化し、コンプライアンス体制の強化が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

サービス業の時価総額近傍。太字がアソインターナショナル

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17096ステムセル研究所78億円49.0倍
29723京都ホテル77億円8.8倍
37367セルム76億円12.4倍
49720ホテル、ニューグランド76億円20.9倍
57065ユーピーアール76億円10.7倍
69340アソインターナショナル75億円14.7倍
72483翻訳センター75億円16.2倍
86031ZETA75億円36.9倍
96093ミトラグループ74億円37.0倍
102186ソーバル73億円15.4倍
117049識学73億円23.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

個人事業から法人化へ(1982-1992年)

当社の起源は、1982年4月に東京都墨田区で開業した矯正専門の歯科技工所「ASO DENTAL」である。個人事業としてスタートした後、1988年5月に東京都中央区湊で株式会社アソ.デンタルを設立。1992年6月には商号を株式会社アソインターナショナルに変更し、国際的な事業展開を視野に入れた。1996年5月に本社を現在の東京都中央区銀座に移転し、事業基盤を固めた。この間、創業から法人化、商号変更、本社移転という一連の流れは、個人商店から組織的な企業へと成長する過渡期であり、後の製品開発と規模拡大の土台を築いた。

I.D.B.S製品の投入と国内販路の拡大(1996-2012年)

1996年6月、当社はリンガル矯正治療用I.D.B.S(イン・ダイレクト・ボンディング・システム)の販売を開始した。これはブラケット接着用コアと屈曲済みワイヤーをセットにした製品で、歯科医師の治療時間を短縮する画期的なものだった。2004年8月にはラビアル矯正治療用I.D.B.Sを追加し、製品ラインアップを拡充。販売体制も強化し、2007年11月に大阪オフィス、2010年4月に新潟オフィス、2012年3月に名古屋オフィスを相次いで開設した。2009年4月には米国矯正歯科学会(AAO)へ初出展し、国際的な認知度向上を図った。この時期にI.D.B.Sが主力製品として定着し、全国的な販売網が整備された。

マウスピース型矯正装置の開発とデジタル化への転換(2005-2018年)

2005年12月、当社はマウスピース型矯正装置「Clear Aligner」を発売し、同時に矯正セミナーを開始した。2010年7月には製品名を「AsoAligner」に変更し、ブランドを確立。2017年6月、本社にデジタルセンターを開設し、3D技術の導入を本格化させた。翌2018年4月には、3DCADと3Dプリンターを活用した「AsoAligner DIGITAL」を発売。従来の手作業による歯列並び替えをデジタル工程に置き換え、精度と製造スピードを大幅に向上させた。このデジタルシフトにより、増加するアライナー需要に対応する体制が整い、後の受注拡大につながった。

グループ再編と海外子会社の取得・清算(2019-2023年)

2000年7月に設立された株式会社ASOホールディングスを100%親会社とする持株会社体制のもと、2019年はグループ再編の大きな節目となった。2019年4月、フォレスタデント・ジャパン株式会社の全株式を取得し子会社化。同年5月にASO INTERNATIONAL HAWAII, INC.、6月に株式会社ASO INTERNATIONAL HITACHIをそれぞれ子会社化した。同時に、2019年6月には当社がASOホールディングスを吸収合併し、持株会社を消滅させた。一方、不採算事業の整理も進め、2019年6月にDENTEX株式会社の全株式を譲渡、同年12月には台北雅塑國際有限公司を清算。2021年7月にはASO ISTANBUL ORTHODONTICS LABORATORY LTD.、2023年11月には株式会社ASO INTERNATIONAL HITACHIを清算し、グループを連結子会社4社に絞り込んだ。

東証上場と米国本土進出(2022-2024年)

2022年12月、当社は東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場した。上場後、成長戦略の柱として米国市場への本格進出を掲げ、2024年4月に米国カリフォルニア州サンノゼ市にASO INTERNATIONAL USA, INC.を設立。同年中にカリフォルニア大学サンフランシスコ校歯学部、テキサス大学歯学部ヒューストン校、ボストン大学歯学大学院の公式サプライヤーとして登録され、米国の主要歯学教育機関との取引基盤を構築した。上場後の財政状況は堅調で、2025年6月期には売上高3,796,454千円(前期比7.1%増)、営業利益658,504千円(同20.8%増)を達成し、増収増益を継続している。

年表28件を開く

1980年代

  • 1982年4月東京都墨田区において、個人事業として矯正専門の歯科技工所ASO DENTALを開業
  • 1988年5月創業東京都中央区湊において、株式会社アソ.デンタル(現当社)を設立

1990年代

  • 1992年6月商号変更商号を株式会社アソインターナショナルに変更
  • 1996年5月本社を東京都中央区銀座に移転
  • 1996年6月リンガル矯正治療用I.D.B.Sを販売開始

2000年代

  • 2000年7月創業株式会社ASOホールディングスを設立。株式移転により、株式会社ASOホールディングスが当社の100%親会社となる
  • 2004年8月ラビアル矯正治療用I.D.B.Sを販売開始
  • 2005年12月当社で第1回「Clear Aligner TM」セミナーを開催 マウスピース型矯正装置「Clear Aligner TM」を発売
  • 2007年11月大阪オフィスを新設
  • 2009年4月米国最大の矯正学会アメリカ矯正歯科学会(A.A.O)へ初出展

2010年代

  • 2010年4月新潟オフィスを新設
  • 2010年7月「Clear Aligner TM」から、「AsoAligner®」に名称を変更し販売開始
  • 2012年3月名古屋オフィスを新設
  • 2012年7月創業ASO ISTANBUL ORTHODONTICS LABORATORY LTD.を設立し関連会社化
  • 2014年1月創業株式会社ASOホールディングスを100%親会社として、DENTEX株式会社を設立
  • 2015年5月ASO INTERNATIONAL MANILA, INC.(現連結子会社)を設立
  • 2017年5月本社にデジタルセンターを開設
  • 2017年6月HARMONYリンガルシステムを製造販売開始
  • 2018年4月製造工程をデジタル化し、精度・製造スピードを向上させた「AsoAligner DIGITAL」を発売開始
  • 2019年4月M&A株式会社ASOホールディングスからの新設分割により、当社代表取締役社長阿曽敏正の資産管理会社として株式会社ASOを設立 フォレスタデント・ジャパン株式会社(現連結子会社)の株式の100%を取得し子会社化
  • 2019年5月M&AASO INTERNATIONAL HAWAII, INC.(現連結子会社)の株式の100%を取得し子会社化
  • 2019年6月M&A株式会社ASO INTERNATIONAL HITACHIの株式の100%を取得し子会社化
  • 2019年6月M&A当社が株式会社ASOホールディングスを吸収合併し、株式会社ASOホールディングスは消滅し、当社が存続会社となる DENTEX株式会社の全株式を譲渡
  • 2019年12月台北雅塑國際有限公司を清算

2020年代

  • 2021年7月ASO ISTANBUL ORTHODONTICS LABORATORY LTD.を清算
  • 2022年12月上場東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場
  • 2023年11月株式会社ASO INTERNATIONAL HITACHIを清算
  • 2024年4月ASO INTERNATIONAL USA, INC.(現連結子会社)を設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 取引歯科医療機関数具体的な数値目標の記載なし
  • 取引歯科医療機関あたりの売上高具体的な数値目標の記載なし
  • 売上高営業利益率具体的な数値目標の記載なし

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    人材の確保と育成

    高い専門知識と技術を持つ歯科技工士や営業人材を確保し、期待役割の定義、作業工程の標準化、明確な評価制度を構築。歯科技工士の育成プログラムや独立開業支援、次世代リーダー研修、ジョブローテーションを実施する。

  2. 02

    製品企画強化

    デジタル化・機械化を推進し、既存製品の精度・品質を向上。AI技術を用いた正常歯列の仮想構築やクラウドデータ連携サービスの開発、マウスピース型矯正装置「AsoAligner DIGITAL」の適応症例拡大に取り組む。

  3. 03

    セールスプロモーション

    歯科医師のネットワークを通じた口コミによる新規顧客獲得を重視。市場ニーズを捉えた高品質・高付加価値製品の安定供給に加え、SNSやインフルエンサーを活用した消費者への情報発信にも経営資源を配分する。

  4. 04

    海外事業展開の加速

    アメリカの大学歯学部への公式サプライヤー登録や子会社ASO INTERNATIONAL USA, INC.設立により米国本土進出の基盤を整備。フィリピン子会社を製作拠点として海外展開を加速する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 3期分

グループ全体で310人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は423万円で、2期前と比べて+17.4%平均年齢は38.7歳、平均勤続年数は5.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2023年6月36035.04.5267
2024年6月39336.35.2276181
2025年6月42338.75.8310226

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社4(国内 1 / 海外 3、うち連結子会社 4) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
マニラ工場 — フィリピンカヴィテ州40百万円
本社 — 東京都中央区37百万円
新潟オフィス — 新潟県新潟市中央区3百万円
主な関係会社
  • 国内
    フォレスタデント・ジャパン株式会社(注)2.
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ASO INTERNATIONAL MANILA, INC. (注)2.
    フィリピン カヴィテ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ASO INTERNATIONAL HAWAII, INC.
    米国 ハワイ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ASO INTERNATIONAL USA, INC.
    米国 カリフォルニア州 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は42億円営業利益7億円前期と比べると増収増益で、売上が+10.5%、利益が+0.0%。

