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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

エイチ・アイ・エス

H.I.S. Co., Ltd.9603 · Prime · サービス業

旅行大手。海外旅行・国内旅行に加え、ホテル、地域交通、テーマパーク等を展開。

概要

1980年に東京都新宿区で設立された旅行会社。HISブランドで知られ、海外旅行・国内旅行・訪日旅行販売を中核に、ホテル運営、テーマパーク運営、バス事業、損害保険、システム開発など旅行関連サービスを多角的に展開する。2024年10月期の連結売上高は3,433億円、営業利益109億円、従業員数は10,804人。国内149拠点、海外58ヵ国110都市141拠点のグローバルネットワークを持つ。

事業の4本柱とグループ構成

当社グループは旅行事業、ホテル事業、九州産交グループ、その他事業の4セグメントで構成される。旅行事業は海外・国内旅行の企画販売と付帯サービスが主体で、売上高全体の約83%を占める。ホテル事業は日本、台湾、アメリカ、トルコなどでリゾートホテルやシティホテルを運営。九州産交グループは九州産業交通ホールディングス傘下で路線バス・高速バス・貸切バスおよび不動産賃貸を行う。その他事業にはテーマパーク(ラグーナテンボス)、損害保険(エイチ・エス損害保険)、客室予約システム(エス・ワイ・エス)、施設管理(Cross Eホールディングス)などが含まれる。グループ全体で子会社153社、関連会社10社を有する。

旅行事業の収益構造と販売チャネル

旅行事業の2025年10月期売上高は3,091億円、営業利益96億円。海外旅行は欧州・中近東方面が好調で、トルコ・エジプトが高い伸びを示した。国内旅行では沖縄向けの着地サービス強化や大阪・関西万博関連ツアーが需要を喚起。訪日旅行では北米からの受客件数が過去最高を記録し、地方分散化のためチャーター便ツアーも企画。法人事業は報奨旅行・研修旅行が好調で、官公庁向けでは自治体との地域活性化プロジェクトを推進。販売チャネルは直営店、オンライン、海外現地法人を通じたB2Bなど多様で、新ブランド「AirZ」などの差別化商品も投入している。

グローバルネットワークと現地法人の役割

当社グループは海外58ヵ国110都市141拠点に展開する。主要な現地法人としてHAWAII HIS CORPORATION(ハワイ)、H.I.S. INTERNATIONAL TOURS (NY) INC.(米国)、HIS (HONG KONG) COMPANY LIMITED(香港)、H.I.S. KOREA CO., LTD.(韓国)、H.I.S. Tours Co., Ltd.(タイ)などがある。これらの現地法人は日本からの海外旅行者の受入(インバウンド)と、現地発の旅行商品販売(アウトバウンド)の両方を担う。特に北米市場からの訪日旅行は堅調で、米国現地法人が中心となって高付加価値な体験型ツアーを造成。中長期戦略として「non-Japaneseマーケット」を成長ドライバーに位置づけ、日本人以外の顧客層への展開を強化している。

中期経営計画と経営指標

当社は2030年の創業50周年を見据え、中期経営計画(FY2024-2026)を策定。Vision2030として「挑戦心あふれ 世界をつなぎ 選ばれ続ける企業に Change & Create」を掲げる。2026年10月期の経営方針は「AI、テクノロジーと人との協業による変革」。主要なアクションプランとして、AI活用による体験価値創造と生産性向上、グローバルマーケット事業拡大、新流通モデル構築、M&A・投資による新規領域参入、グループCRM導入による顧客生涯価値最大化、DEIB推進による多様な人財活躍など7項目を設定。目標とする経営指標は具体的に開示されていないが、持続的成長とパーパス経営の実現を目指す。

業界の中での役割は旅行・観光・交通サービス提供会社にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
3,731億円
営業利益
116億円
営業利益率
3.1%
純利益
47億円
2025/10 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2023/10
事業売上構成比利益利益率
その他(注)11,149億円50.0%-341億円-29.7%
旅行事業673億円29.3%-286億円-42.5%
テーマ パーク 事業206億円9.0%2億円1.0%
九州産交 グループ179億円7.8%-16億円-8.9%
ホテル 事業89億円3.9%-41億円-46.1%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01旅行業主力

海外旅行及び国内旅行の企画・販売、ならびに付帯サービス(旅行保険等)を提供。国内外に多数の現地法人・販売拠点を有する。

主な製品・サービス2
海外旅行商品
海外向けパッケージツアー、航空券、ホテル予約等の旅行サービス。
国内旅行商品
国内向けパッケージツアー、宿泊付きプラン等の旅行サービス。

02ホテル業準主力

日本、台湾、アメリカ、トルコ等においてホテル事業及びその付帯事業を展開。リゾートホテル、シティホテル等を運営。

主な製品・サービス2
ホテル宿泊サービス
国内外のホテル運営による宿泊サービス。
ホテル付帯事業
レストラン、宴会、ウェディング等のホテル関連サービス。

03自動車運送業・不動産賃貸業(九州産交グループ)副次

九州産交通ホールディングス傘下で、路線バス、高速バス、貸切バス等の自動車運送事業及び不動産賃貸業等を行う。

主な製品・サービス2
路線バス・高速バスサービス
九州地域を中心とした路線バス、高速バスの運行。
貸切バスサービス
観光バス、送迎バス等の貸切運行。

04その他(テーマパーク・保険・システム開発等)副次

株式会社ラグーナテンボスによるテーマパーク運営、エイチ・エス損害保険による海外旅行保険等の損害保険業務、株式会社エス・ワイ・エスによる客室予約システム開発・運営、Cross Eホールディングス傘下の施設管理・インフラ事業等。

主な製品・サービス4
テーマパーク運営(ラグーナテンボス)
愛知県蒲郡市でのテーマパーク所有・運営。
損害保険(エイチ・エス損害保険)
海外旅行保険を中心とした損害保険サービス。
客室予約システム(エス・ワイ・エス)
旅行代理店向け客室予約システムの開発・運営。
施設管理・インフラ事業(Cross Eホールディングス)
施設管理、機械設置工事・メンテナンス等。

製品と技術

海外旅行商品と国内旅行商品

海外旅行ではパッケージツアー、航空券、ホテル予約などを提供。特に欧州・中近東方面のツアーが好調で、トルコ・エジプトが高い伸びを示す。添乗員付きツアーではビジネスクラス利用の高単価コースも販売。新ブランド「AirZ」は航空券とホテルを自由に組み合わせられる。国内旅行では沖縄向けのシャトルバス運行や「NEWオールインクルーシブ」食事プランなど着地サービスを強化。大阪・関西万博のPRゴールドパートナーとして関連ツアーも造成。訪日旅行では北米市場向けに花火や祭りを組み込んだ体験型バスツアーを展開し、マレーシア・ベトナムからのチャーター便ツアーで地方分散も図る。

変なホテルとウォーターマークホテル

ホテル事業では「変なホテル」シリーズと「ウォーターマーク」シリーズを展開。変なホテルはロボットやAIを活用した無人運営が特徴で、ハウステンボス、舞浜、ラグーナテンボス、東京西葛西、大阪なんば、京都、金沢、奈良、小松、ニューヨークなど国内外14か所以上に出店。ウォーターマークホテルは沖縄久米アイランドなどリゾート型。2025年には「変なリゾート&スパ 関西空港」など新業態も登場。ホテル事業は日本、台湾、アメリカ、トルコで展開し、H.I.S.ホテルホールディングスが統括。グループ全体で約20のホテル物件を運営する。

ラグーナテンボスと九州産交グループ

その他事業の中核であるラグーナテンボスは、愛知県蒲郡市のテーマパーク「ラグーナテンボス」を所有・運営。マリンスポーツやホテル、ショッピングモールを併設する複合リゾート。2024年には新エリアも開業し、訪日客の誘致にも力を入れる。九州産交グループは九州産業交通ホールディングス傘下で、路線バス・高速バス・貸切バスを運行。熊本県を中心に地域交通を支え、不動産賃貸業も兼営。グループ内で旅行事業との連携により、九州へのツアー商品にバス輸送を組み込むなどシナジーを創出している。

損害保険と客室予約システム

エイチ・エス損害保険は海外旅行保険を専門に取り扱う。同社の保険商品はHISの旅行商品と組み合わせて販売され、顧客の安心をサポート。株式会社エス・ワイ・エスは旅行代理店向け客室予約システム「SYS」を開発・運営。このシステムはHISグループ内の販売網に加え、外部の旅行会社にも提供され、ホテル在庫の一元管理と効率的な予約処理を実現。両社ともにグループ内のIT・保険機能を担い、旅行事業の付加価値向上に貢献している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

売上高3700億円超の業界最大手、収益率は低位

当社はサービス業で売上高約3731億円(2025/10期)と、同業他社のジンジブやイシンと比較して圧倒的な規模を誇る業界最大手である。売上高は2023年10月期の2522億円から2025年10月期には3731億円へと大幅に成長した。しかし営業利益率は約3.1%と低水準で推移しており、収益性が課題である。業界内では、大規模な顧客基盤と事業展開を活かしてリーディングカンパニーとしての地位を築くが、収益性改善が急務。ジンジブやイシンなどの中小企業が高収益を上げるのとは対照的だ。