売上高
+10.5%
42億円
営業利益
+0.0%
7億円
純利益
+25.0%
5億円
営業利益率
16.7%
前期比 -1.8%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高44億円42億円
営業利益8億円7億円
純利益6億円5億円
1株あたり配当¥28¥28

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は22億円、営業利益は4億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+15.8%、営業利益は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q8112.51
2023年4Q81
2024年1Q9111.10
2024年2Q8112.51
2024年3Q9222.21
2024年4Q9111.12
2025年2Q19315.82
2025年4Q19421.12
2026年2Q20315.02
2026年4Q22418.23

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2019年2月期からの9期で、売上は25億円から42億円へ1.7倍に増えた。直近期の営業利益率は16.7%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
株式会社ASOホールディングスからの新設分割により、当社代表取締役社長阿曽敏正の資産管理会社として株式会社ASOを設立 フォレスタデント・ジャパン株式会社(現連結子会社)の株式の100%を取得し子会社化
2019年2月2522
2019年6月90−4
2020年6月2542
2021年6月3164
東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場
2022年6月3154
2023年6月3243
ASO INTERNATIONAL USA, INC.(現連結子会社)を設立
2024年6月355614.34
2025年6月387618.44
2026年6月427716.75

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高42億円のうち、営業利益として残るのは7億円16.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は5億円、売上の11.9%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金83.3%35億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益16.7%7億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+9.1pt
16.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+6.9pt
11.9%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 5期分

2025年6月期は営業CFが5億円、投資CFが−2億円で、差し引きのフリーCFは3億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は19億円で、売上の6.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年6月40−1412
2022年6月2−1−1113
2023年6月2−13117
2024年6月4−2−1219
2025年6月5−2−3319

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2025年6月期の総資産は33億円。このうち返さなくてよい自己資本が29億円で、自己資本比率は88.0%(業種中央値53.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年2月1712569.8
2019年6月135837.7
2020年6月157849.8
2021年6月2013763.8
2022年6月2216670.8
2023年6月2825387.2
2024年6月3228486.8
2025年6月3329488.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳
現金及び預金
19億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
22億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
0億円
在庫として抱えている分
負債合計
4億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率534社中88位あたり、逆に低いのは配当利回り534社中205位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
16.7%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
10.5%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.7%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥765で、1年前と比べて+6.8%過去52週の値幅のなかでは91%の位置にある。

¥765-1.0%1ヶ月+7.6%1年+6.8%時価総額75億円
過去52週の値幅
安値¥645高値¥777

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)14.7倍
PER (会社予想)13.6倍
PBR2.33倍
配当利回り3.66%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月21日終値703円で、25日線(710.64円)を約1.1%下回り、75日線(685.65円)を約2.5%上回る。52週高値762円からは約7.7%下。1カ月で0.28%下落とほぼ横ばい。出来高は低水準で、方向感に欠ける。RSI36.08とやや弱気圏。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)

実績PERは13.54倍と同業平均23.01倍を下回り、予想PERも12.5倍とさらに低い。PBRは2.13倍で同業平均3.33倍を下回り、割安感がある。配当利回りは3.98%と同業平均2.29%を上回り、株主還元は良好。ROEは15.4%と高く、収益性も優れている。売上・利益は増加傾向にあり、業績拡大が期待されるが、PBRが2倍超で資産効率はやや割高懸念がある。総合的に割安と判断した。

指標この会社業種平均
PER (実績)14.7倍23.4倍
PER (予想)13.6倍
PBR2.33倍3.51倍
ROE15.4%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

日本企業の海外進出や現地での人材需要に伴い、ビジネス機会が拡大。強気派は、グローバルな人材流動化の流れで需要が増加し、収益性が高いビジネスモデルを評価。弱気派は、為替変動や海外景気の影響を受けやすく、競合との差別化が難しいと指摘。投資論点は、この市場での競争力と成長持続性。

プラスに働く材料7
  • 高収益体質

    営業利益率18%超と高い

  • 成長市場

    グローバル人材市場は拡大

  • 株主還元

    配当利回り約4%と高い

  • 売上高38億円から42億円へ増収2026年6月期影響

    売上高は2025年6月期38億円から2026年6月期42億円へ約10%増。サービス需要の拡大が続く。

  • 営業利益率18.42%の高水準2025年6月期影響

    営業利益率は2024年6月期14.29%から18.42%へ4pt改善。営業利益も5億円から7億円へ増加。

  • 配当利回り3.98%と高水準継続影響

    配当利回り3.98%は相対的に高い。株価703円でのインカム需要が下支え。

  • 予想PER12.5倍の割安感決算発表後影響

    実績PER13.54倍に対し来期予想PERは12.5倍。利益改善で評価がさらに下がる。

マイナスに働く材料7
  • 景気敏感

    海外需要が景気で変動

  • 競争激化

    人材紹介会社多数で差別化難

  • リスク高い

    与信リスクや法的規制

  • 純利益は5億円に小幅増2026年6月期影響

    純利益は4億円→4億円→5億円と伸び率が鈍い。売上増に比べ利益成長が限定的。

  • 営業利益率16.67%へ悪化2026年6月期影響

    営業利益率は2025年6月期18.42%から2026年6月期16.67%へ低下。収益性がピークアウト。

  • 外国人保有0.69%と極低水準継続影響

    外国人保有比率0.69%はほぼゼロ。海外投資家の買いが期待できず需給が細る。

  • PBR2.13倍で割高懸念通年影響

    PBR2.13倍はROE15.4%を考慮しても割高。利益横ばいなら資産価値に比べ割高。

次の決算で確かめる点
成約数
事業規模の拡大を示す
粗利率
収益性の維持を確認
海外売上比率
海外需要への依存度を評価

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり28で、前期から+20.0%いまの株価に対する利回りは3.66%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥28
1株あたり
配当利回り
3.66%
いまの株価に対して
配当性向
56.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2024年6月1842.5
2025年6月2120.056.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥28

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ2,130人。区分でいちばん多いのは事業法人67.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が69.0%を占め、残る31.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年6月%2024年6月%2025年6月%
事業法人60.165.367.0
個人・その他31.528.029.0
金融機関2.74.02.0
証券会社4.31.51.4
外国法人1.41.10.6
外国人個人0.00.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社ASO57.20
02阿曽 敏正8.17
03ASGJapan株式会社3.38
04上田八木短資株式会社3.20
05光通信株式会社2.76
06加藤 英次1.24
07日本生命保険相互会社0.99
08株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.81
09田中 博0.73
10吉川 潤0.61

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で−100%、1株純資産は8期で−100%。直近期のROEは15.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2019年2月4,136,74328,838,80215.222.8
2019年6月−10,465,45612,112,125
2020年6月6,20418,29740.822.0
2021年6月5116336.531.0
2022年6月4419424.636.8
2023年6月3825416.88.530.5
2024年6月4028314.814.042.5
2025年6月4529915.413.456.4
2026年6月53

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/6期の役員報酬は総額66百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
阿曽敏正代表取締役社長666,399,400
内山淳取締役 事業統括部部長4645,000
桑原勉取締役69
葛西一貴取締役70
田内優悟取締役34
永瀨巖監査役(常勤)71
静健太郎監査役42
奥村祥樹監査役34

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3515117
社外取締役715152

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容7,461字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社4社、非連結子会社1社の計6社により構成されており、当社設立以来『Professionalな最新技術を世界から日本へ、日本から世界へ』という企業理念のもと、矯正歯科治療が必要な方々に歯科技工所(注1)としてオーダーメイドの歯科技工物(注2)を中心とした製品を提供しております。 なお、当社グループは歯科矯正事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 一般的な歯科技工所は、補綴物(注3)を主に製作・販売しておりますが、当社グループは当社設立以来現在まで、矯正用の歯科技工物(以下「矯正歯科技工物」という。)(注4)の製作を中心とした事業活動を行っており、全国の矯正治療を行う歯科医院、歯科大学及び附属病院(注5)等の歯科医療機関に対して矯正歯科技工物の供給を行っております。 当社グループはこれまで蓄積した製造ノウハウを用いて、高品質かつ多種多様な矯正歯科技工物を製作し提供することが可能となっております。また、矯正歯科技工物の製作に加え、その他付随サービスとして、矯正歯科技工物の修理、当社グループの製品・商品を使用した矯正治療に関するセミナー開催受託及び矯正に関する材料販売を行っております。更に、矯正治療のDX化に伴う業界へのデジタル機器の普及を目的として、当社グループは口腔内スキャンナーや3Dプリンターを始め各種デジタル商材を仕入れ販売しております。 (1)事業の特徴 ①柔軟な製造キャパシティ 当社グループは、2025年6月末時点において、グループ外部の協力パートナーとして57か所(内47か所は当社グループから独立した歯科技工士(注6)によって設立された歯科技工所)の歯科技工所と取引があり、内製と外注による製作のバランスを取っております。 内製品については、2025年6月末現在、当社において歯科技工士46名を抱えていることから、特殊品など複雑かつ高付加価値がある技工物に特化して製作しております。また、当社グループの海外子会社であるASO INTERNATIONAL MANILA, INC.ではワイヤーなど一般的な技工物を中心に製作しております。 協力パートナーによる外注製作については、主として当社から独立した歯科技工士が立ち上げた47か所(2025年6月末現在)の外部の歯科技工所と継続的な取引関係を維持しており、主として一般的な技工物の製作を外注しております。協力パートナーを活用することにより、当社グループは外注量を受注状況に応じて柔軟に調整することができ、固定費の負担抑制と、柔軟な製造キャパシティの確保が可能になっております。加えて、協力パートナーは当社グループの案件獲得力を背景に安定した受注量を確保できるなど、相互にメリットを享受できる関係となっております。 ②データ分析力 当社グループは、直近10年で症例件数(歯型)のデジタル管理及び蓄積を加速させてまいりました。創業以来蓄積した「歯を並べて動かす」ノウハウをはじめとするアナログ技術と融合させ、効率的な製作を行なっております。ゆくゆくは、蓄積された症例データを取り込んだAIを開発し、デジタル歯科矯正製品の設計コンダクターを目指してまいります。 また、当社グループでは、積極的にデジタル活用を図ることで、多品種(100種類以上)の矯正歯科技工物の提供が可能となり、歯科医師の様々なニーズにも柔軟に対応することが可能となっております。 ③強固な顧客関係 a.歯科技工所と歯科医療機関の関係 歯科技工所は基本的に歯科医療機関毎に依頼を受ける形になり、いかに多くの歯科医療機関とパイプを有しているかが案件獲得のため非常に重要となります。一方で、歯科技工所は、歯科技工士の高齢化や若年層の歯科技工士離れなどの原因により業界全体の従事者数が減少傾向となり、受注した矯正歯科技工物の納期が長期化傾向の顕在化する中で、技術の優れた歯科技工士を一定数確保することが、顧客である歯科医療機関の満足度を高める上で必要となります。 当社グループは本書提出日現在において、当社グループ及び協力パートナーにおいて100名を超える歯科技工士が矯正歯科技工物の製作に携わっており、そして海外製作拠点を加えて、歯科医療機関の多様なニーズに応えられる製作体制を構築することに努めております。 b.歯科医師の口コミによる顧客紹介 歯科医師は出身歯科大学のコミュニティや歯科医師会等のグループに所属するケースが多く、歯科医師同士のネットワーク内での顧客紹介が行われることがあり、歯科医師間で当社グループに対する認知が浸透していることも一因と考えております。 (注)各期において、1回以上取引があった歯科医療機関数 c.歯科医師との長期的な取引関係 当社グループは、全国の歯科大学や大学の歯学部、大学附属病院と取引実績を有しております。 当社グループが提供した矯正歯科技工物は、大学での実習に利用されたり、当該大学の卒業生が歯科医師免許取得後に実施される大学附属病院での研修等にも利用されるなど、用途・ニーズに合ったものを継続的に提供することで、長期的な取引関係が構築されております。また、これらの歯科医師には、大学附属病院での研修後や、独立開業するときにも、利用実績のある当社グループの矯正歯科技工物を引き続き利用いただける傾向にあり、このことが更なる長期的な取引関係を築くことに寄与し、安定的な取引歯科医療機関数の増加につながっております。 ④海外展開 アメリカ本土における事業展開 当社グループは、2024年4月にアメリカのカリフォルニア州サンノゼ市に現地法人「ASO INTERNATIONAL USA, INC.」を設立したことを皮切りに、本格的にアメリカ本土市場に進出しております。本書提出日現在、カリフォルニア大学サンフランシスコ校歯学部、テキサス大学歯学部ヒューストン校及びボストン大学歯学大学院へ歯科矯正装置の公式サプライヤーとして登録されており、着実に海外事業展開を進めております。 (2)主な製品 当社グループは、歯科医療機関より矯正歯科技工物の発注を受け、製作販売しております。歯科医療機関は、新規患者に対して、口腔内の印象採得やレントゲン撮影等を行い、歯科医師は診査診断用の平行模型という矯正歯科技工物の発注を歯科技工所へ行います。これらの患者の口腔内の情報を歯科医師が確認後、矯正治療の方針を決定いたします。この治療方針を決定後、歯科医療機関は、患者治療用の矯正歯科技工物の発注を歯科技工所へ行うのが主な流れとなっております。 矯正歯科技工物は、用途、目的によって様々な種類があり、それぞれ異なる役割、機能を有しております。例えば、診査診断用の平行模型、患者治療用としては歯の移動スペースを確保するため歯間を広げる矯正歯科技工物、歯に大きな矯正力(注7)を伝達する矯正歯科技工物や矯正後の歯の後戻りを防止する矯正装置等があり、診査診断から治療のプロセスによって矯正歯科技工物を使い分けるのが一般的であります。 また矯正歯科技工物は大きく二つに分類することが可能です。1つは可撤式矯正歯科技工物といい、患者自身で矯正歯科技工物の着脱が可能で、食事や歯磨きの際に取り外しすることが可能となっております。 もう1つは固定式矯正歯科技工物といい、患者自身で矯正歯科技工物の着脱が不可能なものがあります。これは、常に患者の口腔内に装着されているため、歯科医師の治療計画通りに治療が進む可能性が高くなります。 当社グループは、歯科医師の様々な治療方針に対応するため、100種類以上の矯正歯科技工物を製作可能です。また、矯正歯科技工物で使用される材料は歯科技工士法(注8)に則って調達し、歯科医療機関から発注の際に受領する歯科技工指示書(注9)に記載されている設計指示を基に、患者ごとに適合する矯正歯科技工物を手作業または3Dプリンターなどの機械により製作販売しております。 以下は、当社グループで製作している主な矯正歯科技工物の3つのグループになります。 ①矯正装置 当社グループでは、矯正治療の初期及び後期で使用される矯正歯科技工物を製作しております。例えば、矯正治療の初期の段階では、顎を頬側に拡大させ、歯の移動するスペースの確保を目的とする拡大床という矯正装置が使用されます。当社グループにおいて、20種類以上の拡大床を製造することが可能であります。 また、矯正治療の後期の段階では、矯正後の歯の後戻りの防止を目的として使用されるリテーナーという矯正装置が使用されます。当社グループにおいては、10種類以上のリテーナーを製作することが可能であります。 当社グループの拡大床やリテーナーは、いずれも主に可撤式矯正歯科技工物のタイプを豊富に取り揃えております。 拡大床 リテーナー ②マウスピース型矯正装置 透明で薄いプラスチック(PET材)のマウスピースを口腔内に装着し、噛むことで歯に矯正力をかけ歯を移動させる装置でマウスピース型矯正装置と呼ばれており、可撤式矯正装置のタイプになります。これは主に歯を少しずつ動かしていく治療の段階において歯科医師の診断に基づき使用するものになります。代表的な治療例として、歯の移動するスペースが既に確保されている患者に対しては、治療の初期段階からマウスピース型矯正装置を用いて矯正治療を開始するケースもあれば、治療の初期段階で拡大床を使用し、歯間のスペースを確保してから、マウスピース型矯正装置を使用するケースがあります。また、マウスピース型矯正装置を使用する場合でも、後述するブラケット(注10)とワイヤー(注11)の矯正歯科技工物を患者の治療状況によって複合的に使用するケースもあります。 当社グループのマウスピース型矯正装置は当初の製品名「AsoAligner®」として、歯科技工士が手作業で歯列を並び替え製作する仕様でありましたが、2018年4月以降は、製品名を「AsoAligner DIGITAL」として、3DCAD及び3Dプリンターを使用してデジタル対応を図ることで製造工程の一部を自動化し、歯列の並び替えの精度及び製造スピードを向上させております。「AsoAligner DIGITAL」の特徴としては、患者の歯型情報が石膏模型や、特定のデータのファイル形式に限定せず、どのような形態でも受注可能となっております。またこの製品を歯科医師が発注するにあたり製品セミナーを事前受講していただくところにあります。製品のメリットだけではなく、デメリットや非適応になる症例についても事前に製品セミナーで学習してもらうことで治療トラブルを回避し、治療結果がより良くなると考えております。 より多くの歯科医療機関で使用してもらう目的で、本書提出日現在、北海道から九州までの6社と業務提携し、地域密着型の体制を構築し全国への販売網を強化しております。 AsoAligner DIGITAL ③イン・ダイレクト・ボンディング・システム(I.D.B.S) 前述のマウスピース型矯正装置と同治療期間に使用される矯正歯科技工物として、ブラケットとワイヤーを使用した伝統的なタイプの矯正歯科技工物があります。マウスピース型矯正装置と同様に、歯科医師の診断により、代表的な治療例として、歯の移動するスペースが既に確保されている患者に対しては、ブラケットとワイヤーを使用して治療を開始するケースもあれば、拡大床を使用し、歯間のスペースを確保してからブラケットとワイヤーを使用するケース等もあります。また、ブラケットとワイヤーを使用する場合でも患者の治療状況によってはマウスピース型矯正装置を追加使用するケースもあります。 ブラケットとワイヤーを利用した矯正歯科技工物は、歯科医師が患者の歯の表面に、手作業で直接ブラケットを接着(以下「ダイレクト・ボンディング」という。)し、ワイヤーを患者の歯列に合うように屈曲させブラケットに通し患者の口腔内に装着させる、いわゆる固定式矯正歯科技工物のタイプになります。