強み

  • 売上高3731億円と業界最大級、ブランド力と規模の経済を発揮
  • 2年間で約48%増、積極的な事業拡大が実を結んでいる
  • 幅広いサービスを提供し、収益源を多様化している
  • 知名度が高く、顧客からの信頼を獲得している

課題

  • 営業利益率約3%と極めて低く、コスト構造の見直しが必要
  • 高収益の中小企業に対抗するため、付加価値を高める必要がある
  • 売上拡大に伴い収益性が悪化、バランスの取れた経営が課題

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

小売・消費の時価総額近傍。太字がエイチ・アイ・エス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14919ミルボン1,037億円19.0倍
29997ベルーナ1,029億円8.8倍
32681ゲオホールディングス956億円11.0倍
46036KeePer技研943億円9.3倍
59008京王電鉄941億円10.8倍
69603エイチ・アイ・エス917億円21.9倍
73028アルペン913億円14.2倍
82664カワチ薬品889億円25.3倍
97085カーブスホールディングス878億円19.5倍
102157コシダカホールディングス875億円15.6倍
117846パイロットコーポレーション872億円15.7倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(小売・消費)に従っています。

会社の歴史

沿革 24件

1980年創業と海外拠点の開設

1980年12月、東京都新宿区西新宿に資本金10百万円で株式会社インターナショナルツアーズを設立。一般旅行業代理店業を登録後、香港に初の海外拠点としてHIS (HONG KONG) COMPANY LIMITEDを設立。その後商号を株式会社エイチ・アイ・エスに変更し、IATA(国際航空運送協会)公認代理店として認可された。1990年代には渋谷区千駄ケ谷に旗艦店「トラベルワンダーランド新宿」を開設。日本証券業協会への株式店頭登録を経て、1996年にスカイマークエアラインズを設立(後にグループ外出資)するなど、航空と旅行の両軸で事業基盤を構築した。

2000年代の上場とM&Aによる事業拡大

2000年3月、協立証券を子会社化(後にグループ外)し、本社を渋谷区道玄坂に移転。豊和トラベルサービス(現オリオンツアー)やクルーズプラネットを子会社化して旅行事業を拡大。同年12月に東京証券取引所市場第二部に上場、2003年に市場第一部に指定された。2006年には九州産業交通に資本参加し、バス事業に参入。2007年に国内初のホテル「ウォーターマークホテル札幌」を開業(後にグループ外)。2008年には欧州エキスプレスを子会社化し、ハウステンボスを買収。この時期、旅行・ホテル・交通・テーマパークへ多角化を加速した。

2010年代のテーマパーク運営と変なホテル展開

2010年にラグーナテンボスを設立し、愛知県蒲郡市でテーマパーク運営を開始。2012年には九州産業交通ホールディングスを完全子会社化。2014年から「変なホテル」シリーズの展開を始め、ハウステンボス内に第1号店を開業。以降、舞浜、ラグーナテンボス、東京西葛西、大阪なんば、京都、金沢など全国に拡大。2016年にはエイチ・エス損害保険を子会社化し、旅行保険事業に参入。2017年にはH.I.S.ホテルホールディングスを設立し、ホテル事業を統括。2019年には本社を現在の東京都港区虎ノ門に移転し、大型商業施設「SAKURA MACHI Kumamoto」を開業するなど、不動産・商業施設分野にも進出した。

2020年代の新型コロナ影響とV字回復

2020年10月期の連結売上高は4,303億円(前期比46.8%減)、純利益270億円の赤字に落ち込んだ。2021年10月期も売上高1,186億円と低迷し、544億円の純損失を計上。しかし2022年10月期以降、旅行需要の回復に伴い売上高は1,427億円、2,522億円と改善。2024年10月期には売上高3,433億円、営業利益109億円、純利益87億円と黒字転換し、V字回復を達成。2025年10月期も増収増益予想(売上高3,731億円、営業利益116億円)。ただし、円安や燃油サーチャージ高止まりが海外旅行の本格回復に影響を与えており、訪日旅行が業績を牽引している。

年表24件を開く

1980年代

  • 1980年12月東京都新宿区西新宿一丁目4番6号に㈱インターナショナルツアーズ設立(資本金10百万円)
  • 一般旅行業代理店業登録(登録第3034号)
  • 創業HIS (HONG KONG) COMPANY LIMITED設立 初の海外拠点として香港支店開業
  • 一般旅行業登録(登録第724号)
  • 商号変更商号を㈱エイチ・アイ・エスに変更
  • ㈱パスポルテ(現 ㈱クオリタ)設立
  • ㈱ナンバーワントラベル渋谷設立(現 グループ外)
  • IATA(国際航空運送協会)に公認代理店として認可
  • 東京都渋谷区千駄ケ谷五丁目33番8号に旗艦店として新宿本社内支店設置(現 トラベルワンダーランド新宿)
  • 日本証券業協会に株式を店頭登録
  • スカイマークエアラインズ㈱設立(現 グループ外)

2000年代

  • 2000年3月M&Aエイチ・アイ・エス協立証券㈱(現 HSホールディングス㈱)を子会社化(現 グループ外)本社を東京都渋谷区道玄坂一丁目12番1号に移転 ㈱豊和トラベルサービス(現 ㈱オリオンツアー)を子会社化
  • M&A㈱クルーズプラネットを子会社化
  • 上場東京証券取引所 市場第二部に株式を上場
  • 本社を東京都新宿区西新宿六丁目8番1号に移転
  • 東京証券取引所 市場第一部に指定
  • 九州産業交通㈱(現 九州産業交通ホールディングス㈱)に資本参加
  • M&A国内初のホテル「ウォーターマークホテル札幌」開業(現 グループ外)㈱欧州エキスプレスを子会社化
  • M&Aハウステンボス㈱を子会社化(現 グループ外)
  • M&A「ウォーターマークホテル長崎・ハウステンボス」開業(現 グループ外) GUAM REEF HOTEL, INC.を子会社化 九州産業交通ホールディングス㈱を子会社化
  • M&AASIA ATLANTIC AIRLINES CO., LTD.設立(現 グループ外)㈱ラグーナテンボス設立 インドネシア バリ島に「ウォーターマーク ホテル & スパ バリ ジンバラン」開業「変なホテル ハウステンボス」開業(現 グループ外) 0763658 B.C. LTD.及びTHE CANADIAN COLLEGE OF ENGLISH LANGUAGE LTD.(通称Canadian College & CCEL)を子会社化 H.I.S.ホテルホールディングス㈱設立 Merit Holdings Inc.を子会社化 エイチ・エス損害保険㈱を子会社化 H. I. S. SUPER電力㈱設立(現 グループ外)「変なホテル舞浜 東京ベイ」開業 ㈱エイチ・アイ・エス沖縄設立 GROUP MIKI HOLDINGS LIMITEDを子会社化 Green World Hotels Co., Ltd.を子会社化「変なホテル ラグーナテンボス」開業 JONVIEW CANADA INC.を子会社化(H.I.S. CANADA TRAVEL INC.に吸収合併)「変なホテル東京 西葛西」開業「
  • M&A「変なホテル大阪 なんば」開業 RED LABEL VACATIONS INC.(現 H.I.S. CANADA TRAVEL INC.)を子会社化

2010年代

  • 2019年4月「変なホテル京都 八条口駅前(現 変なホテルプレミア 京都駅八条口前)」開業
  • 「変なホテル東京 浅草田原町(現 変なホテルプレミア東京 浅草田原町)」開業 熊本桜町に大型商業施設「SAKURA MACHI Kumamoto -サクラマチ クマモト-」開業「変なホテル 関西空港(現 変なリゾート&スパ 関西空港)」開業「変なホテル金沢 香林坊」開業 本社を東京都港区虎ノ門四丁目1番地1号に移転 H.I.S.不動産㈱設立「ウォーターマークホテル京都(現 変なホテルプレミア京都 五条烏丸)」開業「変なホテル 奈良(現 変なホテルプレミア 奈良)」開業「変なホテル 小松駅前」開業「リゾートホテル久米アイランド(現 ウォーターマークホテル沖縄 久米アイランド)」の事業を継承 人材派遣事業のグリーンオーシャン㈱設立「HOTEL VISON」、「旅籠ヴィソン」開業 旅館再生事業第一号の「満天ノ 辻のや」開業「変なホテル ソウル 明洞」開業「変なホテル仙台 国分町(現 変なホテルプレミア仙台 国分町)」開業「変なホテル ニューヨーク」開業「ホテルインスピラ-S タシケント」開業 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場に移行 HTBエナジー㈱の全株式を

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/10期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 自己資本比率20%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    AI・テクノロジーによる体験価値創造と生産性向上

    AIやテクノロジーを活用し、顧客に新たな体験価値を提供するとともに、業務の省人化・高速化による生産性向上を図る。AIに代替できない創造的業務に人的資源を最適配置する。