このダイレクト・ボンディングは、矯正治療の高い技術と知識が必要であること、また歯科医師が患者の口腔内へブラケットを接着する時間及びワイヤーを屈曲させる時間が長時間になる傾向にあります。これは歯科医師及び患者にとって負担となる作業となっております。 当社グループの製品であるイン・ダイレクト・ボンディング・システム(以下「I.D.B.S」という。)は、歯科医師が患者の歯の表面にブラケットを接着する際に使用するコア(注12)と患者の歯列用に既に当社グループで屈曲したワイヤーを1つのパッケージにして製造販売している矯正歯科技工物になります。このI.D.B.Sを利用することにより、ブラケットの接着時間及びワイヤーの屈曲時間の短縮を図ることができ、歯科医師及び患者の負担を減らすことが可能となります。 主なI.D.B.S製品としては、ブラケットとワイヤーを使用した治療において代表的な治療である「ラビアル矯正治療」用のI.D.B.S製品と「リンガル矯正治療」用のI.D.B.S製品があり、いずれも工程が手作業である製品に対して、工程の多くがデジタル化されたI.D.B.S製品(製品名「HARMONYリンガルシステム」)を分けて記載します。 a.ラビアル矯正治療用I.D.B.S ラビアル矯正治療用I.D.B.Sは、口腔内の頬側の歯の表面にブラケットを接着可能なコアと、患者の歯列に合うワイヤーをセットにした製品であり、歯科技工士が手作業で製作しております。 b.リンガル矯正治療用I.D.B.S リンガル矯正治療用I.D.B.Sは、口腔内の舌側の歯の表面にブラケットを接着可能なコアと、患者の歯列に合うワイヤーをセットにした製品であり、歯科技工士が手作業で製作しております。 ラビアル矯正治療と比較して、リンガル矯正治療は、ブラケットを歯科医師の視認性の悪い舌側に貼り付けるため、治療難易度は更に高くなる傾向にあります。リンガル矯正治療は、歯科医師が直接ブラケットを貼り、ワイヤーを患者の治療経過に合わせて屈曲することが困難であるため、I.D.B.Sを利用することが一般的であります。こちらは歯の裏側に装着するタイプであるため、正面からみて装置が見えないため目立ちにくいものになります。 リンガル矯正装置用I.D.B.S c.HARMONYリンガルシステム 前記b.リンガル矯正治療用I.D.B.Sは歯科技工士の手作業により製造を行っておりますが、HARMONYリンガルシステムは、3DCAD等を使用して歯列をスキャンし、ブラケットからワイヤーまで一貫して設計と製造が行われるシステムであり製造工程の多くをデジタル化・機械化しているところに特長があります。HARMONYリンガルシステムは複数の国と地域での販売実績があります。 HARMONYリンガルシステム 当社グループは、上記矯正歯科技工物の提供以外に、歯科医療機関自ら矯正歯科技工物を製作するために使用するワイヤーやブラケットなどの部品、器具等の材料の仕入れ販売を当社の子会社であるフォレスタデント・ジャパン株式会社を通じて提供しております。フォレスタデント・ジャパン株式会社はドイツのFORESTADENT Bernhard Förster GmbH の独占販売代理店であり、同社の矯正関連材料を仕入れて販売しております。また、納品済みの矯正歯科技工物の修理を行っております。 [事業系統図] (用語解説) 本項「3 事業の内容」において使用しております用語の定義について以下に記します。 No.   用語   用語の定義 注1   歯科技工所   歯科医師又は歯科技工士が業として歯科技工を行う場所をいう。ただし、病院又は診療所内の場所であって、当該病院又は診療所において診療中の患者以外の者のための歯科技工が行われないものを除く。 注2   歯科技工物   特定人に対する歯科医療の用に供する補綴物(注3)、充てん物又は矯正装置を製作し、修理または加工した物をいう。 注3   補綴(ほてつ)物   虫歯などの治療の後に歯にかぶせる物をいう。補綴物には金属やプラスチック、CAD/CAM製クラウン等の種類がある。また保険適用のものもあれば、保険適用外の補綴物も存在する。 注4   矯正用の歯科技工物(矯正歯科技工物)   歯や顎の位置を移動させるために使用する技工物の総称。歯列矯正治療が終了した後や矯正治療中に例外的に不動とする歯に対応する保定の役割を持っているものも矯正用の技工物として定義されることから、形状は様々である。保険適用のものもあれば、保険適用外のものも存在する。 注5   歯科大学及び附属病院   歯科大学とは、歯学部が設置されている大学をいう。歯学部附属病院が設置されている国立大学と私立大学は日本国内に計29校あり(本書提出日現在)、当社では内29校に販売実績がある。 注6   歯科技工士   厚生労働大臣の免許を受けて、歯科技工を業とする者をいう。 注7   矯正力   不正な位置にある歯や顎を適正な位置に移動させるために加える力をいう。 注8   歯科技工士法   歯科技工士資格を定めるとともに、歯科技工の業務が適正に運用されるように規律し、もって歯科医療の普及及び向上に寄与することを目的とする法律。 注9   歯科技工指示書   歯科技工物の発注時に、歯科医療機関が内容記載する発注書をいう。歯科技工物の設計指示の詳細が明記されている。 注10   ブラケット   基本的には金属製だが、セラミックやプラスチック製の目立たない製品もあり、最も一般的で自由度の高い矯正器具をいう。 注11   ワイヤー   矯正治療専用のワイヤーを指し、金属製が用いられる。歯にワイヤーの矯正力を伝えるために、ワイヤーと歯の間にはブラケットの介在が必要。 注12   コア   ブラケットを適正な位置へ接着するための治具。
経営方針・対処すべき課題7,957字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)企業理念・企業行動規範 『Professionalな最新技術を世界から日本へ、日本から世界へ』という企業理念のもと、以下の企業行動規範を定めております。 1.法律を遵守し、オープンでフェアな企業活動を通じて、国際社会から信頼される企業、市民を目指す。 2.各国、各地域の文化・慣習を尊重し、経済・社会の発展に貢献する。 3.歯科矯正分野で、最先端技術の研究と開発に努め、世界中のお客様の要望にお応えする魅力あふれる製 品・サービスを提供する。 4.グローバルで革新的な経営により、社会との調和ある成長を目指す。 5.公明正大な取引を通じて取引先との信頼関係を築き、相互の発展を図る。 6.公正かつ透明な企業経営により、利害関係者の理解と支持を得るよう努める。 7.個人等の情報、自社の秘密情報を適正に管理する。 8.地域の発展と快適で安全な生活に資する活動に協力するなど、地域社会との共生を目指す。 9.違法行為や反社会的行為に関わらないよう、基本的な法律知識、社会常識と正義感を持ち、良識ある行動に 努める。反社会的勢力には毅然として対応し、関係を持たない。 (2)経営方針 当社グループは、上記企業理念に基づき、全従業員が一丸となり「高品質」で「高付加価値」の『アソインターナショナルにしかできないこと』を追求してまいりました。 全従業員の人格・品格形成に努め、世の中の役に立つ企業として持続成長し、世界規模で歯科矯正業界に貢献することが当社グループの経営方針です。 (3)経営環境及び中長期的な経営戦略 世界市場につきまして、株式会社グローバルインフォメーションによる「歯科矯正の世界市場 2025~2029年」(2025年5月3日出版)によると、2025年を基準年とし、2029年までに歯科矯正の世界市場規模は約213億米ドルに達しており、CAGR(年平均成長率)は26.3%と予想しております。また、SDKI Analytics社の2025年3月に発表した「歯科矯正用品市場調査レポート、規模とシェア、成長機会、およびトレンド洞察分析―製品別、患者別、エンドユーザー別および地域別―世界予測2025―2037年」の調査レポートによると、2025年~2037年の間、CAGRは約4%と予測し、将来的な市場価値が160億米ドルに達すると見込んでおります。 国内市場につきまして、株式会社アールアンドディ「歯科機器・用品年鑑2025年版」によれば、2023年度日本国内における歯科矯正装置に使用する材料・消耗品、器械・器具の市場規模について、2022年度の114億円と比べ2.6%減の111億円になっております。これは主に、2020年から2022年頃にかけて、特需により市場規模が急速に拡大し、その後、当該特需の反動により下落したと考えております。 また、厚生労働省による「患者調査」及びe-Stat(政府統計ポータルサイト)の令和5年調査結果によると、2023年に歯科診療所に通う推計患者数統計は以下の通りであります。 (e-Stat統計データより) また、以下のグラフの通り、直近12年で日本における歯科診療患者数は緩やかに減少している中、機能回復を目的とする「歯の欠損補綴」患者の占める割合は減少しており、一方「歯科矯正」患者の割合は増加しております。 12歳を対象とした永久歯の1人当たりの虫歯の数は、文部科学省が実施した令和3年度学校保健統計調査によれば、1984年では4本以上あった数が、2021年では0.6本と減少したこととなりました。また令和4年度学校保健統計調査から、幼稚園から高校までの虫歯発生率は平成24年度の全年齢層平均50.47%から令和4年度の全年齢層平均32.12%までに低下しており、令和6年度の統計調査により、令和6年度の全年齢層平均虫歯発生率は28.70%とし、統計開始以来発生率最低記録を更新しました。これは、8020運動(注1)をはじめとした予防歯科の発展・普及による成果が大きいと考えております。このような歯科業界の大きな環境変化により、従来の虫歯治療等の一般診療を中心としていた歯科医療機関(GP(注2))が、歯科矯正分野等の自由診療への事業拡大を今後加速すると想定しております。 更に、公益社団法人日本臨床矯正歯科医師会による「後悔しない矯正歯科へのかかり方(2020年11月13日)」によると、以下のとおり、40歳未満の男女の約半数が矯正歯科治療の経験や矯正歯科治療への関心があることがわかって おります。 また、株式会社Oh my teethの2024年7月時点の22,165人への調査結果によると、年代別の矯正への意向は、以下の通りで、10代~20代の若年層の関心が一番高いとの結果となっております。 当社グループは、歯科矯正を治療の専門としないGPが自由診療の歯科矯正の市場へと参入してきていることから、GPへ向けて「歯科矯正治療を円滑に行うための支援サービス」を当社グループアドバイザー矯正専門医と提携し展開しており、矯正歯科技工物の提供だけでなく、総合的なサービスの提供を行っております。 当連結会計年度における世界経済は、第2次トランプ政権が打ち出した相互関税政策により経済・外交・市場の 各分野において世界的な混乱が生じております。また、ユーラシア大陸の地政学的環境の継続的悪化により資源・ エネルギー価格やインフレ率の高止まりが続いており、依然として予断を許さない状況が継続しております。 一方、我が国の経済は、賃上げや政府の景気対策により緩やかな回復基調を示しておりますが、資源・エネルギー価格及び物価上昇率の高止まり並びに金融政策の転換などが企業活動や家計に影響を及ぼし、先行きは依然とし て不透明な状況が続いております。 このような状況の中、当連結会計年度におきましては、社会における審美的な意識の高まり、未病改善への取り 組み拡大等を背景として矯正歯科業界の事業環境は引き続き堅調に推移してまいりました。 一方、2020年から2022年頃にかけては、特需により市場規模が急速に拡大いたしましたが、当該特需の反動もあ り、現在は市場全体として安定的な推移を見せております 当社グループがこれらの環境と需要を的確に把握し、持続的な成長を続けるためには、経営方針である「高品質」で「高付加価値」の『アソインターナショナルにしかできないこと』を追求してまいりますが、具体的な経営戦略は以下と捉えており、全社一丸となって当社グループの体制強化に努めてまいります。特に、製品の更なる品質向上と、今後も見込まれる需要増加に対応できるよう効率化を目的とした作業工程の機械化・デジタル化を積極的に導入、推進してまいります。さらに歯科矯正における世界市場(特にアメリア市場)のビジネス機会は大きいと考えて、本書提出日現在、アメリカのカリフォルニア大学サンフランシスコ校歯学部、テキサス大学歯学部ヒューストン校及びボストン大学歯学大学院へ歯科矯正装置の公式サプライヤーとして登録され、2024年4月に設立した子会社ASO INTERNATIONAL USA, INC.を加え、本格的に米国本土に進出する基盤を整えております。 今後、ASO INTERNATIONAL MANILA, INC.を製作中心拠点として、アメリカを始め、海外への事業展開加速を目指してまいります。 ①人材の確保と育成 当社グループが安定的な成長を確保していくためには「高い専門知識と技術を持つ歯科技工士」及び「市場のニーズを引き出す高度なコミュニケーション能力を持つ営業人材」を確保することが重要と考えております。また、人材を育成するうえで「部署・役職ごとに期待役割の要件定義」「属人的作業を生まないための作業工程標 準化」「明確な評価制度による自走型組織構造の構築」が必須だと捉えております。矯正歯科技工物は医療器具・医療機器と同様に歯科矯正治療の結果に直接的に関わる製品として、品質管理はもとより市場からの改善及び改良の要求には早急に対応する必要があるため、当社グループにおいて製造及び営業で情報の伝達を早める風通しの良い組織体制を構築しております。 一方、一定の技術を習得した歯科技工士の独立開業支援をするなど、独立後に当社グループの外注先となる協力パートナーとして取引できるように図っております。 a.歯科技工士の確保 「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)」(厚生労働省2025年7月29日公表)によれば、2024年度の歯科技工士業界において就業中の歯科技工士は31,733名のうち56.0%(計17,759名)が50歳以上と高齢化が進んでおります。また、歯科技工士の従事者数も年々減少傾向にあります(同衛生行政報告例によると2000年の37,244名(平成16年公表より)から2024年までに31,733名(令和7年公表より)まで減少、また39歳以下の歯科技工士人数は2020年の8,839名から2024年の6,076名まで減少)。その中で矯正装置を作れる歯科技工士はもっと限定的であり、このままでは日本の歯科技工業界が歯科技工士の絶対数の減少により衰退していく可能性があります。 歯科技工業界において、プロフェッショナルな技術を持つ一流人材を育成することは、当社グループの使命だと考えております。そのために当社グループでは機械化による作業工程の効率化と、短期間での基礎技術習得を目的とした歯科技工士育成プログラムにより、生産性の向上と高いレベルでの業務標準化を推進しております。今後はキャリア断絶を防止するための休暇制度や勤務時間の自由度を高めていき、ワークライフバランスを推進してまいります。 また、歯科技工士の技術習得のみならず、歯科医師をはじめとした歯科医療従事者と対等な関係性を構築するための教養とコミュニケーション能力の向上を目指しております。 b.次世代リーダーの育成 当社グループでは、人材育成を目的とした研修を実施しております。具体的には、社内研修の他、外部機関を活用したマネジメント研修、役職ごとに設定した期待役割と業務遂行上必要である製品知識、部署ごとに異なる専門知識・資格習得のための研修、国内外歯科学会・講演会での依頼講演、業界紙・商業誌への依頼原稿執筆を行っております。また、幹部候補人材には、国内外製品の材料・器材・技術の輸出入と販売を行うためにメーカーとの折衝から薬機法許認可申請業務を経て、販売までを自身で社内からメンバーを選抜し進行管理を担当する機会を設けており、ジョブローテーションの実施による能力開発と管理者適性を判断する機会となっております。 c.能力開発と育成を目的とした施策、制度 高い専門知識と技術を持つ歯科技工士を確保するために、以下の取り組みを行うことで、能力開発並びに育成に努めております。 ・当社グループ契約技工所としての開業支援 ・国内希望転勤 ・海外希望出向 ・知識、技術の向上を目的とした、国内外歯科学会参加研修 ・技術研修のための海外出張 ・外国語学力向上のためのミーティング参加 ②製品企画強化 当社グループ製品の品質は、患者の治療結果に大きく影響を与えるものと考えており、既存製品の精度・品質をより向上させるために、デジタル化・機械化による最新デジタル技術の導入を今後も継続的推進してまいります。 歯科診療のデジタル化に対する顧客ニーズが高まることを踏まえ、AI技術を用いて正常歯列を仮想構築し、矯正歯科技工物へ反映させる仕組みや、クラウド基盤を活用した歯科医療機関と当社グループ間でのデータ連携サービスの開発に取り組んでまいります。 当社グループのマウスピース型矯正装置「AsoAligner DIGITAL」につきましては、100種類以上の多種多様な矯正歯科技工物を製作可能という当社グループの強みを活かし、他の矯正歯科技工物と複合的に治療に使用してもらえる当社グループ独自のパッケージや、製品の適応症例をより拡張するための開発に取り組んでまいります。 ③セールスプロモーション 当社グループの顧客となり得る歯科医師は歯科大学附属病院で研修を行い、歯科医療機関開業後には出身大学のコミュニティや歯科医師会等、何らかのグループに所属しております。従って、歯科医師同士のネットワーク内での顧客紹介が当社グループの新規顧客獲得の源泉であり重要な営業戦略として位置付けております。そして、当社グループは口コミから新規に顧客を獲得し続けるには、市場のニーズを的確に捉え、高品質・高付加価値の製品を安定して供給し続けることが重要だと考えております。 また、将来患者となり得る消費者層では、インターネット及びスマートフォンの普及により主体的に歯科矯正治療に係る情報を収集することが一般化しております。SNSや動画投稿サイト等といったメディアを通した消費者の購買行動に影響を及ぼすインフルエンサーが、歯科矯正治療についての体験談や治療に使用している製品について言及することなど、消費者層の購買行動において大きな役割を担うようになり、市場の需要の高まりの後押しとなっていると認識しております。今後は歯科矯正治療やその治療方法に対する消費者からの興味関心が高くなることを予測しており、当社グループを取り巻く市場の環境を常に分析し、歯科医師のみではなく消費者層の行動変容を起こすために経営リソースの比重を割いていくことが、今後のセールスプロモーションにおいて重要な課題と考えております。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、取引歯科医療機関数及び取引歯科医療機関あたりの売上高を重視しております。また、その結果として売上高、並びに収益力を判断するための指標として、売上高営業利益率を重要な経営指標と位置付けております。当連結会計年度の数値については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ③当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりです。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループの優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりであります。なお、財務上の課題については、当社グループにおいて内部留保が十分確保されており、また借入等による機動的な資金調達も可能であることから、特段の課題事項はありません。 ①優秀な人材の確保と育成 今後の事業拡大や継続的な成長を目指すにあたって、優秀な人材の確保や育成は必要不可欠であると考えております。特に「(3)経営環境及び中長期的な経営戦略 ①人材の確保と育成」に記載のとおり、歯科技工士の確保と育成は今後の当社グループの安定的な成長にとって欠かせないものとなっております。そのため、当社グループでは機械化による作業工程の効率化と短期間での基礎技術習得を目的とした歯科技工士育成プログラムにより、生産性の向上と高いレベルでの業務標準化を推進しているほか、能力開発に向けた研修制度の充実にも努めております。今後はキャリア断絶を防止するための休暇制度や勤務時間の自由度を高めていき、ワークライフバランスを推進することで、歯科技工士の確保・育成に努めてまいります。 ②内部統制の強化とコーポレート・ガバナンス 当社グループは、株主をはじめ顧客、従業員、地域社会といった様々な利害関係者への社会的責任を果たすため、意思決定プロセスにおける透明性の確保や迅速化など経営の効率性を高めると同時に、業務執行における内部統制機能の充実を図ることがコーポレート・ガバナンスの基本となり、経営上重要な課題と考えております。そのため、取締役の監督責任の明確化、コンプライアンス体制の強化、迅速かつ正確な情報開示の充実に努め、コーポレート・ガバナンスを強化してまいります。 ③グローバル展開および事業の多角化 当社グループはこれまで製作や材料調達では海外拠点を積極的に活用してまいりました。海外拠点であるASO INTERNATIONAL HAWAII, INC. 、ASO INTERNATIONAL MANILA, INC.及びASO INTERNATIONAL USA, INC.において、当連結会計年度末現在、正社員・パートなど合計300名を超える従業員が業務にあたっております。一方、当社グループにおける海外売上高は当連結会計年度において4.9%となっております。海外売上高比率は徐々に増加傾向にあるものの、依然として全体売上高に占める割合が低い水準に留まっておりますが、当連結会計年度において、アメリカ本土における複数大学の公式サプライヤーとなっており、今後アメリカでの販売チャンネルを継続的に強化することにより、グローバル事業展開を更に加速させて、海外売上高比率の大幅な上昇を目指してまいります。 ゆくゆくは、アメリカを始め世界各国から収集・蓄積した歯科矯正データを人工知能により分析し、患者ごとに症例に適した各種技工物の組み合わせプランを設計・提案し、ASO INTERNATIONAL MANILA, INC.において製作するような体制を整備することを目指しております。 また、当社グループはこれまで主に多種多様な矯正歯科技工物製作として事業を営んでまいりましたが、「(3)経営環境及び中長期的な経営戦略 ①人材の確保と育成 a.技工士確保」の厚生労働省統計データで示した通り、今後国内歯科技工士人数の絶対数が減る中、国内製作キャパシティの維持問題の深刻さを増しつつあるため、技工物製作だけでは、当社グループの更なる成長に大きな貢献を期待するのが難しくなると予想しております。そのため、当連結会計年度において、口腔内スキャナーや3Dプリンター等のデジタル商材の販売に注力し、業績成長に寄与いたしました。 今後、矯正歯科技工物の製作を主軸としつつ、デジタル商材販売などを加えながら、「世界規模で矯正業界に貢献する企業へ」の理念を貫いて、長期的に事業の多角化を目指してまいります。 (用語解説) 本項「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」において使用しております用語の定義について以下に記します。 No.   用語   用語の定義 注1   8020運動   「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動のこと。愛知県で行われた疫学調査の結果などを踏まえて、平成元年(1989年)に厚生省(現厚生労働省)と日本歯科医師会が提唱して開始されている。 注2   GP   一般臨床歯科医師(General Practitioner)をいう。GPではない歯科医師とは、大学の教授や研究者、矯正専門医ほか自費専門に行う歯科医師をいう。