  2. 02

    グローバルマーケットでの事業拡大

    日本人以外の顧客層への展開を強化する。日本人向けサービスで培った知見を活かし、Global Management部を中心に戦略立案し、グループ全体で投資を含む支援を行う。

  3. 03

    グローバルネットワークを活かした新たな流通の構築

    旅行事業において、キャリア直販やOTAなど新たな流通形態に対応するため、既存の代理店モデルに加え、グローバルネットワークを活用した新たな流通モデルを構築する。

  4. 04

    M&A・投資・提携による新規領域参入と既存事業拡大

    M&A・投資・提携を積極的に活用し、外部資源を取り込み、異業種を含む面的な拡がりを確保することで、成長機会を短期間で獲得し事業ポートフォリオを拡充する。

  5. 05

    グループ横断CRM導入によるLTV最大化

    2026年度をCRMシステム導入初年度とし、顧客起点型への転換を図る。顧客・市場データを基にサービス内容や提供タイミングを最適化し、顧客満足度とロイヤルティを高め、LTV(顧客生涯価値)の最大化を実現する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で10,804人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は549万円で、9期前と比べて+9.1%平均年齢は37.0歳、平均勤続年数は12.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年10月10,845
2017年10月13,510
2018年10月13,875
2019年10月50332.68.415,202
2020年10月41732.98.713,990
2021年10月36835.811.410,618
2022年10月41036.912.49,389
2023年10月44337.813.310,131
2024年10月52137.613.110,664102
2025年10月54937.012.510,804107

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年10月期・提出会社(単体)
女性管理職比率19.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率87.8%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)68.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社35(国内 14 / 海外 21) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位8)
H.I.S.ホテルホールディングス株式会社 — 東京都港区他453億円
本社 — 東京都港区335億円
九州産交ランドマーク株式会社 — 熊本県熊本市中央区315億円
Green World Hotels Co., Ltd. — 台湾台北市110億円
九州産交バス株式会社 — 熊本県熊本市西区9,296百万円
HHH.USA. INC. — 米国 ニューヨーク州ニューヨーク市8,076百万円
本社及び事業所 — 東京都港区他7,471百万円
アクアイグニス多気ホテルアセット株式会社 — 三重県多気郡多気町6,122百万円
主な関係会社
  • 海外
    H.I.S. Americas Inc. (注)3(注)6
    米国 デラウェア州
    議決権100.0%
  • 海外
    HAWAII HIS CORPORATION (注)2(注)3
    米国 ハワイ州 ホノルル市
    議決権100.0%
  • 海外
    H.I.S. INTERNATIONAL TOURS (NY) INC. (注)2(注)3
    米国 ニューヨーク州 ニューヨーク市
    議決権100.0%
  • 海外
    H.I.S. GUAM, INC. (注)2(注)3
    米国 グアム準州
    議決権100.0%
  • 海外
    H.I.S. - MERIT TRAVEL INC. (注)2(注)3
    カナダ ブリティッシュコロンビア州 バンクーバー市
    議決権100.0%
  • 海外
    H.I.S. CANADA HOLDINGS INC. (注)3
    カナダ ブリティッシュコロンビア州 バンクーバー市
    議決権100.0%
  • 海外
    H.I.S. - RED LABEL VACATIONS INC. (注)2(注)3
    カナダ ブリティッシュコロンビア州 バンクーバー市
    議決権100.0%
  • 国内
    H.I.S. KOREA CO., LTD. (注)3
    大韓民国 ソウル特別市
    議決権58.8%
  • 海外
    H.I.S. Tours Co., Ltd. (注)3
    タイ王国 バンコク市
    議決権82.8%
  • 海外
    PT. HARUM INDAH SARI TOURS & TRAVEL (注)3
    インドネシア共和国 デンパサール市
    議決権90.0%
  • 海外
    HIS (HONG KONG) COMPANY LIMITED (注)2(注)3
    中華人民共和国 香港特別行政区
    議決権100.0%
  • 海外
    H.I.S. INTERNATIONAL MANAGEMENT PTE. LTD. (注)2(注)3
    シンガポール共和国
    議決権100.0%
残りのグループ会社23社を開く
  • H.I.S. INTERNATIONAL TRAVEL PTE LTD (注)2(注)3シンガポール共和国100%
  • H.I.S. AUSTRALIA PTY. LTD. (注)2オーストラリア連邦 クイーンズランド州 ゴールドコースト市100%
  • HIS - MIKI TRAVEL UK LIMITED (注)2(注)3英国 ロンドン市100%
  • GROUP MIKI HOLDINGS LIMITED (注)3英国 ロンドン市70%
  • HIS INTERNATIONAL TOURS FRANCE SAS (注)2(注)3フランス共和国 パリ市100%
  • H.I.S. Deutschland Touristik GmbH (注)2ドイツ連邦共和国 フランクフルト市100%
  • 株式会社オリオンツアー(注)3東京都中央区100%
  • 株式会社クオリタ(注)3東京都港区100%
  • 株式会社欧州エキスプレス(注)3東京都港区100%
  • 株式会社ジャパンホリデートラベル(注)3大阪府大阪市 北区67%
  • 株式会社クルーズプラネット(注)3東京都千代田区100%
  • 株式会社エイチ・アイ・エス沖縄(注)3沖縄県那覇市100%
  • H.I.S.ホテルホールディングス株式会社(注)3東京都港区100%
  • アクアイグニス多気ホテルアセット株式会社(注)2(注)3(注)5三重県多気郡 多気町50%
  • HHH.USA. INC. (注)2(注)3米国 ニューヨーク州 ニューヨーク市100%
  • GUAM REEF HOTEL, INC. (注)2米国 グアム準州100%
  • Green World Hotels Co., Ltd. (注)2(注)3台湾 台北市51%
  • 九州産業交通ホールディングス株式会社(注)3(注)4熊本県熊本市 中央区92%
  • エイチ・エス損害保険株式会社(注)3東京都中央区100%
  • Cross Eホールディングス株式会社(注)3(注)4長崎県佐世保市70%
  • 株式会社ラグーナテンボス(注)3愛知県蒲郡市66%
  • 株式会社エス・ワイ・エス(注)3東京都港区91%
  • H.I.S. TAIWAN COMPANY LIMITED台湾 台北市50%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    検疫業務の係る支援業務(2PTB)(単価契約)
    厚生労働省 · 2023-03-17
    1.4億円
  • 調達
    検疫業務に係る支援業務(1PTB北ウイング)(単価契約)
    厚生労働省 · 2023-03-17
    1.4億円
  • 調達
    令和7年度カーボンニュートラル実現シナリオ構築等に向けた国際連携事業(第3回AZEC閣僚会合・関連イベント等の開催及び対外発信支援業務)
    経済産業省 · 2025-09-05
    7,656万円
  • 調達
    令和8年度 地方創生SDGs官民連携プラットフォームを活用した地域課題解決を促進するための調査・分析等業務
    内閣府 · 2026-03-10
    6,664万円
  • 調達
    07-0042-0127 「広島AIプロセス・フレンズグループ第2回対面会合」開催に関する事務の請負
    総務省 · 2025-12-04
    5,487万円
  • 調達
    令和7年度酒類輸出コーディネーター事業運営に係る委託業務(区分5)
    国税庁 · 2025-03-06
    5,485万円
  • 調達
    令和7年度酒類輸出コーディネーター事業運営に係る委託業務(区分4)
    国税庁 · 2025-03-06
    4,848万円
  • 調達
    令和7年度酒類輸出コーディネーター事業運営に係る委託業務(区分1)
    国税庁 · 2025-03-06
    4,667万円
  • 調達
    令和7年度酒類輸出コーディネーター事業運営に係る委託業務(区分3)
    国税庁 · 2025-03-06
    4,394万円
  • 調達
    令和7年度RESASを利活用した取組の普及促進に係る広報業務
    内閣府 · 2025-04-15
    4,285万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年10月期の売上高は3,731億円営業利益116億円前期と比べると増収増益で、売上が+8.7%、利益が+6.4%。

売上高
+8.7%
3,731億円
営業利益
+6.4%
116億円
純利益
-46.0%
47億円
営業利益率
3.1%
前期比 -0.1%pt

会社が出している今期の予想2026年10月期

項目会社予想前期実績
売上高3,950億円3,731億円
営業利益120億円116億円
純利益-10億円47億円
1株あたり配当¥25¥25

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は1,931億円、営業利益は64億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+6.5%、営業利益は−4.5%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q461−34−7.4−36
2023年2Q56800.0−12
2023年3Q611−8−1.3−8
2023年4Q88230
2024年1Q805344.226
2024年2Q807243.013
2024年4Q1,821512.848
2025年2Q1,813673.738
2025年4Q1,918492.69
2026年2Q1,931643.330

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年10月期からの14期で、売上は4,315億円から3,731億円へ86%に減った。直近期の営業利益率は3.1%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年10月4,31513593
2013年10月4,79515289
2014年10月5,23219091
2015年10月5,375227109
2016年10月5,237863
2017年10月6,060196133
2018年10月7,286195111
2019年10月8,085171122
2020年10月4,303−310−270
2021年10月1,186−636−544
2022年10月1,427−490−115
2023年10月2,52216−26
2024年10月3,4331091053.287
2025年10月3,7311161143.147

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年10月期

売上高3,731億円のうち、営業利益として残るのは116億円3.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は47億円、売上の1.3%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金68.4%2,551億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金28.5%1,063億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.1%116億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
31.6%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比4.4pt
3.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比3.8pt
1.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比3.0pt
8.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年10月期は営業CFが212億円、投資CFが−110億円で、差し引きのフリーCFは102億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は1,064億円で、売上の3.4ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年10月96−182−3−86358
2013年10月154−11016844614
2014年10月237−1273701101,101
2015年10月126−282163−1561,133
2016年10月51−154302−1031,298
2017年10月324−262298621,687
2018年10月204−448483−2441,914
2019年10月393−521154−1281,925
2020年10月−578−479−56−1,057804
2021年10月−284−71407−355881
2022年10月−150536553861,369
2023年10月309−463−118−1541,108
2024年10月292456−5527481,322
2025年10月212−110−3651021,064

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年10月期の総資産は3,863億円。このうち返さなくてよい自己資本が672億円で、自己資本比率は14.4%(業種中央値53.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年10月1,73576896739.0
2013年10月2,1599071,25236.6
2014年10月2,8131,0231,79031.5
2015年10月3,0821,1401,94232.3
2016年10月3,3249512,37323.9
2017年10月4,2281,1123,11620.3
2018年10月5,1651,1564,00917.1
2019年10月5,7741,2394,53516.8
2020年10月4,1429613,18117.3
2021年10月4,1115773,5348.4
2022年10月4,1484823,6669.4
2023年10月4,4104973,9139.2
2024年10月4,1226233,49912.6
2025年10月3,8636723,19114.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年10月期の内訳
現金及び預金
1,139億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
281億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
3,191億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
46
/ 100
安定性自己資本比率10 / 40
収益力営業利益率6 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率534社中235位あたり、逆に低いのは自己資本比率534社中516位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
8.8%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
3.1%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
14.4%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
8.7%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.2%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,148で、1年前と比べて-21.8%過去52週の値幅のなかでは41%の位置にある。

¥1,148-1.7%1ヶ月+7.0%1年-21.8%時価総額917億円
過去52週の値幅
安値¥907高値¥1,496

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)21.9倍
PBR1.42倍
配当利回り2.18%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1か月で約11.9%上昇し、8月10日に1111円で終えました。7月27日以降に上昇が加速し、8月6日には1110円まで上昇しました。25日移動平均線(1036円)と75日線(1026円)を上回っており、短期・中期とも上昇トレンドです。一方、200日線(1163円)は下回っており、長期では戻り待ちの売り圧力がかかります。52週高値1519円からは約26.9%下落しており、年初来の下落からは回復途上です。出来高は7月29日と8月3日に100万株を超えるなど、売買が活発です。RSIは68.4で買われ過ぎ圏に近づいており、短期的な過熱感があります。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PER 21.16倍は業界平均22.67倍をやや下回り、PBR 1.38倍は平均3.23倍を大幅に下回る。ROE 8.8%は平均より低いが、配当利回り2.25%は平均2.64%に近い。配当性向が943.4%と極端に高く、無理な配当維持の懸念があるが、業績改善基調で利益は安定しており、バリュエーションはほぼ妥当。ただし、ROEの低さと配当過剰が今後の修正リスク。

指標この会社業種平均
PER (実績)21.9倍23.4倍
PBR1.42倍3.51倍
ROE8.8%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

新型コロナ後の旅行需要回復で業績はV字回復したが、2024/10期の最終利益は前期比で減益予想。強気派は、インバウンド需要の本格回復と、オーダーメイド旅行などの高付加価値サービスへのシフトで成長を見込む。弱気派は、海外旅行需要の回復の鈍さ、燃油高騰や円安によるコスト増、競争激化による価格競争を懸念する。旅行需要の変動性が投資の争点。

プラスに働く材料7
  • 回復続く旅行需要

    訪日客数は回復傾向にあり、今後の増加が期待される。

  • 高付加価値戦略

    高単価なオーダーメイド旅行やハイグレードなホテル需要に注力。

  • 収益改善

    2025/10期は増収増益予想で、利益率も改善傾向。

  • 2025/10期売上高3,731億円と過去最高、旅行需要堅調通年影響

    売上高3,433→3,731億円(前年比8.7%増)。国内旅行が好調。

  • 営業利益116億円と前期比6.4%増益、収益力維持通年影響

    営業利益109→116億円。旅行需要回復で増益。

  • 配当利回り2.25%と安定配当、株主還元で下支え通年影響

    配当利回り2.25%。減配なければ買い支え効果。

  • ROE8.8%と資本効率は良好、改善余地で評価継続影響

    ROE8.8%、PBR1.38倍。収益性向上で見直し余地。

マイナスに働く材料7
  • 利益率の低さ

    営業利益率が3%台と低く、販売費や販促費が収益を圧迫。

  • 外部環境リスク

    燃油サーチャージや為替変動で旅行商品の価格が上昇し需要減の恐れ。

  • 競争激化

    オンライン旅行会社や新規参入との価格競争でシェア低下。

  • 純利益87億→47億円と大幅減益、特別損失が重荷通年影響

    純利益は前年比46%減の47億円。営業増益も税金等で目減り。

  • 競争激化で販売手数料低下、営業利益率は低位継続影響

    営業利益率3.11%と低く、業界競争が収益を圧迫。

  • 燃油費・為替変動で旅行コスト上昇、需要減継続影響

    円安で海外旅行費が増加。燃油サーチャージ上昇も重荷。

  • 株価は年初来22.7%下落、悪材料で戻り鈍い不定影響

    変化率-22.74%。ネガティブセンチメントが継続。

次の決算で確かめる点
訪日旅行者数
インバウンド需要の回復状況を測る業績の先行指標。
取扱高
旅行需要の総量と市場シェアの動向を示す。
販売費率
マーケティングや販促の効率性を管理するために注視。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり25で、前期から39.4%いまの株価に対する利回りは2.18%。

年間配当
¥25
1株あたり
配当利回り
2.18%
いまの株価に対して
配当性向
943.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年10月22
2017年10月2931.8
2018年10月290.081.6
2019年10月3313.827.6
2025年10月20−39.4943.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥25

株主

有価証券報告書より

2025年10月期末の株主数は延べ63,765人。区分でいちばん多いのは個人・その他67.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が16.7%を占め、残る83.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年10月%2021年10月%2022年10月%2023年10月%2024年10月%2025年10月%
個人・その他66.266.169.472.966.667.5
外国法人12.57.98.26.611.112.1
金融機関11.815.212.010.913.710.5
自己株式8.67.87.46.56.46.4
事業法人6.56.46.36.56.16.3
証券会社2.84.13.62.42.03.1
外国人個人0.10.30.50.70.50.6

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01澤田 秀雄22.49
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社9.20
03有限会社秀インター4.89
04NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE WS WALES PENSION PARTNERSHIP(WALES PP)ASSET POOLING ACS UMBRELLA (常任代理人 香港上海銀行東京支店)2.79
05ステート・ストリート・バンク・アンド・トラスト・カンパニー(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.78
06エイチ アイ エス従業員持株会1.33
07JP MORGAN CHASE BANK (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(常任代理人 JPモルガン証券株式会社)(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)1.16
08株式会社日本カストディ銀行1.13
09澤田 まゆみ1.13
10ステート ストリート バンク ウェスト クライアント トリーティー(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.96

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-05-13
    澤田 秀雄
    新規の大量保有報告
    22.49%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−56%、1株純資産は14期で−29%。直近期のROEは8.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年10月1441,04414.38.429.8
2013年10月1371,21912.119.344.4
2014年10月1401,36610.820.534.3
2015年10月1681,53511.624.458.0
2016年10月41,2950.3674.8
2017年10月2201,46616.017.3
2018年10月1931,54012.717.781.6
2019年10月2141,68613.213.227.6
2020年10月−4671,143
2021年10月−814491
2022年10月−157530
2023年10月−35543
2024年10月11769518.815.0
2025年10月637438.820.7943.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2025/10期の役員報酬は総額227百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
矢田素史代表取締役社長(CEO)経営企画、人事担当6520,000
中森達也取締役 国内関係会社、観光産業推進担当5937,000
織田正幸取締役 海外事業戦略、経理財務、M&A担当 HIS Global Destination Management Company プレジデント6014,000
山野邉淳取締役 HIS JAPANプレジデント5612,000
五味睦取締役 新規事業戦略、リスクコンプライアンス、CS・ES、総務担当5811,000
澤田秀太取締役 上席執行役員 HIS JAPAN ヴァイスプレジデント、情報システムDX推進担当、最高情報 セキュリティ責任者、国内個人旅行営業本部長、投資戦略本部長、AIイノベーション本部長44659,000
大和田順子社外取締役(注)1612,000
香川進吾社外取締役(注)1682,000
鍋島厚社外取締役 監査等委員(注)1801,000
金子寛人社外取締役 監査等委員(注)1691,000
関田園子取締役 常勤監査等委員6125,000
岩間雄二取締役 HIS Global Destination Management Company プレジデント55
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢保有株数
澤田秀雄取締役最高顧問 H.I.S.ホテルホールディングス株式会社 代表取締役会長兼社長7517,958,000
松本高一社外取締役(注)146