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会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断上重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しています。当社グループはこれらのリスクの可能性を十分認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針です。具体的には、当該リスクを把握し、管理する体制・枠組みとして当社内にリスクマネジメント委員会を設置し、対応に努めております。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 g.リスクマネジメント委員会、③企業統治に関するその他の事項 b.リスク管理体制の整備状況」をご参照ください。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業に関するリスク ① 販売業等の許可等に関するリスク(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループが提供する歯科矯正事業は、「歯科技工士法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下「医薬品医療機器等法」という。)等の関連法規の規制の下にあります。 当社においては歯科技工士法上、法令の要件を充たした社内設備を歯科技工所として届出を行い、歯科技工士の免許を取得している当社の従業員が、顧客である歯科医療機関から、矯正歯科技工物の製作工程の一部を受託し、矯正歯科技工物の製作を行っております。当社グループでは、これらの法規制を遵守した営業を続けておりますが、万が一、歯科医療又は歯科技工の業務に関する犯罪又は不正の行為があった場合などの欠格事由に該当する等、当該法規制に違反し、歯科技工士である当社従業員の大半について歯科技工士免許が取り消されたり、業務停止を命じられたりした場合、または歯科技工所の構造設備に不備があり、その結果として、当社グループが製作した矯正歯科技工物等が衛生上有害なものとなるおそれがあるなどの理由により歯科技工所の使用の禁止を命じられるなどした場合、当社グループの事業の継続にとって重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの販売する歯科材料や歯科用機械器具類は、人の口腔内疾患の診断、治療若しくは予防等に使用されるため、開発・製造段階から流通(販売後)に至るまで、細部にわたって医薬品医療機器等法の規制を受けており、同法により医療機器としての規制がされています。また製造・製造販売・販売の各段階に応じて、医薬品医療機器等法に定める許可取得や登録等を行う必要があります。これらの許可要件としては、申請者の役員が禁固刑に処される等の欠格要件が無いことや、製造管理・品質管理等について法令上の基準に適合する体制が構築されていること等が課されています。また、販売にあたっては、医療機器の種別に応じて、販売業許可・届出が必要とされます。当社グループではこれらの許可等の継続は事業にとって最重要課題の一つとして認識し、対応しておりますが、当該法令に違反した場合や当該法令の違反にかかる処分に従わない等の理由により、これらの許可等を取り消される事態に至った場合、当社グループの事業の継続にとって重大な影響を及ぼす可能性があります。上記許可等の有効期間は、医療機器の販売業許可が6年、医療機器の製造販売業許可が5年、医療機器の製造業の登録が5年であり、法令で定める許可要件等を満たさなくなった場合には、許可の取消がなされる可能性がありますが、本書提出日現在において、その継続に支障を来す要因は発生しておりません。 なお、主な免許・許認可・登録・届出等は以下のとおりであります。 免許・許認可・登録・届出等の名称   対象者   所管 官庁等   許認可等の内容 (有効期限)   法令違反の要件及び主な許認可取消事由 歯科技工士免許   株式会社アソインターナショナル   厚生労働省   有効期限なし   歯科技工士の欠格事由に該当した場合(歯科技工士法第4条及び第8条) 歯科技工所届出   株式会社アソインターナショナル   中央区保健所   有効期限なし   歯科技工士の欠格事由に該当した場合(歯科技工士法第4条及び第8条)、歯科技工所の使用禁止事項に該当した場合(歯科技工士法第25条) 医療機器製造業登録   株式会社アソインターナショナル   東京都知事   第13BZ200826号 (2030年1月21日)   医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条) 高度管理医療機器等販売業許可   株式会社アソインターナショナル   中央区保健所   第5502155142号 (2027年7月29日) 第一種医療機器製造販売業許可   フォレスタデント・ジャパン株式会社   東京都知事   第13B1X10233号 (2026年11月24日) 医療機器製造業登録   フォレスタデント・ジャパン株式会社   東京都知事   第13BZ200371 (2029年7月12日) 高度管理医療機器等販売業許可   フォレスタデント・ジャパン株式会社   港区みなと保健所   3港み生機器第52号 (2027年7月12日) ② 法的規制に関するリスク(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループが取り扱う歯科矯正装置については、「歯科技工士法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」及び「下請法」等の様々な法的規制に関連しております。新たな法規制の制定や改廃により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは法令遵守をはじめコンプライアンスを常に考慮した経営に努めておりますが、意図せざる理由により法令違反または訴訟提起が生じた場合、その結果によって当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③ 国際的な事業活動に関するリスク(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループは、日本国内以外ではフィリピン共和国に製造子会社、米国ハワイ州に製造販売子会社及び米国カリフォルニア州に米国患者データ収集・製品受注子会社を有しております。特に、当社グループにとって重要な製造子会社があるフィリピン共和国において予期しない法律または規制の変更や、政情不安・テロ・暴動・戦争及び自然災害・パンデミック等が発生した場合、当社グループへの材料及び製品の供給が一時滞るおそれがあり、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ④ 外国為替変動に関するリスク(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループの材料及び商品仕入れに関して、ドル建て及びユーロ建てでの取引を行っております。当社グループにおける、当連結会計年度の仕入取引全体に占めるドル建てでの取引比率は25.0%、ユーロ建てでの取引比率は35.9%となっております。これらの外貨建取引において、為替変動の影響を受ける可能性があります。 また、決算時においては、当社の在外連結子会社の外貨建て資産、負債、収益ならびに費用は、為替換算ルールに基づき各々円貨換算されます。その円貨換算額は、為替換算レートに応じて増減するため、これらの結果、急激な為替変動により、為替損失等が発生した場合には、当社グループにおける財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 競合について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、歯科矯正市場における矯正歯科技工物の製作を事業領域としておりますが、同様の事業領域において、競合企業が存在しております。特に、マウスピース型矯正装置の市場に関して、競合の歯科技工所が当該市場へ新規参入してきており、当社グループの「AsoAligner DIGITAL」やその他の矯正装置の顧客が奪われる可能性があります。当社グループは、引き続き歯科医師・歯科医療機関等の顧客のニーズを掴み、矯正歯科技工物の製作を推進していく方針であります。また、適応症例及び非適応症例を歯科医師に理解して使用いただけるよう周知を行うことにより治療トラブルを極力回避し、歯科医師・歯科医療機関のニーズに応え競合他社との差別化が可能であると考えております。しかし、これらの競合企業に対して効果的な差別化を行うことができず、当社グループが想定している事業展開が図れない場合、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 営業活動について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループの顧客となり得る歯科医師は歯科大学附属病院で研修を行い、歯科医療機関開業後には出身大学のコミュニティや歯科医師会等、何らかのグループに所属しております。従って、歯科医師同士のネットワーク内での「口コミによる顧客紹介」が当社グループの新規顧客獲得の源泉であり重要な営業戦略として位置付けております。従って、歯科医師のみならず歯科大学附属病院との安定かつ継続的な取引関係を構築することが重要であると捉えて、積極的な営業活動を行っております。しかしながら、当社グループが企図する営業活動を推進できずに十分な顧客獲得が継続的にできなかった場合、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 製品開発の強化について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループが提供する矯正歯科技工物の品質は、患者の治療結果に大きく影響を与えるものであり、その精度・品質の更なる向上に取り組むこと、また今後も見込まれる需要増加に対応できるよう効率化を図るために、3Dプリンター等を利用したデジタル化・機械化による最新デジタル技術の導入をしておりますが、技術の日進月歩により製造技術レベル及びそれに伴う品質の更なる向上が重要であると考えております。 当社グループとしては、歯科診療のデジタル化に対する顧客ニーズが高まることを踏まえ、AI技術を用いた正常歯列を仮想構築し矯正歯科技工物へ反映させる仕組みや、クラウド基盤を活用した歯科医療機関と当社グループ間でのデータ連携サービスの開発に取り組んでまいります。しかしながら、これらの取り組みが、想定どおりの効果を上げることができず、品質の更なる向上や作業の効率化に寄与しない場合には、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑧ 外注先の確保について(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループが行う歯科矯正事業では、必要に応じて、矯正歯科技工物の製作等について外部の歯科技工所等(協力パートナー)に外注委託しております。