役員報酬の内訳2025/10

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円株式報酬百万円ストックオプション百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)61135716419232
監査等委員212126
社外取締役212126
取締役(社内)1111111

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/10期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,621字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社エイチ・アイ・エス)、子会社153社及び関連会社10社により構成されており、当社グループが営んでいる主な事業及び当社と関係会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。 なお、以下に挙げます旅行事業、ホテル事業、九州産交グループ、その他の事業の4部門は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)旅行事業 当社グループは、旅行事業(海外旅行及び国内旅行)及びその付帯事業を行っております。 [関係会社名] HAWAII HIS CORPORATION H.I.S. INTERNATIONAL TOURS (NY) INC. H.I.S. GUAM, INC. H.I.S. - MERIT TRAVEL INC. H.I.S. - RED LABEL VACATIONS INC. H.I.S. KOREA CO., LTD. H.I.S. Tours Co., Ltd. PT. HARUM INDAH SARI TOURS & TRAVEL HIS (HONG KONG) COMPANY LIMITED H.I.S. TAIWAN COMPANY LIMITED H.I.S. INTERNATIONAL TRAVEL PTE LTD H.I.S. AUSTRALIA PTY. LTD. HIS - MIKI TRAVEL UK LIMITED   GROUP MIKI HOLDINGS LIMITED HIS INTERNATIONAL TOURS FRANCE SAS H.I.S. Deutschland Touristik GmbH HIS ULUSLARARASI TURIZM SEYAHAT ACENTASI LIMITED SIRKETI 株式会社オリオンツアー 株式会社クオリタ 株式会社欧州エキスプレス 株式会社ジャパンホリデートラベル 株式会社クルーズプラネット 株式会社エイチ・アイ・エス沖縄   他90社 (2)ホテル事業 当社グループは、日本、台湾、アメリカ及びトルコ等においてホテル事業及びその付帯事業を行っております。 [関係会社名] H.I.S.ホテルホールディングス株式会社 アクアイグニス多気ホテルアセット株式会社 HHH.USA. INC. GUAM REEF HOTEL, INC. Green World Hotels Co., Ltd.   HIS DORAK TURIZM OTEL YATIRIMLARI VE DIS TICARET ANONIM SIRKETI     他6社 (3)九州産交グループ 九州産交グループは、九州産業交通ホールディングス株式会社を持株会社とする、同社グループの事業であり、自動車運送事業、不動産賃貸業等を行っております。 [関係会社名] 九州産業交通ホールディングス株式会社   他13社 (4)その他の事業 株式会社ラグーナテンボスは、愛知県蒲郡市においてテーマパークの所有及び運営を行っております。 エイチ・エス損害保険株式会社は、海外旅行保険を中心とした損害保険業務を行っております。 株式会社エス・ワイ・エスは、客室予約システムの開発・運営及びその付帯事業を行っております。 Cross Eホールディングス株式会社は持株会社であり、傘下の事業会社が施設管理事業や機械設置工事・メンテナンス等のインフラ事業を行っております。 [関係会社名] 株式会社ラグーナテンボス エイチ・エス損害保険株式会社 株式会社エス・ワイ・エス   Cross Eホールディングス株式会社   他20社 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題5,244字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「HIS Group Philosophy」に則り、HIS Group Purpose“「心躍る」を解き放つ”を旗印に、旅行業を中心に幅広い事業の展開を通じて、グループ全体の持続的成長を目指しています。そして、多くの出会いと繋がりを創出し、豊かでかけがえのない時間の創造、人々の相互理解を促進することで、世界の平和に貢献する企業でありたいと考えています。 HIS Group Philosophyの詳細について https://www.his.co.jp/company/philosophy/ (2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標 当社グループは、2030年に創業50周年を迎えるにあたり、持続的成長、パーパス経営の実現に向けて目指す姿を掲げ、具体的な経営目標及び方針を中期経営計画(FY2024-2026)として策定しています。 (ⅰ)創業50周年に目指す姿(Vision2030) Vision2030 挑戦心あふれ 世界をつなぎ 選ばれ続ける企業に Change & Create 当社グループが2030年に目指す姿として、Vision2030を策定しました。 《Vision2030 に込めた想い》 ・創業の原点である「挑戦心」 当社グループが挑戦を続けるとともに、世界中の様々な挑戦を応援・支援することで、社会とともに成長し、よりよい未来をつくってまいります。 ・グローバルネットワークを活用し、世界をより近いものへ 国内149拠点、海外58ヵ国110都市141拠点(2025年10月末現在)のグローバルネットワークが当社グループの強みです。地域社会という小さくとも密接な関係にある世界から、地球外に広がる宇宙までがビジネスフィールドです。 ・お客様から、社会から、HISグループ社員から、選ばれ続ける企業へ 当社グループだからこそできる独創的な価値を創出していくため、お客様や社会のニーズを第一に捉え、世代や国境を超えて、選ばれ続ける企業を目指してまいります。また、社員が働きがいを感じられる企業として、より良い環境づくりに取り組んでまいります。 (ⅱ)2026年10月期 HISグループ経営方針・アクションプラン概要 このたび現行の中期経営計画の最終期となる2026年10月期を迎えるにあたり、価値観の多様化による「マーケットの変化」、流通の多様化による「競合環境の激化」、そしてAI活用やDXによる「技術の進化」など、外部環境はこれまでにないスピードで変化しています。こうした変化に迅速かつ柔軟に対応するため、現行中期経営計画の最終年度を見直し、新・中期経営計画に向けた助走期間として、2026年10月期の経営方針「AI、テクノロジーと人との協業による変革」を掲げています。 AIやテクノロジーは単なる手段にとどまらず、事業運営において不可欠な要素となっており、その進化のスピードは極めて速く、あらゆる事業に取り込むべきものと認識しています。これに、当社グループのコアコンピタンスである「人材」を掛け合わせることで、独自性の高い価値を創出できると考え、グループ全体方針の中核に据えています。 AI・DXなどのテクノロジーを活用し、人的資本との融合によって事業拡大と新たな価値創造を実現します。 新方針に伴うアクションプランは、当初発表した中期経営計画のアクションプランを基盤としつつ、より具体化し、新たに持続的な成長の視点を加えた7項目で構成しています。 ①AI、テクノロジー推進による体験価値の創造、生産性向上、人財の最適配置 AI、テクノロジーの活用を通じて、お客様に対してはHISならではの新たな体験価値を提供し、社内においては業務の省人化・高速化を推進することで生産性を向上させます。AIに代替できない創造的・付加価値の高い業務には人的資源を最適に配置し、さらなる活躍を促します。 ②グローバル(non-Japanese)マーケットでの事業拡大 当社グループの成長ドライバーとして、グローバル(non-Japanese)マーケットを重点領域に位置づけます。日本人向けサービスで培った知見・スキルを活かし、日本人以外の顧客層への展開を強化します。Global Management部を中心に戦略立案を進めており、グループ全体として投資面を含めた支援を行い、成長を加速させます。 ③グローバルネットワークを活かした新たな流通の構築 旅行事業においては、キャリア直販、OTAなど新たな流通形態の拡大により、従来の代理店モデルの変革が求められています。当社グループは、グローバルネットワークを活用し、既存流通に加えて新たな流通モデルの構築を推進します。 ④M&A・投資・提携による「新規領域への参入」と「既存事業の拡大」 新規事業領域への参入および既存事業の拡大にあたっては、M&A・投資・提携を積極的に活用します。外部資源を取り込み、異業種を含む面的な拡がりを確保することで、成長機会を短期間で獲得し、事業ポートフォリオの拡充を図ります。 ⑤グループ横断的なCRM導入によるLTVの最大化 2026年10月期をCRMシステム導入の初年度と位置づけ、グループ全体で推進します。プロダクトアウト型から顧客起点型への転換を図り、顧客・市場データを基にサービス内容や提供タイミングを最適化します。情報共有の深化により顧客満足度とロイヤルティを高め、LTV(顧客生涯価値)の最大化を実現します。 ⑥DEIB推進による多様な人財の活躍 人的資本経営の実現に向け、DEIB(Diversity,Equity,Inclusion,Belonging)の推進を強化します。若手・女性・外国籍人材の登用を進め、意思決定における多様性を高めるとともに、具体的な目標値を設定し推進します。多様な働き方の促進と教育プログラムの拡充により、心理的安全性の高い環境で多様な人材が能力を最大限に発揮できる体制を整備します。 ⑦持続可能な成長を支えるガバナンス体制の確立 当社グループの中長期的な持続的成長を支えるため、コーポレートガバナンス、コンプライアンス、リスクマネジメントを柱とするガバナンス体制を確立します。健全な経営体制と事業運営を通じて企業価値を向上させ、ステークホルダーの信頼と利益を守る仕組みを強化します。 (ⅲ)2026年10月期 財務方針の概要 以下の4点に取り組んでまいります。 ・資本増強 本業の利益積み上げによる自己資本の拡充 ・有利子負債の削減 有利子負債の圧縮による財務健全化 ・財務基盤の強化 事業の取捨選択を通じた自己資本比率の回復 ・株主還元の実施 安定的かつ継続的な利益配分の実行 (3)経営環境及び対処すべき課題 今後の経営環境は、継続的な物価上昇や、米国の通商政策等の動向に留意が必要であるものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、個人消費の持ち直しの動きが見られ、景気は緩やかな回復傾向が続くと予想されます。 このような経営環境の中、当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりです。 ①グループガバナンスの強化 2024年11月25日付「当社連結子会社における雇用調整助成金の受給に関する調査及び2024年10月期決算発表延期のお知らせ」にてお知らせしましたとおり、当社グループにおける雇用調整助成金等の受給に関する問題の有無を確認するため、専門性・客観性を確保した外部専門家などにより構成される特別調査委員会を組成し調査を実施しました。 当社は、特別調査委員会から受領した調査結果および再発防止策の提言を真摯に受け止め、今回露呈したグループガバナンスに関する課題に集中して取り組む組織として、2025年4月に子会社ガバナンス検討委員会を時限的に設置し、グループを挙げて改善に努めてまいりました。同委員会で、グループ内役員の選任基準、任期基準、評価制度等に関する討議を重ねたうえで、策定に至ったルールは規程に盛り込み、マネジメント層の固定化防止を図っております。その他にも親会社の取締役や子会社管理部門と子会社とのコミュニケーションを強化し、情報共有を促進することにより、グループとして課題に早期対処できるよう努めております。今後も長期的なグループガバナンスの高度化を実現し、多様に変化する社会においても、私たちが提供しつづけていきたい価値、行動指針、創業の精神を示した「HIS Group Philosophy」を体現した事業展開を推進することで、企業価値を高めてまいります。 ②財務の健全化 自己資本の充実を喫緊の課題と認識し、収益率の向上と投資見直しによりキャッシュフローを改善します。現状、財務レバレッジが高いことで、ROEが高く算出されている側面を注視し、形式的な数値に囚われず実質的な資本効率の向上と財務基盤の安定化を最優先します。また、当面の手元流動性を確保しながら、コスト削減の徹底による体質強化、本業での利益の積み上げと有利子負債の削減を進め、財務の安定性基準として自己資本比率20%以上の早期達成、状況に応じた収益性指標の最適化を通じ、健全な財務基盤を図ってまいります。 ③マテリアリティに基づく変化への対応 当社グループでは外部環境を「成長機会」と「事業リスク」として分析を行い、企業の持続可能性において取り組むべき7つのマテリアリティ(重要課題)を特定しました。各マテリアリティには、中期経営計画の戦略に盛り込み、目標やKPIをおいて取り組んでいます。 ・ビジネスモデルの変革 当社グループでは、各事業領域において、生産性の向上や収益性の改善が当面の課題と認識しており、解決に向けデジタルトランスフォーメーションを推進し、効率的な事業構造への変革を図り、事業ポートフォリオの再構築を目指してまいります。また、テクノロジーの進化とともに社会やビジネスが劇的に変貌を遂げている中で、既成概念にとらわれることなく新たな可能性を見出し、あらゆる変化に対応し続けていくことで、持続的な成長へと繋げてまいります。 ・サービスクオリティの向上 当社グループの持つグローバルネットワークやインフラを最大限に活用し、新たな体験価値の創造や、充実したサービスの提供を図ることで、高品質な商品やサービスの提供に努めてまいります。また、国内外においてサービスレベルの向上を図ることで、世界中のお客様に喜ばれ、ご支持いただけるよう取り組んでまいります。 ・多様な人財の活躍 当社グループでは人財が当社グループの価値創造の源泉であると考えております。従業員一人ひとりがお互いの人格や個性、人権を尊重し合い、働きやすい職場環境を確保することで、自分らしく挑戦し、成長し続けること、そして多様性を力に変えていくことを目指し、DEIB(Diversity,Equity,Inclusion,Belonging)を推進してまいります。 ・お客様への安心、安全の提供 安心・安全の提供には、提供するサービスの安全管理・品質管理が重要だと考えております。基幹事業である旅行事業においては、HIS独自の「品質安全管理ガイドライン」を作成し、HIS海外支店ならびにお取引先様にも周知を図っています。 また、お客様からお預かりした連絡先情報をはじめとする当社グループが保有する「情報」、及びそれらが流通するコンピュータやネットワーク等の「情報システム」双方を重要な「情報資産」と捉え、これら情報資産をあらゆる脅威から保護し、適切な安全管理を実現するため、情報セキュリティの確保が重要な責務であると認識しています。情報セキュリティ確保のために、組織的・技術的な管理体制を確立し、情報資産に対する不正アクセス・漏洩等を防止し、安全・適切な管理・運用を行ってまいります。 ・地域社会との共生 国内外の様々な地域で事業を展開している当社グループにおいて、地域社会と良いコミュニケーションを保ち、地域の文化や歴史遺産、自然環境などの地域資源や、その土地の暮らしに敬意を払うことは重要だと考えています。地域社会と共に持続可能な社会の実現へ向けて取り組んでまいります。 ・地球環境の保全 当社グループの各事業は、健全な地球環境を維持した上に成り立つものと認識しています。その実現に向けて、CO₂排出量削減、省エネルギー、廃棄物の削減、リサイクルの推進、無駄の排除など、環境の保全への取り組みを推進してまいります。 ・ガバナンス強化 「(3)経営環境及び対処すべき課題 ①グループガバナンスの強化」に記載のとおりです。
事業等のリスク3,071字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況をはじめ、事業継続に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。 ①経済・社会情勢の変化 当社グループの事業は、各国の政治・経済動向、法制度、地政学的要因等、様々な変化の影響下にあります。グループ内の知見や蓄積された情報を最大限に活用し対応しますが、これらの要因は当社グループが関与し得ない理由によって大きく変化する可能性があり、このような変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ②市場の変化 当社グループにおけるセグメント別売上高は、旅行事業が82.9%を占めております。中でも、国別の売上高は日本に集中しており、79.6%を占めております。従って、日本における旅行事業の環境変化によって、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの各事業は、取引先のビジネスモデルの変革や異業種の新規参入など、他企業との厳しい競争状態にあり、持続的に競争優位性の確保に努めているものの、今後の展開によっては当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③提供するサービスの安全管理・品質管理 当社グループでは、お客様に安心安全で品質の高い旅行商品を提供し、国内外での旅を楽しんでいただくために、HIS独自の「品質安全管理ガイドライン」を作成し、HIS海外支店ならびにお取引先様にも周知を図り、品質管理および安全管理に努めています。車両やオプショナルツアー等の取り扱いにおいては、適宜実査を行い精査したうえで選定していますが、運輸機関その他の業務委託先が事故や法令違反等を起こした場合も委託先の選定責任等が問われ、社会的信用が失われたり、損害賠償請求や旅行業法に基づく処分を受ける恐れがあり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④システム・設備の障害などによるサービスの中断・品質低下 当社グループは、コンピューターシステムを活用しており、システム構築・運営には十分なセキュリティの確保に努めておりますが、通信ネットワークやプログラムの不具合、またコンピューターウィルス感染などにより、システム障害や情報漏洩、改ざんなどの重大な障害が生じた場合、業務に重大な支障をきたす可能性があります。障害の規模によってはお客様へのサービス提供の中断や修復費用が増加するなど、当社グループの財政状態及び経営成績、社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の技術革新に追随できない場合、競争力の低下や機会損失を招き、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤人財の育成・確保 当社グループは、人財育成方針として、Vision2030「挑戦心あふれ 世界をつなぎ 選ばれ続ける企業に Change&Create」に則り、一人ひとりが大きな夢・目標を持ち、従来の考え方にとらわれず、自由な発想で考え、失敗を恐れずに、新しいことに挑戦する人財の育成に取り組んでいます。企業の成長には優秀な人財の育成と確保が不可欠です。労働市場等の影響を受けこれらが計画どおり進展しない場合、他社との競争や事業運営に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥気候変動・環境規制 当社グループにおける事業を取り巻く環境として、気候変動や環境規制の強化により、事業運営に影響が生じる可能性があります。特に、自然災害の発生は、観光やインフラに影響を及ぼし、感染症の流行、加えて、航空事故、テロや戦争などが発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 また、気候変動に関するリスクは、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 2戦略 (1)気候変動」に詳しく掲載しております。 ⑦ガバナンス・コンプライアンス 当社グループは、従業員が取るべき行動指針、行動規範を策定し、従業員への浸透を図り、リスクの未然防止に繋がるガバナンス体制を構築しております。また、内部統制基本方針、内部統制基本計画、内部統制実施要項、関係会社管理規程を設けた上で、リスク・コンプライアンス委員会の活動を通して、コンプライアンス機能の維持向上に努めています。しかしながら日本国内はもとより、海外拠点においても、様々な法令・規則・商慣習・社会的道徳などの下で事業活動を行っており、それらの遵守を求められています。そのなかで、予期せぬ新たな規制の導入、執行当局の方針変更など、何らかの原因により、コンプライアンス違反と判断される事態が生ずる可能性があります。このようなコンプライアンス違反が生じた場合、法的手続き対応費用やブランドイメージの毀損により、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧経理・財務 (1)為替レート・原油価格の変動 当社グループは、外貨建の取引を行っており、これに伴って外貨建の収益・費用及び資産・負債が発生しております。為替レートの変動による影響を軽減すべく為替予約等によるリスクヘッジを行っておりますが、急激な為替変動があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、在外連結子会社の財務諸表を邦貨換算しているために、為替レートが変動した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。加えて、旅行事業において、原油価格の変動に伴い、海外旅行代金とは別に燃油特別付加運賃をお客様にご負担いただいておりますが、この燃油特別付加運賃の著しい上昇があった場合は、旅行総需要が停滞してしまう可能性があります。急激な原油価格の変動があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2)有価証券等保有資産価値の変動 当社グループは、上場及び非上場の株式及び債券等を保有しております。このため、市場価格を有する有価証券については株式市況及び債券市況の動向により、また、市場価格のない有価証券については投資先会社の財政状態の動向により、売却損や評価損が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3)固定資産等の減損 当社グループは、国内及び海外で実施した投資活動や買収に伴い発生した有形固定資産、無形資産、株式、のれん等を連結貸借対照表に資産として計上し、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発現すると見積もられる合理的な期間で償却しておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断される場合には、当該資産等について減損損失を計上し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 以上のリスクを認識し、当社グループは適切な対応策を講じることで、リスクの軽減に努めてまいります。また、社会情勢や市場の変化にともなうリスクの見直しをおこない、適宜対応いたします。