現状では、外注委託している協力パートナーとは良好かつ安定的な取引関係を保っておりますが、協力パートナーとの関係が維持できず、外部の歯科技工所が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合、製作能力の確保と拡大がなされず、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑨ 特定の仕入先への依存度について(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、ドイツ連邦共和国に本社を置くFORESTADENT Bernhard Förster GmbH (FORESTADENT社)と distribution contract(販売代理契約)において日本での独占販売権を締結しております。本契約に基づき、矯正装置製作の原材料等を同社から仕入れており、同社からの仕入割合は当連結会計年度において、35.2%であります。同社とは良好な取引関係が継続しており、同社からの原材料仕入品は汎用品であることから、同様の原材料等を取り扱う企業があり、代替先の確保は容易であるものと考えていますが、同社との契約が解除された場合、同社に不測の事態が生じた場合や、一時的に供給が滞り原材料仕入ができなくなった場合には、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (2)経営管理体制に関するリスク ① 人材の確保及び育成について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループでは、今後の事業拡大のためには、人材の確保・育成は重要な経営課題であると認識しております。特に歯科矯正事業の特性上、歯科技工士の確保・育成は最重要課題であります。当社グループでは、継続的に採用活動を行い優秀な人材確保に注力しておりますが、計画どおりに人材が確保できない場合には、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 特定人物への依存について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社の代表取締役社長である阿曽敏正は、当社グループの創業者であり、当社グループの経営方針や経営戦略の立案及び決定をはじめ、営業戦略や業務遂行等の経営全般において重要な役割を果たしております。当社グループは、ノウハウの共有、人材の獲得及び育成等により組織体制の強化を図り、同人に過度に依存しない経営体制の構築を進めてまいります。しかしながら、不測の事態により同人の当社における職務執行が困難となった場合は、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③ 情報セキュリティについて(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、歯科矯正事業の特性上、取引先の情報や患者情報(氏名、年齢、症例等)といった個人情報を取り扱っているため、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。具体的には、個人情報の保護に関する法律、医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイダンス及び医療情報を取り扱う情報システム・サービスの提供事業者における安全管理ガイドラインへの遵守が求められております。これら各種情報の取扱いには、細心の注意を払っており、情報への不正なアクセス、改ざん、漏洩、紛失等を防ぐために、情報管理体制の構築及び「個人情報保護規程」、「情報システム管理規程」を定め、適切な措置を講じております。 また、当社グループの海外事業展開により、国外の患者個人情報の越境移転が発生することを想定しております。特にEUからはEU域内の個人情報を利用しているすべての企業に対して、EU域内から海外への個人情報移転の際に一定水準の情報保護体制づくりを要請しております。これに関して、当社グループはEU一般データ保護規則(GDPR)に基づき当社及び海外子会社と共に、EU域内からの患者情報の取扱いにつきまして、細心の注意を払っており、情報への不正なアクセス、改ざん、漏洩、紛失等を防ぐための情報保護・管理体制を構築しております。 しかしながら、IT技術の目覚しい進化とその悪用によって不測の事態が起こりうる可能性があり、万一情報漏洩等が発生し、当社グループの社会的信用が低下した場合には、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ④ 誤配送や矯正歯科技工物の取り違えについて(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、歯科医療機関から委託を受け、患者の矯正歯科技工物を製作し、歯科医療機関に配送・納品しておりますが、矯正歯科技工物は一般に要配慮個人情報となります。したがって、検収や配送に当たっては複数名によるチェック体制を構築する等誤配送や取り違えの防止策を講じておりますが、当連結会計年度においては、毎月約数万件程度の配送業務を行っており、十分に留意はしているものの、納品先の歯科医療機関を誤ったり、矯正歯科技工物を取り違えたりといったことが発生することがあります。極力誤配送や取り違え等を防止する取組みを行ってはいるものの、予期せぬ人的ミス等により、患者情報の漏洩が発生し、当社グループの社会的信用が低下するような場合には、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑤ コンピューター情報セキュリティに関するリスク(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、ネットワークへのセキュリティ対策を施しておりますが、コンピュータウイルス等の侵入やハッカー等による妨害の可能性が全く排除されている訳ではありません。もしこれらの被害にあった場合は、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 知的財産に関するリスク(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないように、また当社グループの知的財産権が第三者に侵害されないように、知的財産保護のための体制を整備しております。しかし、第三者から知的財産権の侵害を理由とする訴訟が提起されたり、また第三者から知的財産権の侵害を受けたり可能性を排除することは不可能であるため、このような事態が生じた場合、その結果によっては当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (3)その他のリスク ① 自然災害について(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループが行う歯科矯正事業は、火災・地震・台風等大規模な自然災害の影響を受ける可能性があります。災害の状況によっては、在庫商品が被害に遭うことにより価値が減少する可能性や、商品の確保が困難になる可能性があります。このため万一に備えて各種保険への加入や倉庫等の設備の充実に努めておりますが、予測を超えた事態が生じた場合には、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 訴訟などの可能性について(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループでは、コンプライアンス経営の重要性を認識しており、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。今後もコンプライアンス経営を推進してまいりますが、当社グループが製造販売した製品の品質に起因する訴訟等が発生する可能性があります。訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの今後の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③ 配当政策について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社では、株主への利益還元につきましては、事業環境や財政状況、経営成績を考慮のうえ、当期純利益の50%を目途とした配当性向及び株主資本に対する配当率である株主資本配当率5%以上を持続的に目標とする基本的な方針としております。 しかしながら、重要な事業投資を優先する場合やキャッシュ・フローの状況によっては、配当を実施しない、あるいは予定していた配当を減ずる可能性があります。 ④ ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:高、発生する時期:数年以内、影響度:低) 当社では、取締役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しています。本書提出日現在における新株予約権の目的となる株式の総数は249,800株であり、発行済株式総数9,790,200株の2.6%に相当します。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。 ⑤ 大株主との関係について(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:低) 当社の代表取締役社長である阿曽敏正は、当社の大株主であり、本書提出日現在において自身が発行済株式総数の8.2%を保有するとともに、同人の資産管理会社である株式会社ASOの所有株式数を含めると発行済株式総数の65.4%を所有しております。 同人は安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しておりますが、双方の意見が必ずしも一致するわけではないため、支配株主の利益追求により当社の少数株主の利益が害される可能性があります。 また当社といたしましては、同人及び同社は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、同人及び同社の株式の多くが減少した場合等には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、第2次トランプ政権が打ち出した相互関税政策により経済・外交・市場の各分野において世界的な混乱が生じております。また、ユーラシア大陸の地政学的環境の継続的悪化により資源・エネルギー価格やインフレ率の高止まりが続いており、依然として予断を許さない状況が継続しております。 一方、我が国の経済は、賃上げや政府の景気対策により緩やかな回復基調を示しておりますが、資源・エネルギー価格及び物価上昇率の高止まり並びに金融政策の転換などが企業活動や家計に影響を及ぼし、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 このような状況の中、当連結会計年度におきましては、社会における審美的な意識の高まり、未病改善への取り組み拡大等を背景として矯正歯科業界の事業環境は引き続き堅調に推移してまいりました。 一方、2020年から2022年頃にかけては、特需により市場規模が急速に拡大いたしましたが、当該特需の反動もあり、現在は市場全体として安定的な推移を見せております。 当社グループにおきましては、一貫して顧客である歯科医療機関に対し高品質な矯正歯科技工物の提供や継続的営業活動等を通じて顧客満足度の向上に努めてまいりました。