経営成績の分析 (MD&A)9,305字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (1)経営成績の状況 当連結会計年度における経営環境は、継続的な物価上昇や、米国の通商政策等の動向に留意が必要であるものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、個人消費の持ち直しの動きが見られ、景気は緩やかな回復傾向で推移しました。 旅行市場においては、インバウンド需要が牽引役となり、訪日外客数が過去最高を更新しました。当連結会計年度における訪日外客数は、前期比119.4%の4,222万人となり、初めて4,000万人を突破しました。一方、海外旅行においては、渡航先の物価上昇、円安基調の継続、燃油サーチャージの高止まりなどにより旅行代金の高騰が続き、本格的な需要の回復には時間を要しているものの、日本人出国者数は、前期比114.6%の1,446万人と回復は緩やかに進展しています。( 出典: 日本政府観光局(JNTO)) このような環境のもと、当社グループは、旅行を中心に幅広い事業の展開を通じて、グループ全体の持続的成長の実現に向け、HIS Group Purpose“「心躍る」を解き放つ”を旗印に、「挑戦心あふれ 世界をつなぎ 選ばれ続ける企業」を目指し、事業推進に努めてまいりました。 当連結会計年度における業績は以下のとおりです。 (単位:百万円) 2024年10月期   2025年10月期 売上高   343,334   373,106 売上総利益   110,617   117,974 営業利益   10,854   11,627 税金等調整前当期純利益   8,526   7,067 親会社株主に帰属する当期純利益   8,717   4,719 売上高は、前期と比較し297億72百万円増加し、前期比108.7%の3,731億6百万円となりました。全てのセグメントにおいて増収増益を達成しており、中でも、旅行事業とホテル事業が堅調な伸びをみせました。販売費及び一般管理費は、従業員の待遇面の改善などによる人件費をはじめ、営業活動における更なる需要獲得に伴う広告宣伝費や支払手数料の増加により65億83百万円増加し、前期比106.6%の1,063億46百万円となりました。損益面においては、売上高増加による売上総利益増加に加え、業務集約化などのコスト抑制効果もあり、営業利益は7億73百万円増加し、前期比107.1%の116億27百万円となりました。また、助成金に係る預り金取崩益等の特別利益を6億49百万円計上した一方で、当社の連結子会社であるHIS ULUSLARARASI TURIZM SEYAHAT ACENTASI LIMITED SIRKETIの事業縮小に伴い発生した費用等の特別損失を49億63百万円計上したことにより、税金等調整前当期純利益は70億67百万円(前期比82.9%)となりました。そして、法人税等が前期と比較し23億90百万円増加し、非支配株主に帰属する当期純利益10億48百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は47億19百万円(前期比54.1%)となりました。 セグメント別の当連結会計年度の業績は以下のとおりです。なお、各セグメントの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。 (旅行事業) (単位:百万円) 2024年10月期   2025年10月期 売上高   283,972   309,139 営業利益   9,302   9,636 EBITDA   13,476   13,743 海外旅行においては、回復が緩やかな日本発海外旅行の需要喚起と差別化を図るべく、「新パスポート取得サポートキャンペーン」や旅の魅力を再発見していただくイベント「HIS大感謝祭」の開催をはじめ、海外航空券とホテルを自由に組み合わせた新ブランド「AirZ(エアーズ)」を展開し、販売強化に努めました。また、「初夢フェア」や「SUPER SUMMER SALE! 2025」といった、繁忙期の需要喚起と早期予約を促すプロモーションにより、1年を通して売上高を牽引する欧州・中近東方面においては、特にトルコ・エジプトが高い伸びをみせました。また、添乗員付きツアーでは、スイス・北欧などでビジネスクラスやプレミアムエコノミークラス利用のコースが高い伸びをみせるなど、高単価商品の販売が好調に推移しました。アジア方面においては、台湾や観光ビザが解禁された中国が好調を維持し、政治情勢やLCCを中心とした減便の影響で伸び悩んだ韓国の売上を補填しました。夏の繁忙期には、燃油サーチャージの引き下げや円相場の影響により、ハワイ・ミクロネシア方面の売上高においてファミリー層を中心に着実な回復をみせました。 国内旅行事業においては、売上を牽引する沖縄の着地後のサービスを強化する施策として、新しく那覇市内から美々ビーチまでのシャトルバス運行や、お客様のニーズにあわせて食事プランを選べる新サービス「NEWオールインクルーシブ」などを展開しました。さらに、7月末には北部の「やんばるの森」にテーマパークがオープンし、これに伴いチケットを組み込んだツアーがレジャー需要を押し上げました。また、4月より大阪・夢洲で開催された「2025年日本国際博覧会 (大阪・関西万博)©Expo 2025」のPRゴールドパートナーとして、関西行きの飛行機を利用したパッケージツアーや、関西発の日帰りバスツアーなど個人旅行・団体旅行などの需要獲得にも努めました。 訪日旅行事業においては、海外現地法人からの受客やB2B(企業間取引)の団体旅行の受客が好調に推移し、中でも取扱高を牽引する北米マーケットからの受客件数は過去最高を記録しました。個人旅行の分野では、花火やお祭りなど四季と風物詩を掛け合わせた商品など、日本の魅力や文化に触れる日本ならではの高付加価値な体験型バスツアーを造成し、SNSによる発信や海外現地法人との連携を通じて、需要喚起と集客強化が奏功し、人気を博しました。また、インバウンド需要の地方分散化を促進するため、マレーシアのコタキナバルから広島、ベトナムのハノイから新潟へのチャーター便を利用したツアーを造成する施策を展開しました。 法人事業においては、報奨旅行・研修旅行などの旅行事業が、国内・海外ともに引き続き好調に推移しており、各種旅行企画・手配に加え、実施目的にあわせた旅ナカにおける付加価値サービスの強化を図り、収益性の向上に努めました。また、官公庁・自治体事業においては、今期、第三者割当増資の引き受けなどを通じ追加出資をした「株式会社さとゆめ」とともに、全国に新しい目的地を創るプロジェクトにおいて、自治体との協定の拡充を図り、今期8自治体との地域活性化の推進を始動しました。 海外における旅行事業では、日本からの海外旅行需要回復により、各現地法人における受客業務(インバウンド事業)が堅調に推移し、当期の業績を牽引しました。特に、欧州市場の日本人旅行需要回復とグローバルマーケットからの受入増が、この好調を支える主要因となりました。一方、アウトバウンド事業の主要拠点であるカナダにおいては、大口法人契約の終了に伴う売上高の減少、景気減速による販売単価の低下、および国際情勢の変化による米国渡航需要の減少が重なり、当該事業における業績は前期を下回る結果となりました。また、新規事業展開として、フランス法人ではパリのマレ地区に日本の伝統工芸品・特産品のコンセプトショップを開設し、日本文化の発信を通じた訪日旅行需要の喚起を図りました。ハワイ法人では、次世代XRテクノロジー搭載EVバスを活用した体験型バスツアーの運営を開始いたしました。 なお、当社グループの営業拠点数は、国内149拠点、海外58カ国110都市141拠点となりました。(2025年10月末時点) (ホテル事業) (単位:百万円) 2024年10月期   2025年10月期 売上高   22,989   25,244 営業利益   3,047   3,618 EBITDA   7,119   7,817 ホテル事業では、国内のホテル事業が訪日外国人旅行者の需要が更に活発化したことにより、稼働率・客室単価ともに前期より上昇が見られ、増収増益に貢献しました。「変なホテル」の最上位ブランドである「変なホテルプレミア」の全国展開をはじめとする、マルチブランド戦略を本格始動するとともに、イールドコントロールの強化を図りました。また、変なホテルは『コラボルーム世界最多のホテル』、「Most brand-themed room sponsorships in a hotel chain(ホテルチェーンにおけるブランドコンセプトルーム・スポンサーの最多数(2025年9月19日(金)/コラボルーム44種類)」としてギネス世界記録™に認定されるなど、各企業とのコラボレーションも話題を呼びました。一方、海外のホテル事業においては、地域により状況は異なり、ソウルとニューヨークは安定したグローバル受客により過去最高の売上・利益を更新しました。しかしながら、グアムはレジャー需要の低迷が続き、営業損失となりました。また、今期11月に開業したトルコ・カッパドキアでは、上半期は営業損失が続いていたものの、下半期には黒字に転じ、業績は回復傾向にあります。 (九州産交グループ) (単位:百万円) 2024年10月期   2025年10月期 売上高   23,985   25,381 営業利益   434   806 EBITDA   2,178   2,553 九州産交グループでは、台湾企業(TSMC)による経済効果に加え、訪日外国人旅行者や国内の観光客が引き続き増加したことから、高速バス、貸切バス、航空代理事業、不動産事業が総じて堅調に推移し、増収増益となりました。基幹事業であるバス事業においては、昨今の物価高の高騰による輸送コスト増加に伴い、運賃改定および路線の見直しを実施しました。これに加え、2つのアニメとのコラボレーション、および熊本復興を目的としたバスツアーが奏功し、売上高が前期比107.0%と好調に推移しました。また、航空代理店事業においては、熊本空港への新規就航などの好材料も重なり、グランドハンドリング業務を受託しているスターラックス航空の増便などによる手数料の増加もあり、売上・利益ともに伸長しました。さらに、大型複合施設「サクラマチクマモト」を運営する不動産事業においても、各種イベント企画を実施した結果、入館者数が12ヶ月連続で100万人突破するなど収益が安定し、売上高は前期比106.3%となりました。 (2)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ258億53百万円減少し、1,063億64百万円となりました。営業活動により資金は212億19百万円増加、投資活動により資金は110億13百万円減少、財務活動により資金は364億57百万円減少いたしました。 各キャッシュ・フローの状況についての詳細は以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、営業活動により資金は212億19百万円の増加となりました。これは主に、法人税等の支払い(22億67百万円)、利息の支払い(20億57百万円)、旅行前払金の増加(19億44百万円)により資金が減少し、一方で税金等調整前当期純利益の計上(70億67百万円)、非資金項目である減価償却費(113億29百万円)、旅行前受金の増加(64億90百万円)、仕入債務の増加(32億48百万円)により資金が増加したことによるものです。 また、前連結会計年度において、営業活動により資金は292億47百万円の増加となりました。これは主に、利息の支払い(25億78百万円)、旅行前払金の増加(23億38百万円)により資金が減少し、一方で税金等調整前当期純利益の計上(85億26百万円)、非資金項目である減価償却費(110億17百万円)、旅行前受金の増加(69億91百万円)、賞与引当金の増加(17億62百万円)、仕入債務の増加(16億9百万円)により資金が増加したことによるものです。 以上の結果、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ80億28百万円の減少となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、投資活動により資金は110億13百万円の減少となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入(103億38百万円)、差入保証金の回収による収入(10億93百万円)により資金が増加し、一方で定期預金の預入による支出(121億70百万円)、有形及び無形固定資産の取得による支出(71億54百万円)、差入保証金の差入による支出(18億24百万円)により資金が減少したことによるものです。 また、前連結会計年度において、投資活動により資金は456億6百万円の増加となりました。これは主に、定期預金の預入による支出(166億89百万円)、有価証券の取得による支出(101億55百万円)により資金が減少し、一方で定期預金の払戻による収入(579億56百万円)、差入保証金の回収による収入(128億39百万円)、有価証券の償還による収入(101億61百万円)により資金が増加したことによるものです。 以上の結果、当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ566億20百万円の減少となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、財務活動により資金は364億57百万円の減少となりました。これは主に、長・短借入れによる収入(1,025億11百万円)により資金が増加し、一方で長・短借入金の返済による支出(1,101億13百万円)、社債の償還による支出(250億円)により資金が減少したことによるものです。 また、前連結会計年度において、財務活動により資金は551億58百万円の減少となりました。これは主に、長・短借入れによる収入(1,560億29百万円)により資金が増加し、一方で長・短借入金の返済による支出(1,936億83百万円)、社債の償還による支出(150億円)により資金が減少したことによるものです。 以上の結果、当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ187億1百万円の増加となりました。 (3)生産、受注及び販売の実績 ①仕入実績 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称    当連結会計年度 (自 2024年11月1日  至 2025年10月31日)    前年同期比(%) 旅行事業(百万円)   214,085   110.4 ホテル事業(百万円)   9,318   113.8 九州産交グループ(百万円)   22,496   104.6 報告セグメント計(百万円)   245,900   109.9 その他(百万円)   9,231   102.0 合計(百万円)   255,131   109.6 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。 2.当社グループは生産形態をとっていないため、生産状況にかわって仕入実績について記載しております。 ②受注実績 当社グループは受注形態をとっていないため、該当事項はありません。 ③販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称    当連結会計年度 (自 2024年11月1日  至 2025年10月31日)    前年同期比(%) 旅行事業(百万円)   307,976   108.9 ホテル事業(百万円)   24,734   109.8 九州産交グループ(百万円)   25,355   105.8 報告セグメント計(百万円)   358,066   108.8 その他(百万円)   15,039   106.4 合計(百万円)   373,106   108.7 (注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。 (4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①財政状態の分析 (ⅰ)流動資産 当連結会計年度末における流動資産の残高は、1,803億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ219億28百万円の減少となりました。 主な要因といたしましては、受取手形、売掛金及び契約資産の増加(前期末比21億68百万円増)がある一方で、現金及び預金の減少(同242億12百万円減)が挙げられます。 (ⅱ)固定資産 当連結会計年度末における固定資産の残高は、2,058億93百万円となり、前連結会計年度末に比べ39億32百万円の減少となりました。 主な要因といたしましては、関係会社株式の増加(前期末比13億18百万円増)がある一方で、有形固定資産の減少(同44億1百万円減)、無形固定資産の減少(同14億80百万円減)が挙げられます。 (ⅲ)流動負債 当連結会計年度末における流動負債の残高は、2,425億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ143億31百万円の増加となりました。 主な要因といたしましては、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債の減少(前期末比250億円減)、助成金に係る預り金の減少(同70億53百万円減)がある一方で、1年内返済予定の長期借入金の増加(同379億34百万円増)、旅行前受金の増加(同63億42百万円増)が挙げられます。 (ⅳ)固定負債 当連結会計年度末における固定負債の残高は、766億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ450億63百万円の減少となりました。 主な要因といたしましては、長期借入金の減少(前期末比443億33百万円減)が挙げられます。 (ⅴ)純資産 当連結会計年度末における純資産の残高は、672億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ48億61百万円の増加となりました。 主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加(前期末比39億10百万円増)、非支配株主持分の増加(同12億70百万円増)が挙げられます。 ②経営成績の分析 (ⅰ)売上高 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ297億72百万円増加し、前期比108.7%の3,731億6百万円となりました。報告セグメントごとの売上高については、旅行事業は前期比108.9%の3,091億39百万円、ホテル事業は前期比109.8%の252億44百万円、九州産交グループは前期比105.8%の253億81百万円となりました。 なお、報告セグメントごとの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。 (ⅱ)営業費用 当連結会計年度の営業費用は、前連結会計年度に比べ289億99百万円増加し、前期比108.7%の3,614億78百万円となりました。 そのうち、売上原価は、前連結会計年度に比べ224億15百万円増加し、前期比109.6%の2,551億31百万円となりました。 また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ65億83百万円増加し、前期比106.6%の1,063億46百万円となりました。 (ⅲ)営業利益 当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ7億73百万円増加し、前期比107.1%の116億27百万円となりました。 (ⅳ)経常利益 当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ9億29百万円増加し、前期比108.9%の113億81百万円となりました。 主な営業外収益として、受取利息(12億20百万円)、また営業外費用として、支払利息(20億25百万円)が挙げられます。 (ⅴ)親会社株主に帰属する当期純利益 当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、減損損失27億72百万円、事業整理損17億52百万円を計上し70億67百万円となり、前連結会計年度に比べ14億58百万円の減少(前期比82.9%)となりました。 また、当連結会計年度の法人税等は、12億99百万円(前期は△10億90百万円)となり、前連結会計年度に比べ23億90百万円の増加となりました。 以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、47億19百万円となり、前連結会計年度に比べ39億97百万円の減少(同54.1%)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備投資等であります。運転資金につきましては金融機関からの借入により資金調達を行っております。設備投資等につきましては金融機関からの借入、社債の発行、増資により資金調達を行っております。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積りを用いており、これらの見積りは過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。 なお、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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