また、コロナ禍にブームとなった歯科矯正治療の認知度は定着し、主力商品であるアライナー(マウスピース型矯正装置)、IDBS(インダイレクト・ボンディング・システム)、リテーナー(保定装置)及びアプライアンス(動的・機械的矯正装置)等の矯正装置の売り上げが堅調に推移しており、WE スキャン、LuxCreo社製3Dプリンター等デジタル商材が業績に寄与いたしました。 また、当社グループでは、2024年9月27日に策定いたしました「中期経営計画2025-2028」に基づき、当連結会計年度は計画の初年度として、事業拡大のための体制強化を行う期間と位置づけ、米国基盤の確立と受注増大に伴う社内体制の再構築を実現することにより、経営計画の目標達成に向けて取組んでまいりました。具体的には、当連結会計年度末時点で、アメリカのカリフォルニア大学サンフランシスコ校歯学部、テキサス大学歯学部ヒューストン校及びボストン大学歯学大学院へ歯科矯正装置の公式サプライヤーとして登録され、2024年4月に設立した子会社ASO INTERNATIONAL USA, INC.を加え、本格的に米国本土に進出する基盤を整えております。そして、当連結会計年度において、引き続き海外製作拠点の人員拡充等積極的な製造キャパシティの拡大を進めてまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における経営成績は売上高3,796,454千円(前期比7.1%増)、営業利益658,504千円(前期比20.8%増)、経常利益631,496千円(前期比13.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益438,584千円(前期比13.5%増)となり、増収増益となりました。 なお、当社グループの事業は、単一のセグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して146,050千円増加し、3,330,954千円となりました。これは主に、現金及び預金が45,350千円、投資有価証券が84,072千円及び保険積立金が34,589千円等それぞれ増加したことによるものであります。 (負債) 負債は、前連結会計年度末と比較して20,927千円減少し、400,820千円となりました。これは主に、未払金11,395千円増加したものの、買掛金が20,780千円減少したこと等によるものであります。 (純資産) 純資産は、前連結会計年度末と比較して166,977千円増加し、2,930,133千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益438,584千円を計上した一方、剰余金の配当268,636千円の支払により、利益剰余金が169,948千円増加したこと等によるものであります。 この結果、自己資本比率は88.0%(前連結会計年度末は86.8%)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、45,350千円増加し、1,945,343千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動におけるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果取得した資金は473,340千円(前期比8.3%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益608,881千円及び減価償却費44,578千円を計上した一方、売上債権の増加30,835千円及び仕入債務の減少20,776千円を計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は150,407千円(前期比16.1%減)となりました。これは主に有価証券取得による84,397千円、有形固定資産の取得による29,167千円及び保険積立金の積立による34,589千円等の支出によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は265,345千円(前期比182.9%増)となりました。これはストックオプション行使による収入3,323千円を計上した一方、配当金の支払268,636千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは、歯科矯正事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2024年7月1日  至 2025年6月30日) 生産高(千円)   前年比(%) 歯科矯正事業   1,632,788   101.4 合計   1,632,788   101.4 (注) 金額は製造原価によっております。 b.受注実績 当社グループが行う事業は、受注から売上計上までの期間が短いため、記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績を売上区分ごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社グループは、歯科矯正事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 売上区分   当連結会計年度 (自 2024年7月1日  至 2025年6月30日) 金額(千円)   前年比(%) 矯正歯科技工物売上 アナログ   1,993,683   104.2 デジタル   1,182,403   109.5 商品売上   574,792   108.4 その他   45,575   216.8 合計   3,796,454   107.1 (注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10 以上となる取引先が存在しないため、記載を省略しております。 2.売上区分の「矯正歯科技工物売上」のうち「アナログ」とは、矯正歯科技工物を製作する際に、患者の口 腔内情報について印象模型を利用したものを言い、「デジタル」とは、矯正歯科技工物を製作する際に、 患者の口腔内情報について、3Dスキャナー等で採取したデータを利用したものを言います。 3.売上区分の「商品売上」は、矯正関連材料及び歯科関連機器の販売に係る売上になります。 4.売上区分の「その他」は、主としてセットアップ用ソフトウエアのライセンス料が含まれております。 5.セットアップとは、患者の歯列を並び替えることをいいます。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されて おります。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費 用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りに関して、過去の 実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異 なる可能性があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載し ておりますが、連結財務諸表の作成に当たり会計上の見積りに用いた仮定のうち重要なものはないため、重要な会 計上の見積りを要する項目はないと判断しております。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ③ 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析 財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に含めて記載しておりま す。 b.経営成績の分析 (売上高、売上原価、売上総利益) 既存の歯科医療機関からの追加受注及び新規の歯科医療機関の獲得並びに矯正歯科技工物の受注が堅調に推移 し、デジタル商材販売が好調により、売上高は3,796,454千円(前期比7.1%増)となりました。 売上原価は、主に商品及び材料仕入、並びに歯科技工士の労務費及び外注加工費を計上し、2,091,504千円とな りました。 この結果、売上総利益は1,704,949千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 販売費及び一般管理費は、1,046,445千円となりました。これは主に、営業部門や管理部門の人員の給料及び手 当420,449千円、運賃及び荷造費108,952千円を計上したことによるものであります。 この結果、営業利益は658,504千円(前期比20.8%増)となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益) 営業外収益は、受取利息2,882千円、受取地代家賃5,125千円、受取手数料1,856千円及び資産除去債務戻 入益3,886千円等により15,535千円となりました。 営業外費用は、為替差損36,756千円及び支払手数料1,310千円等により42,542千円となりました。 この結果、経常利益は631,496千円(前期比13.7%増)となりました。 (特別利益、特別損失、法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益) 特別損失は、貸倒引当金繰入額22,615千円によるものであります。 法人税等合計170,297千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は438,584千円(前期比13.5%増) となりました。 c.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの、経営上の目標と達成状況を判断するための客観的な指標として、取引歯科医療機関数及び取引 歯科医療機関あたりの売上高を重視しております。取引歯科医療機関数及び取引歯科医療機関あたりの売上高は営 業活動の成果である売上高と密接に関係する指標であることから当該指標を採用しております。全国の歯科医療機 関のうち、矯正治療対応歯科医療機関は約26,000施設(出典:医療施設調査 令和5年医療施設(静態・動態)調 査 全国編 第174表 歯科診療所数(重複計上),診療科目・開設者別 )がありますが、当社グループは順調に 取引歯科医療機関数を増やしており、当連結会計年度における6,425箇所の歯科医療機関と取引実績があります。 また、取引歯科医療機関数及び取引歯科医療機関あたりの売上高と直結する売上高、並びに収益力を示す指標と して、売上高営業利益率を重要な経営指標と位置付けております。当連結会計年度の数値については、次のとおり となっております。 当連結会計年度   前年比増減率 売上高   3,796,454千円   7.1% 営業利益   658,504千円   20.8% 売上高営業利益率   17.3%   1.9ポイント (注)各期において、1回以上取引があった歯科医療機関数 (注)各期の売上高を取引歯科医療機関数で除した数値 d.経営成績等に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。ま た、経営者の問題認識、今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照くだ さい。

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出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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